2018年6月18日 (月)

高槻市立寿栄小学校のブロック塀倒壊

悲しい出来事です。

日経 6月18日 9歳女児が死亡 大阪府、災害対策本部を設置

倒壊したブロック塀の現場は、この写真を見て下さい。

写真を見ると、現場はプールの道路に面した部分に設置された塀である事が分かる。プールの部分は、鉄筋コンクリートであった。しかし、その上に設置された塀は、鉄筋コンクリート造ではなく、ブロック造であった。従い、塀とプール部分は鉄筋コンクリートとブロックという不連続構造で繫がっており、地震に対しては脆弱であった。その結果、地震の揺れで、ブロック塀が全て倒壊した。

当然のことながら耐震チェックをしていたと思うが、どうして見過ごされたのだろうか?9歳の女児が倒壊に巻き込まれ死亡したのは、人災ではないかと思ってしまう。

このブロック塀の倒壊前の写真をWebで探してみると、このような写真が見つかった。楽しくなる壁画が描かれている。注意して、よく見ると上半分がブロック塀で、下半分がコンクリートと分かる。道路の壁側は歩道を示すように緑に塗られている。これじゃ、塀のすぐ近くを皆歩く。もしかして、楽しくなる絵があったから、耐震に対する配慮が抜けてしまったのだろうか?

校長、教育委員会、地方自治体の建築・土木や耐震に関係する部署の人たちは、深く反省すべきと思う。今回の高槻市立寿栄小学校のブロック塀倒壊については、ブロック塀を撤去し、例えばこのようなメッシュフェンスを採用していたならばと思う。

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伊東市の土地事件 最上級のバカ事件と思う

伊東市の前市長が1千万円収賄の疑いで逮捕されたと報じられている。

日経 6月16日 静岡・伊東市の前市長逮捕 1千万円収賄の疑い

伊東市は15年に補正予算を組み、2億500万円を支払って東和開発から土地を購入した。この際、前市長佃弘巳は東和開発から現金約1千万円を受け取った容疑で逮捕され、東和開発側も役員森圭司郎容疑者(47)=伊東市湯川が逮捕され、現金の受け取りを仲介した収賄ほう助の疑いで会社員稲葉寛も容疑も逮捕された。

この土地は、ホテル跡地で面積約4千平方メートル。ホテルは廃業し、強制競売にかけられて、東和開発が14年に5千万円弱で取得した。東和開発は所得の翌年に早くも伊東市に売却できたのである。しかも、売却価格は取得価格の4倍強である。最も、取得した時には、ホテルの建物があり、その取り壊しが必要で、費用が発生した可能性はある。

それでも、取り壊し費用の推定は、専門家であれば、困難とは思えず。例えば、伊東市の建築関係の人は精度高く見積もれたと思う。土地そのものは、強制競売だったのだから、価格は公表されている。これほど、価格に関する情報が豊富な物件はないと思う。

にも、拘わらず伊東市が高値購入なんて、市側では前市長一人の犯行なんて、そんな訳はないと思うのだが。こんなバカな、犯罪が自分の住んでいる市で起こっているとするなら、市税の無駄使いどころか、不正支出であり犯罪に利用されている事となる。そんなバカな事は許せない。

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2018年6月 9日 (土)

日本社会の歪ゆがみの構図とは、その通りだ

次の沖縄タイムスに掲載された保阪正康の記事は、重要な点を突いていると考える。

Yahooニュース 沖縄タイムス 6月7日 保阪正康が語る日本社会の歪みの構図「BC級戦犯裁判のようだ」

「このところ急激に現代社会の歪ゆがみの構図が浮かび上がってきている。背筋が寒くなるような構図だと言っていい。この1カ月の間に、メディアをにぎわせた事件を並べてみると、すぐに分かる。」

と書いておられるが、虚言、ごまかし、言い逃れ、果ては責任転嫁が当然というのは、本当に恐ろしいことである。

太平洋戦争後のBC級戦犯裁判が開かれた各国法廷で、上官は「殺害しろ」とは言っていない、「始末しろ」とは言ったけれど、と強弁した。結果、実際に手を染めた兵士は死刑判決を受けたケースも少なくない。末端の兵士に責任が押しつけられていくケースは多かった。

『いま、私たちは歴史が繰り返されているとの緊張感を持たなければならないだろう。いや「歴史の教訓」が生かされていないことへの怒りと、私たち一人一人の運命が、こんな構図の中で操られていくことを透視する力を持たなければならないはずだ。時代はまさに正念場なのである。』

との文章で記事は締めくくられている。その通りである。首相の問題、財務大臣の問題、日大アメフト部の問題に留まらない我々の社会の問題として考えないと、対策にはならない。

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2018年6月 5日 (火)

口はわざわいの元 新潟県知事選の応援者

次の記事がありました。

日刊現代DIGITAL 6月4日 新潟知事選で自公が自滅 「女性知事いらない」と応援演説

そこで、これは一体どのような応援演説であるのだろうかと、探してみると次のフリーランスライター畠山理仁氏のブログに動画がありました。

応援弁士が「新潟県には、女性の知事は必要ないんです」と発言

応援をしている花角英世候補については、自分は昔からよく知っており、池田千賀子候補はいらないんですと言えば良い所を、「新潟県に女性の知事はいらないんです!」と言ってしまったのです。

口はわざわいの元であります。選挙カーの上に乗っかて発言したわけではなく、選挙カーの横での短い発言ではありますが、時代感覚のない人だと思いました。女性蔑視の感覚をこの人は潜在的に持っているのではと思う事と、SNS社会であり、U-Tubeのような動画であっという間に広がる現代という時代の認識に欠けていたのだと思う事です。日本相撲協会みたいです。

でも考えれば、花角陣営にとっては厳しい見方が成り立つかも知れないと思う。即ち、現代のICT世界に疎いというか、ついて行けてないのならば、これからの重要な政策課題の対処に問題があるのではと思わせないだろうか?県政も政治であり、政策課題をこなしていかねばならない。柏崎刈羽原発についての舵取りは失敗できないはずである。

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2018年5月25日 (金)

無電柱化 VS 電柱合理化

電線等を地下埋設して無電柱化とする工事が取り組まれている。しかし、その恩恵を受けるのは、国交省が管理する国道と都道府県が管理する都道府県道と繁華街とその周辺になると予想する。 勿論、大規模マンション等で当初から無電柱地域として開発された場所や公園の様な特別な場所はある。

無電柱化は、良いことかと言えば、その建設費は高く、維持費も架空線より高い可能性もあると思う。現在、電力は自由化され、一般送配電事業者が送配電線を維持・管理・運用し、電力供給者は送配電料金を支払い、電力供給を行っている。税金で賄わない部分のコストアップは、この送配電料金に上乗せされ、利用者が負担する事となる。地中化されない地方の住宅、施設、工場が電線地中化の費用を分担する事になるのは不合理に思える。そして現在電柱上にある変圧器を地中化した場合の設置場所問題もある。Wikiを見ると、地中化のデメリット、課題なんてことも書いてある。災害に強いかと言えば、強いかも知れないが、場合によっては、破損・断線箇所が特定しにくくなり、復旧が遅れることもある。

実際には、個別の案件毎の評価で決定すべきと考える。

そこで電柱合理化案であるが、次の写真を見ていただきたい。

Dsc_0070r

どこにでもある道路です。この写真で道路の右側に東京電力の電柱があります。一方、左側ですが、こちらにも少し高さは低いもののNTT東日本の電柱があります。そして、それぞれ光ケーブルが張られ、ケーブルテレビ局の同軸ケーブルや有線放送の通信線が張られている。電柱については、電力会社も通信会社も同じ電柱を共有し、合理的に架空線を張ってもらいたいと思うのである。この写真の場合で言えば、右側の東京電力電柱に集約すれば、左側の電柱は無くなり、スッキリするはず。

上の写真をご覧頂くと、歩道も狭い事が分かる。狭い歩道が電柱のある場所は、更に狭く通り辛い。自転車は、車道を走るべきとのことであるが、危険を避けるのが最重要であり、場合によっては歩道を走る事もやむを得ない。但し、歩道の歩行者には高齢者や子ども、そしてベビーカー。時には、電動車いすも行き交うわけで、電柱が歩道の利用者の交通を阻害している箇所については、優先して電柱合理化を進めて欲しいのである。

電柱合理化の費用は、高額ではないはず。もし、強度が問題なら、高い強度の電柱と取り替えればよいのである。そして、場所によっては、自転車専用道を路側に設ける事も検討して欲しい。電柱合理化は、費用よりは効果の方が大きいことが多いと思うのである。

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2018年5月22日 (火)

働き方改革

人口減社会、高齢化社会、そしてAI。これらが日本の社会に急激な変化をもたらそうとしている。社会の問題であると同時に個人の問題でもある。

そのような社会の変化に対して、働き方も変えていかなければ、世界の中で、日本は沈んで行く可能性がある。AIとは、地球規模の問題である。日本はAIなんて必要ではないとして、取り組まないでいたならば、おそらく日本の産業は競争力を失ってしまうだろう。

AIが人類のために色々考えてくれて、人類を幸せにしてくれる。ロボットはロボット憲章なるものを作って、人類に奉仕する事がロボットの役目であるなんてことは夢ではなく妄想であると普通の人なら思っているはず。ロボットが兵器として使われたら。兵隊ロボットを作れば、怖い者知らずになるのだろうか?相手も同じようなものを作るはずである。そう考えると悪夢の連鎖で眠れなくなる気がする。

AIの能力は、当分の間、限界がある。Singularity(技術的的特異点)と言われる、AIがAIを生み出せるような革新的な特異点は、当面来ない。しかし、AIが人類が行っている労働の分野を代替していくことは進む。この場合、AIに代替させる分野を決めることが、ビジネスで勝利する重要事項となる。AIを使って、コストを下げ、競争力を高め、他社よりも付加価値の高いモノとサービスを提供する。仕事の全てを理解し、AIの能力、人の能力や心を分かって、組織を組み立てていく事ができる人材こそ、求められる人材である。新時代の経営能力と呼べばよいのだろうか。

それやこれやで、今国会に内閣が提出した「働き方法案(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案)」であるが、その脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)は、2015年の時とほとんど同じである。ちなみに比較を作成してみたので、興味がある人はここを見て下さい。

一番気に入らないのは「一年間の賃金の額が平均給与額の三倍を相当程度上回る水準以上」としている部分である。これじゃ年報1075万円で決めれば、好き放題働かすことができるのである。両者による合意が大前提であるし、他にも条件があり、そんな単純ではないが、それでも3000万円以上とか5000万円以上とか、働く事を楽しくさせ、希望を持たせるような内容にすべきである。

そんな中、「働き方法案修正で正式合意 自公と維新・希望 」 日経 5月21日というニュースがあり、こいつら何考えてんだ!社会の敵だなと思った。

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2018年4月21日 (土)

韓国のセウォル号沈没の原因究明

NHK BS3で『アナザーストーリーズ「セウォル号沈没事故~生死を分けた101分~」』(これ)の放送があり、録画して見た。再放送は、4月23日(月) 午後11時45分からの予定。

このNHK番組を見て思ったのは、何故304人もの多くの人が犠牲になったのか?ずっと多くの人を助ける事ができるはずが、と言う事である。このHUFFPOSTの記事(2016年03月10日)のように救助に来たのが小型警備艇だったので、乗客を捨てて逃走したということは被害を大きくしたのだろう。8時49分にセウォル号が傾いてから、10時30分に沈没するまで101分間あったのであり、この間に相当多くの人を救助できたと思うのである。解明すべき事項はあまりにも多い。

積載していた救命ボートは使われなかった。使う余裕が全くなかったのだと思う。ところで沈没原因は何であるのか、その究明が為されなくてはならない。過積載ならびに貨物やトラックの不十分な固縛による傾斜荷崩れによる復元力の低下は2015年4月18日の私のブログに書いたようにあった。しかし、これだけで、こんな簡単に転覆はしないと思うのである。さて、次の産経ニュースであるが、衝突が原因となった可能性を調査するとある。

産経ニュース 4月16日 セウォル号、衝突の可能性 沈没4年、原因解明妨害も

このブログは、2014年4月20日という16日の事故直後に書かれているが、潜水艦との緊急時衝突回避行動が原因の転覆・沈没事故の疑惑ありとした人がおられた。2015年4月18日の私のブログは30度位に傾斜すると、過積載や荷崩れにより転覆する可能性があるとしたが、30度に傾く原因は一体何故だったのかが不明である。

このニュース(4月14日)は、左舷のフィンスタビライザーの船尾から船首の方向へ、水中物体によって衝撃があった可能性を述べている。何が、沈没の原因か調査・究明が必要である。なお、フィンスタビライザーとは次の写真の赤丸の部分(ヒレ)であり、船の横揺れ低減が目的である。(この写真は右舷側)

Sewol20184

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2018年3月21日 (水)

早く年金機構を解散すべき

2015年6月2日のこのブログで日本年金機構解体論を書いたが、日本年金機構は解体されずに今も不祥事をかさねている。

時事ドットコムの次の記事は「受給者軽視」と批判している。

時事ドットコム 3月20日 改善しない受給者軽視=甘い業者選び露呈-年金機構

公的年金は社会の根幹の制度である。年金保険料を強制的に徴収しており、それは公的年金であるからこそ可能なのである。そして、それを制度に従って給付する。この徴収と給付に間違いがあっては、誰もその制度を信用できなくなる。バカらしくて、年金保険料を払いたくなくなる。

このような重要な制度であるからこそ、厚生年金保険法第2条は「厚生年金保険は、政府が、管掌する。」となっており、 国民年金法第3条1項も同様に「国民年金事業は、政府が、管掌する。」となっている。ところが変な日本年金機構という役立たず法人が設立されている。 日本年金機構法第1条は絵空事から始まる。

第一条 日本年金機構は、・・・、厚生労働大臣の監督の下に、厚生労働大臣と密接な連携を図りながら、政府が管掌する厚生年金保険事業及び国民年金事業・・・に関し、厚生年金保険法及び国民年金法の規定に基づく業務等を行うことにより、政府管掌年金事業の適正な運営並びに厚生年金保険制度及び国民年金制度に対する国民の信頼の確保を図り、もって国民生活の安定に寄与することを目的とする。

どう考えても、こんな絵空事に意味があるわけはない。日本年金機構法を廃止すべきである。国民が選んだ政府が管掌するとの法律があるのに、厚生年金保険法の場合は、10条の4なる条文を追加して、日本年金機構に多くの事務を行わせる事にしている。

今回の事件の原因の一端は扶養親族等申告書の様式変更がある。本来、こんなものが必要なのかである。個人番号制度を取り入れれば、不要な申告書であると言える。百歩譲って、今回は、この扶養親族等申告書を年金受給者から入手するとしても、手持ちのデータと違っていた場合に、問い合わせをして、修正をすれば良いのである。個人番号も分からずに年金を支給しているなんてバカな事があって良いはずがない。個人番号があるからこそ、不正受給を防げ、また制度に基づく正当な年金支給ができるのである。

年金機構を解体し、国税庁と統合し、歳入庁を設立して欲しい。認知症になっても、年金が滞りなく支給され、ケアをする人々や施設も安心してサービスを提供できるようにする。年金のみの問題ではないが、年金は重要な部分を占める。日本年金機構を解体し、豊かな社会をつくっていくことを目指したい。

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2018年2月28日 (水)

裁量労働制をJILPT報告書から分析する

裁量労働制については、2月26日のこのブログで、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)の2014年5月の報告書に触れたのですが、この報告書を分析して、もう少し裁量労働制に関して考える事とする。当該報告書はここからダウンロード可能です。

1) JILPTの調査内容

アンケート調査であり、2013中旬から12月中旬に実施している。アンケートの方法は、裁量労働制の届け出を労働基準局に提出した事業場の中から無作為抽出した5,414 事業場の労働者に対して実施した。回収したアンケートは10,023票(うち専門業務型裁量労働制2,741票、企画業務型裁量労働制1,167票、裁量労働制以外6,115)である。(裁量労働制の届け出を提出していても、その事業場全員が裁量労働制とはなっていない。)

アンケート対象として、2013年10月時点で民間調査会社のデータベースに登録されている事業場の中から7,586事業場を無作為抽出した。こちらの方は、12,983票が回収された。

本ブログ内においても、裁量労働制の届け出からの抽出分を厚労省分と呼び、民間データベースからの抽出分を民間DB分と呼ぶ。

アンケートの回収票そのものの写し等は、報告書にないので、断言はできないが、民間DB分は、裁量労働制を抽出の基準に採用していないので、裁量労働制を全く採用していない事業場も含まれている。どのような労働時間制の労働となっているかは、次のグラフの通りである。

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2) 裁量労働制で従事している業務

専門業務型に関するアンケートの回収票に記入されていた業務は次の通りである。なお、回答はアンケート用紙に記入された中から選ぶ方式であったので、これらの業務名はアンケート用紙に記載されていた業務である。

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新商品・新技術の研究開発業務、情報処理システム関係、大学における教授研究の業務が多く、これらで68%を占める。

企画業務型専門業務型に関するアンケートの回収票に記入されていた業務は次の通りである。

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3) 労働時間

労働時間を見てみる。これは、「今年(2013年)10月1 ヶ月間に実際に働いた労働時間の合計は何時間でしたか?」という全員に対する質問の答えです。質問相手には、裁量労働制でない人を含んでおり、本部長や部長という労働時間規制の適用除外の管理監督者も含んでいる。カテゴリー別の2013年10月の労働時間に対する回答は次の通りでした。

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緑と紫の境界が200時間であり、企画業務型で働く人の場合は55%の人が200時間以内の労働であり、通常の1日8時間制で働く人の場合は70%の人が200時間以内で、一方専門業務型の場合は200時間以内は45%に止まっている。

裁量労働制の場合に、労働時間が短いという事は、このデータからは、まったく言えません。

4) 収入

労働時間を見たからには、収入が気になります。質問は2012年1年間の税込み年収を尋ねるものでした。(グラフでは、1000万円から1500万円の間は500万円幅になっているので、それ以下の収入帯とのビジュアルでの比較を目的として5で割った数字としている。)

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このグラフからすると裁量型労働の方(特に企画業務型)が、年収は多いと言える。但し、3)の労働時間からすると、裁量型労働の方が労働時間が長いのであり、年収は多くて当然とも言える。

しかし、この程度の収入ではなく、もっと高収入が得られる仕事をつくり出していくべきと考えます。勿論、長時間労働ではなく、家族や友人と人間らしく過ごせる時間が持てなければ意味がありません。だからこそ、働き方改革であり、それは政府が主導するものではなく、働く人たちが切り開いていくものであるべきです。

このブログが何らかの参考になればと嬉しいです。

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2018年2月26日 (月)

失格に相当する安倍首相発言

裁量労働制に関する発言であるが、そもそもの発言は、1月29日の午後の衆議院予算委員会での立憲民主党長妻委員に対する次の安倍首相の答弁です。

『その岩盤規制に穴をあけるには、やはり内閣総理大臣が先頭に立たなければ穴はあかないわけでありますから、その考え方を変えるつもりはありません。

やはり内閣総理大臣が先頭に立たなければ穴はあかないわけでありますから、その考え方を変えるつもりはありません。  それと、厚生労働省の調査によれば、裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもあるということは御紹介させていただきたいと思います。  

その上において、・・・・』

「御紹介させていただきたいと思います」と言っておきながら、実は何も紹介をしていない。衆議院の議事録と国会TVで確認したが、これで終わっていた。調べていくと、とんでもない発言であり、野党を含め国民を陥れようとした悪意の発言であると推測するに至った。

1) 裁量労働制で働く人の労働時間は、一般労働者よりも長いのが事実

ここに、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が、平成25年11月中旬から12月中旬に実施した裁量労働制に関して労働者に対するアンケート調査を実施しての報告書(裁量労働制等の労働時間制度に関する調査結果労働者調査結果)がある。私が、調べた限りでは、これが唯一の公表されている資料である。

ずばり、この報告書の図表4-6(22ページ)が次である。

Workhours20182a

この図表4-6は、専門業務型裁量制の場合は月に200時間以上の実労働時間となっている人の割合が52.2%と語っている。毎日8時間、月に22日間働く場合の月間労働時間は176時間である。企画業務型裁量制の場合の月に200時間以上は43.3%で、通常の労働時間制では30.4%である。

2) 真っ赤な嘘の安倍答弁

その後の委員会の質疑の中で、厚労省の「2013年度労働時間等総合実態調査」の結果であるとして、裁量労働制で働く人の労働時間は1日平均9時間16分、一般労働者の平均は9時間37分との安倍・加藤の説明になってきた。

そこで、引用した厚労省の調査であるが、これが実は1)で紹介したJILPTの調査である。報告書に記載はないが、報告書の概略版が存在し、それが2013年11月18日の第105回労働政策審議会労働条件分科会での資料No.2-3(これ)である。次のページが、その最終ページであり、企画業務型裁量制の実働平均時間9時間16分との記載がある。

Workhours20182b

しかし、9時間16分が、どのような計算で算出されたのかは不明である。報告書には記載がない。数字を誰かが勝手に算出し、しかもその計算方法や計算の合理性についての一切の説明がないのである。落第論文か無理矢理のこじつけである。

次に9時間37分の嘘であるが、この民進党の2月15日のWebに『「働き方改革虚偽データ疑惑」野党合同ヒアリング』というのがあり、その中の配付資料というに次がある。

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クリックすると拡大するが、右端に1時間37分とある。これに1日の労働時間8時間を加えると9時間37分になると言うのが根拠である。しかし、厚労省の調査や統計を幾ら探してもこの表は浮かび上がってこない。更に、8時間を加える事の根拠はない。7時間労働の人も存在する。平成25年度労働時間等総合実態調査(この報告書)では、法定時間外労働の実績として1年の平均78時間30分(表28)、1月の平均13時間27分(表32)とある。即ち、年間250日、月間22日として1日平均の法定時間外労働時間の平均は19分あるいは37分となる。

3) 悪人

安倍や加藤は野党のみならず国民に偽データを提供し、騙そうとする極悪人である。大東亜戦争を仕掛けた東条英機等と同罪である。

岩盤規制に穴をあけるとは極悪人の表現である。労働者の労働時間や労働条件の改善については長期間労働者が戦ってきて手にした保護が存在する。それ故に、規制があるわけで、必要な規制は存続せねばならない。

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