2017年6月21日 (水)

尼崎脱線事故を考える (続き)

直前のブログで、事故原因は電車の運転士のブレーキ操作すなわち速度コントロールであったと書いた。ではどのようなブレーキ操作なら事故を回避できたかであるが、70km/hの速度制限で走行する場合に電車のブレーキを通常の減速度2km/秒2であるとすると次の図の赤線になった。(クリックで拡大します。)

Jrwamagasaki20176c

70km/hの速度制限が始まる660m手前にブレーキが作動し始まらねばならないとの計算結果となった。ブレーキ操作からブレーキ作動までの時間差を1秒とするとほぼ700m手前となる。この事故の場合は、塚口駅出発信号(2km650m地点)から100m程度過ぎたあたりです。

自動停止装置がこの事故原因として話題になっていたが、自動停止装置は当然のこととして速度制限が始まる700m手前で120km/hの速度で通過する電車があった場合に、ブレーキを作動させて安全に走行できるような装置でなければならない。304mカーブが始まる地点にあれば助かったという簡単な装置ではない。JR西の当時の設置計画やその後設置されたATSも遠距離から速度を監視し、制御する装置であると理解する。なお、福知山線尼崎駅~新三田駅間は電車の最高運転速度は120km/hである。

日経テクノロジーの6月14日の記事タイトルですが、「「ヒトは怠け、ミスを犯す」を前提に」は、その通りだと思った。ヒトは怠け、ミスを犯す動物である。日勤教育で、事故が防げると考えるのは、旧日本軍の精神力で何でもできるという思想に通じると考える。

合理的な考えを中心にして組み立てないと、これからの日本の成長は望めないと思う。下手をすると、人工知能(AI)にも負けることになる。AIは、ヒトにより作られるのであり、賢いAIを作った人が大金持ちになるような気がする。

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尼崎脱線事故を考える

JR西日本宝塚線尼崎脱線事故で検察審査会の議決の結果、業務上過失致死傷の罪に問われた井手正敬元会長他2名は、6月12日最高裁で無罪が確定した。判決文は、ここにあります。

刑事罰を求めて、どうなるのだろうかと思うが、この朝日の記事のような報道もある。

2009年7月9日の私のブログで次のグラフを示しました。赤の0.2Gの横Gより大きくなると転倒するという分析です。最高裁判決も転覆限界速度は時速105kmから110km程度と表現しており、304mカーブで赤を上回るのは、同じような速度であり、ほぼ一致します。なお、カントは、97mmとしています。

Jrwamagasaki20096

航空・鉄道事故調査委員会の鉄道事故調査報告書(平成19年6月28日)に次の図(付図25)があります。

Jrwamagasaki20176

上り1k800mというのは、尼崎駅からの距離が1k800mの意味であり、問題の電車は尼崎の方向(上の図の左から右)に走行していた。1k800m地点が事故地点であり、緑の線が電車の速度です。問題の半径304mのカーブが始まるのは、1k949mからで、上の図では70km/h速度制限と書いてある横の青線が始まる所です。緑線からすると115km/hで304mカーブに突入した事になる。1k900mを過ぎたあたりから、速度が低下し始めたが、十分ではなく、転倒しマンションに衝突という信じられない事故が発生した。

この事故を起こした電車は伊丹駅9時14分50秒発の予定であった。しかし、伊丹駅には15分5秒に到着し、これが所定位置より72mオーバーランしていたので、バックして、出発したのは16分10秒であり、1分20秒の遅れであった。たったの1分20秒ですが、運転手には違ったのでしょう。これを取り戻すために、ブレーキをギリギリまでかけずに頑張り、このカーブを乗り切ろうとしたのだろうと思います。

問題の半径304mのカーブは70km/hが制限速度であった。(標識参照。)

Jrwamagasaki20176b

この標識があるのは1k949m地点なので、ここを110km/hで走っていったのです。日勤教育というのを恐れたのでしょう。乗務から外され、乗務員手当は払われず、13日間の日勤教育なら4万7千円ぐらい賃金が減少するというものです。

ブラック企業そのものみたいで。しかも、乗客の安全を脅かすことになるから、恐ろしいと思う。国鉄という組織には、信じられないような労使対立があった。尼崎事故は、労使対立の行き着いた一つの結果なのだろうと思う。国鉄分割民営化も組合つぶしの目的があったと思う。国鉄の労使対立はあまりにも、根深かったと思うわけで、誰か研究してレポートを書いてくれないかと思うぐらいである。

尼崎脱線事故って、明るい部分が一つもなく、あえて言えば、事故発生時、近くの人が救助に携わり、その結果、助けられた人も多くいるのではと思う。刑事罰を問うのではなく、原因をよく考える事の重要性を思う。

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2017年6月 7日 (水)

幽霊は恐ろしい(不動産の話)

次のニュースです。

日経 6月6日 登記50年以上変更ない土地、中小都市・中山間で26% 法務省

法務省の発表は、ここにあります。

50年以上登記の変更がない土地には、法人を調査の対象から除外し、自然人を対象としているので、登記上の所有者は大部分が既に死亡していると思われる土地である。所有者は幽霊となり、この世をさまよっているのである。

今回の調査は、公共事業実施予定地区,耕作放棄地対策を検討してる地区について、それらの地方自治体から聴取して調査した結果である。その対象となったのは、118,346の土地である。もしかしたら、実際には幽霊土地の割合がもっと多い可能性もある。何故なら、中⼩都市・中山間地域の山林では32.4%が50年以上登記の変更がなかった(90年以上は9.4%あり。)。公共事業が予定されていない山林は、やはり山深いと思うので、幽霊土地・山林は更に多いと思う。

幽霊が支配する世にしてはならない。生きている人間が支配せねばならない。子や孫には、価値のない土地・山林を相続しても、金をかけてまで、相続登記するインセンティブは働かない。実際、相続登記をするためには、死亡した被相続人の生まれてから死ぬまでの全ての(閉鎖済みも含め)戸籍謄本を集めなければならない。そのようにして被相続人全てを割り出し、その上で、財産分与の合意を実印捺印を得て作成しなければならない。もし、親が離婚・結婚を繰り返し、自分の知らない親の子供がいても、その人の実印を得るのである。もし、その人が死亡していたなら、代襲相続があるので、更にその子供を探す事となる。親ならまだしも、祖父母、相祖父母からの相続を調査するとなると、大変である。幸いなことに、相続を登記しなくても権利は消滅しない。特段誰からも何も言われない。日本とは良い国である。

でも、本当に良い国であろうか?山林の手入れが為されない故に、土砂災害等が発生したなら、人災なのだろう。都市近郊の空き家増加問題が出てきている。不在放置住居は、朽ちるのも早く、火災、防犯、衛生上も問題が大きい。

相続税法は、課税価格が基礎控除額を超える場合、相続の開始より10月以内に申告書を提出しなければならないとしている。相続登記についても、同じように、死亡から10月以内とするか2月余裕をプラスして1年以内に登記しなければならないとすべきと考える。違反した場合は、政府(国)に帰属するとするのである。もし、固定資産税収入が望める土地・家屋なら、地方自治体は政府と交渉できるようにすれば良いのである。いずれにせよ、一旦は、政府所有とした方が、合理的な解決が望めるはずと思う。

なお、マイナンバー制度が導入されたのである。マイナンバーを有効に使い、安価で合理的に相続手続きが可能な方策も導入すべきである。

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2017年5月31日 (水)

原発の廃炉ビジネス

原発の廃炉ビジネスは、将来性のある大きなビジネスです。

日経 5月30日 エネルギー「店じまい」日欧で本格化 原発廃炉や油田閉鎖

3月14日のブログ原発ゼロについての一つの考察で、次のグラフを掲げたが、今後大量の原発が産業廃棄物となる。

Nuclearplant20173b

産業廃棄物と言ったて、普通の産業廃棄物ではなく、放射性物質が付着した汚染物質である。それを安全に廃棄するとなると、相当のお金がかかる。別の言葉で言えば、大きなマーケットのおいしい仕事である。

お金の出所は、電気料金と税金であり、それ以外はあり得ない。日本の中で放射性物質が付着した汚染廃棄物を処理できる所は、あまりないと思う。かといって、外国に持って行って処分する事は許されない。見て見ぬふりをするのではなく、よく考える必要がある。

記事の有料部分には、20年以上先にはなるだろうが、太陽光パネルの産業廃棄物問題が発生する可能性についての指摘がある。或いは、事業者は会社を解散し、太陽光パネル他の設備は朽ちるに任せ、放置される可能性さえあると思う。

環境を守る事は、容易ではない。監視をする事と、環境保全に有効な仕組み・制度を築いていく必要がある。

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2017年5月20日 (土)

警察がマイナンバーカードの写真を勝手に取得は許せない

しんぶん赤旗の記事です。日本共産党の山下参院議員が16日の総務委員会で、取り上げたとの事です。

しんぶん赤旗 5月19日 警察に顔写真を提供 マイナンバー 山下氏が追及

個人番号制度について、私は公平で豊かな社会をつくるための有効な手段であり、利用を推進すべきと考えています。

しかし、マイナンバーカードとは、この地方公共団体情報システム機構の説明のように証明用に、その個人の申請で発行されるカードです。証明用なので、写真がある。犯罪捜査は社会的な目的である。しかし、利用目的を逸脱して、写真を警察が捜査に使用するのは、問題が大きい。

3月18日のブログ GPS捜査についての最高裁判断で、最高裁がGPS捜査は、令状がなければ行う事はできないと解すべきとしたように、目的外に令状もなく、警察が写真を利用する事に反対する。では、令状があればと問われると、目的外であり、問題は大きく、よく考える必要がある。

マネーロンダリングの防止で、銀行で口座を開設するにも、免許証やマイナンバーカードの提示が求められる。犯罪捜査は重要である。しかし、犯罪捜査のためなら、何でも認めるとはできない。

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2017年4月 1日 (土)

認知症による自動車事故は無罪 or 有罪

2016年10月28日に横浜市で88歳の男が運転する軽トラックが集団登校中の小学校1年生(田代優君)を死亡させた事故があった。88歳の男は、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で送検されたが、横浜地裁は不起訴とすることとした。

朝日 3月31日 横浜の小1死亡事故、88歳男性を不起訴 認知症と診断

記事にあるが、父親は次のコメントを発表した。

希望に満ちあふれた人生のすべてを一瞬にして奪い去られ、その運転手の罪を問うことができないという判断は到底納得のできるものではありません。

事故があったのは10月28日午前8時頃。男は前日朝に自宅を軽トラックで出たまま途中で、どこにいるかも分からなくなり、体調も認識できない状態のまま、事故までの約24時間にわたる運転で疲労が蓄積されていたとみられると記事には、無責任男というべきか、キチガイに刃物状態になっていた男の様子が書かれている。精神鑑定の結果、アルツハイマー型認知症につき、無罪という結論。

今回の結論は、検察庁の結論であり、検察庁は有罪・無罪の結論は出せず、刑事事件として裁判所に公訴を提起しないとしたのであるが、検察以外に刑事事件の提起はできず、無罪の結論です。親として納得できないのは当然と思う。88歳の男も、この日突然に症状が出たのではなく、以前からその兆候はあったと思う。そうであれば、24時間もうろうとしたまま運転を続けるのではなく、どこかで誰かに助けを求める事はできたと思う。そのようなことをしなかった責任は重いと考える。

民事の賠償については、どうなったのだろうか。ホフマン方式による逸失利益金額に加え、多額の慰謝料が払われたのだろうか。自動車保険による保険金は払われたと思うがどうなのだろうか。認知症高齢者の横暴を許してはならない。

改正道路交通法が3月12日に施行され、認知症と診断されたドライバーの運転免許を取り消すための手続きが強化された。さて、その結果、免許証の更新が認められなかった高齢者が運転する車の事故に対して、自動車保険は払われるのだろうか?もし、払われるとすれば、何のための制度か分からない。一方、実質無免許運転をする認知症高齢者がいたとして、その高齢者が起こした事故に保険金が払われないのも、何のための保険制度かと思いたくなる。

共和駅構内事件以来認知超高齢者については責任がないのが当然とされ、監督義務者の責任について2016年3月1日の最高裁判決(参考:私のこのブログ)でも責任を問う事の難しさを示した。

こんなことをしていれば、認知症高齢者の隔離のような政策をとらざるを得なくなる。隔離政策はハンセン病に対しての措置を思い起こさせ、そのようなことではない、人として暖かく人間性豊かに過ごしていけるような配慮が必要である。では、どうするかと言えば、私は認知症の人を通常の人と同じように扱う事である。すなわち、刑法39条の心神喪失者や民法714条の責任無能力者には認知症は該当しないとするのである。認知症になれば、すべて分からなくなるのではない。周りの人たちのサポートを受けて、自動車運転であれば、どう対処するか個別に自らが決めていくのである。万一事故を起こした時は、一般の人と同じように刑事罰を受け、損害賠償をするのである。賠償金が払えなければ、自己破産をする。普通に社会のルールを適用するのが良いように思うのである。

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2017年3月31日 (金)

教育勅語

学校法人森友学園の幼稚園では、教育勅語を園児に暗唱させている動画がYou Tubeにあり一時話題になっていたが、最近は様々な問題が脚光を浴びている。

教育勅語についても考えてみる事が重要であると思う。

1) 勅語とは?

勅とは天皇であり、勅命は天皇の命令であり、勅語とは天皇の言葉である。

明治23年10月30日出されたが、実際には明治天皇が書いたのではない。この文科省のWebにも「教育勅語は、総理大臣山県有朋と芳川文相の責任のもとに起草が進められ・・・」とある。

天皇制とは、天皇という錦の御旗を時の権力者が利用する道具でしかないと考えれば、すっきりする。

2) 戦争の道具

「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」との文章がある。戦争が起これば、天皇のために奉仕しろと読める。

価値観がなっていない。天皇が全てという価値観である。絶対王政とは、このようなものなのかな。人の命は価値がない。天皇しか価値がないと教える宗教かな。

3) 朕惟フニ

教育勅語は「朕惟フニ」で始まる。朕は天皇であり、天皇は以下のように思うなのだから、それで終われば、思想の自由であり、何も問題はない。しかし、実際には、謄本が全国の学校に配付され、天皇・皇后の写真の拝礼と勅語奉読を核とする学校儀式が実施された。

天皇を利用する。天皇の利用が徹底的にされたのが、日本の歴史なのだろうか。

4) 私学

私学はその自主性を持ち、尊重されなければならない。しかし、税金をはじめ公財産を提供することについては、制限があってしかるべきと考える。誰が判断をすべきかは国民であり、そのためには公的な助成が為されている私学については、助成金額・便宜供与金額等とともにその教育内容が公表されるべきと考える。

国公立の学校も私学も寄附金を募る事は自由である。総理から、総理夫人から寄附を受けても問題にすべきではない。総理や総理夫人をして税金をはじめ公財産の提供を受けたのなら問題である。

国公立の学校も私学も寄附金を募る事は自由である。総理から総理夫人から寄附を受けても問題にすべきではない。総理や総理夫人をして税金をはじめ公財産の提供を受けたのなら問題である。

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2017年3月18日 (土)

GPS捜査についての最高裁判断

最高裁は、車両に使用者らの承諾なく秘かにGPS端末を取り付けて位置情報を検索・把握するGPS捜査の適法性について、令状がなければ行うことのできない処分と解すべきであると判断した。

日経 3月15日 令状なしのGPS捜査「違法」 最高裁が初判断 

判決文はここにあります。

なお、判決は上告棄却であり、有罪と認定した第1審判決は正当であり、それを維持した高裁判決の結論に誤りはないとした。GPS捜査に密接に関連するとまでは認められないとする証拠能力を肯定して有罪と認定した判決であるとした。

GPS捜査については、個人のプライバシーの侵害を可能とする機器をその所持品に秘かに装着することによって個人の意思を制圧して憲法の保障する重要な法的利益を侵害するものとして、刑訴法上、特別の根拠規定がなければ許容されない強制の処分に当たるとともに、一般的には、現行犯人逮捕等の令状を要しないものとされている処分と同視すべき事情があると認めるのも困難であるから、令状がなければ行うことのできない処分と解すべきであるとした。

憲法第35条には「何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第33条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。 」とある。

産経は3月16日の主張は「GPS捜査 最高裁の判断に疑義あり」と書いていた。最後は「こうした事態を、一体、だれが喜ぶことになるのだろう。」として結んでいる。

最高裁は「GPS捜査が今後も広く用いられ得る有力な捜査手法であるとすれば、その特質に着目して憲法、刑訴法の諸原則に適合する立法的な措置が講じられることが望ましい。」とした。

GPS捜査は有効と思われる。犯罪者側は、高度なIT技術を使う等して、捜査側の上手を行くと思う。捜査側がGPS捜査を使えないなら、ハンディキャップが大きすぎるように思える。しかし、逆に捜査側は巨大な力を持つ可能性がある政府権力であり、法律により適正にコントロールする事が必要である。司法の頂点である最高裁の判断を踏まえ、行政をコントロールするために、立法機関である国会が適切な仕事を実施するか楽しみである。

なお、今回の話は車に警察がGPS端末を装着する話であった。では、個人が保有するスマホ等からの信号により警察が位置情報を把握する事は、どうなのだろうか?実は総務省のガイドラインに「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」と言うのがある。その第26条1項が次である。

第26条 電気通信事業者は、利用者の同意がある場合、裁判官の発付した令状に従う場合その他の違法性阻却事由がある場合を除いては、位置情報(移動体端末を所持する者の位置を示す情報であって、発信者情報でないものをいう。以下同じ。)を他人に提供しないものとする。

ガイドラインであり、法律ではない。今回の最高裁判断にともなう立法措置の検討の際に電気通信事業の位置情報についても見直されるのだろうか。国民を巻き込んだ大議論が必要と思うのである。

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2017年3月 1日 (水)

反省が足りなすぎるNHK「ガッテン」

朝日が次の記事を出していました。

朝日 2月28日 NHK「ガッテン!」 睡眠薬使用で誤解与える表現

NHK自身の反省は、番組のWeb(ここ)にあります。

内容の酷さは、日本睡眠学会の次の文書を読むと分かります。

平成29年2月22日(水)に放映されたNHK番組「ガッテン!」の内容に関する一般社団法人日本睡眠学会としての見解

放送された内容は、ベルソムラという商品名のオレキシン受容体拮抗薬(-不眠症治療薬-)を糖尿病に効くと誤解を与え、血糖値を下げるとの番組であったのです。

問題の1番目は、ベルソムラは不眠症治療薬としてのみ認められている薬です。保険適用も不眠症治療の場合です。当然、副作用もある。ちなみにベルソムラの添付文書の重要な基本的注意には次のように書いてある。

本剤の影響が服用の翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意 すること。

糖尿病患者が全額自費で支払うから、処方箋を書くように医師に依頼して、処方箋を手に入れる事ができれば、調剤薬局で買う事はできる。しかし、処方箋を書く医師はいないと思う。

この1番目の理由だけで、NHK「ガッテン」がトンデモ番組であることが理解できるが、同じ番組での2番目の酷さは「デルタパワー」である。

「デルタパワー」とは何か?そんなのあるのかになる。存在するのは、デルタ波であり、脳波の一つである。それを「デルタパワー」と呼ぶのは、言い過ぎであろうとなる。デルタ波については、ここにWikiがあるが、『複数の研究において、陶酔やせん妄状態の成人や、認知症や統合失調症と診断された成人において、デルタ波が増加していることが示されている。』とある。

以下にNHK「ガッテン」とは、酷い番組であるかおわかり頂けると思う。

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2017年2月24日 (金)

森友学園の土地にはアスベストは埋まっていないか

豊中市の国有地を取得した学校法人「森友学園」に対する国有地払い下げ問題で、価格が不当に低かったのではと問題視されている。政府が汚染土壌の除去費用として政府は学園側に1億3200万円弱を支払っていることから、国有地を手放す代わりに政府が得たのはたったの約2百万円との指摘もある。(この東京新聞の2月24日報道

伊丹空港の騒音対策として政府が買収した土地には他の土地もあり、豊中市が給食センターを建てるために買い取った土地もそのような土地だった。この土地は面積7200m2余りで土地単価約10万円/m2強の7億7000万円で豊中市は購入した。ところが、購入後、多数のガレキが埋まっていることが判明し、その撤去費用は14億円以上と試算されたとのことである。しかも、ガレキの中には有害物質の「アスベスト」も含まれていたとの報道がある。(このMainichi Broadcasting Systemの関西のニュース 2月23日

森友学園が購入したのは、1億3400万円で面積は8770m2。これから土地単価を計算すると1万5千円/m2強と格安値である。ガレキ撤去をしたのか。ガレキの中にアスベストは無かったのか、これから興味ある話が始まります。適正であったとの説明されておられる方の信頼度評価もできるから、本当におもしろい話です。

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