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2012年3月11日 (日)

東日本大震災から1年

東日本大震災から1年が経ったこの日に書くべきことは、東日本大震災の関連だろうと思った。死者・行方不明者をあわせると2万人近くに達すると聞く。防災体制が整った現代における自然災害としては、やはり比較にならないほど大きな災害であったと思う。

1) 調査究明は継続すべき

一番思うことは、調査究明を継続すべきことである。防災無線で津波避難を呼びかけておられた人が津波で亡くなられている。非常に気の毒であるし、自らの業務を最後まで全うされたことに敬意を表したい。しかし、美談のみに終わらせてはならない。どうして、上司や同僚は無理にでも、避難をさせなかったのかと思う。もしかしたら、上司の胸の内こそ、ずっと苦しみの中なのかも知れない。

上司の上司と言うべきか、責任者は反省すべきである。「津波警報に対しては、避難を呼びかけることのみならず、自らの安全確保を十分に心がけろ」としていたのか?気象庁のこのWebによれば、津波警報は地震発生の3分後である14時49分に福島県の場合は3mで出された。津波から28分後の15時14分には6mになり、44分後の15時30分に高さ10m以上とされた。東京電力福島第一原発の全交流電源喪失としているのが15時41分なので、津波が来るまで10分しかない。

何がどうできたのか、どれだけの選択肢があったのか、答えは簡単ではないと思う。しかし、それ故に調査究明すべきと思う。消防団で、救助活動で亡くなった人も多いと聞く。誰が指揮をしていたのかとの問題もあるだろうが、逆に個人のボランティア活動であるとして、自らの命は自らが守ることを第一条件とする考え方も必要であると思う。

2) 携帯電話ラジオ

東日本大震災の直後は携帯電話の通話がほとんど不可能であったと聞く。何のための携帯電話かと言いたいが、そもそも、そのような物だと思うべきであろう。しかし、逆に携帯電話を信頼して、何度も通話を試み、津波に流されてしまった人も多いのではと思う。

何を言いたいかは、Docomo、AU、ソフトバンクは、災害時に携帯電話とメールは信頼できないと宣伝すきではないかと思う。逆に、災害に強いのは、一方通行の通信である。すなわち、TVやラジオである。携帯で、ラジオが聞けるようにすればよい。ワンセグでもよいであろうが、ラジオの方が、ずっと簡単なはず。あるいは、携帯メール災害文字情報でもよいのではと思う。

FMラジオでTV1~3チャンネルが聞けた。しかし、今はデジタルなので聞けない。ワンセグを聞けるラジオが安い価格で買えない。通信手段が進んだにも拘わらず、災害に弱いのは変と思う。防災無線に頼らずに、工夫すれば、簡単に情報伝達できる手段を作り出すことができると思うのである。

東日本大震災1年を機会によく考えて欲しいと思う。

3) 福島第一原発

何度も思うことは、何故自衛隊を福島第一原発に直ちに派遣しなかったかである。福島第一原発の発表はこれである。民間企業に自衛隊を出すのであり、総理大臣命令が必要である。政府は、交流電源喪失のみならず、直流電源も大変な事態となっていたことを知っていた。ならば、直ちに必要なことは、直流電源、すなわちバッテリーと充電器の輸送である。そんな手段はあったかと言えば、自衛隊のヘリコプターを使えばよい。

自衛隊は、仮想敵国が夜間上陸してくることを想定して、夜間飛行できるヘリコプターと人員を保有していたはずである。3月11日に、福島第一原発で放射線問題はなかった。バッテリーと充電器が自衛隊の内部でまだ不足しているなら、他の発電所からでも運搬可能である。夜間に機材を動かすことは、軍隊にできないはずがないと思う。

何故しなかったかは、総理大臣命令がなかったからである。馬鹿総理は、自分がヘリコプターに乗って出かけて人気をとりたかったとしか思えない。もし、そうだとしたなら、国民の利益より、自分個人の人気を優先したとんでもない人である。

首相官邸と福島第一原発との間での通信手段に問題があったとも聞こえてくる。しかし、これこそ、自衛隊が、衛星携帯電話を福島第一原発に必要数運搬すれば済むことである。あるいは、最悪は、自衛隊の通信手段を原発と官邸との間の連絡に提供するのである。何故、そうしなかったのか、国民のことより優先すべきことがあったのかと思う。

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