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2008年9月19日 (金)

事故米穀の返送は正しいのか

太田農相は、18日の衆院農林水産委員会で陳謝したとの報道がありました。

読売 9月18日 農相「責任痛感」と衆院委で答弁、ジタバタ発言も「不適切」

衆議院TVで太田農相の発表・陳謝を聞きますと、8月22日と8月27日に福岡農政局食品表示110番に対して三笠フーズが工業用に限定した事故米穀を焼酎用に横流ししていると通報があった。これを受け、厚生労働省、自治体の保健所等の関係機関と協力して調査を開始し、三笠フーズ社長が9月4日に横流しの事実を認めたとのことです。当時の報道としては、以下でした。

読売 9月5日 基準5倍のメタミドホスも検出、「工業米」を食用転売

1) 米粉加工と着色での対応が何故できないのか

事故米穀と食料米穀は、見ただけでは分からず、検査をしなと分からない。

18日の委員会における町田農水省総合食料局長の説明では、国内におけるカドミウム汚染米は、農水省が米粉加工し、着色して流通させているのですから。

j事故米を米粉加工し、着色するとコストが高くなるからとの理由のようです。この理由こそ、コスト無視の考えで、食料に不正転用されれば、その問題解決の費用がはるかに高くなるのですから。

2) 事故米の用途

委員会での町田局長の答弁では、事故米の発生量は年間数千トン。合板用接着剤としての需要は年間15,000トンです。それでは、問題はあまりないと思える。飼料用あるいは肥料用として、問題はないのかどうか、分かりませんが、可能性はどうでしょうか?

3) メタミドホス汚染米

問題になっている事故米穀はメタミドホス汚染米が一番多いようですが、平成15年度に中国から輸入された。ところがメタミドホスの現在の基準は平成18年5月からであり、輸入時にはメタミドホスについての基準はなく、国内の残留農薬基準でも問題がなかった。(衆議院TVでは、初めから34分20秒頃からです。)

5年前だったら何も問題にならなかったとしたら、この騒ぎは何であろうかと思います。

4) 事故米穀の返送は正しいのか

正しいかも知れないです。しかし、騒ぎがあり、選挙があるから、無駄を承知での政治家の答弁である可能性も疑います。

「米粉加工し、着色するとコストが高くなる。」と言うのも、政治家が役人に対して予算削減のみを要求して、役人の言うことを聞かなくなったからと可能性はどうなのでしょうか。

根本的な部分が、よく分からない事件です。今見えているのは、表面だけで。18日の衆院農林水産委員会でも、ほんの少し見えたかなという感じです。

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