予想的中の医療費35兆円
次のようなニュースがありました。
朝日 8月17日 医療費、過去最高の35兆円に 70歳以上で4割占める
何が的中したかというと、私が1月26日の医療費の将来予測-医療、医療費、医療保険を考える(その4)で予測をした医療費の2010年の金額が、ズバリ一致しました。(本当は、2009年の実績が、2010年の予測と一致したのであり、ハズレが正しいのかも知れません。)
1月26日のグラフでは、数字を示していませんでしたが、グラフの基にした数字を記入したら、次の通りとなります。
どのように予測をしたかは、1月26日の中で書きましたが、次の年齢層別の一人当たりの医療に対して、その年齢層の人口を掛け合わせて、合計しただけです。データ数字を記入したグラフを掲げておきます。
2007年度の年齢層別の医療費を基としたので、遠い先である2050年までの予測が正しいとは思いませんが、傾向としては、あっていると確信します。従い、10年先の2020年には医療費総額は、38.5兆円程度になる。9%の増加ですが、一人当たりにすると、314千円と13%の増加となる。人口減(3.5%減少の予測)を盛り込んだからです。更に、恐ろしい計算となりますが、25歳から64歳を男女の区別なく全員を労働・生産人口として、この人口層が医療費総額を支えたとすると、2010年は生産人口当たり516千円が2020年には20.5%増加の612千円となります。
2020年は、10年先です。直ぐにやって来ます。
民主党は、医療保険の改革を、掲げていたはずと理解するのですが、保険制度の統合の絵は残念ながら全く見えてこず、このままでは、自民党と何ら変わる所はないのだろうかと思っています。高齢化社会とは、高齢者に対する給付の切り下げと労働・生産人口層に対する負担の増加が、同時にやってくるのです。片方を避けたり、双方に負担がないようにとする「打ちでの小槌」は、存在しない。若年層も、いずれは高齢者になり、立場が逆転する。そのようなことも考慮しつつ最も合理的な解決は何であるかを考えること。討議することです。
なお、厚生労働省発表の医療費のデータは、この厚生労働省のWebからダウンロードできます。
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