2019年1月14日 (月)

日産・ルノーは、どうなるのかなと思う

日産が、次の発表をしていたが、日産・ルノーの企業グループは、どうなるのだろうと思う次第です。

日産ニュースルーム 2019年01月11日 本日の起訴について

冒頭の部分で、「・・・・・起訴されました。これに先立ち、当社は、カルロス・ゴーン元会長について、同法違反で東京地方検察庁に刑事告訴いたしました。」と言っており、1月8日の東京地裁での勾留理由開示手続きの場で、身の潔白を訴えたゴーン元会長の発言と完全に相反する。

裁判で、ゴーン元会長は、無実を主張する。日産は、このような発表をしたわけで、裁判では有罪の証拠を提出するのだと思う。

単なる、ゴーン元会長の刑事責任・民事責任にとどまらず、日産が会社として刑事告訴をする人物をなぜ会社の最高責任者・代表者として就任していることを認めていたのかが問われるように思うが、どうなのだろうか?

日産・ルノーの企業グループって、どのような企業グループなのかしらと思ってしまうが、どうなのかな?マイナスイメージが大きくなってしまったというか、極論で言えば、内部で誰か権力を握ったら、どうにでもなるガバナンスが低い会社とまでならないだろうか?実際の所は、私なんかよく知りません。

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2018年12月21日 (金)

カルロス・ゴーンの特別背任容疑再逮捕

カルロス・ゴーンは会社法による特別背任容疑で再逮捕された。

日経 12月21日 ゴーン元会長を特別背任容疑で再逮捕 東京地検

ゴーン氏は、これまで、有価証券報告書の虚偽記載で逮捕されていた。有価証券報告書は会社が発行するものであり、日産も問われる。しかし、特別背任となると、日産はカルロス・ゴーンに騙された被害者となる。

日経は、ゴーン元会長の資産管理会社による新生銀行との通貨取引に関するスワップ契約の損失を含むすべての権利を日産に移転させることで約18億5000万円の評価損を負担する義務を日産に負わせたと報道している。更には、日産に移転した契約を資産管理会社に再移転する際に尽力した人物が経営する会社の預金口座に、09年6月~12年3月、4回にわたり日産子会社の預金口座から計1470万米ドルを振り込み入金させた疑いとある。

バレないように、相当複雑な操作をしていたと思われる。そんな複雑な仕組みを編み出したのは09年6月~12年3月、4回にわたって日産子会社から15億円強の報酬を受け取った会社の支配者だと思う。会社の登記住所はタックスヘイブンで、登記上の代表者は別人とか、相当巧妙に仕組まれているだろうと想像する。送金をした日産子会社も、日本法人ではない可能性がある。

一方、日産の社員で、全貌は把握できていないが、変な取引があると認識していた人はいたと思うのである。

カルロス・ゴーンと日産は、絶好の研究対象かも知れない。会社のガバナンスと会社トップによる犯罪についてです。報道以上のことは知らないが、日産のガバナンスはトップの犯罪に対して機能しなかった。それは何故か?どうすれば、機能するのかを考えることは重要である。

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2018年12月12日 (水)

産業革新投資機構(JIC)の不思議

理解に苦しむ会社であります。2018年9月25日に株式会社産業革新機構が「投資」という言葉を入れて商号変更して発足した株式会社である。

商号変更は、2017年6月に公布された産業競争力強化法の改正によりなされたのであるが、経産省の法改正については次の説明があった。

株式会社産業革新機構の 組織・運営の見直し

 長期・大規模の成長投資を中心に、引き続 きリスクマネー供給を行えるよう措置。
・ 投資機能の強化
- 「産業革新投資機構」に名称変更
- 明確なミッション設定
  政府が「投資基準」を策定。第四次産業 革命の社会実装等ミッション明確化。 
- 投資に適したガバナンスの実現 
投資機関の役割の明確化や事後評価の 徹底等により、適切な規律と現場での迅速・柔軟な意思決定を両立。

・ 期限の見直し(平成45年度まで)
(既存投資案件は期限を延長せず分けて管理)

・政府が株式の1/2以上を保有し、出資を主たる業務とする会社の株式を機構が保有できる規定等を設ける。

お役所的な文章であるが、投資基準は政府が策定と書いてある。ガバナンスの強化ともあり、では、何故民間出身の役員8名全員が辞任することに至ったのか不可解である。そう思っていると、来年度のJICに関する予算要求(1600億円)をすべて取り下げるとのニュースがあった。

日経 12月11日 革新投資機構の予算要求取り下げ、民間出身役員の総退陣受け 経産相

これで、JICは何もできなくなったのかと言うと、そうではない。JICの財務諸表は未だ発表されていないが、名称変更前の革新機構の2018年3月末の純資産は9646億円であり、年間純利益2201億円を計上している。出資先にはジャパンディスプレイもある。2018年3月末短期借入金が1978億円あるが、この全額について政府の債務保証を受けており、政府の持ち株割合は95.33%である。

政府が大株主で借入金全額の保障もしている。そんな会社の経営・運営が経産省の承認なくしてできるはずがない。最も、その前に、産業競争力強化のためのベンチャー投資に政府が関わるべきなのかという大命題がある。国民の税金をリスクにさらすことができるのかである。ベンチャー投資はしなければならない。しかし、それは政府が税金を使ってする仕事ではない。来年度の政府予算はゼロとすることについて私は支持する。

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2018年12月10日 (月)

日産自動車の今後の株価

日産のゴーン元会長とグレッグ・ケリー元代表取締役、そして法人としての日産が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)で起訴されたと報じられた。

日経 12月10日 ゴーン元会長らを起訴・再逮捕 地検、日産も起訴

日産の株価は、12月10日の終値945.0円であったが、今後どうなるのでしょうか?

ゴーンとケリーの二人の犯罪として終わらせることはできない。そうであるなら、他の取締役は何をしていたかと問わざるを得ない。もし、二人だけの犯罪であるなら、知能犯二人が組んで実行した結果となり、他の取締役や会社は被害者となるのだが、そんなことが通るのだろうか?そうだとしても、取締役の間で地位の上下はないのであり、他の取締役はボーとしていたどうしようもない人たちであるとなる。そうなると、ボーとしていて職務を果たさなかったことが罪に問われねばならない。

有価証券報告書の虚偽記載があるなら、日産は虚偽のない正しい有価証券報告書を公表せねばならないが、出されていない。日産は信用を失ったのである。その信用はますます落ちている。起訴されたのだから、通常なら、それを認めるか、反論して争うかであるが、ダンマリである。こんなのあり?と思う。関係者は、どう見るのかな。東証は、どうするのかな、訂正版を出さないことについて、ただ放置するのでしょうか?

次に日産とルノーの関係となるが、どうするのだろうか?提携を強めるとしても、破綻させるとしても、どちらも日産にとって良いことはないと思える。提携を強めることは、ルノーの発言権を認めることで、ルノーが日産の利益を持って行く。そんなのルノーの資本を受け入れた時から決まっていることだが、日産の人たちや車のユーザーはそれで良いのかな?ルノーとの関係が破綻とまで行かなくとも弱くなれば、トヨタ・ホンダの力が増すように思う。

色々考えると、不透明な事件であるのですが、いよいよすっきりとはしない。日産の株価は、今後更に落ちていくような気がするが、どうなのだろうか?

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2018年8月 2日 (木)

ダム決壊の可能性

7月25日のこのブログで野村ダムは、ダム決壊を防ぐために放流したのではないことを書いた。一方、7月23日にラオスでダムが決壊し、死亡者・行方不明者も発生し、多くの人々が被害にあうという事件があった。

日経 7月25日 ラオスのダム決壊、19人死亡 3千人以上が救援待ち

1) ダムは決壊するか

人間が作った物である以上は、壊れて不思議ではない。一方、野村ダムのようなコンクリートダムは、決壊の可能性はまずないと思って良い。では、決壊可能性があるダムはと言うと、フィルダムと称するロックフィルダムのようなダムで、ダム堰堤を越えて水が流れれば、水流がダム本体を壊し、ダム決壊が生じる。そのため、フィルダムの場合は、満水位をダム堤頂より下げてダム堰堤から越流しないように安全性を高める設計としている。

次の表は、利根川上流域に位置するロックフィルダムの奈良俣ダムとコンクリートダムの矢木沢ダムの比較である。奈良俣ダムは堤頂より8m低い位置を洪水満水位としており、これ以上高い水位では貯水ができず、水は洪水吐ゲートを乗りこえ越流する設計となっている。矢木沢ダムも余水吐水路がダムの横に位置する特殊な設計であるが、洪水満水位は堤頂より1.5m低いだけである。

ダム名奈良俣ダム矢木沢ダム
ダム形式 ロックフィルダム コンクリートアーチダム
ダム頂高(堤頂標高) 158m(896m) 131m(856m)
最高水位 150m(888m) 129.5m(854.5m)
最低水位   62m(800m)   71.5m(796.5m)
有効貯水容量 85,000,000m3 175,800,000m3
湛水面積    2.0km2    5.1km2
有効貯水容量 85,000,000m3 175,800,000m3
集水面積    95.4km2    167.4km2

更に例を出すと、鬼怒川上流の五十里ダム(コンクリート重力ダム)の場合は、ダム堤頂594mに対してそれより3m低い591mが洪水満水面である。黒部第四ダムの場合は、特別な洪水吐ゲートはなく、湖面が1,448mより高くなると水が自然越流する設計である。

なお、フィルダムでも農業用水用のため池で川の土手と同じような構造のアースダムがある。アースダムでも管理が行き届いていれば問題ないが、場合によっては崩れる可能性もあり、万一越流したら決壊する。なお、どのようなダムでも、管理者はダムの変形が生じていないか常時測量を行い、危険防止に努めている。

2) ラオスのダム事故

悲しい事件であるが、プロジェクトは410MWの Xe Pian-Xe Nam Noy水力発電プロジェクトであり、発電する電力の90%はタイへの売電目的であり10%はラオス電力公社へ販売する。韓国企業・タイ企業・ラオス企業が出資する民間水力発電事業である。総工費は約10.2億米ドルで、完成予定は2018年11月であった。(参考ここ他)建設されているダムはXe Pian(セピアン)ダムとXe Nam Noy(セナムノイ)ダムの2つであり、それぞれ有効貯水量は23百万m3と885百万m3である。Xe Pianダムの水をXe Nam Noyダムに流し込み、Xe Nam Noyダムが位置する反対側から14km水を引きこんで、732mの水圧鉄管で落として落差630mを得て発電するのである。なお、Xe Pianダムは高さ47m、Xe Nam Noyダムは75.5mで湛水面積は2.7km2と45.8km2である。Xe Nam Noyダムは、有効貯水容量で矢木沢ダムの約5倍であるが湛水面積では約9倍である。

そこで決壊したダムであるが、このReuterの記事は,高さ16m、長さ770mのサドルダムD(補助ダム)と報じている。環境評価影響報告書は、3-13ページの”3.3.6 Saddle Dams"にXe Nam Noyダムには、貯水地の西側に3つのアースダムによるサドルダムが必要であると記載されている。

Xe Nam Noyダムの補助アースダムが崩壊したと考えられる。又、このプロジェクトの位置は北緯15度、東経106.6度付近のカンボジア国境から50km程度北へ入った地点である。参考地図としてはこの地図があるが、相当複雑である。Xe Nam Noyの水は北に流れ、東に曲がってXe Kong Riverとなる。一方、崩壊したと考えられるアースダムの水は、西に流れるXe Pian Riverに流れ込んだ。本来の水でないXe Nam Noyの水が流れたのである。

アースダム崩壊の場合もその前兆があったと思われる。豪雨で手の打ちようがなかったとの話もある。アースダムを採用する事が適切であったのかも問われなければならない。そもそも、ダムの現場は高原である。400世帯以上の約2000人の移転が必要であった。ダムにより発電した電力の90%は外国に行く。電力輸出は良いが、それがラオスの人々の恩恵に繫がり、環境影響は最小である事が必要である。このような事故を起こす事は許されない。

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2018年2月17日 (土)

東芝の未来(続き)

IT関係、AIやIoT、ICT全て含めてですが、その将来は、私たちの生活や、大きく言えば経済活動を含めて様々な分野で、大きな影響をあたえる可能性があると思います。東芝メモリーが売却されれば、売却後の会社の経営陣の経営方針で経営が為されるわけで、おそらく日本の国益なんてほとんど無視されることになると思います。勿論、日本の国益なんて、たいそうな言葉は使いたくありません。経済は、国境を越えた存在です。甘い夢で会社は経営できないし、東芝が何故破綻の近くに至ったのかと言えば、原子力を夢のエネルギーとなりうる存在であり、それに会社の将来を賭ける価値があるとの経営判断だったからと思います。

IT関係の将来について、軍事利用があり得る。知らされていないだけで、既に、相当進んでいるのだろうと思います。兵器だけではなく、情報システムの破壊や混乱を引き起こす方法も考えられるはずです。

ITの軍事利用について世界で一番進んでいるのは米国でしょう。その次の第2位は、もしかしたら中国だと思います。半導体なんて使い方によっては、様々な目的に使われ、軍事転用を不可能にすることなんてできない。精密誘導爆弾に半導体は欠かせないでしょう。しかし、非常に小さい半導体素子でも、AIに利用可能なものが販売されている時代と理解しています。

そう考えた時、東芝メモリーが東芝子会社という日本の企業であり続けてくれた方が、日本のITや半導体技術の発展、日本人IT技術者の活躍、日本の産業発展、日本の安全保障等で、外国資本に売却されるよりは、良いのではと思いました。

果たして、東芝メモリー売却破綻の可能性について直前のブログで書きましたが、この東芝6000億円増資のハテナで書いた、6000億円増資の結果の新たな株主の意向は、どうなのだろうかです。東芝の2017年12月5日現在の発行済み株式数は65億2千万株です。6000億円増資による発行株式数は22億8千万株であり、35%です。この新規株主の動向、それ以外の株主の動向によっては、東芝メモリー売却が今後どうなるか不明な部分は多いと思いました。

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2018年2月15日 (木)

東芝の未来

東芝は2月14日に2017年第3四半期決算を発表した。この会社、どうなるのだろうかと思います。この決算発表は、次のページからダウンロードできます。

東芝 決算短信・決算公告 2017年度  第3四半期決算(9か月累計)(連結)

発表された決算にあるセグメント情報は次の通りです。

Toshiba20182a

ストレージ&デバイスソリューション部門は、売上で全体の24%-25%ですが、営業利益では92%-99%です。グラフでは、次の通りです。

Toshiba20182b

東芝は、本当に半導体部門を売却するのでしょうか?半導体部門こそ、このストレージ&デバイスソリューション部門の中心であります。東芝から半導体部門を取っ払えば、利益を生み出す事業は残らないはず。

私は、東芝株を持っていませんが、株主なら、半導体部門の売却なんて、絶対反対です。さあ、これから先、どうなるのでしょうか?半導体部門の売却についての契約内容がどうなっているか不明ですが、東芝が「止めた」と言えば、巨額の違約金を要求されるのでしょうね。

そう考えると、やはりお先真っ暗感が漂う。しかし、そんな時こそ、経営者には真の経営手腕が問われるのである。

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2018年1月 6日 (土)

年頭挨拶での日本公認会計士協会会長の指摘

日本公認会計士協会会長の年頭挨拶には、興味ある指摘が含まれていると思った。

日本公認会計士協会会長ご挨拶

1. ブロック・チェーンへの準備

「1.公認会計士監査の信頼回復と向上に向けて」の最後の部分で、次のように述べておられる。

今後の将来像としては、最近よくいわれる「ブロック・チェーン」によって、財務データのそのものの在り方が変わるのではないかと言われています。そのような変化を受けて、公認会計士が信頼性を付与する監査はどのようになっていくのかも考えておく必要があると思っています。

「ブロック・チェーン」が、会計とどう関係するか、会計にどのように利用されるか現状よく分からない部分が多いが、資産管理、金融、決済、IoT、サプライチェーン、保険、医療、カーシェアリング、個人売買等で利用される可能性が指摘されている。仮想通貨は、バブルが崩壊すると、マイナーな趣味の世界になるかも知れない。しかし、ブロック・チェーンの技術は消滅するわけではない。ブロック・チェーンは、中央管理型のITシステムではないことから、無停止であり、全員による情報共有がなされ、トレーサビリティーがあり、改竄不可能であり、低コストと言われている。金融の世界、会計の世界に大きな変化をもたらすと思う。一方、ブロックチェーンが信頼性を失った場合、あるいはブロックチェーンを利用したシステムに欠陥があった場合は、企業や社会が受けるダメージは大きい。会計専門家が適切に関わって欲しいと考える。

2. AIと会計士業務

「3.国際性、多様性を担える人材の確保と公認会計士の魅力向上」の中で、次のように述べておられる。

確かに、テクノロジーの進化により、私どもの業務も変わっていきますが、AIに取って代わられるのではなく、公認会計士は、AIの活用により、経営者との議論や、専門家としての判断業務に集中していくべきと思っています。

会計士のある部分の業務はAIに取って代わられると思う。AIは、自分でデータ分析を行い、判断をする。AI碁やAI将棋は打つ手をAIが考えて決めているのである。しかし、AIの碁や将棋は、その一手を何故選んだのかを説明はしてくれない。碁、将棋の世界なので勝ちと負けが重要であり、何故と問いかける事ではなく、そのAIに勝負で勝つAIを開発する事が全てと言える。一方、我々の社会は、勝ち負けの判断は難しい。一旦は、負ける事により、勝つ事もある。AIを正しく利用し、活用する事が重要である。当然、会計に限った事ではない。AIを利用・活用するためには、我々は多くの知識を身につけ、正しい判断ができるようにならなければならない。教育・研究が益々重要となる。

多くの会計事務所はコンサル業務も手がけている。その業務にはIT、ICT、IoT、AIの関連も含まれている。会計事務所はBig Fourと呼ばれる4大事務所が圧倒的な力を持っている。IT分野も多額の研究開発費を支出できる4大事務所が当面は勝ち続けるのだろうと思う。

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2017年11月21日 (火)

東芝6000億円増資のハテナ

東芝が6000億円の増資を発表した。

日経 11月19日 東芝、6000億円の増資決議 今期末の債務超過回避

東芝による発表は、次である。全部で83ページあるが、17ページから82ページまでは別紙2となっている割当予定先の概要である。

東芝 発表 11月19日 第三者割当による新株式の発行に関するお知らせ

発行する株式数は2,283百万株であり発行済み株数4,237百万株の53.88%に相当する。発行済み株数が一気に1.5倍以上になる。大量発行である。現在の株主は、どのように思うのだろうか?発行価格は262.8円であり、11月20日の終値275円の4.5%安である。

6000億円の資金使途は、ウェスチングハウス関係の保証債務の早期弁済である。そんなの意味あるの?そんなために株数を一気に50%以上増やすの?と思う。東芝は、為替変動リスクからの解放なんてことも言っているが、それ嘘でしょうと言いたい。円高になれば、ドル建て債務は減少するのである。為替については損も得もない。債務を早く支払うことの利益とは何であるのか不思議である。

50%以上の増資だから一般公募したら値崩れする。だから第三者割当にしたということと思う。さて、その第三者割当の相手先であるが、ほぼ全てがカリブ海の投資法人である。世界の胡散臭い投資マネーの場所である。従い、東芝発表の17ページから82ページまでの各ページには「その他の情報については、開示の同意が得られていないため、記載していません。」とある。東芝自身も完全には知らないのかも知れない。勘ぐれば、資金の出し手に資金が環流してしまうスキムだってあり得るのである。

少なくとも私にとっては、不可思議な増資である。理解できるとすれば、東芝メモリーが売却できなかった場合でも、純資産額が6000億円増加するわけで、本年3月末時点での2,757億円の債務超過は解消する。そうだとすると最高の後ろ向きの話である。最も、東芝メモリーの売却そのものが後ろ向きなのだからとなってしまうが。

このブルームバーグのニュースの最後はBNPパリバ証券のチーフクレジットアナリストの話として「中長期的には米液化天然ガス(LNG)事業で抱える最大約1兆円の損失発生リスクの具現化懸念もあり「決して安泰ではない」と述べた。」と書いている。経営者は、真面目に企業の再生・発展を考えるべきと思います。

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2017年10月 6日 (金)

東芝の名前を耳にすると、またねと思う

次の東芝の発表です。

東芝 2017年10月3日発表 カザトプロム社からのウェスチングハウス社出資持ち分の取得について

今更、驚く事はないのでしょうが、そんな約束をカザトプロム社としていたなんて、株主を初め関係者に発表していたのだろうかと思うのである。東芝がWH株式取得時の発表は次であったのであり、そんなことには触れていないからである。

東芝 2006年2月6日発表 ウェスチングハウス社株式取得による原子力事業の強化について

今回の東芝発表には、もう一点あり。価値のないWH出資持ち分を取得するわけで、購入する590億円の代価は損失になる。それを東芝の発表には、646億円の悪化影響が生じる予定ですが、2017年度連結業績見通しに織り込み済みとなっている。

ます、カザトプロム社が東芝に売却するオプションを持っていたなら、行使される可能性が高いとの判断で、ずっと前に損失を見込んでおく必要があったと思うが、また粉飾をしたのかと思う。PWCあらたも新日本も、カザトプロム社のオプションについて知らされていなかったという事なのでしょうか?

東芝のことについて、半導体のことがニュースで取り上げられていることが多いが、本質はディスクローズが必要であった会社の資産(権利)・負債(義務)について重要な点で、ディスクローズされていなかったことであると私は考えている。

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