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2012年7月21日 (土)

南山大学の損失発表

南山大学が、デリバティブで損失を出したとの報道があった。

読売 7月18日 南山大など運営の法人、新たに92億円の運用損

朝日をみると金額が異なっていた。

朝日 7月19日 南山学園、損失約160億円 デリバティブ取引で

しかし、読売の記事をよく読むと、「判明している08年度分約68億1600万円と合わせると、160億8600万円になる。」とあり、2008年度の損失を加えれば、160億円になるとのことで、一致する。

そこで、南山大学の発表を読むことにする。

南山大学 7月18日発表 南山学園の資産運用に関する新聞報道について

金額については、ふれられいないが、「新聞報道にあります「新たな損失」については、2008年以降の新たな取引による損失ではなく、上述した収束計画に基づく損失の合計額です。」とあり、160億円の損失は事実であり、しかも2007年度に発生しており、損失を先送りしていたことになる。

損失隠しを大学がしていたことになると思う。勿論、株式会社のように投資家から資金を受け入れているのではないので、投資家を騙した・欺いたというのとは、異なるであろう。しかし、大学の信頼を裏切っている行為になるはずである。特に、学生については、どうなのだろうか。

南山大学に「経営学部(ここ)」があり、「教員紹介(ここ)」には、学部長の専攻テーマは「ファイナンス」となっており、金融工学の教授として2名の方がおられる。

教育機関としての大学が社会の信頼を得るためにすることは、何であるのかなと思う。

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コメント

11月20日の発表で、結局229億円になりました。

7月の160億円の損失から大きく膨らんだわけです。

次の発表時は、いくらに膨らむのでしょうか?

なぜ、急いでデリバティブを解約したのか、
疑問を持ちませんか?

南山学園には、今期中に解約しなければならない
理由があったのです。

つまり、ある人物が来年3月に定年で辞めるのですが
その人物に責任を押し付けるためです。

今、「資産運用問題総括委員会」が責任をどうするか
調査を行っていますが、当時の財務担当理事のS氏、
および財務事務室長のN氏の二人に全責任を
押し付けるというストーリーです。
S氏(教授)は来春3月で定年退職です。

このストーリーを考えた人物は、理事のM氏、
それからMの子分で大学の副学長をやっている
N氏の二名です。
特に、M理事は、当時も理事でありながら、無謀な
デリバティブ取引に全く注意することもなく、
放置してきました。その責任は、理事として追及
されるべきものでしょう。
M理事自身もそのことを認識しているために、
この問題の幕引きを急ぎたかったわけです。
きっかけは7月のマスコミから追及されたときに、
「資産運用問題総括委員会」が責任追及すると
公言してしまったことです。
これにより、委員会の調査に備える必要性が
生じました。そして委員会には、「自分たちが
主体的にデリバティブ契約をすべて解約した」
のだと言いたかったわけです。
つまり、自分たちは問題解決を行ったヒーロー
なのでと言いたかったのでしょう。本当は泥棒のくせに。

そのためM氏はこの委員会を自分にとって有利な方向に
導こうとしているのです。
したがって、「資産運用問題総括委員会」の調査
結果で、M理事の責任について全く言及されて
いなければ、完全なヤラセ委員会であることが
明らかになるでしょう。是非、注目しておいてください。

でも、M理事たちは、こういう時に備えて、
ある時期(2010年~2012年ごろ)、
役員報酬をほんの僅かですが、姑息にも
カットしているのです。
そしてカットする理由も明らかにせずに。
また、このような役員報酬のカットに関して、
外部に一切公表していないのです。
あとで責任追及されたときに備えて、
「自主的に役員報酬をカットしました」とでも
いうのでしょうか?
それなら、現在、役員報酬を元に戻して満額を
受け取っているのはなぜでしょうか、と質問したい
です。
いっその事、無報酬で働くべきだと思いますが、
元々無能力な人物が学園の中心に居座っている
こと自体、南山学園の悲劇だと思います。

早くS氏、M氏、N氏には、南山学園を自主的に
去っていく決断をしてほしいものです。
彼らにそのような決断力はまったくありませんが。

投稿: 徳田一臣 | 2012年12月 6日 (木) 17時57分

徳田一臣様

コメントありがとうございます。

投稿: ある経営コンサルタント | 2012年12月 7日 (金) 23時35分

南山学園が「資産運用問題総括委員会」報告書を公表!

http://www.nanzan.ac.jp/news/2012/20130125_oshirase.html

忌憚のないご意見をお待ちしております。

投稿: 南山学園関係者 | 2013年1月27日 (日) 13時16分

まったく問題の経緯、原因などが明らかにされて
いません。
おそらく、委員会の構成員が問題を正しく認識して
いないからでしょう。
というか、この報告書で済めば、済ませようという
浅はかな魂胆のようだね。

報告書で登場する前財務担当理事は、契約にあたり
証券会社の接待を受けまくっています。

たとえば、ゴールドマン・サックスの場合、
接待にチーフ・エコノミストの山川哲史氏(現バーク
レイズ証券)を使って、担当者と二人で
前財務担当理事のS教授を褒めちぎるという
スタイルで契約にこぎ着けています。
いい酒を飲まされ、褒めちぎられ、調子にのって
契約したというのが実態です。これが外資の
典型的なスタイルなのだが、S教授は自分が本当に
大物だと思ってしまったようだね。カモにされている
とは全く気づかずに。
だから、S教授のアホぶりはゴールドマンのなかでは
笑い話になってるよ。

他にももっといろいろと証券会社との間にあるのだが、
報告書では一切触れていないのだ。

S教授に見切りをつけたM理事(ロースクール教授)は
自己保身を図っているつもりかもしれないが、
ケツに火が付いているのもしらずに。笑える。

投稿: 徳田一臣 | 2013年2月10日 (日) 17時32分

徳田一臣さん
コメントありがとうございます。

徳田さんがリンクを張られた文書は、私はこの1月28日のブログで記事を書きました。

徳田さんのご指摘の通り、経緯や原因などには触れられていないし、責任についても素通りしていると思います。従い、私は民事責任については、関係者が問いただしてよいのではと書きました。

ガバナンスを働くようにしないと、同じことが発生すると思いますし、もしかしたら単に南山大学だけのことではないと思います。

投稿: ある経営コンサルタント | 2013年2月10日 (日) 22時44分

ある経営コンサルタント様

いつもありがとうございます。

> ガバナンスを働くようにしないと、同じことが発生
> すると思いますし、もしかしたら単に南山大学だけ
> のことではないと思います。

まさにおっしゃる通りです。
1学校法人だけでなく、多くの学校法人、宗教法人、
公共法人などでも同じガバナンスの問題を抱えて
いると私も思います。
しかし、そのような問題に真剣に取り組もうとする
リーダーがいないことも、あるように感じています。

日本の大企業にも共通するかもしれませんが・・・。

投稿: 徳田一臣 | 2013年2月11日 (月) 14時16分

徳田一臣さん

何度も、コメントありがとうございます。

リーダーに期待するのは、難しいと私は思っています。期待に反して妥協をしたり、自分個人の利益に惑わされたりする人が多くいますから。でも、人間だから、そうなってしまう面は、誰もが大なり小なり持っているように思います。

一人のリーダーに期待するより、自分たちが声を出していることの重要性を認識していたいと思います。簡単に、仕組みが変わるとは思えませんが、騙されていることは一番嫌ですから。

投稿: ある経営コンサルタント | 2013年2月11日 (月) 17時06分

ある経営コンサルタント様

昨日発売の週刊ダイヤモンドでも南山学園の
資産運用問題が取り上げられております。

証券会社から「寄付金」名目で資金が南山
学園に流れていたようです。
ダイヤモンドによると、証券取引法に違反
する可能性があるとのことです。
この記事が本当なら、理事たちは即刻
辞任すべきでしょう。

投稿: 徳田一臣 | 2013年2月19日 (火) 09時52分

徳田一臣さん

コメントをありがとうございます。
即刻辞任との提案ですが、実際はどうなっているのでしょうか?私は、調べきれていませんが、当時の理事の人たちは、今でも理事に留まっているのでしょうか?
もし、留まっているなら、前回私がコメントで書いたガバナンスの問題があてはまり、その重要な部分を改革していくことの重要性を考えます。その中で、辞任と賠償責任が問われるべきだと思います。
変な例かもしれませんが、東洋経済に医療法人徳洲会の創始者による私物化を批判した記事があります。徳洲会は、日本の医療制度・健康保険制度による診療報酬からの収入で経営しており、料金は他の医療機関と同じです。一方、大学は授業料や入学金を自らが決められるわけで、経営については強いガバナンスが求められると考えます。

投稿: ある経営コンサルタント | 2013年2月19日 (火) 13時38分

ある経営コンサルタント様

ご指摘のガバナンスの問題がまさに当てはまると
思います。この学校法人は、まったくガバナンスと
いう意識が希薄というよりも皆無に近い状態なのです。
だれがやっても、結局なるようになるという意識のもと、
東海地域における学校法人の地位は絶対的なもので、
今回のことも時間がたてば、皆が忘れてしまうので
すぐに信頼を回復できるという甘い感覚です。
いまの時点で責任を感じている理事はいないでしょう。

当時の理事ですが、『健康上の理由』で辞任した
当事者の前財務担当常務理事(現南山大学教授)を
除いて、他の理事はそのままです。
その理事たちは、まったく罪悪感の欠片もなく、
自分たちは被害者であるかのように振る舞って
います。飛んでくる火の粉を払い、何がなんでも
責任回避したい一心のようです。
彼らが辞めないかぎり、この問題は正常化にむけた
最初の第一歩さえ踏み出すことはできないでしょう。

投稿: 徳田一臣 | 2013年2月22日 (金) 00時57分

http://www.nanzan.ac.jp/news/2012/20130225_taioo.pdf

本日、南山学園の理事会が総括委員会報告に基づき、
対応を公表した。
予想した通り、財務担当理事の「辞任」を認めず、
「解任」に変更。
理事職の退職金の返還、これは役員部分の退職金で、
教員部分の退職金はまるまる100%貰っている。
世間の人々はそこまで気づかないだろうけどね。

週刊ダイヤモンドが指摘している「寄付金」に
ついてはまったく触れられてない。
この「寄付金」は財務担当以外の理事たちも
知っていたのに、他の理事たちは、その事実を
隠蔽した。

『既に2009 年10月1 日から2011 年3 月31 日まで
の18 ヶ月間、申し出に基づいて役員給与(理事手当)
の50%を減額されているため、改めて処分は行わない
こととした。』とまったくおバカな判断をしている。
これを下村大臣が聞けば、激怒すると思うけど、
ほんとにそれでいいの?
他の常務理事が自己保身のために、事実を隠蔽すると
なると、徳洲会どころの騒ぎでなくなるかも・・・・。

投稿: 徳田一臣 | 2013年2月25日 (月) 15時58分

2月25日に南山学園が発表した「資産運用問題総括
委員会報告に基づく対応について」をよく読むと
面白い。

前財務事務室長(処分対象となった唯一の一般事務
職員)の処分で、

総括委員会報告書は、「前財務担当理事に従属的では
あるが、内部規律(「指針」)違反がある」と述べて
いるが、前財務担当理事との指揮命令系統関係から、
前財務担当理事の判断を左右しうる提言をする立場に
なく、かつ服務規律違反もなかったことから、懲戒を
行わないこととした。

つまり、理事会は、事務職員(財務事務室長も事務職員)
に対して「口出すな(提言するな)、なにもしなく
ても、懲戒にはならないよ」ってことを言ってるのか?
理事たちが間抜けな対応をしていても、「事務職員には
一切打つ手はありませんよ、指をくわえて見とけ」って
ことを理事会が明言している。
このような組織で、わざわざ間抜けな理事に意見する
ような事務職員はいないからね。逆に間抜けたちに
媚びた事務職員が出世する組織だから。
南山学園の理事会はこれまで、事務職員を「機械」の
ように扱ってきており、理事の言いなりになる職員が
昇進していくように、歴代人事担当理事が操作してきた。
南山学園の教育モットーは「人間の尊厳のために」という
高尚なものなのだが、その学園自体が、人間の尊厳を
否定してきていたのだ。何とも皮肉な話だろうか。

つまり、この組織は意図的に「ガバナンス」が機能する
ことを阻害してきたわけ。どうしようもないよね。
組織の土台を支える一般の事務職員が「やる気」を
失えば(自由に意見が言えなくなると)、学校法人と
しての存在意義を失うだろう。

これからも、この組織に注目してください。

投稿: 徳田一臣 | 2013年3月 3日 (日) 10時49分

徳田一臣 様

コメント書き込みありがとうございます。

直属の上司には、モノを言うことができないと認める結果になると私も思います。組織であるなら、別の理事なり、あるいは関係者なりに申し出るような仕組みが本来は必要と思います。

ブログ本文で、南山大学に経営学部がありと皮肉を書いたのですが、経営の最重要な点に、個人・内部組織の権限を適正に管理することがある。内部で牽制が働くようにしなければ、問題発生を食い止めれない。内部告発は、最後の手段であり、内部告発に至らないように、内部の組織において、批判や意見を適正に処理できるように仕組みをつくるべきと考えます。

投稿: ある経営コンサルタント | 2013年3月 3日 (日) 11時17分

南山学園がようやく証券会社を提訴しました。
ただし、6社のうちの2社です。まだ4社残っています。

http://www.nanzan.ac.jp/news/20141016_webhokoku.pdf

提訴の裏には、授業料引上げ問題があるようです。

資産運用問題が決着しないかぎり、授業料引上げに
反対する理事たちがいて、提訴となったようです。

投稿: 徳田一臣 | 2014年10月16日 (木) 14時36分

徳田一臣 様

また書き込みをありがとうございます。

リンクを書いていただいた南山大学の発表を読むと、UBSで67億円、野村で21億円の損をしたと言うことですよね。どう考えても、中途半端な金額ではなく、大学が余剰手持ち資金の運用で取れるリスクの限度を超えていると思うのです。

当時の理事の人達にとっては、そんなリスクを取ってはおらず、UBSと野村の口車にうまく欺されたのだと説明するのでしょうね。どうなるか、裁判の行方が気がかりですが、もし今後の情報を入手されたら又教えてください。

でも、新入生募集・応募の方はどうなのでしょうかね?人口減社会で大学も対応は容易ではないと思うのですが。


投稿: ある経営コンサルタント | 2014年10月16日 (木) 20時50分

ある経営コンサルタント様

南山学園が野村証券、UBS証券に続き、ドイツ銀行・
ドイツ証券を提訴しました。

https://www.nanzan.ac.jp/news/20150213.html

まだ残り2社あるようです。

投稿: 徳田一臣 | 2015年3月 1日 (日) 11時27分

徳田一臣さま

南山学園は4社を提訴ですか。裁判の行方を見るしかないですね。

投稿: ある経営コンサルタント | 2015年3月 3日 (火) 23時10分

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