280億円で販売して390億円の損失となったマンション
横浜市都筑区のマンション「パークシティLaLa横浜」のことですが、次のニュースがあった。
日経 11月11日 傾斜マンション建て替え390億円 三井不、負担配分は先送り
390億円が建て替え費用と言う事で、損失額は関連費用を含めれば、400億円以上にはなるはずで、10%程度の費用が立て替え費用以外に発生するとなると430億円程度と見込まれる。全額を三井不動産が負担するわけではなく、三井住友建設や日立ハイテクノロジーズ、旭化成建材等にも負担を求めていく。しかし、立て替えに伴う費用をマンション購入者に請求できない。記事には「住民への慰謝料や仮住まい費用を含む」と書いてある事から、管理組合と三井不動産との間では既に書面による合意もできていると了解する。
このマンションの合計705戸をいくらで販売したかであるが、このWebには「販売価格は3500万円から4000万円だったとの事」とあり1戸の平均価格を4000万円とすると合計282億円となり3500万円とすると250億円となる。従い、高くても総額280億円以下の販売収入であっただろうと推定する。
280億円で販売して390億円以上の損失となったわけで、すごいビジネスである。モノを作るということは、たやすい事ではなく、モノ作りで手を抜くと大損になる事を示している。サムスンは電池の発火・爆発で大変な事態に陥っており、電池・パソコン・スマホ以外の事業にも影響が出ていると思う。企業の力とは、表面的な数字のみならず、実質的な力を、少なくとも経営に携わる人たちはキチンと把握し、良い経営をする義務があると考えます。
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