AIJ浅川の驚くばかりの非人間性
AIJ投資顧問の年金資産詐取事件の浅川とは、人間性のかけらもないという表現があてはまりそうな男と思う。
MSN産経 10月12日 浅川社長、30基金に払戻金返還求める 損失弁済理由に
事件発覚前に解約した約30基金に対して、払戻金はうその運用実績に基づいており、水増し分も含まれていたから返還を求めるというのだから、血のかよった人間ならやらない発想と思う。浅川という金の亡者に加えて悪徳弁護士というべきか、やはりもう一人亡者(もしかしたら複数?)がいるからすごいのであるが、普通に考えれば民事については弁護士報酬の支払いはせずに、だました厚生年金基金への払戻金にあてると思うが。悪人は、恐ろしいことを考える。ケイマンにファンドを作ったりして、日本法の適用を逃れ、万一の場合でも債権者が破産をかけても意味がないように仕組んでいた。
AIJ事件の悲しさは、被害者に中小企業企業が多いことである。それも中途半端な損失ではない金額である。中小企業にとっても従業員は重要である。厚生年金のみでは年金額が少ないだろうからと年金の増額を考え、自社で年金制度を作ろうとしてもスケールメリットから同業者が集まって年金基金をつくり、更なる運用スケールメリットの誘惑にかられ厚生年金保険法という法律で保険料と給付額が定められている厚生年金の代行運用にも手を染める。浅川にとっては、赤子の手をねじるようなものだった。
AIJで四半期報告書等を作成していた九条清隆氏が書いた以下の「巨額年金消失。AIJ事件の深き闇」は、九条氏から見た浅川と事件が書かれている。
208ページからの引用です。
AIJ投資顧問にとって、浅川にとって、年金基金はまさに「カモ」そのものだった。年金の受給者たるサラリーマンの金をあずかっている、という意識はこの会社のどこにもなかった。
浅川が見ていたのも、アイティーエムの営業マンが見ていたのも「厚生年金基金の理事たち」という「顧客」だった。彼らを納得させればそれでよかったのだ。
もちろん私もそうだつた。四半期報告書を書きながら、浅川の営業に同行しながら、見ていたのは結局年金基金の理事たちの顔色で、うるさいコンサルタントだった。
その年金基金の専従者である常務理事たちさえも「加入企業の従業員たちの顔」などまともに見てはいなかったのではないか。・・・・
| 固定リンク
コメント