高等教育無償化と言うが、愚策の代表例と思う
先ず、高等教育(大学、専門学校等)を無償化する理由が、理解できない。「人づくり革命」と呼ぶバカがいるようだが、愚民政策の代表例である。税金を高等教育の無償化に使うなら、その前に、大学の教育・研究の充実が優先されるべきである。国立大学を独立行政法人に改組した以後、国立大学運営費交付金の削減が続いている。高等教育のレベルを上げる事が、最重要である。大学の価値を高める事をするのではなく、バラマキ政策をする愚作をしてはならない。
ここに中央教育審議会の文部科学大臣宛2017年3月6日付の「我が国の高等教育に関する将来構想について 」との諮問がある。この中で述べられているのは、次である。
1. 各高等教育機関の機能の強化
2. 変化への対応や価値の創造等を実現するための学修の質の向上に向けた制度等の在り方
3. 今後の高等教育全体の規模も視野に入れた,地域における質の高い高等教育機会の確保
4. 高等教育の改革を支える支援方策
日本の未来は明るくない。若者は、大学へ進学するが、就職予備校と化しており、大学3年生の夏からインターンシップに参加し、3年から4年への春休みから実質就職活動をし、人気企業に殺到する。こんな学生に税金を使う意味なんてないと思うのだが。
有名大学を出て、高サラリーの大企業に就職して、休みもなく働き、自殺する。これって、間違いと思うのだ。何のために、高等教育を受けたのだろうかと思う。自分自身がより充実した一生を送るため、社会をよくするために高等教育を受ける。社会に良くない所があれば、それを改善するために努力する。自殺に追い込んだ企業をブラック企業と批判する報道はあるが、自殺を選ばずに、勤務先の会社と争わなかった生き方への批判は耳にする事はほとんど耳にしない。日本の社会は、社会を変革しようとする人たちがいなくなってしまったのだろうか。高等教育に於いては、社会をより良くする人材をつくり出すべきである。
近い将来人工知能(AI)が活躍すると予想される。AIをつくり出す、AIを使いこなす人材を生み出す教育が重要だと思う。勿論、AIには限らないか、激しい技術革新の時代であり、その革新の速度は増加し、広がっている。日本および世界は、どのような人材をこれから必要としているかを考え、そのような人材を教育機関は育てるべきである。無償化よりずっと重要な事である。
また人材育成のためには、社会人が大学に再入学し研究する。そして社会に出ると言った、大学と社会の人材交流を推進すべきである。徒弟制度を引きずった新卒の3月採用なんてことをしていたら、私は日本は破滅すると思うのである。
安倍晋三は、何故民主党政権時代の高校無償化に対抗したがるのだろうと思う。
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