民主党圧勝に思う
衆議院選の結果は、民主党が308議席の圧勝となった。民主党も予想しなかったほどの圧勝であると思う。なぜなら、近畿ブロックの比例区では、選挙区との重複候補を44人と比例区単独候補8人の合計52人を立てて、民主党候補13人が当選できる票数を得た。しかし、重複候補41人が選挙区で当選し、比例区で重複候補3人と単独候補8人全員が当選しても、2人余ることになった。実は、同じようなことが、みんなの党にも比例で生じたと朝日 8月31日 民主と「みんな」の比例議席、他党へ 4議席「譲渡」は報じています。
民主党が勝利した原因が、毎日 8月24日 麻生首相:学生集会で「金がねえなら結婚しない方がいい」のような発言もあった麻生太郎氏に助けられた部分が大きかったように思うし、低レベルの中傷ビラも撒かれた。落ち目になると、ここまで、あの政党は堕落するかのような気もした。いずれにせよ、定額給付金や1000円高速のような自公の堕落・低レベル政策には、私自身は嫌になった。
民主党に何を望むかと言えば、当然のこととして、正しい政策である。高速無料化については、まさか実現させることはないだろうが、日本の高速道路政策、料金政策、鉄道政策、空港整備政策について、見直しをすべき点はあまりにも多いと思う。税金を何に、いくら、どのような方針で投入するかは、基本方針がしっかりしており、毎年その会計と効果についての報告が国民になされるべきである。この点について、自公政権では、およそ期待できなかったことと思う。無駄な公共事業の廃止を唱えるからには、何が、どのような理由で無駄であるかを国民に示すことである。小泉政権は無駄だから、公共事業を減らすと言って減らした。その結果は、権力者の都合で減らされることになり、表面のみの体裁の効率化が生じ、弱者切り捨てが生じた。細かい点まで検討をした公共事業の見直しや、政策が必要である。
民主党は、後期高齢者医療制度の廃止を掲げている。大いに賛成したい。そもそも、75歳以上の(大金持ち以外の)高齢者の冷遇をすることになる懸念が高いと思うからです。日経BP Online 8月28日 もう先送りは許されない 少子化、税財政改革、社会保障再建に図があり、その中に金額がありましたが、後期高齢者医療制度は支出10.4兆円に対して保険料収入1兆円で、4.8兆円税金、4.6兆円が他の保険制度である組合健保、共済組合、協会けんぽ、国民健康保険からの拠出金となっています。そして、その中で、国民健保には税金と他の保険制度からの拠出金があり、協会けんぽにも少し税金投入があります。複雑怪奇な制度です。
保険制度とは、保険加入者間の助け合いのはずです。保険事業者間の助け合いではありません。過去を引きずって複雑になっている制度に更に後期高齢者医療制度という別の保険事業者を創設し、破綻を待つことにしていると批判されても、反論できないと思います。2008年5月7日に後期高齢者医療制度というタイトルでブログを書きました。この中で、2006年5月18日の衆議院本会議での民主党の郡和子氏、共産党の高橋千鶴子氏、社民党の日森文尋氏の反対討論を掲げましたが、今読んでも、その通りだと思います。小泉郵政選挙で勝てば、何でも許されるで、むちゃくちゃした自公がよく現れている法律です。2/3多数を持っているにも拘わらず、強行採決をしました。失政の回復には、相当の長期を必要とすると思うのですが、日本で健康保険制度を維持することの重要性を認識して、保険制度の統合に取り組んでほしいと思います。自公では、絶対できなかったことですから。
自公政権では、日本の未来がなかったのだろうなと思います。だからこそ、民主政権に期待したい。たとえば、国民背番号制をしくことの重要性です。これは、自公政権では絶対できなかったことです。そして、20年、30年という長期を見渡しての政策も必要と思います。
官僚たたきがおこらないように、役人には、国民のために、民主党に正しい政策を提案してほしいと思います。小泉時代の公務員たたきは、嫌でした。理由がなかったからです。標語でしかなかった。
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