医療、医療費、医療保険を考える(その1)
医療と無縁で、常に健康で過ごすことができれば、最高と思います。しかし、人である以上は、時として病になり、現代において医者知らずで、医療無縁で一生を過ごす人は日本には誰もいないと思います。憲法25条1項の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」を推進し、医療を充実することは、私たちの幸福の追求であると思います。
しかし、一方で、医療サービスはタダで維持できず、一定の費用が発生します。1月9日の読売新聞(北海道版)に次の報道がありました。
読売北海道 1月9日 協会けんぽ料率9.4%以上に…月額1500円超アップ
但し、突然の話ではなく、2009年10月20日に読売が次の報道をしていました。
読売 2009年10月20日 協会けんぽ保険料率、9.5%に引き上げ必要
当然ですが、協会けんぽも、保険料率が上がる見込みであると2009年12月21日に発表していました。3月徴収分から実施となっていますが、確定した新規料率が未だ発表されていません。
なお、誤解をしてはいけません。9.3%-9.5%と言っているのは、介護保険料を含んでいない保険料であり、介護保険料を含むと、介護保険料も1.50%への引上げとなる見通しとしているので、10.8%-11.0%になります。引き上げ幅は、合計で1.41%なので、年収5百万円の場合は、年7万円であり、これを労使折半なので、個人負担の増加は3.5万円です。
協会けんぽとは、少し前まで政府管掌保険と呼んでいた健康保険で、民間企業で健保組合を結成できていない会社の就業者が加盟する健康保険です。今後、健康保険組合、国民健康保険、共済組合の保険料も保険料率引き上げになる可能性があると思います。
これを機会に医療、医療費や医療保険について、シリーズで考えてみたいと思います。
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コメント
昨年(2009年)12月25日に開かれた、健保協会の運営委員会において、厚生労働省保険局の事務方より、保険料の急激な上昇を抑えるため、来年度予算案で補助の割合を今より引き上げ、試算上は17/1000の保険料引き上げ(82/1000→99/1000)となるところ、11/1000の引き上げ(82/1000→93/1000)にとどめたい旨の説明がなされました。
ただし、現在は保険給付費の130/1000となっている健保への国庫補助率が、健保法の本則通りに164/1000へと引き上げる平成22年度予算案が、1月18日からの通常国会で可決されることを織り込んでの、11/1000への引き上げ幅の圧縮です。
国会開会前の現時点では、引き上げ幅11/1000というのも、あくまでも「官僚の見込み」に過ぎませんが・・・。
投稿: 法務業の末席 | 2010年1月17日 (日) 11時51分
法務業の末席 さん
コメントありがとうございます。
1月18日からの通常国会での政府案可決が、盛り込まれての話なのですね。
シリーズで考えると、申しましたが、毎日書くのは大変で、時間を要すると思いますが、是非訪問いただき、たくさんコメントをいただければと存じます。
投稿: ある経営コンサルタント | 2010年1月17日 (日) 12時05分