燃料電池車FCVは問題大
マスコミ各社は燃料電池車を究極のエコカーだと言う。例えば、次の日経記事のように。
日経 6月26日 究極のエコカーで主導権 燃料電池車、トヨタ市販へ 14年度中に
私は、2013年12月2日に次のブログを書いた。
12月2日のブログで燃料電池や水素のことを相当書いた。そこを読んでいただければ分かるが、燃料電池車には様々な問題がある。
水素の作り方は、どうするのか?普通は、天然ガスからCO2を排出し、エネルギーを消費して製造するのである。CO2を排出するのを避けたいなら、風力や太陽光で発電した電力を使って水を電気分解する方法もある。しかし、電気分解や水素というような媒体を介するなら、電池に貯めて電気自動車で使ったり、通常に電気として利用した方が効率がよいはずである。
詳しくは、12月2日のブログを読んでいただければと思うが、ところで「エコカー」とは何であろうか、Economic Carという意味なのだろうか?700万円もするのがEconomic Carなのだろうかと思う。どうも、環境に優しいとの意味があるようである。何故なら、東京商工会議所がエコ検定というのをやっており、Web(ここ)には、Certification of the Environmental Specialists [Eco Test]と書いてある。Environmental(環境)がECOになるなんて、どう考えても頭が狂ってします。
「水素はエネルギーの貯蔵方法として活用が可能かも知れない。しかし、現状においては経済性に問題があり、将来のエネルギー貯蔵に関する可能性としての研究段階である。」というのが私の考えです。環境に良いとも、悪いとも、残念ながら判断する材料を持ち合わせていません。
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コメント
電気自動車で使用するリチウムイオン電池は、低温0℃以下になると充電に制約がかかり、-10℃で充電不可能になってしまう.詳しくは知りませんが、イオン状態が科学的に変化してしまうのが原因で、改良によって解消される可能性は全くない問題点だそうです.
電池の重量の問題は、改良によりエネルギー密度が上がって将来解消されるかも知れないが、温度の問題は解消されないので、企業は燃料電池の研究をせざるを得ない、と言うことのようで、言われるように、過大な期待が持てるものではないと思われます.
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以前、中国の大連で、日産の電気自動車が採用されたというニュースがありました.
電気自動車のエネルギー効率は、最新のガスタービン+コンバインドサイクルの発電所で発電した電力を元に計算すれば、ハイブリッド自動車より優れているかもしれないが、石炭火力発電所の電力では間違いなくハイブリッド自動車に敵いません.
中国の公害の発生源は、石炭火力発電所であり、そこで発電された電気で自動車を走らせても、公害が減るどころか増える可能性がある酷い話だと思いました.
電気自動車よりも、効率の悪い古い石炭火力発電所の更新を行わなければならないはず.
投稿: rumityan | 2014年9月22日 (月) 00時32分
rumityan さん
燃料電池車FCVについても、コメントを頂きありがとうございます。
研究は、大いに進めるべきと考えます。しかし、研究していることの大半は、期待通りにならない。何故なら、他に目的をほぼ同じくした研究が多くあり、そのうちのどれかが成功する確率が高い。研究開発も市場競争のようなことだと考えます。
中国の石炭火力も環境設備が整った設備に置き換えられ、CO2地下貯留も実現するのかもしれないと思います。そのような研究開発も必要と思います。
投稿: ある経営コンサルタント | 2014年9月22日 (月) 10時44分
東芝のリチウムイオン電池は、他社に比べて容量が半分しかありません.初めはバカにして誰も見向きしなかったようですが、この電池、変形しても発火しない(他社は全て発火する)、急激な充放電に耐えて、しかも寿秒が長く、採用が増えています.
電気自動車の初期の頃、蓄電池ではなく蓄電器の研究も行われていました.けれども容量が圧倒的に劣るため見捨てられていたのですが、蓄電器も急速な充放電に耐え、しかも充放電回数に対する劣化がないため、最近、産業機械に使われ始めました.
初期の頃、実際にバスに積んで走行試験も行われていたのですが、最後の数%を充電するのが難しい、どうやって完充電するかと言うような、容量だけを問題にした、今からすれば馬鹿げた研究をしていたようです.
以前は走行距離を伸ばすことだけに夢中になっていて、それしか考えが浮かばなかったのですが、例えば、フォークリフトの上げ下げに使用するならば、下げるときにエネルギーを蓄え、上げるときに利用する、数秒間の容量が有ればよく、完充電するような、容量を一杯に利用する必要もなく、それほどの大容量も必要ありませんでした.
(多分、現時点で蓄電器の実用化は日本だけです.いわゆるスーパーキャパシタ、容量の小さなものはどこでも作っているのですが.新聞記事に、自動車メーカの技術者だったけれど、昔キャパシタの研究をしろと言われて、電池に比べて容量が劣るので将来性がないから会社を辞めたと、言っている人がいました.けれども、電池と組み合わせて、短時間の充放電はコンデンサに受け持たせて、電池の寿命を伸ばす技術が出てくると思います)
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リニア
時速500Kmでトンネルの中を走らせたら、空気抵抗が大きく従来の新幹線でも同じでエネルギーバカ食いです.(どの様な方法でも、地上を時速500Kmで走るのは無理)
東海道新幹線を作った当時、新幹線で貨物輸送を行おうという話があったようです.その次にでてきた案で、東京-名古屋-大阪をコンベアで結んで貨物の輸送をしようという話しもありました.
リニアは地上で制御を行い、運転手はいらない.つまり、コンベアに最適な駆動方法の一つであると言えます.
時速500Kmの速度だけに固執すると、悪い面だけしか見えてこないのですが、半分の速度ならばどうなのか?、あるいは時速100Kmで貨物を輸送したとき、トラック輸送と比べてどうなのか?、と考えれば、私はきっと利用価値が見つかると思います.
(この場合は、新東名に沿って建設すれば良いはず.自動運転のトラックより、遥かに安全性が高いと思うけれど?)
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お風呂に入るお湯を沸かす目的だけならば、太陽熱温水器が一番良いわけで、熊本県は補助金を出しているはずです.太陽光発電に補助金を出すならば、太陽熱温水器にも補助金を出すべきはず.
ヒートポンプを否定はしませんが、メリットは比較的暖かい土地の場合だけで、寒冷地ではダメのはずです.
それに、夜間電力を利用したら安いというのは、多分に原発の電力を前提とした話なので、もう止めるべきことだと思います.夜間であろうが昼間であろうが、同じだけエネルギーを使用するのですから.
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国の補助金をつかって研究開発を行うのは、今はどこの会社でも当然の事になってしまったようです.
それは置いておくとして、ダメと決めつけるのは簡単、せっかくお金を使って開発したのですから、何か生かす方法はないか、考えることも必要だと思うのですが.
投稿: rumityan | 2014年12月 1日 (月) 02時46分
rumityan さん
コメントをありがとうございます。
1)車のキャパシター利用
停車時に自動エンジン停止・起動する車には、現在キャパシターが使われていると理解します。
電力貯蔵に電池が使われるようになっても、単一の種類ではなく、複数のタイプの電池の組み合わせもあり得ると思うのです。
2)リニア
トンネルが相対大気速度を上げ、抵抗の増加につながっていますが、リニアの場合は、浮上するためにもエネルギー(電力)を消費するので、鉄道より消費電力は多い。何故あんなにトンネルばかりの輸送手段を作るのでしょうね。リニアはカーブに弱いからですかね。
3)太陽熱温水器
再生可能エネルギー利用の最高の手段かも知れません。夜間は発電しない太陽光パネルで発電して、安い深夜電力で風呂にはいるのは、根本的におかしいですよね。日本の制度の硬直性の見本ですかね。
4)補助金
研究・開発のための政府補助金は、国民が納得しているなら問題はないと思います。利用段階のモノは補助金ではなく、市場競争原理で進めるべきです。再生可能エネルギー発電設備の固定料金は、補助金や税金はからまなくとも、電気料金で強制的に国民から徴収する方法なので国民を欺している悪い制度と考えます。
投稿: ある経営コンサルタント | 2014年12月 1日 (月) 15時00分