忖度のススメ
忖度(そんたく)という言葉が、本来の意味から転化して変な意味で使われてマスコミを賑わせている。
例えば3月25日の日経記事の次の安倍首相の発言である。
「忖度(そんたく)していないことは明らかだ」
安倍首相夫人昭恵氏は、森友学園や籠池氏に便宜供与や利益供与をしていないことは明白であるとの意味で使っている。
忖度を辞書で引くと、「他人の心をおしはかること」とある。
福沢諭吉が書いた「学問の独立」という文書がある。青空文庫ではここにあり、この中で忖度という言葉については次のように使っている。
| ・・・その原因とは何ぞや。学生にして学問社会に身を寄すべきの地位なきもの、すなわちこれなり。その実例はこれを他に求むるを須たず、あるいは論者の中にもその身を寄する地位を失わざらんがために説を左し、また、その地位を得たるがために主義を右したることもあらん。これを得て右したる者は、これを失えば、また左すべし。何ぞ現在の左右を論ずるに足らんや。自身にしてかくの如し。他人もまたかくの如くなるべし。伐柯其則不遠、自心をもって他人を忖度すべし。 |
最期の漢文部分の「伐柯其則不遠」は「えをきるそののりとおからず」と読むのであるが、枝を切るにあたり、その方法は遠い道のりではない(簡単である。)との意味であり、この後に、「自心をもって他人を忖度すべし。」となり、自分の心を理解する事により他人の心も理解できるのであるとの意味に私は捉える。
忖度とは悪い事ではない。良い事である。政治家初めあらゆる者は、忖度をして真に社会が求めるものをつくっていかねばならない。賄賂とは無関係の言葉を歪めて使うのは好きではない。
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