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2009年4月30日 (木)

新型インフルエンザ対策

新型インフルエンザによる死亡者が米国でも発生したと報道がありました。

共同47 4月29日 米で新型インフル初の死者 1歳11カ月の幼児

ロイターが伝えたとありますが、Reuter Apr 29, 2009 Texan baby is first flu death outside Mexicoでしょうか?Reuterには、インフルエンザの型がH1N1と書いてあり、A型ブタインフルエンザ(H1N1)のはずです。

1) ワクチン

仮にワクチンにしても、鳥インフルエンザとして有名であったH5N1ではないので、日本にどれだけワクチンが備蓄されているのか心配になります。そこで、国立感染症研究所のブタインフルエンザに関するよくある質問を読むと、ブタインフルエンザ予防のヒトへのワクチンはありますか?に対して「ヒトに病気をひきおこしている現在のブタインフルエンザウイルスを含んでいるワクチンはありません。」と書いてあります。少し、待たねばならないようです。

2) 抗ウイルス薬

タミフルのような抗ウイルス薬は、有効なようです。但し、抗ウイルス薬の危険性もあり、乳幼児・小児にとっても安全か等もあり、勝手な判断を下せないと思います。

3) 罹患率・死亡率

ブタインフルエンザに関して、現時点で言及することは避けるべきと思います。Webを探してみると、僻地の産科医さんの2008年12月のブログ新型インフルエンザの誤解と対策の問題点で、日本医事新報 N0.4409(2008年10月25日)で菅谷憲夫氏が書かれた新型インフルエンザの誤解と対策の問題点を紹介されていました。「新型インフルエンザには全国民が罹患・発病する」となっており、ほぼ全員が罹患・発病する可能性もある様です。

死亡率についても、「新型インフルエンザによる日本の死亡者数は、最悪の場合で、スペインかぜの経験から予測された数値、12万人(4万人~30万人)が最も信用できると考えているが」とあります。

甘く考えず、しっかりした対策を講じることが必要なのでしょう。

4) 対策

この厚労省のWebに、「新型インフルエンザガイドライン(フェーズ4以降)」というのがあります。その中の医療体制に関するガイドラインに「都道府県等は地域医師会等と連携し、あらかじめ発熱外来を設置する医療機関や公共施設等のリストを作成することが望ましい。」との文章(119ページ)があります。

病院や診療所での感染拡大の防止です。一方で、3)で紹介した菅谷憲夫氏の新型インフルエンザの誤解と対策の問題点では、発熱外来は有害無益とされておられます。

本当に複雑です。確かなことは、間違った情報に惑わされないことです。例えば、TVの○○ショーなんかでコメンテーターが述べていることは疑ってかかった方がよいのでしょうね。確かな情報で、行動することが最大の対策だと思います。

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