スーパー・コンピューター競争
スーパー・コンピューターは昨年の事業仕分けで有名になりましたが、やはり現時点での世界最速は中国でしたとのニュースがありました。
日経 11月15日 スパコン、中国製が1、3位 米国に次ぐ日本勢の競合に
Top 500というチームが、最速スーパー・コンピューターのリストを作成して発表しており、Top 500 Supercomputerのホームページは、このhttp://www.top500.org/です。Top 500のWebから、スーパー・コンピューター競争の現状を眺めてみます。
1) 世界最速スパコン10台
世界最速スパコン10台のリストを作成しました。(クリックすると別窓で開きます。)
2) 最速スパコン500台の2005年以降の国別内訳
台数で比べてもよいのですが、最大演算速度(テラ・フロップ/秒)の国別合計でグラフを書き、2010年11月リストの最大10国を個別でそれ以外はその他として示したのが次のグラフです。
米国が圧倒的に多いのですが、それにしてもこの右肩上がりのカーブはすごいです。2005年6月には最速スパコン500台の性能合計は1,695テラ・フロップ/秒であったのが、5年半後には25倍以上の43,673テラ・フロップ/秒になっている。
3) 激しい競争
必ずしも競争をしているわけではないでしょうが、結果は競争です。米国の首位は過去ずっと揺るぎないのですが、2位以下の国の性能合計を2005年以降についてグラフを書きました。
少し古くなったらTop500からはずれるスパコンがあらわれ、結果合計性能10位以内からも脱落します。日本はかろうじて10位以内をKeepしています。一方、中国は2010年6月にはTop500にはたったの5台で82TFであったのが、11月には41台で5,689TFです。国別シェアのグラフが次ですが、色の変化の激しさが分かります。
このTop500のページに同様の1993年からのグラフがありますが、日本は2003年頃までは米国に次ぐ有力な所にいました。
4) スパコン競争の意味する所
スパコンは持っているだけでは意味がありません。しかし、高速演算機能を利用すれば、従来考えられなかったシミュレーションが可能になります。最先端技術開発や研究と切っても切り離せないと考えます。昔は、式を作って、それがよくあてはまると主張すればよかったのが、今はコンピューター・モデルを作って、よくあてはまるとしなければならないと同時に、その結果の応用分野が果てしなく広まることとなった。スパコンなしには、勝てない世の中になってしまった。
一方で、米国はさすがと思います。軍用のスパコンもあるが、これだけ多くのスパコンが存在するということは、それだけ多くの利用者が存在し、また世界中から研究者を集める力を持っていることを意味する。中国は、恐るべしと言うか、既に世界第2位の地位を確保したような気もします。
5) 事業仕分け人は、どう思っているかな?
昨年の事業仕分けのスパコンについてのワーキング・グループ評価コメントというのがここにあります。普通の感覚の人だったら、恥ずかしくて穴に入りたくなるかなとも思ってしまいます。
「現状はスパコンの巨艦巨砲主義に陥っていないか。」なんてありますが、「10ぺタスパコンを開発することが自己目的化している。」というのを「事業仕分けとは批判することが自己目的化している。」と簡単に言いかえることができます。
一方からのみ物事を見てはダメです。正当に評価するには、多方面から正しく見ることが必要です。私は、スパコン派です。そうしないと、本当にお先真っ暗に思えるからです。
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コメント
Linpackのベンチマークで性能測っても無意味です。
各企業は自前のスパコンで開発してるし、
恐竜のような事業仕分けのスパコンは不要です。
所詮SPARCだし。
日本が完全に独自で作ったCPUなんて今までない。
情けない。
CUDAだって未だに発展途上で開発できる日本人は
ほとんどいないんだから、ソフト開発者に力入れた
方が全然いい。
投稿: フリープログラマー | 2010年11月28日 (日) 07時03分
フリープログラマーさん
コメントありがとうございます。
私にとって、スパコンやコンピューターの世界は分からないことが多いのですが、ソフト技術者育成の重要性は、その通りだと思います。ソフトの世界もインドに負けるのみならず中国にも負けてしまう(もしかしたら既に)ではないかと思います。
投稿: ある経営コンサルタント | 2010年11月28日 (日) 14時20分