2017年12月 3日 (日)

性犯罪に関する刑法の解釈

強制わいせつ罪の解釈に関する最高裁判決が11月29日にあった。

日経 11月29日 強制わいせつ罪、成立に「性的意図」不要 最高裁が判例変更

判決文(裁判所Web)

刑法176条の強制わいせつ罪の条文とは、次です。

第百七十六条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

なお、47年前の最高裁判例では、強制わいせつ罪の成立に性的意図を要するとし、性的意図がない場合には,強要罪等の成立とした。強要罪の条文は次です。

第二百二十三条 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、三年以下の懲役に処する。
 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者も、前項と同様とする。
 前二項の罪の未遂は、罰する。

強制わいせつ罪は最高10年の懲役で強要罪は3年です。

7月21日に痴漢犯罪の対策なんてブログを書いたのですが、その私からすれば、強制わいせつ罪の解釈は、性的意図があるとかないとかではなく、その犯行そのものの内容を調査して決定すべきと考えます。本年6月から施行された改正刑法の結果、強制わいせつと強要では最高刑の懲役期間に随分開きがあります。

今回の最高裁判決は15人全員出席の大法廷で、かつ全員一致の意見による判決であった。いずれにせよ、刑法176条では、わいせつな行為に関して、特に修飾語も条件も付けていない、良識による解釈がふさわしいと考える。

この最高裁判決は上告棄却であったのであり、児童ポルノ製造罪などと併せ、懲役3年6月の大阪高裁の判決が確定した。

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2017年11月 4日 (土)

鉄道線路を高齢者が車走行 この対策は?

京都市左京区の叡山電鉄線路内に乗用車が進入し、20m程走行し、運転士が気づいて非常ブレーキをかけ、車の約10m手前で停止したとのことです。

朝日 11月4日 叡山電鉄線路を車走行 90歳「なぜここにいるのか…」

優秀な運転士だと思います。10m手前で停止は至近距離だと思うし、まずは車が入っている事はありえない所だから、最初は何がどうしたかと思うが、とにかくブレーキをかけて大事故を防いだのだと思う。

この高齢者は「なんでここにいるのかがわからない」と話していると記事にあり、認知症と断定できると思う。

認知症高齢者の運転については、道路交通法改正により本年3月12日より更新時に義務付けられていた認知機能検査について、一定の場合についての臨時の認知機能検査が加わった。しかし、それまでも70歳以上の人の免許更新については運転適性検査があり、75歳以上の場合には、認知症機能検査もあった。(参考警視庁の高齢運転者に関する交通安全対策の規定の整備について)この高齢者は、認知機能検査で問題点は、なかったのだろう。

11月2日の日経記事で高齢ドライバー「認知症の恐れ」3万人 判定半年で 改正道交法施行施行後、警察庁まとめとの記事があった。

認知症問題は、社会をあげて取り組むべき問題である。しかし、自由を奪う事をしてはならない。対策の強化であるが、賠償責任の厳格化が必要と考える。JR東海共和駅構内認知症患者事故賠償事件では、最高裁は家族の賠償責任を認めなかった。最高裁の判断はともかくとしても、民法713条の精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わないとする無責任能力者に高齢認知症者が該当するのであろうか?認知症高齢者で高額の財産を保有している人もいる。例え、保有していなくても、自分の財産の範囲内においては、可能な限り被害者に損害を賠償すべきだと考える。

この叡山電鉄の事件の場合であるが、上下15本に遅れが発生し、乗客200人に影響が出たと記事にある。JR東海共和駅構内事件では、上下20本の列車に120分程度の遅れが発生し、振替輸送を実施した事もあると思うが、JR中日本が請求したのは720万円であった。今回のは、これより低い金額と思うが、金銭賠償はすべきであると考える。認知症の人の運転に対して、どのように解釈をするかであるが、運転適性検査の検査後の対応も判断材料とするのかがあると思う。

認知症の人の自動車運転に関する保険について考える。自賠責保険は自動車損害賠償保障法による賠償保険であり、目的は損害賠償を保証する制度の確立にある。但し、免責としては法律第3条に「自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと」がある。被害者救済を第一に考えて解釈・運用されると思うが、認知機能検査で認知症のおそれありと判断されていたが医師の診断書を提出せず免許取り消しとなっていた場合などは、保険金支払いは難しいと考える。しかし、一般の人には、運転をしている人が免許取り消し者かどうか判断はつかない。

任意の自動車保険については、保険会社により「被保険者の脳疾患、疾病または心神喪失によって生じた損害には保険金を支払わず。」と保険特約に明記をしているケースもあるようである。しかし、自動車保険を含め、ほぼ全ての保険には「故意もしくは重大な過失があった場合は保険金を支払わない」とする約款があり、認知症により運転免許取り消しとなっている場合、私は保険金の支払いは相当難しいと思うのである。

いっそのこと国民健保のように地方自治体が保険者となり認知症損害賠償保険を提供することが考えられる。地方自治体であれば、介護認定制度の関係から情報入手が可能であり、かつ独自の認知症対策を実施する事もできる。その地方に適した認知症対策と損害賠償制度を創設・運用する事も可能と思える。誰を保険金納付義務者とするか等細目は検討が必要であるが、保険金収入の一部を認知症対策に充当する事も可能である。

いずれにせよ保険制度で全てをカバーする事は無理と考える。やはり認知症高齢者は、自分自身で相当慎重になる事と、万一の場合のために賠償金支払いのための財源は確保しておく事である。財源が確保できない人は、車を運転してはならない。

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2017年10月25日 (水)

ビッグデータやAIとサイバー犯罪

直前のブログベネッセ情報流出に対する損害賠償最高裁判決は妥当と考えるでは、ベネッセ事件の損害賠償について取り上げた。世のIT、ICT、IoT、AIやビッグデータは恐ろしいスピードで進化していく。

1) 個人情報とプライバシー

何が個人情報であり、何がプライバシーであるかも、曖昧であるが、様々なデータを収拾・記憶・記録し、それを瞬時に分析し、結果が得られる。

日経ビジネスの記事 10月25日 ビッグデータで保険料や与信枠が個別に変わる 2018年以降、ダイナミックプライシング時代に突入へ

便利な時代と言えるのだが、恐ろしい時代でもある。スマホ等を利用した位置情報は便利である。位置情報が誰かに送られていることは、嫌な気もする。しかし、犯罪防止に繫がるならやむを得ぬとも考えられる。この場合に、誰もが賛成できるルールをつくる事が条件である。罰則を持たせ、強制力を持たせるには、法としなければならない。法によらずしては、例え警察といえども強制力は持つべきではない。

一方、契約による場合は、情報取得には問題は基本的にはないと言える。日経ビジネスの記事の3ページ目にあるがEveryPostというアプリをスマホに入れて、情報を提供してポイントを得る事は可能である。

2) 監視カメラ

最近は監視カメラが多く設置されている。中には、個人の敷地内に設置している個人管理の監視カメラも存在する。

多くは防犯目的であり、万一犯罪が起こった場合の解決の手段として使うことを想定している。

しかし、例えば、地方自治体が設置したカメラで、時間毎の人通りや交通量をカメラを利用して分析する事は許されるだろうか?その場合は、防犯カメラとは別の測定カメラとして設置すべきか?AIが進んできた事から、顔認識が可能となってきている。顔と名前の一致には別の仕組みが必要であるが、顔認識ができれば、時間帯毎にどのような人が通るかの分析が可能となる。防犯目的でも、警察等特定の機関が全ての監視カメラ情報を常時入手可能とするならば、特定の人間の行動を把握し、次の行動の予測までできてしまうだろう。

テクノロジーは人々を幸せにするために存在するのである。そして、そのためには、社会的なルールや法を整備しないと暴走が生じる恐れがある。

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ベネッセ情報流出に対する損害賠償最高裁判決は妥当と考える

10月23日にあった最高裁判決です。

朝日 10月23日 ベネッセ情報流出、高裁に審理差し戻し 損害賠償訴訟

最高裁Web

 大阪高等裁判所の判決文を読んでいないが、最高裁判決文には高裁判断は「本件漏えいによって、上告人が迷惑行為を受けているとか、財産的な損害を被ったなど、不快感や不安を超える損害を被ったことについての主張、立証がされていないから、上告人(関西の男性)の請求は、その余の点について判断するまでもなく理由がない。」であったとある。

ベネッセ事件では、子供の氏名、性別、生年月日、郵便番号、住所及び電話番号及び保護者の氏名等が外部に漏洩した。このことについてベネッセは500円分の金券を配って終わらせようとした。

損害賠償には損害を受けた金額を立証して、請求が成り立つ。不法行為があっても、損害額が立証できていない故、損害賠償の責任はないというのがベネッセの論理と理解するが、世の中、そんな論理でよいとすると問題が大きいと考える。最高裁はプライバシーの侵害があったと認めている。

サイバーセキュリティーの問題が大きくなってきている。ネットを通じてのプライバシーの侵害による被害が増大していくと思う。サイバーセキュリティーには、IT技術による対応のみならず法的なカバーがどうしても必要である。「情報流出だけだから、損害は発生していない。故に、損害賠償の責任はない。」というような論理では、これからのIT、ICT、ビッグデータ、AIの世界において人々は不幸になってしまう。

ベネッセ事件を考えよう。これからの我々の社会をよりよくするには、ベネッセ事件を中途半端な形で終わらせてはならない。

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2017年9月26日 (火)

「でりしゃす」全店閉店で「ゼンショーH」は、沈黙で良いのか

本日9月27日に斎藤様から(株) ゼンショーホールディングスによる発表は為されていると書込を頂きました。(この発表について)

当然の事として、ブログを書くに際しては、正確を期すため、その会社の発表等をチェックしています。そして、このブログを書き始める時点に於いては、当該発表は見あたりませんでした。日付を見ると9月26日となっており、私がブログを書き始めた後の発表ではないかと思います。

不正確な記事は削除するのですが、このような会社の発表時期とブログ執筆時期による微妙な差が発生した事を記録するため、本ブログ記事は削除せずに残す事とします。その上で、読者の方が考えていただければと思います。ご意見等、コメント欄に書き込みいただければ、幸甚です。

今回のO157問題は、8月5日~7日に製造され8月7日、8日に販売されたポテトサラダで発生したと見られるという報道でした。O157の感染原因特定は未だされていないと理解しますが、会社の発表は9月26日であったというのは、私には釈然しない所があります。

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O157感染問題を引き起こした総菜店「でりしゃす」を運営するのは、フレッシュコーポレーション(群馬県太田市)であり、全17店閉鎖に関する日経ニュースと会社発表は次の通りである。

日経 9月20日 O157問題 「でりしゃす」全17店を閉店

9月20日 (株)フレッシュコーポレーション発表 「デリシャス」全店閉鎖のお知らせ

フレッシュコーポレーション(群馬県太田市)なる会社であるが、資本金4億8千6百万円の(株) ゼンショーホールディングスが全株を保有する完全子会社である。(同社のホームページはここ

しかし、(株) ゼンショーホールディングスのブランド一覧(このページ)を見ても、フレッシュコーポレーションの名前はない。フレッシュコーポレーションは会社名であり、フレッシュコーポレーションが手がけているフジマート、アバンセ、マルシェの名前があるのであろう。以前は「でりしゃす」も載せられていたようである。閉店をした結果として、ブランドとして掲載しておく必要はないとして削除したのかも知れない。一方、有価証券報告書には子会社としてフレッシュコーポレーションの名前はある。

(株) ゼンショーホールディングスのプレスリリースを見るに「でりしゃす」の名前もフレッシュコーポレーションの名前も見あたらない。O-157に関する発表もない。不祥事と認識している故に、隠し通そうとしているのではないかと疑いを持つがどうだろうか?(株) ゼンショーホールディングスの株主や取引先の中にも、「でりしゃす」を運営していたフレッシュコーポレーションが、ゼンショーホールディングスの子会社である事を認識していない人もいるのではと思う。

<追記>

上記を書いてから、(株) ゼンショーホールディングスの株主構成が気になり、2017年3月期の有価証券報告書を見ると代表取締役兼社長兼CEO小川堅太郎及び、二親等以内の血族が議決権を保有している(株)日本クリエイトなる会社が34.29%の株式を保有していると記載がある。小川堅太郎氏及びその親族2名の取締役の保有株6.33%を加えると40.62%が小川堅太郎氏の同族支配会社である。だから、こんなことも可能なのかと思うのですが・・・・・世間の目には、どう映るんでしょうか?

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2017年9月12日 (火)

小田急の沿線火災事故の不手際

沿線火災が電車の屋根に燃え移るという事故があった。この事故で最も反省すべきは消防署と考える。

1) 時系列推移

9月10日事故の時系列は、次のこの朝日の記事(9月11日)他で次のように伝えている。

4時6分 ボクシングジムのはいるビル(電車との距離3m)から出火と119番通報
4時11分 警察官が踏切の非常停止ボタンを押す
-  正確な時間は不明であるが、4時11分から極めて短時間のうちに電車の屋根に延焼
4時19分 運転士が電車を移動させる
その直後、消防士が大声で電車を止めさせる
4時22分 乗客の避難開始
4時42分 避難完了

2) 本来すべきであった事

小田急線の運行を管理している指令所に消防から連絡があったとNHKは伝えている。当然火災現場の場所も通報されているはずであり、その現場にさしかかる電車はどれであるか指令所は把握できたはず。直ちに運転手と電話連絡が可能であった。

2013年5月31日にJR北海道石勝線で札幌駅行き6両編成の上り特急スーパーおおぞら14号は、車掌が異音を聞き、運転士はそれを受けて直ちに停止手配を執り、清風山信号場構内の第1ニニウトンネル内に停止した。列車をトンネル外へ移動させようとしたが、列車は起動しなかった。乗客248名、運転士1名、車掌1名及び客室乗務員2名は、全員が徒歩でトンネルの外に避難し、このうち、乗客78名及び車掌が負傷した。

総合的な判断が重要である。むやみに電車を止めると大事故になりかねない。

3) 悪い停車

指令所からの連絡前に電車は現場にさしかかり、なんと警察官が踏みきりで押しボタンを押して停止させた。最悪の事態発生である。運転士は踏切の安全を確認しないと列車を再度動かせず。運転士は電車から降りて、安全を確認の上、電話で指令所とやりとりをして動かした。

しかし、再度邪魔が入った。消防士が大声で「止まれ」と言って止めたのである。運転士は前方しか見えない。車掌が非常ブレーキを作動させたのだと思う。

本来は300m先の参宮橋駅まで走行し、乗客を降ろせば、単なる沿線火災であった。

ところが、警察官のボタン操作により先頭から2両目が火災位置となった。次に消防士の大声で止まった結果、今度は後ろから2両目が火災位置となった。

乗客にしてみれば、恐ろしい事態である。電車は通常の建物ではない。線路に降りるのは容易ではない。300mだから10km/hで2分は要しない。本来であれば、参宮橋駅で全員降車できたのである。もしかしたら、新宿まで行けたかも知れない。

4) 消防署の反省

消防関係者の反省の言葉が全く聞こえず、極めて残念である。善意でやったのだから、許されるとしか考えないのであろうか?善意でも、人を社会を不幸にする事がある。列車沿線火災について十分考えるべきである。

警察官の踏切での停止ボタン操作も消防からの依頼のようであるが、誰がそのような依頼をし、またそれを何故警察官は単純に実施したのかも解明されなければならない。

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2017年9月 5日 (火)

無電柱化の困難は当然である

東洋経済ONLINEに次の記事があったが、1年ほど前に無電柱化 耳障りは良いが実質はというブログを書いた身にすると、特別な取材をせずとも当然のことと思う。

東京経済ONLINE 9月4日 区道はわずか3%、東京「無電柱化」構想の虚実

しかし、私が1年前のブログで書いた建設コストは1kmあたり297百万円-223百万円あるいは450百万円であり、いずれにせよ、1kmあたり2億円程度の建設費は必要と書いた。これが、東洋経済の記事(3ページ目)には530百万円とある。

無電柱化とは、選挙対策のバラマキ政策の面が強いと思う。

無電柱化により美観が得られ、災害に強くなるかも知れない。しかし、そのための設備工事費用やメンテナンス費用が増加し、税か電気料金か、その双方での国民負担は増加するはず。

道路、橋梁、上水道、下水道、高速道路と言うような社会インフラの老朽化対策が、より切実な問題であるような気がする。

社会インフラは現在どこに問題があり、どの対策が緊急度が高く、必要性が高いのか、公正な調査報告が本当は一番求められて然るべきものである。コスト負担をするのは、政治家ではない。国民、市民である。国民、市民に正しい調査報告を届けるべく尽力する議員や首長を選出する必要性を強く感じる。

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2017年8月31日 (木)

どのようなことも立ち止まって検証は必要です

野田聖子総務相が8月30日のBS朝日の番組収録で、次の発言をしたと朝日の報道があった。

朝日 8月31日 「アベノミクス、立ち止まって検証を」 野田総務相

アベノミクスのみならず、あらゆる政策には、正の面と負の面があり、また見方によっては、その効果も異なる。

また「若い人にツケを回さない」というのも、重要である。

何か恐ろしい近未来が待っているのではとの不安にかられる事がある。東京オリンピックの2020年からそう遠くない未来だろうか?2020年代以後の日本の将来についての分析・検討をしてみたいものと思う。「2020年代以後の日本についての」研究論文を募集してみてはと思う。

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2017年8月27日 (日)

部長の給料は平均2300万~2400万円は魅力的?

次の日経ニュースです。

日経 8月27日 役員給与、アジア勢が上 中国4000万円・日本2700万円

ボーナス込みで年間2000万円の給与を獲得しようとすると、結構大変というか、そのような企業はなかなかない。中国、シンガポール、ベトナムとかになると、あり得るでしょうね。

勿論、新卒でそんな給与を取れはしない。能力を実績で示し、更に勤務先でアピールできる結果を出さねばならない。身も神経もすり切れてしまうような世界。それでも、ブラック企業で身を粉にして働くより賢いと思う。

首相官邸では、働き方改革は、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジとして、取組をしている。一方、本当の働き方改革の主役は国民・働く人・労働者でなくてはならない。

日本の企業社会においては中途採用、すなわち引き抜きは悪い事の様な扱いで、また中途採用者は新卒から働いている人たちの同年齢待遇が多かった。これじゃ、日本の企業・産業の今後の発展は望めず、優秀な人材を獲得して発展を目指すアジアの企業に負けてしまうと思う。

どうすればよいかは、先ずは有能な人たちはアジアで高給が得られるなら、どしどし出て行けばよい。帰国して日本の企業・産業社会を変えていっても良い。そのような人たちの刺激を受けて、日本企業も変わっていくだろう。

東芝の技術者も良い時代になったものであり、チャンス到来と国内外の自分を必要とする企業に働き口を探せばよい。但し、一方で、それなりの実力を持っている人でないと難しいと言える。

優秀な人材にとっては、大学卒業前の就活で頑張って、有名企業に行く事に価値があるのではなく、自分自身をより価値のある者にしていき、自分の生き方を実現していくことが重要である。そのような方策による成功チャンスは、過去より今あるいは将来の方が広がっていると考える。

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2017年8月22日 (火)

高等教育無償化と言うが、愚策の代表例と思う

先ず、高等教育(大学、専門学校等)を無償化する理由が、理解できない。「人づくり革命」と呼ぶバカがいるようだが、愚民政策の代表例である。税金を高等教育の無償化に使うなら、その前に、大学の教育・研究の充実が優先されるべきである。国立大学を独立行政法人に改組した以後、国立大学運営費交付金の削減が続いている。高等教育のレベルを上げる事が、最重要である。大学の価値を高める事をするのではなく、バラマキ政策をする愚作をしてはならない。

ここに中央教育審議会の文部科学大臣宛2017年3月6日付の「我が国の高等教育に関する将来構想について 」との諮問がある。この中で述べられているのは、次である。

1. 各高等教育機関の機能の強化

2. 変化への対応や価値の創造等を実現するための学修の質の向上に向けた制度等の在り方

3. 今後の高等教育全体の規模も視野に入れた,地域における質の高い高等教育機会の確保

4. 高等教育の改革を支える支援方策

日本の未来は明るくない。若者は、大学へ進学するが、就職予備校と化しており、大学3年生の夏からインターンシップに参加し、3年から4年への春休みから実質就職活動をし、人気企業に殺到する。こんな学生に税金を使う意味なんてないと思うのだが。

有名大学を出て、高サラリーの大企業に就職して、休みもなく働き、自殺する。これって、間違いと思うのだ。何のために、高等教育を受けたのだろうかと思う。自分自身がより充実した一生を送るため、社会をよくするために高等教育を受ける。社会に良くない所があれば、それを改善するために努力する。自殺に追い込んだ企業をブラック企業と批判する報道はあるが、自殺を選ばずに、勤務先の会社と争わなかった生き方への批判は耳にする事はほとんど耳にしない。日本の社会は、社会を変革しようとする人たちがいなくなってしまったのだろうか。高等教育に於いては、社会をより良くする人材をつくり出すべきである。

近い将来人工知能(AI)が活躍すると予想される。AIをつくり出す、AIを使いこなす人材を生み出す教育が重要だと思う。勿論、AIには限らないか、激しい技術革新の時代であり、その革新の速度は増加し、広がっている。日本および世界は、どのような人材をこれから必要としているかを考え、そのような人材を教育機関は育てるべきである。無償化よりずっと重要な事である。

また人材育成のためには、社会人が大学に再入学し研究する。そして社会に出ると言った、大学と社会の人材交流を推進すべきである。徒弟制度を引きずった新卒の3月採用なんてことをしていたら、私は日本は破滅すると思うのである。

安倍晋三は、何故民主党政権時代の高校無償化に対抗したがるのだろうと思う。

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