2009年6月28日 (日)

愛のないNHKニュース

リンクは張りませんが、次のタイトルのニュースを本日の夕方7時のニュースでNHKが放送をしていました。

「移植後死亡の男児 両親と帰国」

嫌な気分です。この1歳の男児は、米国で心臓移植を受けて、その後で死亡したのです。

まず言いたいことは、米国では心臓が余っているのですか?と言うことです。(日本も含め)世界中、どこでも移植を受けるために、待機している人が多く、移植を受けられずに亡くなられる人の方が、多いのです。

外国人が、どうしてその国の人に優先して、脳死の人の臓器提供を受けられるのですか?常識では、不思議です。勘繰れば、金銭です。臓器移植法の第2条を掲げます。この第2条は、今回衆議院を通過した改正法案でも、改正になっていません。

(基本的理念)
第2条
 死亡した者が生存中に有していた自己の臓器の移植術に使用されるための提供に関する意思は、尊重されなければならない。
2  移植術に使用されるための臓器の提供は、任意にされたものでなければならない。
3  臓器の移植は、移植術に使用されるための臓器が人道的精神に基づいて提供されるものであることにかんがみ、移植術を必要とする者に対して適切に行われなければならない。
4  移植術を必要とする者に係る移植術を受ける機会は、公平に与えられるよう配慮されなければならない。

私は、NHKが取材されたケースがどうであるかは当然知りません。しかし、善意で、任意で、人道的な精神でなされ、公平であるからこそ、臓器移植を積極的に推進できるのです。「○○ちゃんを救う会」の問題点として、多くの人達が問題点を指摘しています。それを、何故NHKは、あえてこの時期に報道したのでしょう。「バカですから!」で済ませてよいのかな?と思います。

NHKが、報道したケースは、不幸にもなくなってはいますが、心臓が未だ動いている同じような年頃の子供の心臓を動いている間に取りだして、この夫婦の子供に移植したのです。NHKからインタビューを受ければ、「同じような不幸を繰り返して欲しくない。」となるでしょう。インタビューでは出てきていませんが、私は、この夫婦は心の中では、「臓器提供をして下さった子供とその両親・家族にとても感謝しています。不幸にも私たちの子供は亡くなりましたが、生きるための希望を精一杯頂いたと感謝しています。」と言い続けていて欲しいのです。それなのに、心でそう思っていても、NHKに突然インタビューされたらと思うと、非人道的NHKであります。

臓器提供を受ける人達が、エゴイストであるなら、私は臓器移植などしたくありません。報道機関は、人を憎しみに向かわせる存在でしょうか?脳死や臓器移植の背景には、大きな愛が存在します。

愛など、存在しないNHK。仕方ないですね。でも、私は朝ドラ「つばさ」を、愛を描いていると楽しみに見ています。だから、NHKも全てが愛なしではなく、愛がある部分もあると解っていますが、影響力が大きいニュースで愛をつぶす報道を見ると嫌になりました。

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2009年6月23日 (火)

臓器移植法改正

臓器移植法改正についてA案が衆議院で6月18日に可決されました。A案については、多くの報道は、「脳死は一般に人の死」と言っており、これでは誤解を生むことが多すぎると思うことから書いてみます。なお、報道としては、MSN産経ニュースをあげます。

MSN産経ニュース 6月18日 一転、臓器移植法案「A案可決」賛成263票

1) 衆議院で可決された法案

可決された法案により現在の臓器移植法のどの部分が改正となるかを続きを読むに入れましたので、法案については「続きを読む」をクリック下さい。第6条の改正が大きな改正であり、人の死の定義を定めていません。「医師は、2つの場合において、移植術に使用されるための臓器を、死体(脳死した者の身体を含む。以下同じ。)から摘出することができる。」としたのであり、この文章で「脳死は一般に人の死」と定めたと解釈するのは、余りにも拡大解釈であります。

なお、改正前の文章も「続きを読む」で、取消線で消しただけで、残してあります。「死亡した者が生存中に臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合・・・・」を2つの場合に変えたのです。15歳未満の脳死移植が日本で実施されなかった理由は、厚生労働省がガイドラインにおいて「自由意志の表示が行える年齢は15歳以上である。」としたからであり、民法961条が「十五歳に達した者は、遺言をすることができる。」との遺言能力15歳以上がその理由です。

「意思を書面により表示」との表現が足かせとなっていたことから、この足かせを外したのです。

2つの場合とは、続きを読むで、色を付けた6条1項の1号と2号ですが、1号は改正前と意味が同じと思います。2号は、「当該意思がないことを表示している場合以外の場合」というややこしい表現で、「臓器移植ドナーに私はなりません」と意思表示をしている人です。従い、移植拒否の人が移植の為に臓器摘出をされることはありません。

2) 子供が無理矢理臓器摘出を受ける

意思がない場合は、遺族が書面で同意すれば、臓器摘出があります。子供の場合について、子供の親とはそんなに信じられないのだろうかと思います。子供の感情や意思を一番知っている親が、臓器提供を申し出た場合には、それを受け止めて尊重するのが社会であると思います。

子供が天国で幸せに暮らすようにと子供の臓器提供を望む親がいるかも知れません。あるいは、そんなことをしない人が大部分でしょうが、他人が口をだすことではないと思います。最も、臓器提出可能な脳死になること自体、ほとんどあり得ないと思いますが。

虐待を受けた児童が、今度は遺族により臓器提供となる恐れについてですが、ないとは言えず、それ故、改正案には附則5がついています。この毎日 6月22日 臓器移植法改正:民主議員ら、参院に対案提出へも、「衆院を18日に通過したA案は、脳死を一般に人の死とし」と報じており、すんなりと理解しにくいのです。

3) 脳死

このMSN産経ニュース 6月7日 【臓器移植】(中)脳死は人の死か…議論再燃では、焦点がずれていると思います。脳死を人の死とは、できません。臓器移植法6条2項の改正されていない部分ですが、脳死を「脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止するに至ったと判定された者」と定めており、この判定は6条4項により「これを的確に行うために必要な知識及び経験を有する二人以上の医師・・・・・」と定められており、医療機関の脳死判定員会が判定します。

脳死判定員会は、移植を前提としなければ、判定行為もしないわけで、脳死判定員会が判定しなければ、脳死もあり得ません。移植をしなければ脳死はありえず、脳死状態で生き続けたというのは、おそらく脳死ではなかったのだと思います。

脳死の判断基準も変わっていくと思います。法で脳死を決めるのは、現在の条文でよいと思うし、A案は、マスコミが言うように「脳死を人の死」と定めることではなく、自由意思の範囲を拡大したのであり、逆に法が制限をすることがかえっておかしいと思います。

続きを読む "臓器移植法改正"

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2009年4月30日 (木)

新型インフルエンザ対策

新型インフルエンザによる死亡者が米国でも発生したと報道がありました。

共同47 4月29日 米で新型インフル初の死者 1歳11カ月の幼児

ロイターが伝えたとありますが、Reuter Apr 29, 2009 Texan baby is first flu death outside Mexicoでしょうか?Reuterには、インフルエンザの型がH1N1と書いてあり、A型ブタインフルエンザ(H1N1)のはずです。

1) ワクチン

仮にワクチンにしても、鳥インフルエンザとして有名であったH5N1ではないので、日本にどれだけワクチンが備蓄されているのか心配になります。そこで、国立感染症研究所のブタインフルエンザに関するよくある質問を読むと、ブタインフルエンザ予防のヒトへのワクチンはありますか?に対して「ヒトに病気をひきおこしている現在のブタインフルエンザウイルスを含んでいるワクチンはありません。」と書いてあります。少し、待たねばならないようです。

2) 抗ウイルス薬

タミフルのような抗ウイルス薬は、有効なようです。但し、抗ウイルス薬の危険性もあり、乳幼児・小児にとっても安全か等もあり、勝手な判断を下せないと思います。

3) 罹患率・死亡率

ブタインフルエンザに関して、現時点で言及することは避けるべきと思います。Webを探してみると、僻地の産科医さんの2008年12月のブログ新型インフルエンザの誤解と対策の問題点で、日本医事新報 N0.4409(2008年10月25日)で菅谷憲夫氏が書かれた新型インフルエンザの誤解と対策の問題点を紹介されていました。「新型インフルエンザには全国民が罹患・発病する」となっており、ほぼ全員が罹患・発病する可能性もある様です。

死亡率についても、「新型インフルエンザによる日本の死亡者数は、最悪の場合で、スペインかぜの経験から予測された数値、12万人(4万人~30万人)が最も信用できると考えているが」とあります。

甘く考えず、しっかりした対策を講じることが必要なのでしょう。

4) 対策

この厚労省のWebに、「新型インフルエンザガイドライン(フェーズ4以降)」というのがあります。その中の医療体制に関するガイドラインに「都道府県等は地域医師会等と連携し、あらかじめ発熱外来を設置する医療機関や公共施設等のリストを作成することが望ましい。」との文章(119ページ)があります。

病院や診療所での感染拡大の防止です。一方で、3)で紹介した菅谷憲夫氏の新型インフルエンザの誤解と対策の問題点では、発熱外来は有害無益とされておられます。

本当に複雑です。確かなことは、間違った情報に惑わされないことです。例えば、TVの○○ショーなんかでコメンテーターが述べていることは疑ってかかった方がよいのでしょうね。確かな情報で、行動することが最大の対策だと思います。

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2009年3月29日 (日)

公立病院の生産性は医療法人と比べて高い

公立病院の生産性は医療法人と比べて高いと述べている論文がありましたので、紹介します。

ESRI Discussion Paper Series No.210 日本の医療サービスの生産性:病院の全要素生産性とDEA分析

上記のESRIのサイトからダウンロードできます。ESRIとは、内閣府経済社会総合研究所(Economic and Social Research Institute, Cabinet Office)であり、論文は、研究者である東京大学工学系研究科教授(内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官) 元橋一之氏が執筆されておられ、内閣府経済社会総合研究所の見解を示すものではありませんとの断りがありますが、一つの見方であると言えます。

自治体病院については、私も何度か取り上げていますが、基本的にはこの日経の「やさしい経済用語の解説」地方公営企業のように、多くの病院が赤字であり、この朝日岩手版3月23日「地域医療はいま」4 命の現場に経営視点のような報道が多くなされています。

経営といった時に、何が一番重要なのかは「継続すること」と考えます。継続に関して、最も重要なことは「必要性」であると思います。例え、赤字が大きくても、必要であれば、何としてでも継続していかねばならない。赤字だからと、閉鎖するのは、簡単です。必要でなければ、それで構わないが、必要であれば、赤字であっても継続していかなければならない。それが、経営者の義務であり、出資者を初め、多くの関係者を説得しなければならない。単純な継続ではなく、規模縮小や他医療機関との連携や、方向転換もあるので、単純ではないし、個々の状況により様々ではあります。

少なくとも単純に「公営・公立は非効率であり、民間がよい。」とすることは、誤りであると考えます。生産性とは、インプットに対するアウトプットの評価であり、単純にインプットのみを数量で割り算したコスト単価ではありません。医療とは、常時一定のサービスを受けるのではなく、それが必要な時に受けられるかが重要です。アウトプットに対する評価は他の製品やサービスとは相当異なる側面を持っています。

良い医療制度を築いていきたいのですが、医療崩壊が叫ばれ、現状維持すら難しいのでしょうか?

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2008年12月24日 (水)

医療トラブルの報道

12月19日の続きです。週刊文春の記事を読んでみました。どのような書き方をしているか興味がありましたし、自分のブログでエバハートのメーカーであるサンメディカル技術研究所と医療を提供した国立循環器病センターの反論をリンクの形で紹介したことから、週刊文春の記事にも目を通す必要があると思いましたので。

1) 第三者の医師のコメント

記事には、「人工心臓の手術をしているわけですから、まず心タンポナーデを疑う必要がありました。経過を見る限り、最低でも超音波をかけた19時20分の時点で開胸手術を考えなければいけない。唯一それしか対応策はないはずです。」との第三者の医師のコメントが書かれていました。

このまま読んでしまうと、「なるほど」と思ってしまうのですが、それほど簡単ではないので、以下に続けます。

2) その医師のコメントは正しいのか

記事には、カルテを見せと書いてあるので、デタラメのコメントとは言えないでしょう。しかし、全てのデータを見て、分析して判断しているのではないはずです。その場にいた医師が最も多くの情報を持っていたはずであり、ある選択肢の中から最良と思う選択をしたはずです。

医療に関してセカンド・オピニオンがあります。セカンド・オピニオンはその医療機関で診療を受け、必要なら追加検査を受け、元の医療機関の診断と治療方針等も含め多くの情報・データを提供して得られるし、正しいオピニオンは情報とデータにより得られるものです。カルテだけで、断定的なことを言うのは困難なはずです。

医療とは、場合によっては、即座に判断して治療方針・内容を決定する必要がある。翌日になれば最も正しい判断が下せるとしても、その前に病状が悪化するリスクが高いなら意味がないことがある。それぞれのタイミングにおけるベター・ベストを実践するしかない。従い、結果から、あの時の治療には間違いがあると言うのは、その治療に対しての評価としては適切ではないはずです。ビジネスの世界でも何でもそうだと思います。そんなに単純ではない。

3) 問題医師

誰が、コメントをしているかというと神奈川県大和市南林間の大和成和病院院長南淵明宏医師です。院長挨拶がここにあり、写真付きです。

2001年に当時12歳の女児が東京女子医大で心臓手術を受け死亡した医療事故で東京女子医大の医師が刑法の業務上過失致死で逮捕・起訴されました。2005年11月30日東京地裁で無罪判決となったのですが、この事件の裁判における検察側の証人となったのが、南淵医師でした。無罪判決の後は、マスコミ各社に対して弁護士なしの本人訴訟により名誉毀損による損害賠償を訴え、勝訴あるいは和解を勝ち取って行かれました。刑事事件については、検察が控訴し、東京高裁で今も裁判中です。

裁判において南淵医師の証言に対する反論は、被告人となっている医師が紫色の顔の友達を助けたいというブログを書いておられ、2008年1月17日のエントリー「検察官の異議申し立ては棄却! 第5回控訴審速報 自ら報告」に南淵証人が客観的に証人にふさわしくないことの理由を書いておられます。例えば、「証人は、手術で使用された、陰圧吸引法(人工心肺の脱血法)は、一回も経験したこともなければ、見たことすらない。」とか。

そして、そのブログにもう一つ、横浜地裁2004年8月4日判決(判例時報1875号119頁)において損害賠償が認容された事例の被告医師が南淵医師であることを2008年1月17日の控訴審で弁護側が言及したことを述べています。横浜地裁は、医療法人の経営する病院に勤務する医師が無断アルバイトや患者からのベンツの供与を理由に退職したにもかかわらず、医療過誤の事実を患者側に伝えて解雇されたなどと週刊誌の取材やテレビで発言し、病院の社会的評価を低下させたとして、医療法人の医師に対する損害賠償請求を認容しました。

さらに、Yoshan先生が2008年6月5日のブログ 南淵明宏氏の謝礼感覚で、患者からベンツや金銭の受け取りをすることを賞賛するような南淵医師のエッセイを紹介され、これに対するYoshan先生のコメントを書いておられます。

南淵医師とは、このようなことで有名な医師なのです。

4) 報道の姿勢

何も知らないで報道に接することは、恐ろしいことです。週刊文春は、「この医師に依頼すれば、このようなことを書いてくれる。言ってくれる。」と分かってコメントを依頼し、記事を作成したと思います。この手のことは、報道だけではなく、世の中に多くあることかも知れません。

報道は、真実を報道するのではなく、自分の新聞や雑誌の販売部数を増やし、TV報道番組・報道ワイドショーは、視聴率を上げることを目的に報道しているように思えます。「犬が人を噛んでもニュースにはならないが、人が犬を噛めばニュースになる。」との言葉を思い出します。言い過ぎの部分はあるでしょうが、そんな部分はないと否定することはできないと思います。

報道以外も基本的には同じことで、政治家の言葉、商品の宣伝文句等々私たちも、常に疑問を持ち、自分の目で見て、自分で考えて正しい行動をとらなければならないですね。しんどいが、そうしないと世の中良くならない。でも、そうすることが生きることの一つの楽しみであるかも知れません。

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2008年12月19日 (金)

医療報道の読み方

変なタイトルにしましたが、理由は次の産経の記事からです。

MSN産経 12月17日 【国循の不同意治験】母親「納得できぬ」変わり果てた姿…説明なく

これだけを読むと、国立循環器病センターは問題のある医療機関だと思ってしまいます。同じことを朝日は次のように報道しています。

朝日 12月17日 治験での人工心臓手術後に植物状態 1年後に少年死亡

ニュアンスが異なって受け取れます。産経は患者家族のみの取材で書いています。しかし、朝日のWebには、「会見で記者の質問に答える国立循環器病センターの友池院長(中央)ら=17日午前10時58分」と説明が付された写真があり、記者会見を行い、多分産経の記者も出席していたと思います。患者家族の気持ちを報道することは誤りではありません。しかし、一方のみを報道すると誤解を生じさせる可能性があり、一流の報道機関を目指すのであれば、偏った報道は避けるべきと考えます。特に医療関係に関しては、私の場合は、大淀病院毎日報道がきっかけでしたが、患者サイドに感情移入した報道が多いと感じます。医療をよくするには、問題点の根本をついた報道を望みます。国立循環器病センターのこの件についての私の報告は以下の通りです。

1) 人工心臓・エバハートとは?

この東京女子医大のWebに植え込み型遠心ポンプエバハートの説明があります。拡張型心筋症や虚血性心筋症等で、死亡の危険が高く治療方法としては心臓移植があるが、脳死下の臓器提供数は非常に限られている。心臓移植に代わる方法としては、人工心臓があり、世界でも開発中で既に使用中の補助人工心臓も存在する。当然のことながら、心臓移植よりも人工心臓の方が広く適用可能となるはずであり、更なる開発と本格実用化を推進すべきであるとの意見が多くある。

エバハートは、東京女子医大の山崎健二医師の考案した補助人工心臓であり、実用化を目指しているメーカーは株式会社サンメディカル技術研究所で、ホームページはここにあります。又、エバハートの説明はここにあります。エバハートは、補助人工心臓であり、左心室に付けて使う補助循環装置で、本来の心臓を取って置換るものではありません。但し、本来の心臓が回復するか、あるいは心臓移植を受けるまでは、エバハートは取り外さず、ずっと使用を続けます。エバハートを付けたままで退院し、高いQOLをおくれる可能性もあるとのことです。東京女子医大のWebのエバハートの絵を勝手にコピーしたのが次です。

Evaheart02

2) 治験

治験とは、薬事法14条に従い医薬品、医薬部外品、特定の化粧品又は医療機器の製造販売についての厚生労働大臣の承認を受けるために実施する臨床試験であり、医療機器についての臨床試験に関しての基準は医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令(臨床試験の省令)で規定されています。

治験においては、未だ政府承認を受けていない段階の医薬品や医療機器を使用するのであり、当然のこととして健康保険の対象外です。メーカーが将来の販売時の対価で回収する研究費として費用負担をします。但し、入院費等保険対象のものもあると理解します。そして治験については、臨床試験の省令においてインフォームドコンセントを初め、厳しい規定がなされています。

治験があるからこそ新しい医薬品や医療機器が使えるようになり、今まで治療困難であった分野の治療が可能となる。但し、野放し状態では大変なことになるのであり、合理的なルールがあってこそ、社会や人々が応援することができる。又、自分自身があるいは身近な人、又は子孫が将来必要となった場合、その治験の結果として有効且つ安全と確認された医薬品や医療機器を使用できることなる。

3) 報道されたケース

当時18歳の拡張型心筋症の少年で、2007年春に、エバハートを装着する手術を受け、それから約1年後に死亡したとあります。多分、エバハートが最善の治療方法であったのだと思います。そして、国立循環器病センターは、当然のこととして、少年の病気やエバハートのことについて様々な説明をして、少年も少年の家族も合意してエバハートを装着する手術を受けたのだと思いますし、この部分は、そうであったと確信します。もし、そうでなければ、問題にすべき点です。

産経の記事は、「同意を得ぬまま治験が継続された疑いが浮上した。」とあり、手術から6月後に本当は中止したいにも係わらず、無理に同意させられたとのニュアンスが読み取れます。ところで、エバハートを取り外すことは可能であったのでしょうか?取り外したら、死にまっしぐらではなかったかと思います。その評価なしで、この部分を議論すると誤ります。手術から約2週間で、少年の容体は悪化したのであり、悪化した状態で、取り外したら本来の心臓に更に大きな負担を掛けるばかりではなく、取り外し手術の負担も少年には相当大きなはずです。本来の心臓が回復していないのに、エバハートを取り外すオプションはなかったはずと思います。エバハートを装着していなくても死亡した可能性は、どうであったかも評価しないと公平ではないと思います。

新聞が遺族の気持ちを報道しても良いのですが、医療を批判するなら、医療について正しく分析し、理解して理性で書いて欲しいと思います。実は、メーカーサンメディカル技術研究所のWebを見ていると、文藝春秋に対する抗議文がありました。これです。週刊文集の12月25日号が人体実験などと書いたようです。法に従って治験は実施されたと考えますが、そうであれば、文藝春秋は損害賠償をすべきと考えます。

4) 明るい未来へ向けて

脳死移植が悪いとは思いません。しかし、脳死移植以外の選択肢を与える人工心臓は明るい未来を開く可能性があるものと思います。この少年は人工心臓に関連する貴重な治験データを残したのであり、多くの人に希望を膨らませたと思います。

日本の明るい将来は、相当多くの部分を高度技術に依存することになると思います。最先端医療は、そんな高度技術の1つの分野と思います。真実の報道より、センセーショナルであることを望む(一部のor多くの)マスコミ報道に負けずに、関係者の方々頑張ってください。

追記

国立循環器病センターも、12月18日付で週刊文春に対するコメントを出しておられるので、そのリンクを紹介しておきます。

補助人工心臓に関する記事について

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近江八幡市総合医療センターPFI解消の続報

近江八幡市総合医療センターPFIの契約解除の合意が17日に成立したと報道がありました。

読売 12月18日 病院の民間活用破たん、近江八幡市が契約を解除へ

解約金として20億円を支払うとのことですが、「PFI方式を継続するより約113億円節約できる」とも書かれています。それでは、PFI方式としたことにより133億円の無駄使いが発生することになっていたのではと思います。

近江八幡市の市民から責任追及の声が、あがるのでしょうか?財団法人 日本経済研究所と株式会社 病院システムの2者は、どのようなアドバイスをしていたのでしょうか?

過去の近江八幡市総合医療センターPFI関連のエントリーは以下でした。

1月30日 近江八幡市PFI病院の倒産の恐れ
12月15日 近江八幡市は病院のPFI解約方針

この直前のエントリーで取り上げた高知医療センターPFIは、どのようになっていくのでしょうか?なお、高知医療センターの脳外科を高知新聞の記者が密着取材して、2008年02月04日から「医師が危ない」と題した特集が夕刊に掲載されていました。Webではここにあり、読むことができます。PFI方式と直接関係はないでしょうが、大病院の医師の置かれている状況が新聞記者の目を通して直接伝わってきます。大変だな~と思います。興味のある方は、読んでみてください。

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高知医療センターPFIでも問題浮上

近江八幡市の病院PFI解約について、12月15日のエントリーで書きましたが、高知県・高知市共同事業の病院PFIである高知医療センター(ホームページはここ)でも問題が発生しています。

高知新聞 12月02日 高知医療センター 本年度末7億6000万円不足

高知新聞 12月04日 高知医療センター 127億円借り換え検討

12月2日の記事では、2009年3月末で7億6千万円の資金が不足するとなっていました。12月4日の記事は、金利の低い地方債に借り換える方針を決め年間5億円の軽減を見込むとなっています。やはりPFIなので高くついている。そこで、PFIを解約して、違約金を払わざるを得ないが、資金コストの安い地方債に切り替えるということで、近江八幡市とほぼ同じパターンです。もう少し、中を覗いてみます。

1) 高知医療センターのPFI事業

高知市には、高知県立中央病院と高知市立市民病院があったのですが、この2つの病院を統合して新たな病院として高知医療センターが作られました。高知医療センターの病院事業を実施している事業者は、地方公営企業法に基づき高知県と高知市が組織している高知県・高知市病院企業団です。(企業団規約はここにあります。)

病院事業者は高知県・高知市病院企業団(以下企業団とする。)ですが、病院の箱物(建物)はオリックスが出資した高知医療ピーエフアイ株式会社(以下SPCとする。)からのファイナンス・リースとなっており、更に医療の範囲外となるビル管理、施設管理、清掃、給食、検体検査、看護補助、そしてITシステム等がSPCから企業団に提供され、リース対価とサービス対価が企業団からSPCに支払われる契約が締結されています。この契約は長期契約であり、ITシステムを除く部分が30年契約で対価が2,132億円。ITシステムが8年間で46億円です。

思想としては、医療ライセンスが不要で民でできるものは全て民に一括で投げて、医療ライセンスが必要な医療事業部分は県と市が組織している企業団が実施するスキームです。相乗効果で良くなると期待したのでしょうが、絵に描いた餅を実践したのだと思います。餅の絵は、正しいフィージビリティースタディーをしなくても描けますから。悲しいのは、絵に描いた餅で、税の無駄使いをされている県民・市民です。国庫補助金も出ていれば、日本人全員が無駄使いにつきあったことになります。

2) 高知医療センターの平成19年度決算

高知医療センターの平成19年度決算がWebで公開されており、ここにあります。損益計算書を図示したのが、次です。

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支出が収入より大きいことが分かります。収入の紫部分が構成団体負担金となっていますが、県と市の救急医療負担金(5.4億円)、割愛職員退職給与金(4.8億円)等であり、リンク先の損益計算書に記載されています。支出の中で、経費、減価償却費、支払利息等がPFIのSPCへの支払いに相当すると思います。

次が、貸借対照表で、平成19年3月末も比較のために表示しました。

20083bs

赤の部分が累積赤字で、自己資本と資本剰余金を減額せずに表示したので、資産サイドの一番上に記載しました。平成20年3月末と19年3月末を比べると、累積赤字が大きくなっているのが分かります。20年3月末の累積赤字は58.1億円で、19年3月末の39.2億円より18.9億円増加しました。結果、20年3月末において、自己資本と資本剰余金の合計から累積赤字を差し引くと21億円です。公企業会計では、企業債も借入資本として資本に算入するようですが、民間企業ベースでは、丁度1年を経過後は債務超過すなわち、実質破産状態に陥ります。

PFIによる資金調達部分は長期未払金と未払金の多くの部分と思うのですが、貸借対照表を眺めると、せいぜい138億円あるいはPFI契約保証金を足しても150億円程度であり、全体の総資産に対しては40%足らずです。高知新聞の記事では、127億円となっており、PFIよる資産リース部分は127億円だと思います。そうすると年間5億円の節減は4%弱金利節約と思います。病院のような公共施設で、通常より4%も高い資金コストによる調達を行っているのは、おかしかったと思います。

3) PFI解約の可能性

近江八幡市のPFI病院と同じで、高知医療センターPFIも早く解除すべきと思います。継続することは、年間5億円の無駄使いを継続することです。違約金ですが、相手がオリックスなので、うまく交渉すれば違約金を下げるられる可能性があると思うのです。12月13日のオリックスの懸念で、オリックスの資金調達コストが上昇していることを書きました。13.125%は、もしかしたら年率ではなく、5年間に対してかも知れませんが、仮に5年間であったとしても年間2.625%です。オリックスは、資金調達に苦労しているはずで、金融のプロがうまく交渉すれば、オリックスにも利益をもたらす形で、低い違約金で解除できる可能性があると思います。

病院をPFIにしてしまった結果、給食も検体検査も看護補助もすべてSPCが1社で提供することになり、合理化できた部分はあるかも知れないが、独占で競争がなくなったのです。そして、フレキシビリティーに欠けているはずです。付随サービス部分についても、見直しを計り、最も合理的な契約に変更すべきと思います。そう考えると、病院PFIとは、良い所が一つもないように思えます。

私もPFIが全てダメだと言うのではなく、場合によっては、うまくいくこともあり得るはずです。例えば、ある企業が効率の高いゴミ発電を開発した。自治体がゴミを収集するので、ゴミをその業者に渡す。業者は、ゴミを燃して発電して、灰処理をする。業者は従来のゴミ処理費用より少し安い価格でゴミ処理を請け負い、発電した電力料金も収入とする。但し、設備の建設、運転を含め、事業リスクは業者がとる。このような、自治体がリスクを負えない事業で、民間が自己の経験や企業力でリスクを負って、利益を生み出せる分野がPFI事業の分野だと思います。

「民にできることは民に」ではなく「事業は、最適な仕組みを構築して」であります。

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2008年12月15日 (月)

近江八幡市は病院のPFI解約方針

1月30日のエントリー 近江八幡市PFI病院の倒産の恐れで書いた近江八幡市立総合医療センターのPFI契約を解約する方針を近江八幡市が決定したと報道がありました。

朝日 12月14日 病院PFI、初の契約解除 近江八幡市、違約金20億円

20億円は、誰のお金だと言いたい所です。1月30日に書いたことから、続けます。

1) 病院の平成19年度決算

こちらの近江八幡市の公営事業の状況の数字によれば、平成19年度の病院事業は27億57百万円の赤字で、一般会計からの繰入が8億5千万円です。人口が68,267人(平成17年)の近江八幡市ですから、一人4万円強です。従い、金額的には定額給付金より大きい。近江八幡市の全員が、定額一時金を市に寄附しても、赤字が埋まらない。あるいは、一般会計より繰り入れた8億5千万円を人口で割ると12,500円弱になり、丁度定額給付金と同じぐらいです。なお、平成19年度の損益計算書を続きを読むに入れておきます。

こちらに、平成20年9月10日開催の近江八幡市議会定例会の議事録があり、議事録によると次の通りです。(午後3時4分再開後の日本共産党加藤昌宏議員の質問に対する平野幸男総合医療センター事務長の答弁からです。)

 単位:百万円 平成17年度決算 平成18年度決算 平成19年度決算 平成19年度予算
医業収益 7,620 7,548 9,357 8,673
医業費用 7,418 7,780 12,114 9,795
医業損益 202 -232 -2,757 -1,122
医業外収入 201 836 - 782
医業外費用 392 742 - 1,036
経常損益 11 -138 -2,757 -1,376
年度未処理欠損金 11 -299 - -2,658

医業収益は予算と比較して7.9%増となっているが、費用は23.7%増となっている。こんな経営ってあるんですか?と思います。

2)PFI解約は当然

議事録を読み進むと、解約以外考えられなくなります。これでもPFIを続行しているなら、背任行為に思えます。議事録の次の部分です。

(加藤昌宏君) それでは次に、PFIとの交渉の問題について。
 市の直営という問題については、基本的には双方が一致されたということですが、あり方検討委員会もそうですけれども、監査委員もそうですけれども、直営とSPC委託との費用の試算について提案されていましたが、そういう内容について検討、計算されたのか、お伺いをしたいと思います。

総合医療センター理事(岡田一君) 直営の場合とSPCとの委託との経費の違いということでございますね。この分の違いにつきましては、いわゆるそれぞれの委託業務につきまして、SPCの経費という部分が入っておりますので、少なくともその部分については、直営の場合は安くなるということでございます。ただいずれにいたしましても、各業務ごとの見直しというふうな部分でございますね。例えば清掃であるとか、あるいは警備であるとか、そういうふうな部分につきましても、それぞれの業務の見直しというものは必要になると思います。
 以上でございます。

直営の方が安くなると明確に答えています。この質疑の後に、PFIの金融に関することにも話が及ぶが、当然明確な答弁はできません。もともと、PFIとして、民間に投げていたのだから、近江八幡市の手が届かない所ですから。

3)何故PFIであったのか

1月30日に書いたように、何故PFIを選んだのか、その説明をした文書が私には見あたりません。例えば、ここに近江八幡市の平成13年5月付の「近江八幡市民病院整備運営事業実施方針」があります。PFIについての説明は、1ページ目に次のように書かれています。

さらに、本事業は、民間事業者の資金、経営能力及び技術的能力の活用による効率的な病院整備・運営の実施と、市民に対する創意工夫に満ちた良質な病院サービスの提供の実現を目指すべく、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11 年法律第117 号。以下「PFI法」という。)に基づき実施するものとする。

ごまかしが行われていたのではと思えてしまいます。更には、ここに、平成13年6月8日付の「近江八幡市民病院整備運営事業実施方針等に関する質問回答集」があります。しかし、この中に、私が見た限りでは、何故PFIかの回答はありませんでした。

最も、そうかも知れないのです。この近江八幡市立総合医療センターの病院の経緯という文書によれば、「平成13年03月PFIによる新病院建設決定」と書いてあるのです。順序が逆であります。事業の基本方針を決定することが、最重要であるのに、決定後に、質問を受け付け既定路線を走ろうとしていたように思えます。

4)今後すべきこと

先ずは、PFIの解約ですが、その前に、近江八幡市民に対して、20億円の解約金・違約金の根拠を説明すべきです。そして、解約しなければ、更に損失が広がり、この事態に至った以上20億円で解約することが最小限度の損失で抑える方法であることを説明すべきです。私が、近江八幡市のWebを見た限りでは、残念ながら見あたりませんでした。(20億円は、近江八幡市民一人当たり3万円弱の金額です。

何故PFIを選択してしまったのか、損失の予測、リスクの予測等々はできなかったのか。適切な事業計画、事業計画の検討、PFIとしない直接経営等の代替案との事業比較、計画段階における適切な情報公開、公聴会はなされていたのか。課題は、限りなくあります。市民の税金で行う事業であるからには、適切な事業推進が必要です。この調査を実施することが、必要であり、またその調査報告書を公開することです。(サイゼリヤやアーバンコーポレーションについて、多くのアクセスを頂いていますが、サイゼリヤやアーバンコーポレーションもあのような情報公開は実施しています。)

PFIは、民間事業であり、地方自治体は損をしないとの考えがあったとしたら、大間違いです。むしろ病院を現時点では認められていない株式会社が経営するよりも不合理な制度がPFIであるとも言えます。何故なら、PFI事業とは、フレキシビリティーが働きにくい事業だからです。私は、病院をPFIで実施することは、勧めません。

万一、PFIによる事業実施の決定プロセスにおいて違法行為があったなら、損害賠償を求めざるを得ないと思います。なお、実施方針には、財団法人 日本経済研究所と株式会社 病院システムをアドバイザーとして起用すると書いてあります。この人達は、何ものでしょうか?少なくとも、アドバイザーが提出した報告書を全て完全公開すべきと考えます。もし、間違った提案をしていれば、アドバイザーに対しても損害賠償を求めるべきです。(そこまで責任を持った信頼できるコンサルタントを起用すべきです。コンサルタントも、大変で、人ごとではありませんが、無責任なことを言ってはならないと、心して私は仕事をしています。)

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2008年12月 4日 (木)

後期高齢者医療制度の保険料滞納

次の朝日のニュースですが、後期高齢者医療制度の保険金は年金から天引き(特別徴収)だと思っていたことから、滞納という言葉に最初は驚きました。

朝日 12月1日 高齢者医療滞納20万人 主要72市区を本紙調査

1) 滞納となる直接原因

天引き(特別徴収)は、年金額18万円未満の場合はされないのですね。この厚生労働省のパンフレットにも、次のように書いてあります。

月額1万5千円以上の年金をもらっている方は、窓口に出向いて納めていただく手間をかけないため、原則として、2か月ごとに払われる年金から2か月分の保険料をお支払いいただきます。

「窓口に出向いて納めていただく手間をかけないため」と言うのは、表向きで、本当は徴収経費を節約するためと理解しています。徴収経費節約は、とても重要なことです。節約した金額を医療費に回せるのですから。

逆に言えば、年金月額1万5千円未満となる後期高齢者からは、どうやって徴収するか、大問題だろうと思います。そこで、年金月額1万5千円未満で他に収入がない人の保険料いくらか心配になります。

2) 年金月額1万5千円未満の後期高齢者医療保険料

後期高齢者医療保険料は広域運用がなされており、都道府県毎の保険料と理解します。朝日の記事には「東京都杉並区は約2割に上る。」とあり、東京都の保険料を探すとここにありました。

年金月額1万5千円未満の場合は、所得割は適用されず、均等割は月450円(年5,400円)です。そんな金額なら、徴収経費の方が、高くつくと思います。徴収経費の方が、高ければ、免除した方が、合理的になります。朝日の記事は、「滞納している高齢者は計20万6745人と、全体の約5%」と述べています。

3) これからどうなる後期高齢者医療制度

「後期高齢者医療制度の廃止等及び医療に係る高齢者の負担の軽減等のために緊急に講ずべき措置に関する法律案」が2008年6月6日に、投票総数 231のうち賛成票 133、反対票 98で参議院において可決されているんですね。投票結果はここにあります。しかし、現状においては、衆議院で採択すらされる見込みはない。

ところで、いずれ衆議院総選挙があります。その結果、自民・公明が負ければ、この法律は成立する可能性があるのではと思いました。

仮に後期高齢者医療制度が廃止になったとして、その後はどうなるのでしょうか?抜本的な医療保険制度の改革をすべきと私は考えます。自民党政治というか55年体制というか、八方美人のパッチワーク政策が破綻していると思えます。100年安心なんて、嘘っぱちの標語に、惑わされてはならない。数字を正しく分析して、正しい判断を下す必要があると思います。さもないと、後期高齢者医療制度が廃止になっても、何も解決しないことになると思います。

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2008年11月20日 (木)

割り箸事故東京高裁無罪判決

1999年に杏林大学付属病院で、4歳の保育園児ののどに綿菓子の割りばしが突き刺さっているのを見落とし死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた医師に対する控訴審判決が東京高裁であり、検察側の控訴を棄却し無罪とする判決が出されました。

読売 11月20日 割りばし事故、2審も元杏林大病院医師に無罪…東京高裁

2月28日のこのエントリーで、東京地裁の民事裁判の原告の請求を棄却する民事裁判の判決(損害賠償の責任はなし)について私の感想を書いたことからの備忘録です。東京地裁民事裁判の判決文は、ここそしてここ(全文)にあります。

今回の東京高裁刑事裁判の判決文も、Webに出てくると思うので読んでみたいと思います。なお、医療事故に関する刑事責任については、私は意図的な犯罪と認められる場合と重過失に該当する場合に限定すべきと考えています。なお、重過失致死罪とは次の刑法211条1項です。

業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

医療事故の刑事責任追及に関しては次のことが言えると思います。

1 医療関係者に対する刑事処罰による医療事故防止について効果は期待できない。
2 刑事責任を厳しくすると、治療効果とは関係なく、リスクの高い治療が避けられることとなる。
3 個人責任の追及は現在のチーム医療にそぐわない。
4 刑事責任の追及が、医療関係者の自己保身に走らせると、原因解明と再発防止に向かわない。
5 刑事罰よりも医師免許取消のような行政処分の方が適切である。

裁判員制度が来年2009年5月21日から始まりますが、医療に関する刑事責任追及にどう思われますか?

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どうしようもない麻生政権

KYが最近は「漢字読めない」を意味するらしいことは、知っていましたが、次のニュースには驚きました。

読売 11月19日 「医師、社会常識欠落している人が多い」首相が問題発言

麻生首相は19日午後、首相官邸で開かれた全国知事会議で、地方の医師確保策に関連し、「自分で病院を経営しているから言うわけではないが、医師の確保は大変だ。もっとも社会常識が、かなり欠落している人が多い。とにかくものすごく価値観が違う。そういう方をどうするか、という話を真剣にやらないと……」と述べた。」とあります。

記事の下の方に、発言の要旨が書いてあるので、要旨の部分を続きを読むに入れておきます。

11月13日に書いた二階経産省の聞き逃せない発言のみかと思ったのですが、政治とは何をすべきかが全く解ってらっしゃらないのだなと感じます。「一部にはおられる。」位であれば、そうかもしれないと思いますが、この発言だと医療をつぶしてしまうなと思います。私の知っている限りでは、多くの医師の方は、懸命に努力をされ、使命感で頑張っておられます。しかし、やはり人間であり、限界は存在する。数字を使った分析をしての発言であれば、耳を傾けることができても、この発言ではどうしようもないですな。

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2008年11月13日 (木)

二階経産省の聞き逃せない発言

次のニュースです。

産経MSN 11月13日 二階経産相も失言で、発言撤回

発言内容は、「二階経産相は搬送拒否の問題に触れ、「医者のモラルの問題だ。相当の決意を持ってなったのだろうから、忙しいだの、人が足りないだのということは言い訳に過ぎない」と、発言した。」と記事にあります。

そこで、発言そのものを探すとTBSのニュースにありました。次の11月10日17:35のニュースです。なお、Web魚拓も見つかりましたので、リンク切れの時は、Web魚拓(動画なし)をクリック下さい。

TBS 11月10日 妊婦受け入れ拒否、夫が再発防止訴え
TBS 11月10日 妊婦受け入れ拒否、夫が再発防止訴え(Web魚拓)

発言撤回で許される発言ではないような酷すぎる発言と思うことから、書いてみます。

1) 産科医の現状

墨東病院での妊婦受け入れ困難による悲しい事件については、10月24日の都立墨東病院における妊婦死亡で書いたように、都立墨東病院の産科医不足があります。

関連する事項を、私なりに整理してみると、次のようになります。(もし、医師の方が見られて、間違いがあれば、指摘下さい。)

a. 健康な人でも、突然体調が悪くなることがある。(例えば、脳卒中・・・・)

b. 周産期の妊婦の体調が突然急変することはある。(周産期とは、妊娠22週から生後満7日未満までの期間です。)

c. 周産期妊婦は、1人の生命ではなく2人の生命である。2人共助けるよう尽力するのが医療である。

d. 周産期妊婦の手術が必要であったり等した場合には、先ずは胎児の帝王切開による出産を実施するのが通常である。例えば、妊婦への麻酔・投薬等が胎児に対して悪影響を及ぼす可能性もあり得る。

e. 妊娠満期の40週より早い37週未満で生まれた新生児を未熟児と言いますが、周産期妊婦の体調急変は37週未満で起こることがあります。例え、満期40週での出産であっても、妊婦が重体であった場合は、新生児集中治療室(NICU)がある医療施設での出産が望ましい。

f. 体調急変した妊婦の出産は、産科医のみで対応できず。小児科医、妊婦の病気の科の医師(脳外科等)も同時に共同して対応する必要があり、更に妊婦用のICUが必要なこともある。

この辺りで、要求が過度になりそうな気もします。現実には実際に起こった時に医師がどう判断するかですから、一般論のみで議論すると間違う可能性があると思います。しかし、周産期妊婦の急変があったら、対応が大変なことは理解できます。

昔は、どうであったかと言うと、母子共に命を亡くすことがありました。厚生労働省の統計に人口動態統計というのがあります。この統計における周産期死亡率の推移は次のグラフの通りで、2007年の死亡率は1000の出産に対して3.0でした。ところが、今から20年前の1988年は、その倍以上の6.5であったのです。私は、医師の方々の尽力を高く評価します。

2007

2) 医師の超過勤務

医師の超過勤務について東洋経済On Line 11月11日が、取り上げていました。墨東病院の産科医の11月の勤務時間についてYoshanのブログ 新小児科医のつぶやきが分析しておられます。Yoshanさんの分析によれば、11月は330時間とかの勤務です。11月は祝日が2日と土日が10日あるので、普通の人は18日間の勤務で、1日8時間労働とすると144時間です。従い、330時間労働とは、キチガイ的労働をされています。

しかも、都立の病院の医師の賃金は、民間病院と比べれば、嫌になるほど安いみたいです。勤務医が、駅のそばのビルで開業医となり、夜間勤務をせず、土日は休むという生活にあこがれるのがよく解かります。勿論、開業のために、借金をすることとなり、患者が来なければ、収入はなく、リスクがあります。それでも、夢のない勤務医より、人間的生活がしたくなるのではと想像します。

そんな状態に医師を追い込んでいることは、社会にとってマイナスだけです。医師が不足しているから、医学部の定員を増加しても、それだけでは解決になりません。医師並びに医療従事者の方々に、喜びや誇りを持って働いていただけるようにすることは、重要と思います。

3) 不適切発言

私からすれば、二階俊博の発言は、トンデモの見本であり、兵庫県知事の方がよっぽで可愛いです。他人の苦しみや努力を理解できない人は、議員になるべきではないと思います。

救急搬送に関してITが機能していないとの話がありますが、これもお門違いと私は思います。1)のaからfに書いたようなことをITで伝えるより医師が電話で説明する方が、患者の状態を正確に伝えることが可能であり、効果的で適切な判断が下せると思います。ITであれば、情報は限られ、刻々と変化する患者の状態と受け入れ側の状態を反映できないのですから。医療崩壊をITの問題だとする姿勢は本質を見誤ると思います。

墨東病院の報道には、週刊文春の取材が関係している可能性を書きましたが、週刊文春の11月20日号は「妊婦たらい回し事件」最終結論 石原都知事は妊婦と遺族に謝罪せよ!となっています。読んでいませんが、東京都の責任を書いていると想像します。

調布市の飯野病院からの妊婦を杏林大病院が受け入れられないことがありました。産経MSN 11月5日 【妊婦重体】「緊急性は低いと判断した」 杏林大病院が会見 多摩地区も、以前から医療提供が困難な地域になっており、起こるべして起こった事態です。この妊婦を受け入れたのが、産経の記事にもありますが、墨東病院です。調布から墨田区まで結構距離があります。医療関係者は、このように協力して、医療を提供してくれています。しかし、この件で、NHKはケシカランと思います。ニュースでは、墨東病院のことを、「別の病院」と言っていました。世論操作をする報道はケシカランと思います。

最後に、二階発言に対して行った全国医師連盟の文書がここにあります。

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2008年10月24日 (金)

都立墨東病院における妊婦死亡

マスコミが「たらい回し」と言いたがる事件が報道されています。(今回は、次の読売のように「受け入れを断られ」との表現を使っている報道が多いようですが。)

読売 10月22日 脳出血に「対応できぬ」と7病院が拒否し、妊婦が死亡

今回の出来事についての多くの意見は次の読売の社説に代表されると思います。

妊婦搬送拒否 一刻も早い医療改革が必要だ(10月23日付・読売社説)

細部は、余り掴めていませんが、それでも気になることがあるので、書いてみます。

1) 東京都の病院戦略

東京都(病院経営本部)は、本年1月31日に「第二次都立病院改革実行プログラム」を策定し、ここに発表しています。気になる項目としては、次のような項目があります。

  • 「東京ER」の設置・運営(広尾病院、墨東病院、府中病院)
  • 「東京DMAT(災害医療派遣チーム)」の設置(広尾病院、墨東病院、府中病院)
  • PFI手法による再編整備の推進
    6 経営力の強化
  • 経営管理の取組
  • 経営の効率化及び経営分析力の向上など
    7 都立病院の新たな経営形態の検討

    広尾病院、墨東病院、府中病院をERやDMATを含め中核的な病院と位置づけ、整備していく方針と理解します。そして、一方で、経営力の強化を掲げ、この資料の最終ページ(104ページ)には、一般地方独立行政法人にすることも20年度から十分な検証を実施すると記載されています。

    広尾病院、墨東病院、府中病院を含む、病院経営収支の2006年度の実績は、8月21日の自治体病院の経営指標の実績(その3)に記載の表にありますが、他の都道府県と比較すると赤字幅は小さいと思えます。

    ERを営利事業として実施することが果たして社会にとって良いのだろうか。政府や地方自治体が、これだけは、国民・住民の福祉のために、確保するのだという方針が最初にあるべきと考えます。当然そのための税金支出が伴います。「民間の手法」と言う言葉が、医療の面で使われることがありますが、「民間の手法」イコール「損をする事業は取り組まない。取り組めない。」であることを忘れてはなりません。「民間の手法」を適用するのであれば、損失が発生する事業については、必要な補助金を支出して、その事業を支えるというコミットメントをすることです。

    2) 墨東病院のケース

    都立墨東病院のホームページの「お知らせ」から、「産科の外来診療の縮小について」をクリックすると次の文書が現れます。

                  産科の外来診療の縮小について
    当院の産科におきましては、医師の欠員が生じたため、平成18 年11 月13 日(月曜日)からしばらくの間、外来診療を縮小いたしますのでご了承下さい。
    ● 予約のある患者様、救急の患者様につきましては従来どおり診療いたします。
    ● 予約のない初診患者様は紹介状の有無に関わらず、新規の予約受付及び予約外受付診療は行なっておりません。お近くの医療機関を受診されるようお願いいたします。
    ● 予約外の再診患者様、再診予約をするか、総合案内でご相談下さい。分娩予約のある場合に限り医師に確認のうえ判断いたします。

    平成18 年11 月13 日からと書いてあるので、2年前からこの文書が掲げられていたと思います。一方で、この文書の29ページによれば、墨東病院は東京都立病院で最も周産期医療が充実した病院に思えます。医師不足であっても、報酬を高く、待遇を良くすれば、医師は働いてくれると考えるのが、民間の考え方です。

    墨東病院のケースを考えると、猛烈な矛盾があるように思えます。医師を大東亜戦争の日本兵のように、赤紙一つで招集し、前線に無理矢理送り込むような扱いをしては、いけません。医療の充実のためには、合理的に対処することが必要かつ重要です。

    3) 五の橋産婦人科

    墨東病院と五の橋産婦人科は、すごく近く、500mも離れていないと思います。墨東病院はここで、五の橋産婦人科はここです。しかも、五の橋産婦人科のドクター紹介には、「院長 川嶋 一成 埼玉医科大学卒 墨東病院勤務の後、平成9年当院院長に就任」と書いてあり、五の橋産婦人科の医師の方々は、墨東病院の産科の実情はよくご存じであったと思います。

    このあたり、何をどう考えるべきかですが。墨東病院も、五の橋産婦人科も、遺族から訴訟を受けるリスクを考えて、記者会見に臨んでいるように感じてしまうのです。結果は、妊婦さんが亡くなったのですが、本当は、1時間強で受け入れができた成功例ではないかと思うのです。墨東病院も当直ではなかった医師を自宅から呼び出して対応したのですから。多分、最初の電話で、墨東病院も勤務に就いていなかった医師を呼び出したが、念のために、別の受け入れ先を探そうと墨東病院と五の橋産婦人科は協力して尽力した。(墨東病院の産科医は、別の妊婦のために手が離せなかったと思いますが)

    私は、墨東病院の関係者も五の橋産婦人科の関係者も、妊婦と赤ちゃんのために全力を尽くされたと思います。非難するのではなく、感謝し、激励するのが本当の姿だと思います。

    4) 週刊文春

    今回の報道は、TV、新聞が第一報です。しかし、23日の発売とおもいますが、週刊文春10月30日号のルポ「産婦人科の戦慄」に、この出来事が詳細に書かれています。この意味するところは、何でしょうか?入院したのが、10月4日です。10月4日から10月22日までのどこかの時点から週刊文春の記者は取材をしていたはずです。そして発売日の前日に、TVや新聞にリークしたのではと疑います。目的は、週刊文春のその記事をハイライトし、販売部数を伸ばすためです。

    マスコミが悪いと言っても始まりません。報道内容が事実であれば、非難することが賢いと思いません。但し、マスコミに振り回されることなく、それぞれの重要性を私たち自身がよく考える必要があると思います。

    医療の問題は、医師不足なんて簡単な言葉では解決できない底深さを感じます。例えば、「医療費を削減しつつ医師不足も解消する。」なんて標語を聞いても、それは政治家と政治家にしっぽを振る官僚の言葉でしかないと思ってしまいます。しかし、一方で、具体論になればなるほど、難しさを感じます。

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    2008年9月25日 (木)

    健康保険組合の保険料率引き上げ

    次のようなニュースがあります。

    日経 9月25日 NTT健保、保険料率引き上げ 10月から1%

    1%の保険料率ではなく6.27%→7.27%であります。しかし、NTTの保険料が元々安かったと言える面があり、少し書いてみます。

    1) 政府管掌保険の保険料率

    現在の保険料率は、8.2%です。従い、保険料率の比較では7.27%に上がったとしても、政府管掌保険よりは1%近く安いのです。

    2) 国民健康保険の保険料率

    保険者(保険事業者)が、市町村であり、この国民健康保険ガイドの説明にも書いてあるように、住んでいる市区町村によって保険料は大きく異なります。保険料は、所得割、資産割、均等割、平等割の4種類の計算方法で計算した合計額です。

    所得割について評価をすると、8.5%であるから、政府管掌健保より保険料率が高く、しかも、資産割、均等割、平等割が加わるので確実に高いはずです。また、組合健保も政府管掌健保も会社と従業員が50%づつの負担なので、生活実感からすれば保険料全額自己負担の国民健康保険料は負担が大変と思います。(なお、厳密には、所得割は、所得に対してであり、住民税を計算する際に、社会保険料控除、扶養控除、基礎控除等を差し引くので、グロスの支払額に相当する金額で計算する組合健保や政府管掌健保のかけ算対象金額より小さくはなります。・・・・実際は、国庫(税金)の補助金があるから、猛烈に複雑にはなりますが、とりあえず個人・世帯ベースでいくら負担しているかの話で終始します。

    但し、最高保険料は53万円ですから、組合健保や政府管掌健保より低い(政府管掌健保の最高保険料の場合は、143万円)ですが、会社との折半を考えれば、53万円の上限は妥当とも考えられます。更には、保険料が高額になると、自分でリスクを取って、民間保険に加入し、病気になれば自由診療を受けるという選択を取る高額所得者がいるかも知れないことでしょうか。国民皆保険制度の崩壊防止と高額所得者への配慮もあると想像します。

    3) 健保の比較

    西濃運輸の組合健保が解散したというニュースがありました。また、この9月11日日経 健保組合、計6300億円赤字 全体の9割、収支マイナスのような報道もありました。但し、財務諸表を見たわけでもないし、政府管掌健保と比べると安い保険料率で高い付加給付となっている組合も多いと考えられるので、全体を把握した上でないと、結論めいたことを言うのは不適切と考えます。

    次の表は、社会保険庁が作成した2005年12月13日の政府管掌健康保険 改革ビジョンの8ページの表であり、国民健保、政府管掌健保、組合健保の比較です。

    16

    この比較表は平成16年3月末の状態で古いのですが、1世帯あたりの保険料に国保、政府管掌、組合の間で大きな差はありません。政府管掌健保と組合健保を比較した場合に、平均報酬月額に差があります。この差が、保険料率の差となっていたのであり、組合健保は企業または企業グループ毎なので、賃金が高い企業の健保組合は低い保険料率で運営できていました。

    4) どうなる政府管掌健保

    多分解散して、政府管掌健保に移行する健保組合が増加すると思います。しかし、実は、政府管掌健保は9月30日で消滅し、10月1日に「協会けんぽ」という不思議な健康保険制度になります。このWebをご覧下さい。ちなみにここに雑誌に出した広告がありますが、政府は何故変更するのか、よく説明していません。

    いつだれが、そんなことを決めたかですが、後期高齢者医療制度を決めた平成18年6月21日公布の法律第83号「健康保険法等の一部を改正する法律」です。すなわち、郵政民営化選挙で小泉が勝利し、好き放題に法律を作ったときです。

    何が協会けんぽになると変わるかというと、日本全国一律の健康保険料が都道府県毎の料率となります。差を埋める調整をすることになっているのですが、将来どうなるか、分かりません。何故改正するのか、納得がいかないのですが、最大の改正点である健康保険法4条は次の通りです。

    第4条 健康保険(日雇特例被保険者の保険を除く。)の保険者は、政府全国健康保険協会及び健康保険組合とする。

    ある保険料の試算を次に掲げておきます。(厚生労働省のある資料です。)

    Photo

    医療費抑制を意図しているのだろうと思いますが、何かの利権が絡んでいるのでしょうか?いずれにせよ、5月7日に書いた後期高齢者医療制度と同じで、この改正が、国民の健康や医療に、有利なのかどうか、私は理解できていません。私の頭の構造では、Simple is Bestで、複雑にしてしまえば、問題点の把握も困難になると思います。

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    2008年8月24日 (日)

    銚子市立総合病院閉鎖の決定

    自治体病院の経営指標の実績を9回にわたって書きましたが、その間に銚子市立総合病院の閉鎖が決定したとのニュースがありました。

    千葉日報 8月23日 市議会 休止2議案可決 民間経営で再開検討へ 銚子市立総合病院

    銚子市議会(定数二六)は二十二日、市立総合病院の診療業務休止に伴う条例制定案、病院事業会計補正予算案を、否決すべきとした二十日の教育民生委員会の判断を覆し、賛成一三、反対一二で可決した。無記名投票による一票差の可決により同病院の休止が正式に決まり、同市は民間経営による再開を検討していく。

    市長による休止のお知らせは、7月7日付で出されており、22日の市議会における休止2議案の可決は、休止に伴う条例制定案、病院事業会計補正予算案の可決であるようですが、もう後戻りはあり得ないということと理解します。

    銚子市立総合病院の経営指標の実績はその3にありますが、次に抜き出しました。

    0808

    ごく普通程度の数字に思えてしましいます。この数字以外に医師確保が困難になっていることがあるとのことですが、例えば日経 8月23日 銚子市議会、市立総合病院休止を可決 地域医療の維持課題の記事は、「2007年度末の累積赤字は18億4000万円に増加した。一般会計からの繰り入れも限界に達していたという。」とありますので、赤字金額だけからすると2006年度末が16億円だったので、2.4億円の累積赤字増です。

    医師確保ができなければ、当然病床利用率は低くなる。医業収入は減少する。赤字は増加する。悪循環ですね。

    平成18年度末累積赤字額が大きい自治体病院を5番目まで、抜き出しておきます。

    Worstacmloss0808

    次は、平成18年の1年間の経常赤字額が大きかった病院を5番目まで、抜き出します。

    Worst2006loss

    医療機関のみの取り組みで解決すると思わないし、民営化で解決するならとっくの昔に解決していたと思うし、地方自治体レベルのみでは限界があり、日本全体として解決を求めていく必要があると思います。

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    2008年8月23日 (土)

    自治体病院の経営指標の実績(その9)

    九州・沖縄地方8県にある自治体病院の平成18年度の経営指標の表をアップします。

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    自治体病院の経営指標の実績(その8)

    四国地方4県にある自治体病院の平成18年度の経営指標の表をアップします。

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    自治体病院の経営指標の実績(その7)

    中国地方5県にある自治体病院の平成18年度の経営指標の表をアップします。

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    自治体病院の経営指標の実績(その6)

    近畿地方2府4県にある自治体病院の平成18年度の経営指標の表をアップします。

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    自治体病院の経営指標の実績(その5)

    東海中部地方4県にある自治体病院の平成18年度の経営指標の表をアップします。

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    2008年8月22日 (金)

    自治体病院の経営指標の実績(その4)

    北陸甲信越地方6県にある自治体病院の平成18年度の経営指標の表をアップします。

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    2008年8月21日 (木)

    自治体病院の経営指標の実績(その3)

    関東地方1都6県にある自治体病院の平成18年度の経営指標の表をアップします。

    表を読むには、続きを読むをクリックしてください。そうしないと、このシリーズの体裁が悪くかえって読みにくいと思いました。

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    2008年8月19日 (火)

    自治体病院の経営指標の実績(その2)

    本日は、東北地方の自治体病院の平成18年度の経営指標の表です。

    明日(20日)に福島地裁福島地裁で判決がある大野病院事件で有名な大野病院もこのリストにあります。大野病院事件については、判決文を読んで、ゆっくりとコメントを書きたいと思いますが、私は医療に携わった関係者は最大限の努力を払われたと思っています。しかし、その結果が、刑事事件という痛ましいことに至ってしまった。県立病院だから、ご遺族の方のことも思い、責任めいた書類を作ってしまった結果が、刑事事件に発展していった。医師は、全てが信じられなくなる。人間ですから、逃避したくなる。医療とは、信頼により構築されなければならないが、現実には相当な困難があるということでしょうか。

    表を読むには、続きを読むをクリックしてください。

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    2008年8月18日 (月)

    自治体病院の経営指標の実績(その1)

    1回のエントリーでは入りきらず、全9回となりました。北海道以外は、次のエントリーに入っています。

    8月19日 その2 東北地方

    8月21日 その3 関東地方

    8月22日 その4 北陸甲信越地方

    8月23日 その5 東海中部地方

    8月23日 その6 近畿地方

    8月23日 その7 中国地方

    8月23日 その8 四国地方

    8月23日 その9 九州・沖縄地方

    2007年10月27日のブログ 廃止候補の201病院、抜けていた都道府県立病院を補足した12月 2日のブログ 廃止候補の都道府県立病院については、多くの方に訪問いただいています。

    過去の2つのブログは、平成17年度の病床利用率のみの実績でしたが、平成18年度について同様に地方公営企業年鑑からデータを抜き出して、一覧表を作成しました。今回は、病床利用率に加えて、平成17年度と比較しての病床利用率の増減、医業収入額、他会計繰入額、経常利益額、繰越利益額を追加しました。

    データ表示項目を増やしたことから、本日は北海道のみとします。今回作成して思ったことは、病床利用率が多くの病院で下がっていること。経常利益黒字の自治体病院が、北海道では101病院中で16病院でした。しかも、この黒字は収支イコールのゼロもカウントした結果で、更には収入として医業収入だけではなく他会計繰入額を含んでの収支計算です。

    別の表現をすれば、他会計繰入額を含んだ収入でも赤字になる病院が85病院(84%)あります。平成18年度で経常損失額が特に大きかったのは、市立函館病院、留萌市立病院、江別市立病院、深川総合病院(現深川市民病院)でしたが、これら病院も頑張って病院事業を継続されています。なお、経常利益には、土地売却と言ったような特別利益は含まれていません。赤字は累積していくと大変です。繰越損失が大きい病院は、北海道立の江差病院、紋別病院、緑が丘病院、次いで室蘭市立総合病院でした。

    自治体病院の事業は、私は経営の合理化は可能であっても、赤字の縮小は容易ではないし、まして民間移譲をすれば、切り捨てざるを得ない部分が多く出るだろうと思います。病院事業については、地方の独立なんてバカなことを言っていないで、日本政府が憲法13条に従って「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

    日本政府は、最低限度必要な医療の提供を確保すべきだと思います。

    0808   

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    2008年5月 7日 (水)

    後期高齢者医療制度

    「長寿医療制度」の間違いではないかって?厚労省が、そう言っているかも知れませんが、法律の名前が、「高齢者の医療の確保に関する法律」(リンクはここ)であり、その50条で、「次の各号のいずれかに該当する者は、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とする。」と定め、次の各号は(1)75歳以上の者と(2)65歳以上75歳未満の障害者としています。

    衆院山口2区補欠選挙において、後期高齢者医療制度が始まったことも、選挙結果に影響したとの噂ですが、ゴールデンウィークが明けようとしていることから、ここらで現実に戻って、後期高齢者医療制度をよく見てみます。

    1) 何故75歳で線を引くか?

    人の医療費は、その多くを死に至る直前に支出しているのが、現状であると理解します。次の、グラフは、1948年生まれの人の将来の人口予測です。(国立社会保障・人口問題研究所による「将来推計人口」による。)

    Lifeexpect1948

    現在60歳であるとして、将来75歳になっても85%の人たちは健在です。それと、将来の人口構成を見たのが次のグラフです。データ元は同じです。

    Age75population

    現在日本の人口は127百万人程ですが、既に減少傾向に入っており、2021年頃に1.2億人にを切ることになる。75歳以上の人口は、現在10.4%ですが、20年後の2028年には19.3%と20%近くなると予想されます。

    対策を考えるなら、75歳で線を引くことになるなという感じです。

    しかし、重要なのは、分析したり、検討したりする場合の線と制度を構築する際の線が同じである必然性はないし、制度は制度で何がよいかを検討するのが本来であると思います。大嘘を、そのままにして、名前を「長寿医療制度」なんて呼ぶのは、悪いことと思います。

    2) 医療費抑制が目的

    参議院厚生労働委員会で法案の審議が、2006年5月23日に始まりましたが、その時の西島英利委員(自民)の質問とそれに対する水田邦雄君厚生労働省保険局長の答弁によく出ています。(国会での答弁の通りに、国民に説明をしないのは、国民に対する裏切りみたいに思えるのですが)

    西島英利君 ・・・・もうちょっと時間はございますけれども、高齢者医療制度の、特に後期高齢者医療制度につきまして、本来この後期高齢者医療制度は、ある意味では医療費の適正化のために実はつくられた制度と私は理解をいたしております
     ですから、75歳以上の医療はみとりの医療なんだというふうに考えまして、ある意味では包括的な医療ということにしたらどうかというのを、当時私が日本医師会に在籍していましたときに自民党に御提案申し上げて、健康保険法の附則の中に書き込んでいただき、今回制度化されているというふうに私は理解をいたしております。
     となりますと、まさしく医療費適正化のための一つの方法でございますので、まさしくこの後期高齢者医療制度が導入されて、どのくらい、じゃ医療費の適正化が行われるのかと、本来やっぱり数値は出していかなきゃいけないはずでございますけれども、まだ厚生労働省の方からそういう数字はほとんど聞いておりません。
     この件について何か御見解があればお教えいただきたい。

    水田邦雄君 ・・・・・後期高齢者に係る医療費につきまして申し上げますと、2015年、平成27年段階で、改革を実施しない場合医療費ベースで18兆円という見通しが、改革の実施後は16兆円、それから2025年段階では、改革前で医療費ベースで30兆円との見通しが、改革実施後は25兆円と、このような数字を医療費について持っているところでございます。

    3) 誰が得をする制度か?

    厚生労働省は、保険料は10%負担で、50%は公費(政府・都道府県・市町村4:1:1)と40%を国保、組合健保、政府管掌保険が負担とすると言っていますが、40%の既存健保の負担に人頭割が含まれています。組合健保は、基本的には大企業です。人件費が高いと負担割合が低いのです。だから、保険料率も組合により3%~10%と開きがあります。人件費が高い保険料率の安い健保組合は、後期高齢者制度が始まって、ウハウハかも知れません。

    しかし、参議院厚生労働委員会の議事録を読んでも、不思議なことばかりです。2006年5月30日の朝日俊弘委員(民主)の質問に対する川崎厚生労働大臣の答弁です。

    川崎二郎君 特定保険料の負担でございますけれども、高齢者医療制度においても過度のものとならないよう、後期高齢者支援金の割合は制度発足時は給付費全体の約四割になりますけれども、若い人口が減っていく、我々が後期高齢者になっていく、その割合が減少していく仕組み、我々が増えれば、若い人口の減少を勘案して、その割合が減少していくと
     
    それから、個別の保険者ごとに見て支援金等の負担が著しく重い保険者については、著しく重い部分について全保険者で再案分する措置、負担調整措置を講ずることといたしております。
     また、健保組合等は医療給付や後期高齢者支援金等に要する費用の見込額等を勘案した上で医療給付等を不足なく行えるよう保険料率を定めることになりますが、特定保険料率と基本保険料率が特に高い水準となる健康保険組合に対しては、これまでと同様、給付費等臨時補助金も活用してまいりたいと。すなわち、事実上赤字になるところには国の方から調整をすると、このようなことを考えております。
     ずっとその後どうなるかと。そこにつきましては、将来における医療費の動向、健康保険組合等の財政状況を見極めた上で、中長期的な課題として今御指摘いただいたことは考えなければならないだろうと、このように考えております。

    日本の医療保険の負担は、いびつな形をしている部分があり、本来は、そのような部分を改善していくはずが、そうではなく、破滅に向かっているのが、後期高齢者医療制度である気がします。制度が維持できなくなることが予想されるからです。75歳で一端線を引いたら、「高齢者は高齢者で何とかしろ」との声が強くなる可能性があります。そうなると、一人あたりの医療費の制限をせざるを得なかったり。混合診療解禁へも向かうと思います。

    混合診療解禁でよいではないかと思われる方もおられるでしょうが、混合診療解禁の裏に潜むのは、後期高齢者医療制度よりもっと恐ろしい面もあり、別途何時の日がエントリーをたてたいと思います。

    4) 国会審議

    2005年9月11日が郵政民営化衆議院選挙で、与党の圧勝でした。それを引き継いで、後期高齢者医療制度が盛り込まれた「健康保険法等の一部を改正する法律案」が衆議院に2006年2月10日に提出されました。衆議院厚生労働委員会は5月17日に強行採決で、翌18日に衆議院本会議で可決され、参議院本会議可決が6月14日、公布が6月21日でした。

    5月18日の衆議院本会議の議事録の一部を少し覗くと次の様でした。(自民、公明は発言をしませんでした。)ねじれ国会は、よいものだという気がします。ガソリン税の暫定税分は少なくとも一般財源になりましたから。

    民主党の郡和子でございます。
     私は、民主党・無所属クラブを代表して、政府提出の健康保険法等の一部を改正する法律案及び良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。(拍手)
     この国に民主主義はないのか、医療はだれのものなのか。
     昨日の厚生労働委員会での与党による強行採決は、国民を愚弄し、政治を私物化するものであります。二〇〇二年の健康保険法改正案のときには五十六時間の審議が行われましたが、しかし、今回はまだ三十四時間にすぎません。国民を代表して、断固抗議するものであります。(拍手)
     政府のこれまでの失政により、日本の医療は今壊滅の危機にさらされています。理想の医療、それは、国内のどこででも、いつでも、最善、最良の医療を無理のない金銭負担で、安心して受けられることです。医師を初めとする医療従事者と患者、患者家族との間で培われた確かな信頼関係の中で、平等、公平に受けられる医療、この日本が世界に誇るべき医療体制は、政府の失政により崩壊の一途をたどっております。

    高橋千鶴子君 私は、日本共産党を代表して、健康保険法及び医療法の一部改正案に対し、反対の討論を行います。(拍手)
     まず最初に、本法案は、国民の命と健康にかかわる極めて重大な法案であるにもかかわらず、昨日の厚生労働委員会において、自民、公明の与党が審議を打ち切り、採決を強行する暴挙を行ったことに、満身の怒りを込めて抗議をするものであります。(拍手)
     小泉構造改革のもとで、国民健康保険の保険料を払えない世帯がふえ、保険証の取り上げが三十二万件に達するなど、国民の命と健康は重大な危機に直面しています。
     本法案は、医療給付費の削減を至上の命題とし、高齢者を中心に患者負担を拡大する、都道府県には入院日数の短縮目標を義務づけ、高齢者医療制度を創設して新たな負担増を打ち出すものであり、しかも、産科や小児救急を初めとする地域医療の拡充、医師の確保や看護師の充足など、国民の切実な声である医療供給体制の充実とはほど遠い制度改悪となっています。
     本法案に反対する第一の理由は、高齢者や重症患者への情け容赦ない負担増と医療の切り捨てが強行されることであります。
     ことし十月から、高齢者の窓口負担は現行の二割から三割になり、療養病床の食費、居住費も保険適用から外されました。また、新設される高齢者医療制度では、年間六万円もの保険料が年金から天引きされ、滞納すれば保険証の取り上げもするというものであります。

    日森文尋君 私は、社会民主党・市民連合を代表して、健康保険法等の一部を改正する法律案、良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案、この両案について、反対の立場で討論いたします。(拍手)
     まず、冒頭、昨日、厚生労働委員会において、国民の命に直結する本重要法案を政府・与党が強行採決したことに対し、満身の怒りをもって抗議をいたします。(拍手)
     本法案は、政府の財政支出の削減のみが目的です。公的医療の範囲の縮小、削減は、国民共有の財産である国民皆保険制度を縮小し、所得による医療格差を持ち込むものです。医療費適正化は避けて通れない重要な課題ではありますが、本法案の基礎となる医療費の将来推計、健診効果による抑制効果は、正確な根拠に基づいたものではありません。
     また、医療改革において最も優先すべきは、国民の立場に立った医療の中身の改善と医療提供体制の構築、そして国民の信頼を得る医療保険制度の充実です。政府が、これらに対する明確なビジョンも戦略も何ら示さないまま、国民、患者、医療現場、そして地方に負担と責任を一方的に押しつけることは断じて許されません。

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    2008年3月11日 (火)

    時間外診療の有料化

    直前のエントリー「割り箸事故医療民事裁判判決を読んで」に続けて、これを書くつもりだったのですが、少し間が開きすぎてしまいました。

    「医療は社会の重要なインフラ」と書いたのですが、モンスター・ペイシエントなる言葉があり、救急車の無料タクシー化や病院のコンビニ化が一部で発生しています。これは、本当に必要な患者や急病人がいた場合、迷惑になるだけで、その急病人が万一自分であったとしたなら、悲しくなります。

    病院のコンビニ化は、勤務医を加重労働に追い込むことになり、勤務医がつぶれてしまう。勤務医だって、職業選択の自由があり、過労死するなら借金地獄に陥るリスクを覚悟して、開業医となる選択をしても、誰も不服を言うことは出来ないはずです。不服を言う相手は、医師ではなく、非常識な行動をとるモンスター・ペイシエントのはずです。

    そこで、時間外診療の有料化を病院に実施してもらいたいと考えました。

    というのうは、次の「選定療養」は、 保健医療費に加えて費用を徴収してよいことになっているからです。[健康保険法第63条第2項第4号 被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養(以下「選定療養」という。)]です。

    特別の療養環境の提供
    予約診療
    時間外診療
    200床以上の病院の未紹介患者の初診
    200床以上の病院の再診
    制限回数を超える医療行為
    180日を超える入院
    前歯部の材料差額
    金属床総義歯
    小児う蝕の治療後の継続管理

    この平成18年3月13日付け厚生労働省保険局医療課長保医発第0 3 1 3 0 0 3 号の7/37ページの「4 保険医療機関が表示する診療時間以外の時間における診察(以下単に「時間外診察」という。)に関する事項」を読むと、

    1) 緊急の受診の必要性はないが患者が自己の都合により時間外診察を希望した場合に徴収可能であり、

    2) 緊急やむを得ない事情による時間外の受診については従前通り診療報酬点数表上の時間外加算の対象であるから、費用徴収は認められない。

    3) 徴収額は、診療報酬点数表における時間外加算の所定点数相当額を標準とすること。

    となっています。

    私は、この制度は合理的と思うのですが。いかがでしょうか?

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    2008年1月30日 (水)

    近江八幡市PFI病院の倒産の恐れ

    前回のエントリー「自治体の保証債務」の最後にPFI病院について次に書くと言ったものですから、今回はPFI病院の倒産の恐れについて書きます。ニュースは次の朝日ですが、日経にもありました。但し、日経は既に記事が消えているので、朝日だけを掲げます。

    朝日 1月20日 民間資本活用「PFI方式」の病院が経営難 滋賀

    1) 倒産の恐れは本当か

    近江八幡市は、近江八幡市PFI病院(近江八幡市立総合医療センター)の経営改善をはかるため、専門家や有識者等で構成されている「総合医療センターのあり方検討委員会」を昨年の12月4日にたちあげ、本年1月21日まで計3回の委員会を開催し、「総合医療センターのあり方に関する提言」(以下提言と呼びます。)が市長あてに提出され、それがWebに公開されています。ここにあります。

    提言を読むと、もっと恐ろしいことが、書いてあります。即ち、PFI病院の倒産ではなく、近江八幡市が倒産(正確には、夕張市と同じように財政再生団体となる。)する可能性があるとかいてあります。

    具体的には、提言の7ページの下の方です。

    (何の対策も採らなければ、数年後に市は財政再生団体へ転落する恐れ)・・・・そして、平成23~25 年度にはこの資金不足額が約50~70 億円に膨らむと見込まれ、この金額の規模は近江八幡市が財政健全化法上の財政再生団体に転落する水準である。

    2) 経営悪化の原因

    近江八幡市民病院がPFI病院となったのは2006年10月です。PFI病院となるまでは、黒字の年もあったりで、自治体病院の中では、良い経営状態の病院であったのです。次の表を見るとよく分かりますが、平成18年度の前半が従来の市民病院で後半がPFI病院です。見事に、大赤字に転落しています。(提言20ページ、21ページ)

     単位:百万円 平成16年度決算 平成17年度決算 平成18年度決算 平成19年度予算額
    医業収益 7,417 7,620 7,548 8,673
    医業費用 7,247 7,418 7,780 9,795
    医業損益 171 202 -232 -1,122
    医業外収入 165 201 836 782
    医業外費用 459 392 742 1,036
    経常損益 -123 11 -138 -1,376
    年度未処理欠損金 -88 11 -299 -2,658

    PFIになって、なぜ大赤字になったかは、平成17年度決算と平成19年度を比べると、医業費用が23億円以上増加しています。次の表を見てください。材料費のみ減っていますが、すごいのは経費で、15億円の増加です。次は、減価償却費の8億円です。

     単位:百万円 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成17年度から平成19年度へ増加額
    給与費 3,724 3,897 4,041 4,364 467
    材料費 2,592 2,545 2,149 2,058 -487
    経費 652 708 1,348 2,248 1,540
    減価償却費 258 247 214 1,090 844
    資産減耗費 3 1 8 8 7
    研究研修費 18 19 20 26 6
    合計 7,247 7,418 7,780 9,795 2,377

    提言には、次のことが書かれています。

    14ページ
    総合医療センターがSPCに対して支払う対価のうち、新病院の施設整備費等の元本に係る支払金利相当額の負担が非常に重いものとなっている。その額は、PFI事業期間30 年間のトータルの施設整備費等約244 億円のうち、約99 億円が金利相当分である(元本は約145 億円)。この99 億円は、毎年数億円以上の医業外費用として病院の資金繰りに重くのしかかっている。

    私が、逆算すると利子率3.75%です。但し、提言のこの文章のすぐ下に、「公的金融である地方債で借りていた場合、平成18 年度で約2%前後の金利」と書かれてあり、2%で計算すると年間1.7億円節約できます。30年間合計で50億円です。病院のような施設は、低利資金を使って、社会貢献するように建設すべきです。高利資金に絶対に手を出してはいけないにも拘わらず、禁じ手を使っています。その結果は、健康保険料を支払っている善良な人と、市民サービスが悪くなる近江八幡市民にしわ寄せが行くのです。(支払いの計算書を続きを読むに入れておきますので、興味のある人はごらんになって下さい。)

    もう一つ、PFIの変なことをあげます。(アンダーラインは私が引きました。)

    9ページ
    病院側から委託職員側へ業務上の要望事項がある場合、病院から個々の委託業者へ直接要望することができず、一旦、委託業務を一括して契約しているSPCに対して要望を伝えなければいけない。これが病院と委託業者との直接的な委託関係であれば、病院側と委託側の現場責任者の話し合いで即解決できるという関係が一般的である。つまり総合医療センターでは病院と委託業者の間に、SPCという中間業者が介在することによって、指揮命令系統における手続きが一階層分余計に存在するということができる。

    更に提言にある言葉を使って、文章を書くと、

    医療現場の仕事は、机上の事務仕事と違い常に患者さんという生身の人間と相対しながらリアルタイムで進行する仕事であり、業務運営上余計な手続きが増えるだけで、現場の効率性が著しく損なわれるという特徴を持っている。また、患者さんが感情を持った生身の人間である以上、その接遇においては十人十色の臨機応変な対応が必要であり、それらに必要とされる臨機応変な対応内容をすべて契約書の文言に規定することは不可能であるとともに、受託業者側が、契約文言にないことを理由に逐一対応を拒んでいては、円滑かつ効率的な病院運営は不可能である。」となります。

    こんな病院には、入院したくないと思わせるような迫力があります。 「自治体の保証債務」の場合は、コンテナターミナルです。でも、これは医療です。医療崩壊と言われる中、誰が医療崩壊を促進しているか、よく考えてみる必要があると思います。

    3) 責任問題

    やはり、責任問題に触れざるを得ませんが、これも、提言から抜き出します。

    4ページ
    しかし、どのような組織でも経営悪化の責任は、普段から経営に関する実質的な意思決定を行うことのできる経営者にあるということは明らかであり、総合医療センターにおいても経営を悪化させたことで、職員に不安を与え医療の提供に影響を与えているとすれば、この責任は第一義的にはすべて経営者にあるといえる。

    経営者とは誰でしょうか?院長ですか?私は、そうは思いません。院長は、PFIにするかどうかの決定には、ほとんど口を挟まなかったと想像します。おそらく、そんな権限は与えられていなかった。マックの店長の場合は、管理職ではないとの東京地裁の判決です。院長は、管理職であったでしょう。でも、経営者では、なかった。

    何も考えずにPFIを採用したと書いてある部分を紹介します。

    11ページ
    PFI事業計画の資金面に関し参照できる十分な資料が得られなかったことから、資金収支計画が綿密に検討されたという事実を認めることはできなかった

    12ページ
    近江八幡市は、企業体の経営を行う当事者としての自覚と能力を欠いた状態で、PFI方式を前提とした新病院の建設を計画・実行したため、実際の経営を行ってはじめて病院の危機的な状況に気付いたとも考えられる。一部の職員は当初から病院経営計画の妥当性に疑問を抱いていた可能性があるが、PFI推進派に対する遠慮のために言い出せなかったという状況があったということが推測される。

    4) 反省点

    PFI業者を高利貸しとは言えないでしょう。PFI業者は、業者自身でリスクを計り、金額を見積もったでしょうから。言えることは、近江八幡市はあるゆる選択肢を検討し、最善と思える選択をしたのか、そして、その過程は公開し、市民の誰もが意見を述べるようにしたかだと思います。提言を読んでみると、全く行われていなかったとしか、私には読み取れませんでした。

    その結果が、近江八幡市の倒産とこの病院の閉鎖であったなら、最高の悲劇を見ている気がします。 他に私が知っているPFI病院として高知医療センターというのがあります。病床数648床ですから、近江八幡市立総合医療センターの病床数407床の1.6倍です。しかし、高知医療センターがSPCに支払う金額は30年間で2132億円です。単純には比較できないのですが、近江八幡市立総合医療センターのざっと10倍なのでしょうか。(2132億円はこの書類の8ページ目の「3(1)PFI事業の概要」に書いてあります。)

    政府や自治体が信じられないお金の使い方をしてしまう。国民や住民が、本当はそんな政治を望んでいないのに、欺されてしまうからでしょうか。

    「民間にゆだねることが可能なものはできる限りこれにゆだねることが、より自由で活力ある経済社会の実現に資することにかんがみ」

    と始まるのが、郵政民営化法第1条です。私は、間違っていると思います。本当は、

    「政府・自治体その他公的機関が実施することが望ましいものは政府・自治体その他公的機関が実施し、民間が実施することが望ましいものは民間が実施し」

    が正しいと思います。病院は、民間で実施することに問題はありません。しかし、僻地の場合、高度医療の場合、民間が採算やリスクの点から取り組めない医療の場合については、政府・自治体その他公的機関が実施すべきと私は考えます。

    間違っていることが書いてある郵政民営化法が成立したのは、悲しいことです。郵政民営化法も「銀行業と生命保険業は、民間事業とする。」であれば、私も賛成です。

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    2007年12月 2日 (日)

    廃止候補の都道府県立病院

    平成18年度版を2008年8月18日以降の下記エントリーで記載しました。

    2008年8月18日 自治体病院の経営指標の実績

    10月27日のエントリー廃止候補の201病院で、病床利用率が70%未満である公立病院として201病院を掲げたのですが、Dr I さんから都道府県立病院が抜けているのではと、ご指摘を受けました。

    早速データの元とした総務省の平成17年度の地方公営企業年鑑をあたってみると、私が見落としたページを発見しました。218病院を追加します。そのうち、56病院が病床利用率70%未満でした。

    本当に必要な病院は必要であり、病床利用率で線を引くのではなく、必要性で判断をすべきであると言うのが私の考えです。もし、この中や10月27日のエントリーの中の薄茶色に塗った病院で、閉鎖は困ると考える病院があれば、その声をリストに書いた該当する団体名に地域の方々が伝えていただきたいと思います。そして、そんな馬鹿なことを言っている総務省にもです。

    団体名 病院名 病床
    利用率%
    北海道 江差病院 77.0
    北海道 紋別病院 60.5
    北海道 羽幌病院 54.0
    北海道 緑ヶ丘病院 60.0
    北海道 向陽ヶ丘病院 78.0
    北海道 北見病院 60.3
    北海道 苫小牧病院 33.5
    青森県 中央病院 87.3
    青森県 つくしが丘病院 80.0
    岩手県 中央病院 88.5
    岩手県 大船渡病院 80.5
    岩手県 釜石病院 90.6
    岩手県 花巻厚生病院 58.7
    岩手県 宮古病院 83.3
    岩手県 胆沢病院 91.7
    岩手県 磐井病院 82.3
    岩手県 遠野病院 70.2
    岩手県 高田病院 38.2
    岩手県 久慈病院 85.6
    岩手県 江刺病院 59.0
    岩手県 千厩病院 86.1
    岩手県 北上病院 75.6
    岩手県 二戸病院 78.4
    岩手県 一戸病院 79.0
    岩手県 大槌病院 76.9
    岩手県 山田病院 36.7
    岩手県 沼宮内病院 68.2
    岩手県 軽米病院 79.3
    岩手県 大東病院 52.8
    岩手県 花泉病院 44.0
    岩手県 東和病院 100.7
    岩手県 大迫病院 54.9
    岩手県 住田病院 52.0
    岩手県 伊保内病院 54.0
    岩手県 紫波病院 48.1
    岩手県 南光病院 92.4
    宮城県 循環器・呼吸器病センター 52.5
    宮城県 精神医療センター 81.9
    宮城県 がんセンター 85.3
    宮城県 こども病院 63.4
    秋田県 脳血管研究センター 56.3
    秋田県 リハビリテーション・精神医療センター 79.8
    山形県 中央病院 87.9
    山形県 新庄病院 82.2
    山形県 河北病院 82.7
    山形県 鶴岡病院 80.9
    山形県 日本海病院 83.2
    福島県 喜多方病院 41.1
    福島県 三春病院 52.2
    福島県 南会津病院 60.2
    福島県 猪苗代病院 22.8
    福島県 宮下病院 39.2
    福島県 大野病院 71.2
    福島県 会津総合病院 68.3
    福島県 矢吹病院 60.1
    福島県 リハビリテーション飯坂温泉病院 46.3
    茨城県 中央病院 79.7
    茨城県 友部病院 47.4
    茨城県 こども病院 74.1
    栃木県 岡本台病院 72.8
    栃木県 がんセンター 87.4
    栃木県 とちぎリハビリテーションセンター 83.4
    群馬県 心臓血管センター 73.3
    群馬県 がんセンター 80.9
    群馬県 精神医療センター 72.7
    群馬県 小児医療センター 70.0
    埼玉県 循環器・呼吸器病センター 84.3
    埼玉県 がんセンター 90.9
    埼玉県 小児医療センター 80.4
    埼玉県 精神医療センター 82.9
    千葉県 循環器病センター 81.2
    千葉県 東金病院 45.4
    千葉県 佐原病院 80.2
    千葉県 精神科医療センター 98.0
    千葉県 がんセンター 86.8
    千葉県 救急医療センター 80.7
    千葉県 こども病院 81.3
    東京都 広尾病院 79.7
    東京都 大塚病院 87.9
    東京都 駒込病院 81.3
    東京都 豊島病院 67.2
    東京都 荏原病院 84.1
    東京都 墨東病院 87.8
    東京都 府中病院 85.1
    東京都 神経病院 93.6
    東京都 清瀬小児病院 64.3
    東京都 八王子小児病院 81.9
    東京都 松沢病院 64.1
    東京都 梅ヶ丘病院 72.9
    神奈川県 足柄上病院 92.8
    神奈川県 衛生看護専門学校付属病院 78.1
    神奈川県 精神医療センター芹香病院 77.4
    神奈川県 精神医療センターせりがや病院 65.3
    神奈川県 がんセンター 91.3
    神奈川県 循環器呼吸器病センター 85.3
    神奈川県 こども医療センター 83.9
    新潟県 松代病院 93.8
    新潟県 柿崎病院 69.2
    新潟県 津川病院 93.3
    新潟県 妙高病院 92.7
    新潟県 瀬波病院 75.7
    新潟県 坂町病院 87.4
    新潟県 六日町病院 81.0
    新潟県 加茂病院 76.1
    新潟県 十日町病院 87.0
    新潟県 小出病院 73.5
    新潟県 中央病院 90.7
    新潟県 吉田病院 67.7
    新潟県 がんセンター 92.5
    新潟県 新発田病院 86.8
    新潟県 精神医療センター 92.0
    富山県 中央病院 91.3
    石川県 中央病院 80.9
    石川県 高松病院 90.9
    福井県 県立病院 85.6
    福井県 すこやかシルバー病院 84.7
    山梨県 中央病院 77.1
    山梨県 北病院 86.5
    長野県 須坂病院 81.6
    長野県 駒ヶ根病院 72.9
    長野県 阿南病院 62.8
    長野県 木曽病院 86.4
    長野県 こども病院 64.1
    岐阜県 岐阜病院 93.3
    岐阜県 多治見病院 81.0
    岐阜県 下呂温泉病院 69.5
    静岡県 総合病院 84.7
    静岡県 こころの医療センター 61.1
    静岡県 こども病院 73.9
    静岡県 静岡がんセンター 84.1
    愛知県 城山病院 87.5
    愛知県 愛知病院 72.0
    愛知県 循環器呼吸器病センター 63.3
    愛知県 がんセンター中央病院 89.9
    愛知県 あいち小児保健医療総合センター 65.3
    三重県 総合医療センター 75.0
    三重県 こころの医療センター 87.8
    三重県 一志病院 84.7
    三重県 志摩病院 87.7
    滋賀県 成人病センター 84.1
    滋賀県 小児保健医療センター 65.4
    滋賀県 精神保健総合センター 84.4
    京都府 洛南病院 78.4
    京都府 与謝の海病院 87.9
    大阪府 急性期・総合医療センター 72.7
    大阪府 呼吸器・アレルギー医療センター 77.5
    大阪府 精神医療センター 68.6
    大阪府 成人病センター 95.0
    大阪府 母子保健総合医療センター 84.2
    兵庫県 尼崎病院 89.1
    兵庫県 塚口病院 76.7
    兵庫県 西宮病院 92.1
    兵庫県 加古川病院 68.0
    兵庫県 淡路病院 88.8
    兵庫県 光風病院 73.6
    兵庫県 柏原病院 64.7
    兵庫県 こども病院 84.0
    兵庫県 成人病センター 91.3
    兵庫県 姫路循環器病センター 76.0
    兵庫県 粒子線医療センター 74.1
    兵庫県 災害医療センター 88.3
    奈良県 奈良病院 89.2
    奈良県 三室病院 87.1
    奈良県 五條病院 81.8
    和歌山県 こころの医療センター 84.5
    鳥取県 中央病院 85.9
    鳥取県 厚生病院 81.7
    島根県 中央病院 88.9
    島根県 湖陵病院 85.6
    岡山県 岡山病院 91.7
    広島県 県立広島病院 78.3
    広島県 県立安芸津病院 83.0
    広島県 県立瀬戸田病院 64.0
    広島県 県立神石三和病院 89.2
    山口県 県立総合医療センター 92.5
    山口県 県立病院静和荘 92.0
    徳島県 中央病院 79.3
    徳島県 三好病院 89.7
    徳島県 海部病院 79.0
    香川県 中央病院 85.4
    香川県 丸亀病院 92.7
    香川県 津田病院 55.0
    香川県 白鳥病院 67.7
    愛媛県 中央病院 90.2
    愛媛県 今治病院 88.5
    愛媛県 三島病院 74.7
    愛媛県 南宇和病院 69.5
    愛媛県 北宇和病院 48.9
    愛媛県 新居浜病院 76.1
    高知県 安芸病院 69.3
    高知県 芸陽病院 89.8
    高知県 幡多けんみん病院 83.5
    福岡県 柳川病院 47.3
    福岡県 嘉穂病院 45.5
    福岡県 精神医療センター太宰府病院 86.1
    佐賀県 県立病院好生館 84.5
    長崎県 精神医療センター 77.8
    長崎県 島原病院 92.4
    熊本県 こころの医療センター 88.2
    大分県 県立病院 88.7
    大分県 三重病院 83.3
    宮崎県 宮崎病院 69.8
    宮崎県 延岡病院 86.6
    宮崎県 日南病院 79.9
    宮崎県 富養園 34.3
    鹿児島県 鹿屋医療センター 89.8
    鹿児島県 大島病院 88.3
    鹿児島県 姶良病院 97.7
    鹿児島県 薩南病院 93.1
    鹿児島県 北薩病院 85.2
    沖縄県 北部病院 89.2
    沖縄県 中部病院 102.9
    沖縄県 那覇病院 75.0
    沖縄県 南部病院 67.8
    沖縄県 宮古病院 70.9
    沖縄県 八重山病院 74.0
    沖縄県 精和病院 79.7

    実は、大都市の病院も見落としておりました。37病院追加します。このうち4病院が病床利用率70%未満でした。

    団体名 病院名 病床利用率%
    札幌市 札幌病院 85.6
    札幌市 札幌病院静療院 75.0
    仙台市 市立病院 86.5
    さいたま市 市立病院 78.7
    千葉市 青葉病院 79.3
    千葉市 海浜病院 82.7
    横浜市 市民病院 89.8
    横浜市 みなと赤十字病院 68.0
    横浜市 脳血管医療センター 78.3
    川崎市 川崎病院 88.5
    川崎市 井田病院 75.4
    川崎市 多摩病院 68.3
    静岡市 静岡市立静岡病院 89.1
    静岡市 静岡市立清水病院 87.0
    名古屋市 東市民病院 85.4
    名古屋市 守山市民病院 84.3
    名古屋市 城西病院 80.2
    名古屋市 城北病院 89.8
    名古屋市 緑市民病院 77.2
    京都市 市立病院 83.7
    京都市 市立京北病院 74.6
    大阪市 総合医療センター 90.3
    大阪市 北市民病院 70.6
    大阪市 十三市民病院 79.9
    大阪市 住吉市民病院 68.4
    神戸市 中央市民病院 87.6
    神戸市 西市民病院 83.4
    広島市 広島市民病院 94.0
    広島市 安佐市民病院 94.5
    広島市 舟入病院 51.9
    広島市 安芸市民病院 95.7
    北九州市 門司病院 74.9
    北九州市 医療センター 76.3
    北九州市 若松病院 76.6
    北九州市 八幡病院 77.4
    福岡市 こども病院・感染症センター 70.0
    福岡市 福岡市民病院 93.3

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    2007年11月20日 (火)

    がんの予防

    私のブログは土・日・祝日は、アクセスが少ないのですが、この前の週末は普通の時と比べると多かったのです。その原因は 東京日和@元勤務医の日々さんのブログ(M3にブログを書いておられましたが、M3.COMから引っ越しをされるとのことで、リンクは控えました。)や中間管理職さんの勤務医 開業つれづれ日記で、10月27日のエントリー 廃止候補の201病院を紹介いただいて、そちらのブログから来ていただいた方がおられたからの様です。

    本日は、逆に私から医師ブログの記事を紹介してみます。よっしいサンのよっしいの独り言に書いてあった、 11月14日のエントリー「ガン予防の方法」です。

    1) ガン予防の方法

    World Cancer Research FundとAmerican Institute for Cancer Researchが作成したFood, Nutrition, Physical Activity, and the Prevention of Cancerという報告書を紹介されおられます。その報告書の完全版はここにあるのですが、517ページもあり、ここにRecommendationsの部分が抜き出されています。

    2) 具体的方法

    Recommendationsが8項目とSpecial Recommendationsが2項目あり、読んでいて、健康にいいな!こうしてガンにならないようにしようか!と思わせます。さあ、次の項目です。

    方法1:太りすぎるな
    BMIを21から23にするのが目標だとか。(BMIとは身長(m)を体重(kg)の2乗で割れば良いのですが、インチやフィートを使っていると換算が大変ですね。)あるいは、21歳時の体重を保て!

    方法2:運動を(日常の)生活に取り入れろ
    TVを見過ぎることは、運動をしなくなることになるようです。

    方法3:高カロリー食を避けろ
    コーラを飲んで、ファースト・フードを食べるのは、悪い例のようです。

    方法4:野菜と果物を沢山食べましょう
    但し、デンプン類や加工した穀類(結構難しい表現です。確実に該当するのは、砂糖)はダメです。

    方法5:肉類(Red Meat)は制限(1週間に500g以内できれば300g)そして燻製肉は禁止
    鶏肉や魚は肉類には入れないということです。毎日和食にしましょうか。

    方法6:アルコールは制限
    制限値のガイドラインは男1日にグラス2杯、女1日1杯ということです。制限内なら毎日でもよいと、私は読みました。

    方法7:塩分控えめ(1日5g以内)
    例えば、パンにも塩は入っており、ダイエット食品や多くの調理済み食品に入っています。それらを含めて1日5g以内ですから、加工済み食品は食べないようにと言うことでしょうか?

    方法8:ダイエット用サプリは止めましょう
    Randomised controlled trials have produced strong evidence that high-dose supplements of some nutrients modify the risk of some cancers.

    と言っていますから、サプリはガンに効果がないだけではなく、ガンになる危険性があるのです。当然のことですが、サプリよりも、バランスが取れた食事が一番です。おいしいし、楽しいし。

    方法ー特別編1:6ヶ月までの乳児は母乳で育てましょう
    乳児に良いのかと思うと、お母さんにも良いとのことです。(ガン予防のために)

    方法ー特別編2:ガンを治癒した人は医師や専門家の指示に従ってください
    食事、体重、運動について、医師・栄養士・その他専門家の指示・アドバイスに従ってください。

    3) 簡単か難しくて病気になりそうか

    どちらでしょうか。個人によると思いますし、ある人は、数個目ができないだけだから、全く問題なしとされる方もおられるのではと思います。

    書いていて思ったのは、これはメタボ予防ではないかと思ったことです。そして、メタボ検診という訳の分からない検診が来年4月から始まろうとしていることです。読売新聞の記事はここにあります。健康診断を進めようというなら分かるのですが、メタボなんて、人に言われなくても分かっているはず。人から強制されるものではないはず。でも、アホの政府は、税金を無駄遣いする。この報告書の日本語訳を多くの人に宣伝する方が良いと思うのに。

    アホの政府がしないから、我がブログが少しでもする。それが、我がブログの役目であると。

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    2007年10月27日 (土)

    廃止候補の201病院

    平成18年度版を2008年8月18日以降の下記エントリーで記載しました。

    2008年8月18日 自治体病院の経営指標の実績

    <追記>
    このエントリーを、たくさんの方が訪れていただいて、資料作成も大変でしたが、読んでいただいていると思うとうれしくなります。このエントリーのために資料を作成した際、都道府県立病院と大都市の病院を見落としてしましました。12月 2日のエントリー
    廃止候補の都道府県立病院に、見落としていた都道府県立病院と大都市の病院を追加しましたので、そちらの方もごらんになって下さい。

    朝日新聞の記事です。

    朝日 10月26日 病床利用率、70%下回れば削減も 公立病院改革

    ということで、10月 2日のエントリー「病院経営」で利用した総務省の平成17年度の地方公営企業年鑑により、病床利用率70%未満の自治体病院を探しました。記事では、「病床利用率が過去3年間連続で70%未満の病院には病床数削減や診療所(病床数20床未満)への転換など抜本的見直しを求める。」とあり、下のリストは平成17年のみの数字ですので、必ずしも正しくはないのですが、記事には「3年以内に黒字化を達成するよう求め」とも書いてあり、70%以上であっても削減に追い込まれる可能性もあること。そして、このNikkei Net (10/26)国公立病院、赤字倍増に には,「国公立病院の経営が悪化している。厚生労働省の調査によると、2007年6月単月の収支は平均5799万円の赤字で、赤字額は2年前の2倍に拡大した。」との記載があり、むしろ悪化している状態です。

    他の医療機関が存在し、必要性が薄れてきている場合は削減・閉鎖はあってよいと思いますが、地域の医療を支える重要な病院であれば、病床利用率で一律に削減することには問題がありすぎると思います。地方の格差拡大は、お金のことより医療で進んでいるように思えます。

    厚生労働省に各病院の医療の観点における必要性を調査し、国民に報告して欲しいと思います。しかし、そんな期待をするよりは、地元の方で本当に困ってしまう人が、市町村や厚労省、政府に働きかける方が、よほど有効であると思います。

    もし、私の作成したこのリストが本当に困る人の目に入り、お役に立てるのであればと思うことから、全リストを以下に掲げます。そして、75%だったら大丈夫とも言えないので、全728病院を記載します。知っている病院を見てください。

    所在都道府県 団体名 病院名 病床利用率%
    北海道 函館市 市立函館病院 85.1
    北海道 函館市 市立函館恵山病院 83.4
    北海道 函館市 市立函館南茅部病院 84.5
    北海道 小樽市 小樽病院 55.8
    北海道 小樽市 第二病院 67.3
    北海道 旭川市 旭川病院 84.1
    北海道 室蘭市 総合病院 91.7
    北海道 釧路市 市立釧路総合病院 86.1
    北海道 釧路市 市立釧路国民健康保険阿寒病院 66.3
    北海道 北見市 北見市国民健康保険常呂病院 64.5
    北海道 夕張市 総合病院 46.0
    北海道 岩見沢市 総合病院 96.6
    北海道 岩見沢市 栗沢病院 90.6
    北海道 留萌市 市立病院 82.2
    北海道 苫小牧市 苫小牧市立総合病院 76.0
    北海道 稚内市 稚内病院 79.5
    北海道 稚内市 稚内こまどり病院 91.5
    北海道 美唄市 市立美唄病院 42.8
    北海道 芦別市 芦別病院 82.3
    北海道 江別市 市立病院 76.6
    北海道 赤平市 赤平総合病院 85.1
    北海道 士別市 士別総合病院 77.9
    北海道 名寄市 総合病院 71.6
    北海道 名寄市 名寄東病院 93.4
    北海道 三笠市 三笠総合病院 78.3
    北海道 根室市 根室病院 73.0
    北海道 千歳市 千歳市民病院 86.1
    北海道 滝川市 市立病院 72.9
    北海道 砂川市 市立病院 82.7
    北海道 歌志内市 市立病院 95.5
    北海道 深川市 総合病院 77.6
    北海道 松前町 松前病院 77.2
    北海道 木古内町 国保病院 72.4
    北海道 森町 国保病院 69.2
    北海道 八雲町 八雲総合病院 85.0
    北海道 八雲町 八雲町熊石国民健康保険病院 58.6
    北海道 長万部町 町立病院 67.8
    北海道 厚沢部町 国保病院 48.7
    北海道 乙部町 国保病院 35.3
    北海道 奥尻町 国保病院 82.2
    北海道 今金町 国保病院 71.4
    北海道 せたな町 せたな町立北檜山国保病院 56.8
    北海道 せたな町 せたな町立大成国民健康保険病院 39.8
    北海道 黒松内町 黒松内町国民健康保険病院 23.0
    北海道 京極町 国保病院 36.8
    北海道 南幌町 国保町立病院 69.2
    北海道 奈井江町 奈井江町立国民健康保険病院 71.2
    北海道 由仁町 町立病院 82.6
    北海道 長沼町 長沼病院 75.0
    北海道 月形町 国保町立病院 90.0
    北海道 幌加内町 国保病院 81.5
    北海道 上川町 町立病院 32.4
    北海道 美瑛町 町立病院 73.3
    北海道 上富良野町 上富良野町立病院 66.8
    北海道 中富良野町 町立病院 54.6
    北海道 和寒町 国保町立和寒病院 70.6
    北海道 下川町 下川病院 76.7
    北海道 遠別町 遠別町立国保病院 61.1
    北海道 天塩町 国保病院 70.8
    北海道 幌延町 町立病院 69.4
    北海道 猿払村 国保病院 79.9
    北海道 浜頓別町 国保病院 70.0
    北海道 中頓別町 国保病院 47.5
    北海道 枝幸町 枝幸町国民健康保険病院 82.4
    北海道 枝幸町 枝幸町国民健康保険歌登病院 56.8
    北海道 豊富町 豊富町国民健康保険病院 53.8
    北海道 美幌町 国保病院 84.9
    北海道 斜里町 斜里町国民健康保険病院 80.3
    北海道 滝上町 国保病院 98.5
    北海道 興部町 国保病院 55.6
    北海道 雄武町 国保病院 73.9
    北海道 豊浦町 国保病院 80.6
    北海道 白老町 国保病院 63.7
    北海道 むかわ町 穂別町立病院 94.1
    北海道 日高町 日高国保病院 40.8
    北海道 日高町 門別国保病院 86.4
    北海道 平取町 国保病院 60.0
    北海道 新冠町 国保病院 68.9
    北海道 新ひだか町 新ひだか町立静内病院 34.3
    北海道 新ひだか町 新ひだか町立三石国民健康保険病院 77.4
    北海道 士幌町 国保病院 70.4
    北海道 鹿追町 国保病院 49.0
    北海道 芽室町 国保芽室病院 72.3
    北海道 大樹町 国保病院 68.4
    北海道 広尾町 広尾町国民健康保険病院 75.6
    北海道 池田町 町立病院 79.8
    北海道 本別町 国保病院 80.9
    北海道 足寄町 国保病院 83.4
    北海道 厚岸町 厚岸病院 66.3
    北海道 標茶町 町立病院 58.3
    北海道 別海町 別海病院 72.9
    北海道 中標津町 中標津病院 56.8
    北海道 標津町 国保標津病院 72.9
    北海道 羅臼町 国保病院 77.2
    北海道 利尻島国民健康保険病院組合 利尻島国保中央病院 63.3
    青森県 青森市 青森市民病院 86.3
    青森県 青森市 浪岡病院 65.6
    青森県 弘前市 市立病院 93.2
    青森県 八戸市 八戸市民病院 90.3
    青森県 黒石市 国保黒石病院 76.9
    青森県 五所川原市 西北中央病院 73.6
    青森県 十和田市 中央病院 65.0
    青森県 三沢市 市立病院 89.1
    青森県 つがる市 国保病院成人病センター 71.5
    青森県 平川市 国保平川病院 59.6
    青森県 平内町 国保平内中央病院 94.9
    青森県 外ヶ浜町 外ケ浜中央病院 94.5
    青森県 鰺ケ沢町 中央病院 61.1
    青森県 藤崎町 国保藤崎病院 32.1
    青森県 大鰐町 大鰐病院 52.8
    青森県 板柳町 国保板柳中央病院 65.0
    青森県 鶴田町 国保中央病院 66.9
    青森県 六戸町 国保病院 54.5
    青森県 おいらせ町 国民健康保険おいらせ病院 60.3
    青森県 三戸町 国保三戸中央病院 71.0
    青森県 五戸町 国保五戸総合病院 77.2
    青森県 田子町 国保田子病院 85.4
    青森県 南部町 国保名川病院 100.4
    青森県 中部上北広域事業組合 公立七戸病院 67.8
    青森県 公立金木病院組合 公立金木病院 74.9
    青森県 一部事務組合下北医療センター むつ総合病院 76.9
    青森県 一部事務組合下北医療センター 国保川内病院 21.7
    青森県 一部事務組合下北医療センター 国保大間病院 65.3
    青森県 一部事務組合下北医療センター むつリハビリテーション病院 81.7
    青森県 北部上北広域事務組合 公立野辺地病院 79.3
    岩手県 盛岡市 盛岡市立病院 73.7
    岩手県 宮古市 宮古市国民健康保険田老病院 36.1
    岩手県 釜石市 釜石市民病院 24.1
    岩手県 八幡平市 八幡平市国民健康保険西根病院 67.8
    岩手県 奥州市 奥州市総合水沢病院 76.6
    岩手県 奥州市 奥州市国民健康保険まごころ病院 85.5
    岩手県 雫石町 雫石病院 51.1
    岩手県 葛巻町 国保葛巻病院 79.4
    岩手県 西和賀町 国保沢内病院 60.5
    岩手県 金ケ崎町 国民健康保険金ケ崎病院 40.1
    岩手県 藤沢町 国保藤沢町民病院 83.2
    岩手県 洋野町 国保種市病院 66.8
    宮城県 石巻市 石巻市立病院 83.1
    宮城県 石巻市 石巻市立雄勝病院 94.4
    宮城県 石巻市 石巻市立牡鹿病院 51.5
    宮城県 塩竈市 塩竈市立病院 54.4
    宮城県 気仙沼市 気仙沼市立病院 86.4
    宮城県 登米市 登米市立佐沼病院 82.5
    宮城県 登米市 登米市立登米病院 75.9
    宮城県 登米市 登米市立米谷病院 57.7
    宮城県 登米市 登米市立豊里病院 93.9
    宮城県 登米市 登米市立よねやま病院 79.5
    宮城県 栗原市 栗原市立栗原中央病院 64.7
    宮城県 栗原市 栗原市立若柳病院 94.6
    宮城県 栗原市 栗原市立栗駒病院 62.9
    宮城県 大崎市 大崎市民病院 86.9
    宮城県 大崎市 大崎市民病院鳴子温泉分院 85.3
    宮城県 大崎市 大崎市民病院岩出山分院 63.1
    宮城県 大崎市 大崎市民病院鹿島台分院 55.1
    宮城県 蔵王町 蔵王町国民健康保険蔵王病院 85.6
    宮城県 川崎町 国民健康保険川崎病院 67.3
    宮城県 丸森町 丸森町国民健康保険丸森病院 73.2
    宮城県 涌谷町 涌谷町国民健康保険病院 97.4
    宮城県 美里町 美里町立南郷病院 80.4
    宮城県 女川町 女川町立病院 74.8
    宮城県 本吉町 本吉町国民健康保険病院 96.6
    宮城県 南三陸町 公立志津川病院 71.8
    宮城県 白石市外二町組合 公立刈田綜合病院