2018年4月 6日 (金)

オスプレイ5機横田基地配備に思う

輸送船で運ばれてきた米軍のオスプレイ5機は4月3日夕刻に横浜到着。4日に陸揚げされ、5日午前11時頃横浜を飛び立ち約30分で横田基地に到着した。

朝日 4月5日 オスプレイ5機、横田基地に到着 轟音響かせ横浜を後に

1) 滑走路が不要なオスプレイ

さすがにオスプレイと思った。上の朝日の記事をクリックすると、記事内に動画がある。この動画が、離陸直前から始まっており、極めて短距離で離陸するのが分かる。滑走路ではなく、横浜港の米軍専用埠頭(ノースドック)内で離陸して、飛んでいったのですから。

2) 米軍の計画は

何故米軍は今回オスプレイを横田基地に配備しようとしているのか、説明が欲しい。冒頭の朝日の記事の最後の所には「今後数年間で段階的に計10機と要員約450人を配備するという。」と書かれている。

何故横田かと言いたい。何故厚木ではないのか?厚木は海軍だから?海軍もオスプレイ配備の計画はあるのか?三沢の空軍は?海兵隊の岩国は?と様々な疑問が出てくるし、何らかの計画があるわけで、何らの説明もなく、ご自由にお使い下さいということで、良いのかと疑問を持つ。日本政府は米軍に説明を求めて良いはずである。納得できる説明がなければ、地元や飛行地域の人で反対運動をする人がいても不思議でないと思う。

3) 辺野古の埋め立ては必要なのか

空荷ではあったが、飛行場ではない横浜港の桟橋内で離陸できた。ならば、何故普天間で埋め立てして飛行場を建設する必要があるのか?不要な埋め立てをするから、変な事になる。金の大無駄使いでもある。普天間は周辺が海であり、オスプレイが事故を起こしても、人命や家屋、民間資産に損害を与える可能性は低いと思う。

2)もそうであるが、辺野古埋め立てにしても、日本政府の交渉力の問題だと思う。交渉力がないから、外交能力がないバカしかいないからと思えてしまう。

国民のために交渉すべきである。最低でも県外へと発言した人がいたが、あの人は宇宙人でしたか。今の政府関係者が宇宙人でないなら、国民のために交渉して欲しい。

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2018年3月25日 (日)

安倍首相はいつ辞めるのだろう

日経新聞とテレビ東京による23~25日の世論調査では、安倍内閣の支持率は42%で、不支持率は49%と不支持の方が7%ポイント多かった。

日経 3月25日 内閣支持率42%に急落 森友問題「首相に責任」70%  本社世論調査

「いえない・わからない」が9%なので、支持と不支持の中での割合は、不支持が54%となる。

支持しない理由として、一番多いのが「人柄が信頼できない」である。

記事の中には「学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書書き換え問題で安倍晋三首相に「責任がある」は70%に上った。」との指摘があり、森友問題について多くの人は安倍首相と内閣に責任があると思っている。

政府の行政の信頼性を失わせる文書書き換え問題は、3月12日のブログでも書いたように、重大な問題である。文書が後日書き換えられるなら、政府の行為・行政をチェックできなくなる。公正・公平な行政が実施されるから国民は行政を信頼する。国民に信頼される政府をつくることこそ内閣の最重要な任務である。

私が指摘するもう一つの重大問題は、安倍首相の「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもある」と述べた発言である。JILPTの2014年5月の報告書から得られたデータとの説明が後ほど為されていたが、全くの嘘である。JILPTの報告書は、そのようなことを述べてはいない。野党議員は真面目にそのような報告書を読まないだろうとして、デタラメを述べたと私は推測している。

JILPTの報告書についての私の分析は2月28日のブログに書いたので、興味がある方は参照を願いたい。なお、報告書のダウンロード先も、ブログ内にあります。事実を曲げて述べる事は、極めて悪質である。私は、JILPTの報告書を読んでいた時、安倍首相は即刻辞任すべきと思った。

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2018年3月12日 (月)

森友文書の書き換えによる安倍政権崩壊

どんどん傷口が広がっていく森友問題であります。

日経 3月12日 「公文書の信用失墜」 森友書き換え、激震走る

この日経の記事は「公文書全体への信頼を失墜させ、・・公文書管理法の理念を踏みにじるものだ。内容次第では刑法に抵触する恐れも出ている。」とも言っているが、政府の文書を偽造した事は明らかである。

誰が偽造したのかも、間もなく判明すると思うのだが。偽造がバレルのに1年を要したのだから、やはり1年か或いはそれ以上先なのだろうか。やはり、国民としては、許すわけにはいかない。何故なら公務員の犯行であるからである。

信頼のおける政府こそ最も重要な事である。公務員による書類の偽造は、政府の信頼を失墜させる最悪の事態である。厳しく追及されなくてはならない。私は、まさかそんなことはないと思って、過去の佐川証言を聞いていた。これが嘘だったなんて、一部の人の利益を擁護していたトンデモ発言だったわけだ。

憲法15条2項には「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」とある。冒頭の日経記事には「書き換えられた文書は14あり、すべて森友問題が浮上した昨年2月以降に書き換えられた文書で」とあり、これからすると安倍晋三への奉仕が目的であったと推測できる。やはり、どの様な展開がこれからあるにせよ、安倍晋三の失脚、少なくとも総理辞任は確実であり、同時に財務省の役人の相当多数の刑事罰や辞任があり得るように思う。ここで安倍晋三が頑張って、選挙で勝てばよいのだと、天皇の国事行為解散をするとは思えないからである。これで天皇を利用すれば、安倍晋三の破滅である。かといって、内閣総辞職を自民党もそうであるが公明党も受けられない。やはり安倍晋三に自己責任をとらせると私は読む。

さあ黒幕は誰であろうか?森友問題の黒幕では安倍晋三が一番黒い。ところで、もう一人の黒幕は誰であろうか?今回、公文書偽造を世に広める画策をした黒幕の方である。その黒幕こそ、安倍晋三を失脚させ、自分が次の権力、次の政権での大きな力を掌握しようとねらっている人間ではないかと思う。

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2018年2月28日 (水)

裁量労働制をJILPT報告書から分析する

裁量労働制については、2月26日のこのブログで、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)の2014年5月の報告書に触れたのですが、この報告書を分析して、もう少し裁量労働制に関して考える事とする。当該報告書はここからダウンロード可能です。

1) JILPTの調査内容

アンケート調査であり、2013中旬から12月中旬に実施している。アンケートの方法は、裁量労働制の届け出を労働基準局に提出した事業場の中から無作為抽出した5,414 事業場の労働者に対して実施した。回収したアンケートは10,023票(うち専門業務型裁量労働制2,741票、企画業務型裁量労働制1,167票、裁量労働制以外6,115)である。(裁量労働制の届け出を提出していても、その事業場全員が裁量労働制とはなっていない。)

アンケート対象として、2013年10月時点で民間調査会社のデータベースに登録されている事業場の中から7,586事業場を無作為抽出した。こちらの方は、12,983票が回収された。

本ブログ内においても、裁量労働制の届け出からの抽出分を厚労省分と呼び、民間データベースからの抽出分を民間DB分と呼ぶ。

アンケートの回収票そのものの写し等は、報告書にないので、断言はできないが、民間DB分は、裁量労働制を抽出の基準に採用していないので、裁量労働制を全く採用していない事業場も含まれている。どのような労働時間制の労働となっているかは、次のグラフの通りである。

Workhours20182aa

Workhours20182b

2) 裁量労働制で従事している業務

専門業務型に関するアンケートの回収票に記入されていた業務は次の通りである。なお、回答はアンケート用紙に記入された中から選ぶ方式であったので、これらの業務名はアンケート用紙に記載されていた業務である。

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新商品・新技術の研究開発業務、情報処理システム関係、大学における教授研究の業務が多く、これらで68%を占める。

企画業務型専門業務型に関するアンケートの回収票に記入されていた業務は次の通りである。

Workhours20182d_2

3) 労働時間

労働時間を見てみる。これは、「今年(2013年)10月1 ヶ月間に実際に働いた労働時間の合計は何時間でしたか?」という全員に対する質問の答えです。質問相手には、裁量労働制でない人を含んでおり、本部長や部長という労働時間規制の適用除外の管理監督者も含んでいる。カテゴリー別の2013年10月の労働時間に対する回答は次の通りでした。

Workhours20182e

緑と紫の境界が200時間であり、企画業務型で働く人の場合は55%の人が200時間以内の労働であり、通常の1日8時間制で働く人の場合は70%の人が200時間以内で、一方専門業務型の場合は200時間以内は45%に止まっている。

裁量労働制の場合に、労働時間が短いという事は、このデータからは、まったく言えません。

4) 収入

労働時間を見たからには、収入が気になります。質問は2012年1年間の税込み年収を尋ねるものでした。(グラフでは、1000万円から1500万円の間は500万円幅になっているので、それ以下の収入帯とのビジュアルでの比較を目的として5で割った数字としている。)

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このグラフからすると裁量型労働の方(特に企画業務型)が、年収は多いと言える。但し、3)の労働時間からすると、裁量型労働の方が労働時間が長いのであり、年収は多くて当然とも言える。

しかし、この程度の収入ではなく、もっと高収入が得られる仕事をつくり出していくべきと考えます。勿論、長時間労働ではなく、家族や友人と人間らしく過ごせる時間が持てなければ意味がありません。だからこそ、働き方改革であり、それは政府が主導するものではなく、働く人たちが切り開いていくものであるべきです。

このブログが何らかの参考になればと嬉しいです。

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2018年2月26日 (月)

失格に相当する安倍首相発言

裁量労働制に関する発言であるが、そもそもの発言は、1月29日の午後の衆議院予算委員会での立憲民主党長妻委員に対する次の安倍首相の答弁です。

『その岩盤規制に穴をあけるには、やはり内閣総理大臣が先頭に立たなければ穴はあかないわけでありますから、その考え方を変えるつもりはありません。

やはり内閣総理大臣が先頭に立たなければ穴はあかないわけでありますから、その考え方を変えるつもりはありません。  それと、厚生労働省の調査によれば、裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもあるということは御紹介させていただきたいと思います。  

その上において、・・・・』

「御紹介させていただきたいと思います」と言っておきながら、実は何も紹介をしていない。衆議院の議事録と国会TVで確認したが、これで終わっていた。調べていくと、とんでもない発言であり、野党を含め国民を陥れようとした悪意の発言であると推測するに至った。

1) 裁量労働制で働く人の労働時間は、一般労働者よりも長いのが事実

ここに、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が、平成25年11月中旬から12月中旬に実施した裁量労働制に関して労働者に対するアンケート調査を実施しての報告書(裁量労働制等の労働時間制度に関する調査結果労働者調査結果)がある。私が、調べた限りでは、これが唯一の公表されている資料である。

ずばり、この報告書の図表4-6(22ページ)が次である。

Workhours20182a

この図表4-6は、専門業務型裁量制の場合は月に200時間以上の実労働時間となっている人の割合が52.2%と語っている。毎日8時間、月に22日間働く場合の月間労働時間は176時間である。企画業務型裁量制の場合の月に200時間以上は43.3%で、通常の労働時間制では30.4%である。

2) 真っ赤な嘘の安倍答弁

その後の委員会の質疑の中で、厚労省の「2013年度労働時間等総合実態調査」の結果であるとして、裁量労働制で働く人の労働時間は1日平均9時間16分、一般労働者の平均は9時間37分との安倍・加藤の説明になってきた。

そこで、引用した厚労省の調査であるが、これが実は1)で紹介したJILPTの調査である。報告書に記載はないが、報告書の概略版が存在し、それが2013年11月18日の第105回労働政策審議会労働条件分科会での資料No.2-3(これ)である。次のページが、その最終ページであり、企画業務型裁量制の実働平均時間9時間16分との記載がある。

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しかし、9時間16分が、どのような計算で算出されたのかは不明である。報告書には記載がない。数字を誰かが勝手に算出し、しかもその計算方法や計算の合理性についての一切の説明がないのである。落第論文か無理矢理のこじつけである。

次に9時間37分の嘘であるが、この民進党の2月15日のWebに『「働き方改革虚偽データ疑惑」野党合同ヒアリング』というのがあり、その中の配付資料というに次がある。

Workhours20182d

クリックすると拡大するが、右端に1時間37分とある。これに1日の労働時間8時間を加えると9時間37分になると言うのが根拠である。しかし、厚労省の調査や統計を幾ら探してもこの表は浮かび上がってこない。更に、8時間を加える事の根拠はない。7時間労働の人も存在する。平成25年度労働時間等総合実態調査(この報告書)では、法定時間外労働の実績として1年の平均78時間30分(表28)、1月の平均13時間27分(表32)とある。即ち、年間250日、月間22日として1日平均の法定時間外労働時間の平均は19分あるいは37分となる。

3) 悪人

安倍や加藤は野党のみならず国民に偽データを提供し、騙そうとする極悪人である。大東亜戦争を仕掛けた東条英機等と同罪である。

岩盤規制に穴をあけるとは極悪人の表現である。労働者の労働時間や労働条件の改善については長期間労働者が戦ってきて手にした保護が存在する。それ故に、規制があるわけで、必要な規制は存続せねばならない。

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2018年2月22日 (木)

安倍一強政治を助ける野党

野党の力が弱い現在の状態がいつまで続くのだろうかと思うことが多いのである。NHK放送文化研究所が政治意識月例調査を発表している(ここにあります)。2017年1月から2018年2月までの毎月の政党支持率のグラフを書いてみると次の通りでした。

Partiessupportrep20182a

支持政党なし(黒線)と自民党支持が30%から50%近くで、かろうじて10%近くあるのが立憲民主党となっています。自民一強政治です。自民が衆議院選で勝利し安倍政権となったのは2012年12月です。そこで、2012年1月から12月までの政党支持率のグラフを比較のために次に掲げます。

Partiessupportrep20182b

支持政党なしが多いのですが、当時与党であった民主党は2012年1月頃には、野党自民と同じ程度であった。しかし、徐々に支持率が減少し、逆に自民が増加していった。

政治意識月例調査は、実態を表していると考える。そう考えると、野党の人たちは、考えを改め、国民のために働いて、国民の支持を得る努力をすべきであると考えます。DIAMOND onlineに立憲民主党は早くも「曲がり角」に差し掛かっているとの記事があったのですが、この記事に書かれている「歳出を削減せよ」、「歳出は可能である」というような主張は正しいと思わない。健全な考えを持っている国民は支持できない考え方であると思う。歳出削減が困難である事は、民主党政権が証明したことである。だからこそ、野田政権時代の2012年に消費税率10%の法律を国会を通して制定した。

次の岩波新書の「日本財政 転換の指針」は、おもしろかった。日本は不信社会であり、減税や節約なる言葉を唱えないと選挙に勝てず、減税・節約の大合唱となる。しかし、その失敗の結果は国民の負担となる。政治家は、信頼できる社会を築く事に政治生命をかけるべきである。借金をして年金を払い続ける政策に未来はないはずである。その結果は、将来・未来の国民負担の増大となる。


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2018年1月31日 (水)

沖縄県の名護市長選のゆくえ

2月4日投開票の沖縄県名護市長選のゆくえは、どうなるのだろうかと思う。

一つは、1月26日のブログ(ここ)で書いた『それで何人死んだんだ』という国会ヤジの影響である。

名護市とは、辺野古がある市です。建設を開始している新基地があり、地元住民にとっては、『それで何人死んだんだ』なんて言われたら、バカらしくて、そんな議員がいる政党が応援している候補になんて投票するものかと思わせるだろう。

次のニュースは産経対沖縄地元メディアの対決なのですが、沖縄の人や名護市の有権者は、どう思っているのかなというところです。

産経 2017年12月9日 【沖縄2紙が報じないニュース】 危険顧みず日本人救出し意識不明の米海兵隊員 元米軍属判決の陰で勇敢な行動スルー

琉球新報 2018年1月30日 産経報道「米兵が救助」米軍が否定 昨年12月沖縄自動車道多重事故

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2018年1月26日 (金)

いくらなんでも不謹慎な国会ヤジ

衆院本会議で、沖縄県で続発する米軍機の落下物事故や不時着についての共産党の志位委員長の代表質問の際に飛んだそうです。『それで何人死んだんだ』というヤジです。

しんぶん赤旗 1月26日 副大臣「何人死んだ」 米軍事故 志位質問に暴言ヤジ

松本文明内閣府副大臣:元沖縄・北方担当副大臣(衆院東京7区)が自分の発言と認めたと報じられています。

不謹慎ですよね。私は、そう思います。品位を落とすと言うべきでしょうか。

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2018年1月24日 (水)

憲法改正を考える

安倍首相は、憲法改正に関して、22日の施政方針演説でも、憲法審査会において議論を深め前に進めていくことを期待するとの発言をしており、憲法改正に向けた議論が活発化する可能性があると思う。

憲法改正を考える場合、感情で考えてはならない。実質的な占領状態下で制定されたという理由ではなく、実質的な占領状態下であっても、当時の人たちが最善を尽くして制定した良い部分は守っていくべきであり、憲法の文章を理性で考え、一語一語を検討して考えることが重要である。

次の『ナチスの「手口」と緊急事態条項』を読んだが、参考となるべきことが多く書いてあると思った。お読みする事をお薦すめします。

この『ナチスの「手口」と緊急事態条項』を読んで、ナチスによるワイマール憲法の抜け穴の利用について学ぶことができました。ワイマール憲法は、1919年8月に制定、公布、発効した。ドイツが第1次世界大戦の休戦協定に調印したのは、その1年少し前の1918年11月であり、講和条約であるヴェルサイユ条約に調印したのは、1919年6月である。ドイツ帝国は崩壊し共和国になってはいたが、旧体制の権力者は影響力を持っていたし、1917年のロシア革命の結果は、ドイツでも当時勢力を増しつつあった共産主義者への対抗論があった。そのような状況下で制定されたのがワイマール憲法であった。

ワイマール憲法の訳文をNetで探してみると、英訳は、このページにありました。ヒットラーの権力把握に最初に使われた48条とは次の訳文になっています。

Article 48 If a state (8) does not fulfil the obligations laid upon it by the Reich constitution or the Reich laws, the Reich President may use armed force to cause it to oblige.

2 In case public safety is seriously threatened or disturbed, the Reich President may take the measures necessary to reestablish law and order, if necessary using armed force. In the pursuit of this aim he may suspend the civil rights described in articles 114, 115, 117, 118, 123, 124 and 154, partially or entirely.

3 The Reich President has to inform Reichstag immediately about all measures undertaken which are based on paragraphs 1 and 2 of this article. The measures have to be suspended immediately if Reichstag demands so.

4 If danger is imminent, the state government may, for their specific territory, implement steps as described in paragraph 2.

5 These steps have to be suspended if so demanded by the Reich President or the Reichstag. Further details are provided by Reich law.

この訳文で”state”とはドイツ国ではなく、国に属する州のことです。ドイツ国は”Reich”です。いずれにせよ、ドイツ大統領は、憲法により安全のためなら人権を制限できるし、場合によっては、議会を遠ざける道があり得た。

日本国憲法には緊急事態条項がない。そもそも大統領や首相に立法権と同等の権力を与える事は問題が大きすぎるからであるが、日本国憲法54条には、衆議院が解散された閉会中でも内閣は参議院の緊急集会を求めることができるとしている。59条1項により、法律案は、両議院で可決したとき法律になる。59条1項の但し書きに相当する「この憲法に特別の定のある場合を除いては」から、参議院の緊急集会における議決は法律と同一効力がある特別令を定めることが可能と私は解釈する。但し、54条3項により、臨時的措置であり、次の国会開会の後10日以内に、衆議院の同意がなければ、効力は失われる。行政は最大の権力である。憲法65条で「行政権は、内閣に属する。」としているのであり、緊急事態と雖も、立法権は国会に属する事を守るべきである。

『ナチスの「手口」と緊急事態条項』の「なぜドイツでは憲法改正を何度も行っているのか」の節には、日本国憲法は、規律密度が低く、憲法の条文の解釈や法律以下の立法を通じて問題を解決する余地が広いという記述がある。私も同じように思うのである。憲法の解釈も時代により変化して良い。時代に合わせて、憲法を読まれるのである。しかし、どのような時にも忘れてはならないのは、良心や憲法前文にある崇高な理想の追求であると考える。

そのようなことを考えて憲法改正は一語一語検討すべきである。又、現憲法を維持するという保守主義も重要であり、現憲法が守っている人権や理想が侵害されないようにせねばならない。

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2017年11月30日 (木)

北朝鮮ミサイル(2)

11月29日に発射したミサイルの写真を公開したとのこと。

日経 11月30日 北朝鮮、新型ICBMの写真を公開

タイヤが9軸ある車両(トラック)に搭載されており、その可能性はあると思ったものの、やはり驚きました。

車両搭載ミサイルであれば、通常はトンネルの中の駐車スペースに駐車しておけば良く、米国が巡航ミサイルで攻めようが、車両搭載ミサイルは無事である。米国の攻撃が止んだところを見計らって米本土に向けて発車する。そんなことが可能になったと思うのです。

全文を読むには、登録が必要ですが、11月29日の朝日新聞に掲載されたどうする北朝鮮問題 元米国防長官、ウィリアム・ペリーさんのインタビュー記事での同氏の指摘はその通りと思いました。例えば、次のような発言です。

――現在の北朝鮮危機を、94年と比較してどう見ますか。  

「はるかに深刻です。いまや北朝鮮は核兵器を保有し、その核を使用するかもしれないのです。犠牲は甚大で、94年と桁違いの被害をもたらします。北朝鮮への先制攻撃は実行可能とは思えません」

「日本の指導者は、外交の失敗がもたらす帰結を理解する必要があります。外交の不在や見境のない発言は、戦争に、非常に壊滅的な核戦争に突入する条件を醸成してしまいます。実行可能な軍事オプションがあるなら、私もそれを薦めるかもしれませんが、(実際のところ)そんな解決策はないのです。私が驚くのは、実に多くの人が戦争がもたらす甚大な結果に目を向けていないことです。戦争は日本にも波及し、核(戦争)になれば、その被害は(韓国にとって)朝鮮戦争の10倍に、(日本にとって)第2次世界大戦での犠牲者数に匹敵する大きさになります。我々は外交を真剣に検討すべきです。私は安倍首相に、トランプ大統領との議論で、こうしたことを促すことを期待しています」

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