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2011年6月11日 (土)

震災復興のための株式会社農業参入特例

東日本大震災から3月を経過した。津波の大きさが過去にないほど大きく、復興は、期待したほど進んでいない現状と思う。むしろ、避難生活、なお9万人…大震災から3か月 (6月11日 読売)生活保護200万人突破へ…被災地、申請増も (5月12日読売)のようなニュースもあり、そして「地元に戻りたい」大幅減…岩手・宮城の被災者 6月11日 読売といった復興が容易ではないと考えさせるような現実も出てきている。

被災地復興のための税優遇や規制緩和のための復興特別措置法が近々国会に提出されるようである。(参考:復興特区、企業に税優遇 特別措置法案 6月11日 日経

産業振興・発展がないと雇用や働く場が確保できず、産業の振興と発展は、重要と考える。産業とは、第2次産業や第3次産業のみならず、第1次産業である農林水産業の振興や発展も忘れてはならず、特に東北地方は、次の表のように、第1次産業の経済活動に占める割合は、全国平均と比べて大きい。

120116

経済特区を作ることが検討されているが、農業を株式会社に解放する経済特区が、今回の津波・震災復旧に関しては、許されてよいように思う。日本の農業は様々な形で守られてきたし、今後とも守る必要がある。しかし、衰退や破滅に向かうのを、ただ手をこまねいて見ているだけでは、余りにも無策である。株式会社の参入を認める場合は、どのような条件の場合に、どのような形態で、また期間・期限の制限等をどうするか様々なことに関して、積極的に検討して良いと思う。

認めたからと言って、多くの会社が名乗りを上げるか不明であるし、農業の経験がないと簡単ではない。しかし、株式会社は、資本と経営の分離が可能であり、例えば、大手スーパーが地元の熱心な農業後継者を支配人として高給で雇い、業績比例でボーナスを支払うといった形も可能かも知れない。株式会社による土地の保有は認めず、期間を定めた土地使用契約のみとすることもありうると思う。

耕作放棄地が増加したり、農地の他用途への転用が進むことは、将来に対し禍根を残すことになる気がする。津波による農地の塩分除去が、株式会社参入特例により合理的に進み、少ない政府補助金でも推進可能になるなら、日本全体から見ても好ましいことと思う。

東北大震災農業株式会社参入特例が、今の日本で進んでいる耕作放棄地の増加や農業就業者の高齢化を解決する参考にもなると思う。やってみないと分からないことはあり、実践する良い機会と思う。今回の法律に間に合わなくとも、東北大震災関連の法は、まだまだ作らねばならず、次回になっても構わないと思う。

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