2017年7月12日 (水)

NHK「ガッテン!」の悪影響は続いている模様

NHK「ガッテン!」とは、この3月1日のブログで書いたが、けしからん番組です。

次のニュースがありました。

QlifePro 医療ニュース 7月11日 NHK「ガッテン!」での「糖尿病に睡眠薬」問題が患者に与えた影響は?

このニュースに、2学会が異議申し立て、厚労省も厳重注意とあります。

そして、処方希望を断られ、精神状態が不安定になった事例とあります。NHKの番組なんかを信じるから、精神がおかしくなると思うのです。しかし、本当に悪いのは見た人より、番組を作った人たちや放送したNHKであります。

実際に、私もある医師から、患者よりベルソムラを処方してくれと依頼されたとことがあると聞いた事があります。当然断るしかないわけで、効果がない医薬品を処方する事は、百害あって一利なしであり、同時に医療費の無駄使いそのものです。

医師とNHK番組のどちらが信頼できるかと言えば、当然医師です。

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2017年7月 3日 (月)

医療ミスではなく事故と思うが

次のニュースです。

日経 7月2日 患者に異なる血液型を輸血 山梨中央病院が医療ミス

交通事故で出血性ショックの状態となった男性が搬送された。大量に出血しており、総輸血量は5680ミリリットルであったと記事にある。人の体の総血液量はというと、この日本赤十字社の血液の基礎知識には、「人間の血液の量は、体重の約13分の1と言われています。」と書かれている。そうすると体重70kgの人の血液量は5.834kgであり、すなわち5834ミリリットルとなる。そうすると、この交通事故で救急搬送された人の体重は70kgであったとして、ほぼ全血液量である。いずれにせよ、交通事故で体からほとんど全ての血液が流れ出た状態で病院に搬送されたと考える。

そうなると、病院の治療はまず輸血をして血液を補給することが第一となる。840ミリリットル他の血液型の血液が混入されていて問題なのだろうかと思う。この男性はO型であったとのこと。この時に、病院に保管してあるO型血液が4840ミリリットルしかなかったとした場合、840ミリリットルの追加必要量のO型血液の到着を待つより、840ミリリットル他の血液型が混入しても5680ミリリットルの輸血を緊急にする事が救命できる可能性につながるとの判断があったかも知れないと思うのである。いずれにせよ、これだけ多量の血液を失ったのであり、血液型を云々するより、重要なことがあるはず。

記事の最後に「同院は6月26日に医療事故調査委員会を発足させて原因を調べている。」とあるので、いずれ真相は明らかになると思う。

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2017年6月29日 (木)

小林麻央のガン死亡

小林麻央が乳ガンで若くして死亡したとのニュースがあり、驚きであった。何故なら乳ガンは、ほとんどの場合、死亡に至らないからである。そうして探すと、やはり恐ろしい報道があった。

タイトルだけですが『週刊新潮 2017年7月6号「小林麻央」の命を奪った忌わしき「民間療法」

記事の内容は次のようです。

2014年2月PL東京健康管理センターで人間ドッグを受け、左乳房に「しこり」が見つかり、虎ノ門病院を受診。その際は、良性の可能性ありとのことで、3月後の再受診を進められた。結局、8月後に再検査し、ガンと判定された。しかし、小林麻央は多忙であったのか、治療をしなかった。

ガンになっても治療をしないというのは、信じがたい事です。次のグラフを見て下さい。乳ガンの5年相対生存率は90%を超えています。乳ガンは死なない病気です。しかし、治療をしなければ死ぬ。

Cancer20176a

グラフの調査対象は2006-2008年診断例で合計371,469のうち乳ガンは61,622人の調査結果です。

次のグラフはガンの5年生存率を「限局」、「領域」、「遠隔」の3状態について表しています。

Cancer20176b

「限局」とは、ガンが発生した源臓器に止まっている場合。「領域」とは、所属リンパ節転移まであるいは隣接臓器までで遠隔臓器までは転移していない場合。「遠隔」とは、遠隔臓器、遠隔リンパ節などに転移・浸潤している場合です。

乳ガンは、「限局」の場合98.9%です。「領域」でも88.4%です。「遠隔」になると、やはり33.7%に下がってしまいます。

ガンは、見つかって怖い病気という性格より、見つかって放置すると命を落とす怖い病気なのです。ガンの中にも、生存率の高いガンもあり、その代表例が乳ガンというわけです。

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2017年3月 1日 (水)

反省が足りなすぎるNHK「ガッテン」

朝日が次の記事を出していました。

朝日 2月28日 NHK「ガッテン!」 睡眠薬使用で誤解与える表現

NHK自身の反省は、番組のWeb(ここ)にあります。

内容の酷さは、日本睡眠学会の次の文書を読むと分かります。

平成29年2月22日(水)に放映されたNHK番組「ガッテン!」の内容に関する一般社団法人日本睡眠学会としての見解

放送された内容は、ベルソムラという商品名のオレキシン受容体拮抗薬(-不眠症治療薬-)を糖尿病に効くと誤解を与え、血糖値を下げるとの番組であったのです。

問題の1番目は、ベルソムラは不眠症治療薬としてのみ認められている薬です。保険適用も不眠症治療の場合です。当然、副作用もある。ちなみにベルソムラの添付文書の重要な基本的注意には次のように書いてある。

本剤の影響が服用の翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意 すること。

糖尿病患者が全額自費で支払うから、処方箋を書くように医師に依頼して、処方箋を手に入れる事ができれば、調剤薬局で買う事はできる。しかし、処方箋を書く医師はいないと思う。

この1番目の理由だけで、NHK「ガッテン」がトンデモ番組であることが理解できるが、同じ番組での2番目の酷さは「デルタパワー」である。

「デルタパワー」とは何か?そんなのあるのかになる。存在するのは、デルタ波であり、脳波の一つである。それを「デルタパワー」と呼ぶのは、言い過ぎであろうとなる。デルタ波については、ここにWikiがあるが、『複数の研究において、陶酔やせん妄状態の成人や、認知症や統合失調症と診断された成人において、デルタ波が増加していることが示されている。』とある。

以下にNHK「ガッテン」とは、酷い番組であるかおわかり頂けると思う。

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2017年1月19日 (木)

地方自治体の運営には住民参加が必要

次の記事は、小池百合子都知事が豊洲市場の他にも取り組んでいる都立広尾病院移転問題について書いている週刊朝日の記事である。

週刊朝日 1月18日(Niftyニュース)【本誌スクープ】広尾病院移転白紙撤回の裏

記事の内容で驚いたのは、次の部分である。

 15年6月にみずほ情報総研が都の依頼で作成した調査報告では、現地での改築が強く推されていた。だが、7カ月後に別の設計事務所が都の依頼で作成したもう一つの報告書は、一転して移転を推奨。都議会で広尾病院の問題を追及する斉藤あつし都議(都議会民進党)がこう語る。

地方自治体の多くは人材不足であり専門家はあまりいない。従い、外部の専門家に依頼して計画の検討や立案を行う。しかし、民間企業とは異なり、支出は地方公務員の腹が痛まない金である。効果についても、同様でそれほど関係はない。一方で、首長は「俺は選挙で選ばれた」とのことで、自己主張が強い。これを悪用するのが、民間のシンクタンクや設計事務所他である。黒を白と、発注者の意向を汲んで書くのである。勿論、赤裸々に誰かの思惑を書くわけではない。しかし、将来予測なんて絶対的な数字はない。鉛筆をなめる事ができる分野である。鉛筆なめなめをうまくすればよいのである。このような結果が、週刊朝日が述べているみずほ情報総研の調査報告と別の設計事務所が作成したもう一つの報告書で正反対となる理由である。

地方自治体とはガバナンスが効かない組織である。従い、税金は最低限しか使わせず、住民が自ら管理する仕組みに変えていくべきと考える。

都立広尾病院移転問題についても、まず一番最初に考えるべき課題は、民間病院とすることでは駄目なのかである。広尾病院は、東京都心の港区の病院である。仮に広尾病院に、東京都として持たせなければならないファンクションがあり、その部分が民間で無理というなら、その部分についてのみ補助金を考えるという案があっても良いはずである。悪い人たちが巣くう地方自治体にしてはならず、改善が必要である。地方自治体の予算は、どしどし削減していくべきと考える。

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2017年1月18日 (水)

トランプ政権はオバマケアに代わる制度を導入できるだろうか

トランプ次期米大統領は、オバマケアに代わる、「全ての国民のための保険」制度の導入を目指すとしている。参考として、次のロイター記事。

ローター 15日 オバマケア代替案、全ての国民向けの保険に=トランプ氏

言う事だけなら、何でもできる。元々の米国の医療制度、医療保険制度および妥協の末にオバマ大統領が導入した医療保険制度改革法(オバマケア)を知らないと偉そうな事は言えないのだが、次の記事は、私には米国の医療保険制度及びオバマケアについてうまく書いているように思えた。

Exciteニュース 1月17日 トランプ大統領で変わる米国の医療制度~ 「オバマケア」から「トランプケア」への移行はイバラの道

国民全体の医療と医療保険に係わる課題はあちらをつつけば、こちらに影響するとなる。複雑である。

ところで、医療と医療保険については、日本でも同じだと思う。よく言われるのが、肩車社会であり、収入に応じて医療保険・健康保険の保険料を支払う制度では、制度維持が困難になるのが目に見えているように思う。しかし、保険料が収入比例でない制度は国民が支持しないと思える。では、所得税のような所得額の累進料率が可能かと言えば、高所得者は保険に加入しない可能性が生まれる。累進課税が可能な税金の投入額比率を増加させるか、資産課税である相続税を増税することとなるのだろうか。あるいは後期高齢者医療の改訂のような医療と医療保険の制度改正も必要になると思う。簡単に結論が出るとは思えず、早めに議論を始めるべきと考える。

Kataguruma20171

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2017年1月12日 (木)

福島県広野町の高野病院長の死が問うもの

日経BPが次の記事を掲げていました。

日経BP 1月12日 常勤医不在の高野病院院長に36歳都内医師 被災地が浮き彫りにする地方医療の課題

1月11日の東京新聞の記事には次がありました。

東京新聞 1月11日 原発被災地の医療 病院長の死が問うもの

高野病院の高野院長の死が問いかけていることは多いと思うです。

1) 避難指示と個人の権利

福島県広野町(現在人口は5000人)はいわき市のすぐ北に位置し、町の北端が福島第一原発から丁度20kmである。町には広野発電所とそれに隣接してJビレッジがあり、事故後は福島第一原発事故対応の重要拠点となった。事故2日目の2011年3月13日に全町民に対して避難指示が発令され6月余り後の9月31日に緊急時避難準備区域の解除、1年経過して2012年3月31日に避難指示の解除となった町です。

避難指示は、立ち入り制限や禁止あるいは撤退命令と比較すると緩やかな市町村長の指示と理解するが、やはりほぼ全ての人がそれに従うし、避難指示の期間中は広野町役場もいわき市内に移転していた。ちなみに、広野町のこのWebによれば、2011年9月1日当時に広野町に残っていた人は275人(事故時の人口を5500人とすると5%)である。

避難と言っても、高齢者や弱者にとって、体育館のような避難所に行くのは大変である。まして入院中の患者にとっては、避難なんてしたくないはずである。そう考えると、高野病院長は自らも広野町に留まることを選択し、患者に寄り添う事を決断したのだから、もしかしたら、勝手な言い分になるが、医師冥利を選んだのだと思う。1億総活躍社会の最先端であったのでしょうか?

2) 小さな髙野病院

髙野病院は、精神科・神経内科・内科・消化器内科を診療科目とする精神科病床53床(16室)、その他の病床65床(16室)とする2階建ての小さな病院です。経営的には、極めて厳しいはずです。隣接して花ぶさ苑という特別養護老人ホーム(入所定員36名)がある。

しかし、広野町の人口を5000人と比較して考えると、1000人当たり精神病床10.6、その他病床15となる。これを東京都と比べると東京都は1000人当たり精神病床1.94、療養病床と一般病床合計で8.14であり、広野町の半分近く(54.3%)である(2007年10月1日データ)。1000人当たり療養病床と一般病床合計で最も高い都道府県大分県で12.7、大都市・中核都市データと比較すると高知市が24.49と非常に高いが、高知市の場合は療養病床10.94と特異な状況にある。

地方の医療は、どうあるべきなのか、何が求められているのか、それは医療だけの問題ではないと思います。消費税増税もできず、医療も福祉も切り捨てていく方向に向かいつつあるように思える。高齢者と地方は切り捨てざるを得ない時代になって行きつつある。

最低限、死守すべきは何であるか、切り捨てる際に代わって提供するものは何であるかを考えていく必要があると思う。

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2016年12月 1日 (木)

柳原病院の医師のわいせつ行為に関する変な裁判

8月2日のブログ で書いた事件ですが、11月30日に第1回の公判があった。

日経 11月30日 手術後にわいせつ行為、被告の医師が無罪主張 東京地裁

私も8月2日のブログで書いたが、このブログ の主張のように検察の行為はけしからんことです。無罪の人、そして証拠隠滅も考えられないのに、8月25日の逮捕以来約3カ月以上の勾留を続ける。人権に反する事です。

マスコミの多くは、検察の主張をそのまま伝えているが、江川紹子さんは、裁判を傍聴されたのだと思いますが、検察官の証拠開示のあり方が問われる~準強制わいせつ罪に問われた医師の初公判を書いておられ、「証拠開示を巡る検察の対応は、お粗末に過ぎるのではないか」と言っておられる。

根拠のない事で、こんなことをすれば、医療機関や医師は乳ガン患者の治療を敬遠せざるを得なくなる。本来は、全身麻酔によりガンの部位を完全に撤去すべきが、警察に捕まり3月以上も入れられる。乳ガンの治療はしてあげたいが、逮捕されるなら、敬遠する。そんな事態を想起させる事件です。

さて、この患者ですが、2CH情報によれば、小松詩乃と言われている(Wikiはここ )。探すとこんなの があったりする。小松詩乃はブログを書いており、5月13日にはここ で「10日の13時半から全身麻酔で手術し、6センチのしこりちゃん摘出」と報告している。

この事件、2CH風に考えると、小松詩乃の所属事務所が更なる収益増をねらって、警察に無理矢理告訴したと想像される。その可能性は、どうですか?売り出したい芸能人は、事務所に言われるまま、何でもする。芸能事務所なんて、医療がどうなろうが、社会がどうなろうが、関係ないという考えで行動している。

もし、所属事務所の作戦であったなら、実は小松詩乃も被害者となる。本当は、乳ガン手術で無事ガンが摘出され、心配が少なくなったなら、色々な事に感謝して幸せになれるのに。

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2016年9月 1日 (木)

ワクチン接種には効果あり

「ワクチン接種には効果あり」は当然のことと考えるが、そうでもない報道が多いのが、子宮頸ガンのワクチンについてです。名古屋市の姿勢やNHKの報道に関して6月29日にこのブログを書きました。

読売新聞がYoiDr.で、子宮頸ガンのワクチンについて至極まともな記事(専門家による投稿記事)を掲載していますので、紹介します。

YomiDr. 8月29日 【子宮頸がんワクチン特集】HPVワクチンをめぐる最近の動向 第1弾 妊産婦や子宮頸がん患者を診る立場から 新潟大学大学院医歯学総合研究科産科婦人科学教授 榎本隆之

YomiDr. 8月31日 【子宮頸がんワクチン特集】ワクチンで防げる悲劇を見過ごしていいの? 第2弾 子どもにワクチンを打つ小児科医の立場から 長崎大学小児科学教室主任教授(感染症学) 森内浩幸

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2016年8月27日 (土)

わいせつ容疑で医師を逮捕とは驚き

この事件については驚きました。

日経 8月25日 手術後、女性患者にわいせつ容疑 医師を逮捕

何に対して驚いたかは、当然警察(警視庁)に対してです。

柳原病院は次の「警視庁による当院非常勤医師逮捕の不当性について抗議する」を出しており、これを読むと警察の無茶苦茶さが分かります。

警視庁による当院非常勤医師逮捕の不当性について抗議する

訴えた女性患者(30代)の供述では、全身麻酔による手術後35分以内の出来事と言う。人にもよるかも知れないが、全身麻酔による手術後のせん妄状態で、幻覚や錯覚が織り交ざった状態が続いていて当然である。

この事件の証拠は女性患者(30代)による供述のみだが、女性が信頼できる人格の人であったとしても、全身麻酔による手術後35分以内の出来事についての供述を使用できるのでしょうか。

次に犯行現場は満床在室の4人部屋で、手術後の経過観察に看護師が頻回に訪床していたと言うのです。そんな所でわいせつ行為なんて無理でしょと、普通の人なら考えるし、本当に実行したら看護師にすぐにばれてしまう。まさか、看護師も同室の患者もグルだなんてあり得ないよね。

医療は信頼がベースである。警察による逮捕は、この医師やこの病院の他の医師、看護士、職員、患者やその家族、そして他の医療関係者や患者にまで不審や不安を与えかねず、確たる証拠もなく逮捕することには、私も強く抗議をします。

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