関西電力高浜原子力発電所3、4号機運転差し止め仮処分
福井地方裁判所は、関西電力高浜原子力発電所3、4号機運転差し止め仮処分の申立を認めて運転してはならないと決定した。
日経 4月14日 高浜原発の再稼働認めず 福井地裁、新基準「合理性欠く」
福井地方裁判所決定の全文はここにある。
また、この決定に関し日経は4月5日にこの社説を掲載している。
多くの人が原発に関して考えるようになればと思う。福島事故は、安全性が高いとされていた日本の原発についてのその根拠は脆弱であることを示した。原発による発電がなくても経済も生活も存続できることも分かった。その上で、どうすべきなのかである。
高浜原発についてと言うより原発政策についてであるが、福井地裁決定文の8ページの「使用済み核燃料の処分方法」として書かれている次の文章がある。
我が国においては,使用済み核燃料は,ウランとプルトニウムを分離・抽出して発電のために再利用すること(いわゆる核燃料サイクル政策)が基本方針とされているが,このサイクルは現在機能していない(現時点に おいて破綻しているかは争いがある。)。
原発については、運転中(及び休止中)の放射性物質の飛散リスク以外にも検討する必要があるリスクがある。例えば、廃炉にしてた廃棄物をどこに捨てるのかの処分問題もそうである。核燃料サイクルも極めて複雑である。米国はイランと核協定締結に向けて最終交渉中であるが、このReuters記事 Apr 2, 2015 Full U.S. text on preliminary nuclear accord with Iranの中に、次の事項が記載されている。
• Iran has committed indefinitely to not conduct reprocessing or reprocessing research and development on spent nuclear fuel.
使用済核燃料の再処理および再処理に関する研究をイランは一切実施せずと約束を米国は取り付けているのです。何故か?理由は簡単です。使用済核燃料の再処理とは、核兵器と結びつくからです。日本が使用済核燃料再処理を目指すのは、エネルギー資源の有効活用や処分場の問題があると同時に、実はこの再処理の権利を保有していたいとしている人達もいると理解します。まさか、日本で核兵器製造を目指しているのではないと思いますが。
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