2022年2月20日 (日)

柳原病院の医師準強制わいせつ行為事件最高裁判決

昨年10月19日のブログ で無罪判決が期待できると書きました。昨日、2月18日に無罪判決ではないが、高裁判決を破棄し高裁に差し戻すという最高裁による判決が出されました。NHKニュースは、次の通りです。

NHKニュース 2月18日 “手術後にわいせつ行為“有罪判決破棄 審理やり直しへ 最高裁

最高裁の判決文は、この裁判所のWebにあります。

1) 最高裁判決が述べていること

8ページ目には、当裁判所(最高裁)の判断として、次の様に書かれている。

原判決(高裁判決)の判断は,様々な専門家の証言に基づき,本件手術の内容,麻酔薬の種類及び使用量,Aからの疼痛の訴え及び鎮痛剤の投与の状況,Aの動静等を総合的に評価し,そのような可能性があり得るものとした第1審判決(東京地裁判決)の判断の不合理性を適切に指摘しているものとはいえない。(注:Aとは、被害を受けた言う女性)

次は警視庁科学捜査研究所(科捜研)の鑑定についてである。(第10ページ)

上記のとおりのリアルタイムPCRによるDNA定量検査の原理に照らすと,本件定量検査において,科捜研が,標準資料と濃度を測定しようとする試料である本件付着物からの抽出液とを同時に増幅して検量線を作成し,濃度を測定するのではなく,あらかじめ作成しておいた検量線を使用したことが,上記の指摘にもかかわらず検査結果の正確性の前提となるPCR増幅効率の均一性の確保の観点から問題がないといえるのか,このような検査方法が検査結果の信頼性にどの程度影響するのかという点についても,必ずしも判然としない。・・・・検察官及び弁護人から事実の取調べの請求があり,その中には本件定量検査に関するものも含まれていたにもかかわらず,原審はこれらを全て却下し,この点に関する職権による事実の取調べも行わなかったため,結局,上記疑問点が解消し尽くされておらず,本件定量検査の結果の信頼性にはなお不明確な部分が残っているといわざるを得ない。

2) 最高裁の判断

10-11ページ

被告人が公訴事実のとおりのわいせつ行為をしたと認められるとした原判決(高裁判決)には,審理不尽の違法があり,この違法が判決に影響を及ぼすことは明らかであって,原判決を破棄しなければ著しく正義に反するというべきである。

3) 科捜研の鑑定についての私の疑問

最高裁判決が述べているところによれば、被害を受けたと言う女性の左乳首付近を午後5時37分頃警察官が、蒸留水で湿らせたガーゼで拭き取った。このガーゼの半量を用いて、アミラーゼ鑑定とDNA型鑑定を実施した。ガーゼの半量から50µl(0.05cc)の抽出液を得た。この抽出液に準強制わいせつ行為に問われた医師のDNAがPCR検査で検出されたというのが、科捜研の鑑定である。

新型頃ウィルスの検査で厚生労働省は検査の注意点で、「容器のふたを開けて唾液を直接滴下します。液体成分が十分量(1~mL程度)に達するまで・・」と述べているのです。

1~mL とは50µl の200倍から400倍です。新型コロナPCR検査が必要もないのに大量の唾液を要求しているとは思わないのです。やはり、警察や科捜研という所が、信頼できないと私は思いました。警察や科捜研が信頼を望むなら、客観性のある報告書を残し、検査対象の試料は適切に保管し、他の機関や組織が同じ検査を再現できるようにすることです。ウソの事実を曲げた鑑定がまかり通ることは、とても恐ろしいことです。警察権は、合理的に適切に使われなくてはならない。信頼を失った警察は、世の中を闇に陥れる。

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2021年10月19日 (火)

柳原病院の医師わいせつ行為事件で最高裁無罪判決が期待できる

まずは、ニュースを

朝日 10月17日 女性患者へのわいせつ事件、最高裁で弁論へ 二審は懲役2年の実刑

全身麻酔により乳腺腫瘍を摘出する手術を執刀した外科医師が、その女性患者から左胸を舐めるなどのわいせつ行為をされたとして逮捕され、一審東京地裁では無罪となったが、2020年7月13日に東京高裁で懲役2年の有罪となった裁判の最高裁での裁判です。最高裁の場合、通常は弁論は開かれず、原判決(第二審判決)を見直す必要がある場合です。従い、東京高裁で懲役2年の判決の破棄・差し戻しとなる可能性が高いのです。

医師が逮捕されたときに私が書いたブログがこのブログ です。 冒頭の朝日の記事にもあるが、個室での話ではなく、カーテンで仕切られた4人部屋で、私の当時のブログには4人満床と書いています。高裁判決があった当時、医療専門サイトm3.comはこの中川日医会長「身体が震えるほどの怒り」、乳腺外科医控訴審判決 という記事を掲げていた。

来年となるが、最高裁判決を待ちたいと思います。

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2021年9月19日 (日)

新型コロナウイルスワクチンの状況

新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種(ブースター接種)の方針が固まったとのニュースがあった。

日経 9月17日 3回目接種実施決定「間隔8カ月以上」 医師らに年内にも

国境を越えてやってくるウイルスとの戦いであり、グローバル視点で考えることも重要である。そこで、世界全体の地球規模の視点での分析をしてみた。

1) ワクチン接種が進んでいる国、ほとんど手つかずの国

WHOのデータを使い、2回以上のワクチン接種が完了している割合が高い国から順に書き出した。アフリカにおける接種率は低い状況である。世界全体の人口77億人の中で、未だ1回も接種を受けていない人が44億人であり、全体の約60%である。表の中で国名だけだとピンと来ない国もあり、地域も書き加えた。(表をクリックすると拡大します。)

  Coronavirus20219a_20210919151001

2) 新規感染者数の比較

新規感染者数が多い国を1位から20位迄書き出してみた。

Coronavirus20219b_20210919151001

もう少し立つと、もっと見えてきて、収束の予測がつくのかなと思うが、どうなんでしょうかね。

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2021年3月 7日 (日)

コロナワクチン接種でアナフィラキシー

コロナワクチン接種でアナフィラキシーを起こした人が2人おられるようです。

日経 3月6日 コロナワクチン接種でアナフィラキシー、国内2例目

1例目は、次の厚労省のWebでの発表にあります。初めてのワクチンであり、副反応の疑いがあれば、安全性の評価のために、偶発的な症状も含め、広く収集し、接種に関連するアナフィラキシーの報告を受けた際には公表するということは正しいと考えます。

厚労省発表 3月5日 新型コロナワクチン接種後にアナフィラキシーとして報告された事例について(1例目)

アナフィラキシー (Anaphylaxis) とは、何か?極めて短い時間のうちに全身にあらわれるアレルギー症状のことです。アレルギーの原因物質に触れる、食べる(飲む)、吸い込むことで引き起こされますが、血圧の低下や意識障害などを引き起こし、場合によっては生命を脅かす危険な状態になることもありえます。このWeb が参考になると思います。

なお、ワクチン接種によりアナフィラキシー ではないが、 腫れ、痛み、頭痛、発熱、だるさ等々の副反応が出る人は多く(もしかしたら半分以上)おられるようです。もともとからアレルギー体質の人はワクチン摂取は避けた方が良いのかも知れません。医師に相談ください。通常の場合は、ワクチン接種のリスクとCOVID-19に罹患するリスクを自分でよく考えて決めれば良いと思います。

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2020年12月20日 (日)

これも変な法律か?

阿部知子氏が12月19日の朝日新聞の私の視点に、生殖補助医療に関する民法特例法(生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律)について書いておられた。

法律の優生思想懸念 過ちを繰り返さない国会に 阿部知子 (会員記事だが、登録すれば読める)

11月20日参議院可決、12月 4日衆議院可決、12月11日に公布された。 公布を行った官報はここ にある。

次の第3条4項は、よく考えると差別を前提とした条文に思えてしまう。

4 生殖補助医療により生まれる子については、心身ともに健やかに生まれ、かつ、育つことができるよう必要な配慮がなされるものとする。

日弁連も11月12日にこの会長声明 を出し、 生まれた子の出自を知る権利などを含めた、子どもの人権の保障やその他の懸念を表明し、拙速の感も否めないとしていた。

阿部知子氏は法案に賛成した立憲民主党であるが、朝日新聞の私の視点の中で、 反対票を投じたとある。議員立法を主導した 秋野公造氏は公明党の医師。反対した政党は共産党。このブログ で書いた種苗法の改正もそうであるが、何故わけのわからない法律ばかり作るのだろう。国会議員は、是正・修正をする為の研究・検討を行い、修正すべく立法をすべきである。

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2020年7月28日 (火)

ALS患者の嘱託殺人 安楽死

林優里さんというALS患者は、自ら死を選択し、2人の医師に自身のあの世への旅達を依頼した。そこまで意思が明確なら、死後のことについて書いた遺言書を残していた。

日経 7月28日 女性、父親宛てに「遺言書」 京都ALS患者嘱託殺人

この女性が書いていたツイッターが次であり、どのような心境でおられたのか、既に削除してあるツイートもあるのかも知れないが、2018年4月26日以降のツイートがあり、生々しい多くのつぶやきが残っています。

tangoleoさんのツイッター

ブログも書いておられ、次の所にあります。ブログの自己紹介には次の様に書いておられる。
1968年生まれ 2011年にALSを発症 発症後、仕事を辞めて東京から関西に帰郷した。 現在、独居で24時間のヘルパー支援による生活を送っている。
身体は動かない。食べること、話すこともできないが、視線入力のパソコンを使っている。人工呼吸器は装着していない
ツイッターはtangoleo。
海外で安楽死を受けることを望んでいる

ALS患者 タンゴレオの挑戦 ー安楽死を認めて!-

ALSと言ってもその症状や進行状態も様々なのだろうと思う。人生観、哲学、価値観、宗教観は幅広いものである。個人の心の奥底に他の人が入っていくことはできない。人間としての尊厳は貴重である。

これを機会に安楽死の議論が深まることを望みます。許されるのか?許されるとしたら、どのような条件であるべきか?大東亜戦争時には、撤退に際して、傷病兵を殺していくような不幸なことがあったと聞く。安心して、生きていける世界を目指さなくてはなくてはならない。

参考に、安楽死についてスイス・オランダ・ベルギー・ルクセンブルク・カナダの5カ国とアメリカの5州を取り上げて比較しているWebを紹介しておきます。

安楽死をめぐる世界の動き (エピロギ)

 

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2020年7月16日 (木)

柳原病院の医師わいせつ行為裁判

7月13日に、一審の無罪判決を破棄し、懲役2年とする東京高裁での判決があったことから、2016年12月1日に書いた次のブログ記事に多くのアクセスを頂いています。

柳原病院の医師のわいせつ行為に関する変な裁判

外科医師を守る会の方々は、ここ にあるように、この不当判決に満身の怒りをこめて、断固抗議をすると言っておられます。

私が、とやかく言うよりは、私が読んだ関係するブログ記事等を紹介します。

専門家への不遜な態度 「私はせん妄研究の専門家ではない」と言う 証人(医師)の意見を採用し、せん妄による性的幻覚の可能性がが高いと言うせん妄についての多数の論文を執筆し、せん妄を専門に研究している大学教授(精神科医)の専門家証人の退けた。

M3記事 7月15日 中川日医会長「身体が震えるほどの怒り」、乳腺外科医控訴審判決

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2020年6月24日 (水)

新型コロナウイルス感染症対策

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議を廃止すると西村康稔経済財政・再生相が発表した。

日経 6月24日 新型コロナ専門家会議を廃止 経財相、新組織に衣替え

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議構成委員の方も、日本記者クラブにおいて記者会見を行い、専門家会議の活動を総括するとともに、今後の感染拡大のリスクに備えての専門家助言組織のあり方についての提言を行った。

日経 6月24日 危機感で「前のめり」に 専門家会議、情報発信に課題

なお、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議構成委員一同による提言とプレゼン資料は

ここ

ここ にある。

日本ではオーバーシュート(爆発的患者急増)は、ほぼ防げ、第1波は他国と比べ低い感染者数・死亡者数で終わろうとしている。このことについては、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の貢献も大きかったと考える。パンデミックとは、様々な社会的影響をもたらすのであり、医学的な見地のみでは対応が無理である。提言には、感染症指定医療機関等の研究実施体制や感染症疫学専門家の養成強化等を含め様々なことが盛り込まれている。専門家会議は廃止となるが、その活動が残した提言は真摯に受け止め、今後及び将来のパンデミック発生に生かすべきである。

2009年4月に新型インフルエンザ(A/H1N1)が海外で発生した。この時、日本での死亡率は低い水準に止まった。しかし、低い水準に止まったことに満足することなく、対策を評価し、今後の再流行や、将来到来すると懸念される新型ウイルス感染対策に役立てるべきと、この時のA/H1N1対策総括会議がまとめた2010年6月10日の報告書が

ここ にある。

報告書には、地方衛生研究所のPCRを含めた検査体制強化(3.サーベイランス 提言A3.)や、医療スタッフ等の確保、ハイリスク者を受入れる専門の医療機関の設備、陰圧病床等の施設整備などの院内感染対策等のために必要な財政支援(7.医療体制 提言A1)についても書かれている。これを読んでいると、政治は見事に国民を裏切ったと思わせる。2010年6月10日とは、菅直人氏が首相になった直後であった。

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2020年5月 5日 (火)

正しいコロナ対策(感染症対策)

新型コロナ感染症対策である緊急事態宣言は、5月31日迄延長された。(日経ニュース 5月4日 )緊急事態宣言の際に開催された専門家会議の分析・提言がここ にあり、その記者会見資料がここ にあります。

数ヶ月或いはもっと早いかも知れませんが、有効な治療薬が利用できることになり、予防のためのワクチンも数年のうちには開発される可能性はある。日常生活も、徐々にもどっていくことと期待します。

日本の現状は、記者会見資料10ページの次のグラフですが、新型コロナウィルスの死者数は少なく、対応に成功していると言えると思います。

Covid19202055a

しかし、手放しで喜ぶことはしてはならない。この日経記事 にあるように、PCR検査の数は人口あたりで、日本は非常に低い。理由について、専門家会議は記者会見資料13ページのように説明している。

Covid19202055b

色々あるであろうが、私は、感染症対策が十分ではなかったことがあると考える。PCR検査の体制が脆弱だったのであり、今でも貧弱な状態で、PCR検査を増やそうにも、それほどたやすいことではないのである。PCR検査とは、この日本微生物研究所のWeb にあるように遺伝子レベルの検査であり、何も分からない新しいウイルスの遺伝子に関する情報が得られ、それ以外に何も分からななければ、PCR検査で判定するしかない。それでも万能ではないが、一番信頼性が高い。SARSやMARSで日本での感染は少なかった。従い、感染対策に対して鈍感になっていたと思う。洪水があれば、ダムだ堤防だと大騒ぎする。津波対策だと行って、巨額の費用を投じて、防潮堤を建設する。防潮堤より街の移転の方が、コストが安いのなら、街の移転を選ぶべきと思うが、そんな検証を私は知らない。

新型コロナの以後にもウイルスによるパンデミック感染症は発生する。東日本大震災の津波について100年に1度といった人がいるが、パンデミック感染症の頻度は、それより多い。PCR検査の強化は、機械だけではなく人材や組織も必要である。一人10万円の高所得者への配分額に相当する額でも、PCR体制充実に回せたなら、効果があったのではと思う。利己益しか考えない政治家には無理な話かも。

 この5月4日の日経記事 のように、 新型コロナウイルスが中国武漢市の研究所からの発生という人がいる。私は、そのような可能性は極めて低いと思う。何故なら、研究所なりで保管していたなら、外部に絶対漏れないように管理すると考えるからである。しかし、一方、この話の示唆するところは、将来どこかの国が生物化学兵器の一つとして新型ウイルスを保有し、それを他国に使用する可能性である。例えば、自国が使用しなくても、紛争国の一方に対して供与し、漁夫の利を得ることを狙うのである。ウイルスを兵器として保管・使用する場合は、そのウイルスを完全にコントロールできていなければならない。もしかして、米国や中国は、既にそんなレベルにまで行っているのだろうか?分からない。でも、日本のPCR体制の強化は、生物化学兵器対策でもある。

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「永寿の患者」というだけで拒否なんて本当?

このような記事を見ると、悲しく思います。

毎日 5月4日 国内最大級クラスター、東京・永寿総合病院(その1) 陰性でも出られず 82歳、感染死恐れ1カ月

記事には「PCR検査で陰性が確認されながら病院から出られない患者が4月末時点で少なくとも10人以上いる。「永寿の患者」というだけで多くの病院が受け入れを拒否するためだ。」とあります。

でも、本当にそうなのか?永寿総合病院の入院患者というだけなら、問題が大きいと思うからです。他の病院や患者が希望する病院には(定義に問題はありますが、医療崩壊に近く)病床の余裕がなく直ちには転院を受け入れることができないとの理由なら理解できます。毎日の記事が、どこまで正しいのか、私には残念ながら確認できずにいます。正しいのなら、事態を是正すべきだし、間違っているなら、デマを振りまく毎日新聞であります。

信頼できる情報としては、厚生労働省クラスター班の4月15日付報告書がこの栄寿総合病院のWeb にあります。4月13日までに入院・退院患者107名、医療従事者等73名が感染し、うち患者20人が死亡と理解します。

報告書の中に次の図があり、3月14日頃から集団発生は始まったようです。

Eiju202005

3月14日頃はと言うと、3月9日ではこの厚労省の見解 のように「日本の状況は爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえているのではないかと考えられる」、3月17日時点ではこの状況分析・提言のように「帰国者および訪日外国人対応を至急開始する必要があると考える」ということでした。

報告書には「3月上旬に発症したと考えられる2症例はいずれもA病棟の入院患者である。原疾患の影響もあって発症日の判断が難しいものの、この2例が起点となり、病棟内で他の患者や医療従事者を介する形で集団発生につながった可能性が示唆される。A病棟とB病棟は同一フロアで隣接しており、構造的に一体となっている。そのためA病棟からB病棟への拡散は容易と考えられた。」とある。そして「院内での拡大要因として以下が推定された。」と下の記載があり、病院に於けるクラスター感染に関する貴重な警告を与えた事例と考える。

1 全体に共通する要因
・密に過ごす空間(病棟休憩室、仮眠室、職員食堂、職員ロッカーなど)での医療従事者間での感染拡大の可能性
・原疾患やその治療に伴う症状もあり、COVID-19を疑うタイミングが遅れた可能性
2 病棟内の感染拡大の要因
・基本的な感染予防策(手指衛生など)が不十分になる場面があったこと
・認知症などで動き回る患者が存在したこと
・化学療法中など易感染性患者が存在したこと
3 病棟間の感染拡大の要因
・病棟の構造上の問題(隣接病棟と一体化した構造だった)
・患者の転棟による拡大
・病棟間を移動する医療従事者が媒介した可能性

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