韓国朴槿恵大統領の国連総会の一般討論演説
次の国連のWebに9月28日の韓国朴槿恵大統領の国連総会の一般討論演説があります。
Keynote Address by H.E. Park Geun-hye President of the Republic of Korea
この演説についてNHKはこのニュースを伝えていました。英語で読んで受ける印象と随分異なるように思ったのです。
安全保障関連法に関する部分は、次のような演説です。
Japan's recently-passed defense and security legislation should be implemented transparently and in a way that is conducive to friendly relations among regional countries and to peace and stability in the region.
平和のために、日本単独ではなく各国と協力して対処するには、朴大統領が述べているような近隣諸国との協力は欠かせず、そのためには秘密主義を取らず、透明性の高い行動をすべきと考えます。NHKが言うような日本の安全保障政策に対する懸念を示したとは言い過ぎと私は思います。
同様に、NHKは「従軍慰安婦を巡る問題についても言及し・・・この問題での日本側の歩み寄りを改めて求めました。」と述べているのも、NHKは浅はかだなと思いました。どちらかと言うと、この日経記事の表現の方がまだ無理筋ではないと思います。実際の演説は次です。
The most compelling reason is the fact that only a few of the victims of brutal sexual violence during World War II are still alive today.
Solutions that can bring healing to their hearts need to be devised quickly, while these victims are still alive. The efforts of the UN High Commissioners of Human Rights and Special Rapporteurson this issue must not be allowed to come to naught.
There is no path to unlocking the future, if the past is not acknowledged.
この部分の冒頭は"Last year, at this very podium, I stressed that sexual violence against women during armed conflicts, whenever or wherever it may have taken place, is unquestionably a violation of human rights and humanism."で始まっており、戦争の悲惨さ、平和、人権等を訴える国連総会の一般討論演説において述べられて当然の内容だと私は思います。朴大統領の演説である「歴史が認識されないことは、未来を開く鍵を持たないことである。」は正しいことであり、その通りである。これを批判することは正しくないと考えます。
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