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2009年7月 7日 (火)

誤報道を続けるNHKの臓器移植法

NHKが臓器移植法について相変わらず誤報道を続けているようです。Web魚拓に取りました。

NHKニュース 7月7日 19時26分

「A案は脳死を一般に人の死とすることを前提にしており」との表現が何度もあります。A案とは、衆議院で可決された法案であり、私の6月23日のエントリーにその全文を掲げています。NHKの法解釈は、ねじ曲げた解釈であると考えます。

A案の場合でも、臓器移植の場合のみ脳死が死となるのであり、臓器移植を行う時しか脳死判定が実施されない。そして、本人が脳死による臓器提供を拒否していれば、脳死判定はない。更には、ICUで治療を受けなければ脳死は生じないし、いかなる場合でも脳死判定が必要である。様々な条件が満たされた時のみ、脳死による臓器提供が行われる。実は、A案でも、極めて少ない。だから、少々嘘を言っても構わないとして、NHKは嘘をつき続けるのでしょうか。

つくづく嫌になりました。A案も直接に臓器移植の場合に、脳死を死とするとしているのではなく、法案の文章は「医師が臓器を、死体(脳死した者の身体を含む。以下同じ。)から摘出することができる。」としているのです。なお、ここに引用した、この「医師が臓器を、死体(脳死した者の身体を含む。以下同じ。)から摘出することができる。」の部分もA案による改正部分ではなく、元の法制定時の法の文章です。

感情のみで発言し、報道することの恐ろしさです。

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コメント

>A案の場合でも、臓器移植の場合のみ脳死が死となるのであり、
>臓器移植を行う時しか脳死判定が実施されない。

現行法では、ドナーカードで脳死判定を求める場合のみ、脳死判定が行われていました。
オプトインです。
前提が、脳死は人の死との合意が無いからです。

A案では、臨床的に脳死状態に陥った場合、患者本人が脳死移植を拒んでいない限り、「臓器移植のためとして脳死判定を行うこと」を「遺族に意思確認する」ことを是とします。
オプトアウト、です。

この差異が、わかりますか?
生前に拒否していない限り、臨床的に脳死状態になったら、脳死者として扱われるのです。

投稿: yamatyan | 2009年7月10日 (金) 07時03分

yamatyan さんコメントありがとうございます。

それで正しいのですが、家族を信じることができますか?

信じられないなら、拒否していますというドナーカードあるいは書面を持っておくことだと思います。

実は、家族(遺族)を信じることができるかどうかは、別の深い問題を孕んでいると思います。遺産相続の争いも多いし、様々です。死んだ後に先祖の墓や配偶者と同じ墓に埋葬されたくないと思っておられる方も、かなりおられるのではと思います。

私は、yamatyan さんが指摘された問題は、脳死による臓器移植の問題としてではなく、少し別の問題として考えたほうが良いと思っています。

投稿: ある経営コンサルタント | 2009年7月10日 (金) 16時23分

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