8月下旬からの急激な円安からの脱却方法
10月1日は、一時的に米ドルが110円を越える時があり、8月下旬から急激な円安になっている。
日経 10月1日 経財相「過度の円安は経済にプラスにならず」
今年になってからの米ドル為替レートのチャートは次の通りである。
8月下旬からの急激な円安が上のチャートから一目瞭然である。102円から110円になれば、輸入品の価格が約8%値上がりする。非常に厳しい状態であると考える。不況下のインフレが始まる可能性がある。まもなくデフレが懐かしくなるだろうなと思ってしまう。消費者にとっては、物価高と消費税10%が待っている。
円高の原因と対策は、どうすべきかであるが、日銀が政策金利を上げることである。為替レートに最も影響を与えるのが、その通貨の金利である。信用できる複数の通貨の間では、低い利子率の通貨が売られ、高い利子率の通貨が買われる。結果、買われる事が多い通貨は値上がりする(交換レートが悪くなる)。円・ドルで考えた場合、102円が1ドルと110円が1ドルとでは、1ドルを手に入れるのに102円を渡すか110円を渡すかの差であり、110円の場合は102円の時よりドルの相対価値は高いのである。逆に1ドルが80円の時を考えると、100円を得るためには1.25ドルを渡さねばならなかったのが、102円では0.98ドルですみ、110円では90.9ドルで済むのである。
このWebでLIBOR(London Interbank Offered Rate)金利を見ると、円(JPY)がCHF(スイスフラン)と共に金利が非常に低い。この低い金利が110円相場の最大の原因と私は考える。
Overnight Euro LIBOR | 0.14286 % | 09-30-2014 |
JPY LIBOR - 1 week | 0.05357 % | 09-30-2014 |
USD LIBOR - 1 month | 0.15650 % | 09-30-2014 |
CHF LIBOR - 3 months | 0.00600 % | 09-30-2014 |
GBP LIBOR - 6 months | 0.71456 % | 09-30-2014 |
USD LIBOR - 12 months | 0.57860 % | 09-30-2014 |
そもそも、日銀のゼロ金利や過度の緩和策には、百害あって一利なしの面がある。少なくとも、これほど継続していては、日本経済を破滅に導くと言うべきか、日本国民の大多数を貧困に導き、一部の富裕層の富を増大させることになる。
この年末にかけて、消費税10%が正式に決定する。もし、10%を見送ったなら、年金制度や医療は崩壊に向かい、日本経済と日本国民は破滅に向かうことになる。消費税10%を実現し、豊かな日本社会を作り上げようとするなら、日銀ゼロ金利を先ずは中止し、日本経済を立て直すべきと考える。
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