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2012年10月20日 (土)

福島原発の事故後に関する東電TV会議映像

「停止中の原子力発電のコスト」を書いたことから、10月5日に東京電力がWebにアップした社内のTV会議の映像・音声を聞いてみた。

この東京電力のWebかDownloadできる。一括ダウンロードファイルの場合で、圧縮されていて2.18GBなので相当の大容量である。

本01-1という会議録も臨場感があり、おもしろかった。首相官邸は、イラ菅を初めとして、冷静さを失ったトンデモ人間の集まりか、トップのイラ菅に振り回されたきちがい集団の感じを受けた。

一般電源のみならず直流まで喪失して、炉心の状態はおろか、原子炉建屋やタービン建屋の中の放射線レベルや温度さえも掴めない状態になった。だから、首相官邸は情報がないとイライラをつのらせるのだが、状態を理解した上で、対策を考えたのか、はなはだ疑問に思ってしまう。

ところで、東京電力社内のTV会議システムは使用可能な状態になっているのに、社内連絡のみに使われたのではないかと思える。TV会議録には、しばしば、官邸が電話で福島の吉田所長と話をしたいとしているが、電話回線がまともに通じない。何故、東京電力社内TV会議の端末を首相官邸のどこかの会議室に増設しなかったのか?東京には、津波はなかった。簡単な方法としては、首相官邸から誰かが、東京電力本社に駐在すればよい。そんな会議室ぐらい東京電力で用意できるはず。そのためには、官邸側は、人選をして役割分担を決めねばならないが。

組織を作り、メンバーが協力して、ある目的を遂行するというのは、重要である。当時の官邸メンバーは、そのようなことが全くできない人の集まりだったのだと思う。目立ちたちがり屋、パフォーマンス屋である。最も、会社のような組織で働いたことがなく、協調性より、個人プレーと、他人の蹴落とし能力が政党という組織で磨かれてきた人達だったのかも知れない。

こんなことを書いていると嫌になってしまうので、このページにあった現場の声というのを紹介しておきます。東京電力は、「聞き取り等により得られた本人の記憶による生の声であり、事実でないことも含まれている可能性がありますが、事故対応の状況を理解する一助として、敢えて掲載したものです」と書いていますが、現場で懸命になって頑張られた方も多いと思います。

福島原発事故は、決して原発特有の事故としてかたづけてはならないと思います。もし、他のプラントでも津波等で被害を受け、非常用発電機を含め交流・直流の全ての電源を失ったなら、やはり恐ろしい事故です。もし、それが化学プラントであり、毒性のある物質の発生があるとしたなら、どうでしょうか?

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