消費者庁の集団訴訟制度法案
山口弁護士の4月5日のブログで知ったのですが、消費者庁の集団訴訟制度法案について経団連他も拙速な立法であると批判をしています。
経団連他の提言は、次の所にあります。
私も、この法案については、拙速であり、このような形で集団訴訟を日本に初導入することについては影響が大きすぎるように感じます。
なお、法案そのものは、未だ公表されていないと理解します。但し、制度案はここにあります。何故、特定適格消費者団体にのみ集団賠償訴訟の提起を認めるのかであり、この特定適格消費者団体とは総理大臣の認定を受けた団体に限るとなっている。実質、消費者庁の役人が暗躍する利権を得てしまうのではと思う。次の岸博幸氏が3月21日のDianmonndo onlineに書いている懸念が的を得ていると感じてしまう。
得をするのは弁護士と消費者団体だけ?日本版集団訴訟制度の法制化への懸念
集団的消費者被害救済制度として消費者庁を事務局とする研究会が2009年11月から2010年8月まで13回に渡り開催され、この報告書も作成されている。その他関連資料はこちらからDownloadすることができる。
米国のクラスアクション(集団訴訟)は、訴訟についての考え方・制度であり、消費者救済の意味はなく、あらゆる訴訟に適用可能な一般的な制度です。そのような一般的な制度を消費者救済にも使う、あるいは使うと効果的であるから使うのは、理解できる。しかし、消費者訴訟について特別に立法するなら、色々考えられると思うのです。訴訟は、裁判(司法)であり、政府(行政)の範疇ではない。政府が裁判に関与すると、三権分立を変にする。政府として被害者救済を支援するなら理解できるが、裁判を支援したり、制限したりすることは、根本的におかしいように思ってしまうのです。
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