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2015年6月 6日 (土)

2020年東京オリンピックの準備程度

2020年東京オリンピックの準備は、着々と進んでいると思うのだが、次のニュースを読むと、どうなのかと思ってしまう。

日経 6月5日 新国立競技場騒動に見る「64年五輪」の呪縛 

記事冒頭の文章を要約すると次のようになる。

国内スポンサー集めは絶好調だというのに、新国立競技場の建設は総工費の膨張などで大幅に見直され、大騒動。いくつかの競技なども、当初の会場新設計画は頓挫し、東京都以外の既存施設で実施される方向だ。五輪の資金は十分か、足りないのか両極端なニュースに、疑問を抱く人もいる。

オリンピック招致をしたプレゼンテーションの時は、そんな準備をいつの間にしていたのかと思っていたが、やはり嘘八百をプレゼンした人が多かったのかとも思う。ちなみに、このオリンピック委員会のWebに2013年9月7日のプレゼンのハイライトが残っており、誰がどのようなプレゼンか嘘かを発表したか分かる。そのうちで、私なりに、これは何と思った部分を引用すると次のようになる。

猪瀬直樹(東京都知事/招致委員会会長)

『45億米ドルもの大会開催準備基金がそれを可能にします。』

2013年9月は98-99円が1米ドルでした。従い、45億米ドルとは、4400億円程度です。これは何であったのだろうかと思う。4400億円は何に使われようとしているのか、今でもあるのか、色々な疑問が湧いてくる。冒頭の日経記事の新国立競技場は、新国立競技場の工事費膨張である。この6月5日の毎日記事は、設計変更すれば1625億円以内に収まるとあり、文科省の変更案が建設費は2700億円超に、可動式屋根建設費300億円なら合計3000億円超で収まり、4400億円の範囲内と思う。しかし、新国立競技場は国立であり、日本政府の予算で建設されるのであり、東京オリンピックの予算とは関係ないのである。もっとも、この6月4日のハフィンポストの記事のように組織委員会会長は、東京都が費用を支出するのは当然と語ったとのニュースもある。それにしても4400億円の謎は解けない。

安倍晋三(内閣総理大臣)

どんな競技場とも似ていない真新しいスタジアムから、確かな財政措置に至るまで、2020年東京大会は、その確実な実行が、確証されたものとなります。』

すごい応援演説と思います。

竹田恆和(招致委員会理事長)

東京に投票してください。それは、保証された開催への投票です。
東京に投票してください。それは、あらゆる意味で素晴らしさを経験できる大会への投票です。
東京に投票してください。それは、今日から2020年まで、そしてその後何十年にも渡ってスポーツに恩恵をもたらす大いなるビジョンへの投票です。』

何が保証されていたのかと思います。用語は適切に使用すべきであり、この人がビジネスマンやセールスマンであれば、私なんかはすぐに首にしたくなります。過大な保証をしては、会社は倒産するからです。

滝川クリステル (招致"Cool Tokyo"アンバサダー)

ファントレイルやライブサイト等のチケットを必要としないイベントが共有スペースにおいて行われ、それらが多くの競技会場を結び、街全体で素晴らしい雰囲気を作り出します。』

この部分、私にとっては、意味不明です。交通機関が無料になるのかと思ってしまうが、深く考えると眠れなくなることを述べていると思う。文章の主語が誰で、この人はAmbassadorとするなら、JOCのAmbassadorとしか解釈できず、JOCも嘘八百の組織かと思う。

金をかけることではなく、4年に一度の世界規模のスポーツの祭典が安全に実施されるようにすることが最も重要と考えます。

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