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2010年2月19日 (金)

内部留保課税

ブログその他でも、話題になっていますが、不思議な税を考え出すものだと思っていました。

読売 2月19日 首相、内部留保課税に慎重…経済界に配慮か

内部留保とは、企業が稼ぎ出した利益を、株主に配当せずに、企業内部に止めておく、即ち留保しておく部分です。利益とは、企業が資本を使って、それを元に借入等も行い、設備投資をし、人も雇い、企業活動を行って得た結果として増加した純資産です。

純資産の増加額=利益であり、基本的には、益金から損金を控除した企業の課税所得額から税を払った後の金額と同じで、税引後利益です。税を払った後の、利益なら、株主に配当しようが、株主の承認を得て企業内部に留保しようが、企業と株主の企業自治の問題であり、この関係に政府や債権者が立ち入ることは、行き過ぎであると考えます。

企業が、弱者を押さえつけ、従業員に正当な給与・ボーナスを支払わずに、利益を計上し、巨額の内部留保を蓄積しているケースは、あると思います。しかし、それは留保金課税で解決するのではなく、公正な取引と必要な労働者保護を推進し、企業の脱税を許さず、法人税率が低すぎるなら、現行の30%から上げることです。

政府は、中小法人の税率を18%(現行22%)に引き下平成21年度税制改正案を出しています。しかし、これは行き過ぎと思います。多くの中小企業は、法人税が払えるように利益を計上できる状態、従業員にもう少し給与を払える状態になることを望んでいます。税率を18%への変更は、現在利益を出している法人を助けるだけです。

ところで、鳩山首相が共産党志位委員長と会談して税について話をしたというニュースは次の日経では、内部留保課税は3番目になっています。

日経 2月17日 所得税の最高税率引き上げ検討、首相 証券優遇税制見直しも

(1)所得税の最高税率引き上げと(2)証券優遇税制の見直しについては、よく分かるのです。

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コメント

私もこの内部留保課税という報道を聞いた瞬間、税引き後の利益に課税することであって、二重課税となるからマズイだろ、との印象を受けました。どうも民主党鳩山政権の政策立案は、素人の思い付きというか、検討不足のままポンポン表に出ちゃう印象があります。

普天間基地問題にしても、高速道路無料化にしても、もう少し検討を加えて、実現性を高めた政策に煮詰めてから、お話しになって頂きたいものです。政権与党となったからには、野党時代と違って政策の実現性の裏付けの無い、言い放し的発言は勘弁して欲しいものです。特に少数勢力ながら、連立与党の一員である党首の方。

投稿: 法務業の末席 | 2010年2月20日 (土) 12時51分

法務業の末席さん
コメントありがとうございます。

私も全く同感です。今後どのようになっていくのでしょうね。

投稿: ある経営コンサルタント | 2010年2月20日 (土) 21時45分

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