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2017年10月31日 (火)

野党議員よ、本気なら小選挙区制の廃止に動け

立憲民主党、希望の党に民進党、共産党、自由党、社会党、無所属の会が野党なのでしょうか?(朝日 10月31日

東洋経済ONLINE10月31日に若者の自民党支持率が高くなってきた理由と言うのがあった。2009年からの民主党政権時代に体験した事が、多くの人にとってトラウマのようになっているとの指摘がある。

今、再度そうのような事態が起こりつつある気がする。国民の声は、誰が取り上げるのか?政治家は本気になっては取り上げようとせず、国民は政治に失望する。政治を志して議員になるには、国民の方を向いたり、国民と対話するのではなく、現職議員に近づき、選挙運動を手伝う。昔から、そうではないかとなるが、それが多かったのは、自民党であり、自民以外では、そうでもなかった人もいたと理解する。

小選挙区制とは悲しい制度であり、国民の意見は死んでしまう。野党議員も、国民のために働いているのではなく、野党の中での勢力争いが、より重要であるように見える。弱体野党に支えられての、自民・公明政権の長期安定が続くのである。

野党をしっかりと自立させるには、どうするのが良いのか?小選挙区制の廃止である。小選挙区選挙区制がなくなれば、投票獲得数が1位でなくても議員になれるのである。自分が正しいと思う行動をし、所属政党のためではなく、自分を支持してくれる人を大事にして働くのである。2大政党に国民の意見が代表されて分かれるなんてあり得ない。非現実的な仮想で重要な仕組みを決めてはならない。

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2017年10月25日 (水)

ビッグデータやAIとサイバー犯罪

直前のブログベネッセ情報流出に対する損害賠償最高裁判決は妥当と考えるでは、ベネッセ事件の損害賠償について取り上げた。世のIT、ICT、IoT、AIやビッグデータは恐ろしいスピードで進化していく。

1) 個人情報とプライバシー

何が個人情報であり、何がプライバシーであるかも、曖昧であるが、様々なデータを収拾・記憶・記録し、それを瞬時に分析し、結果が得られる。

日経ビジネスの記事 10月25日 ビッグデータで保険料や与信枠が個別に変わる 2018年以降、ダイナミックプライシング時代に突入へ

便利な時代と言えるのだが、恐ろしい時代でもある。スマホ等を利用した位置情報は便利である。位置情報が誰かに送られていることは、嫌な気もする。しかし、犯罪防止に繫がるならやむを得ぬとも考えられる。この場合に、誰もが賛成できるルールをつくる事が条件である。罰則を持たせ、強制力を持たせるには、法としなければならない。法によらずしては、例え警察といえども強制力は持つべきではない。

一方、契約による場合は、情報取得には問題は基本的にはないと言える。日経ビジネスの記事の3ページ目にあるがEveryPostというアプリをスマホに入れて、情報を提供してポイントを得る事は可能である。

2) 監視カメラ

最近は監視カメラが多く設置されている。中には、個人の敷地内に設置している個人管理の監視カメラも存在する。

多くは防犯目的であり、万一犯罪が起こった場合の解決の手段として使うことを想定している。

しかし、例えば、地方自治体が設置したカメラで、時間毎の人通りや交通量をカメラを利用して分析する事は許されるだろうか?その場合は、防犯カメラとは別の測定カメラとして設置すべきか?AIが進んできた事から、顔認識が可能となってきている。顔と名前の一致には別の仕組みが必要であるが、顔認識ができれば、時間帯毎にどのような人が通るかの分析が可能となる。防犯目的でも、警察等特定の機関が全ての監視カメラ情報を常時入手可能とするならば、特定の人間の行動を把握し、次の行動の予測までできてしまうだろう。

テクノロジーは人々を幸せにするために存在するのである。そして、そのためには、社会的なルールや法を整備しないと暴走が生じる恐れがある。

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ベネッセ情報流出に対する損害賠償最高裁判決は妥当と考える

10月23日にあった最高裁判決です。

朝日 10月23日 ベネッセ情報流出、高裁に審理差し戻し 損害賠償訴訟

最高裁Web

 大阪高等裁判所の判決文を読んでいないが、最高裁判決文には高裁判断は「本件漏えいによって、上告人が迷惑行為を受けているとか、財産的な損害を被ったなど、不快感や不安を超える損害を被ったことについての主張、立証がされていないから、上告人(関西の男性)の請求は、その余の点について判断するまでもなく理由がない。」であったとある。

ベネッセ事件では、子供の氏名、性別、生年月日、郵便番号、住所及び電話番号及び保護者の氏名等が外部に漏洩した。このことについてベネッセは500円分の金券を配って終わらせようとした。

損害賠償には損害を受けた金額を立証して、請求が成り立つ。不法行為があっても、損害額が立証できていない故、損害賠償の責任はないというのがベネッセの論理と理解するが、世の中、そんな論理でよいとすると問題が大きいと考える。最高裁はプライバシーの侵害があったと認めている。

サイバーセキュリティーの問題が大きくなってきている。ネットを通じてのプライバシーの侵害による被害が増大していくと思う。サイバーセキュリティーには、IT技術による対応のみならず法的なカバーがどうしても必要である。「情報流出だけだから、損害は発生していない。故に、損害賠償の責任はない。」というような論理では、これからのIT、ICT、ビッグデータ、AIの世界において人々は不幸になってしまう。

ベネッセ事件を考えよう。これからの我々の社会をよりよくするには、ベネッセ事件を中途半端な形で終わらせてはならない。

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2017年10月24日 (火)

2017年衆院選挙の分析

総務省自治行政局選挙部より2017年10月22日に行われた衆議院選挙の結果(速報)が発表された(このページ)。これを使って、今回の衆院選挙の結果を分析をしてみたい。

1) 得票率では希望の党が野党第1党

希望の党がさんざんだと批判されている。しかし、得票率で見ると実は野党第1党である。

Shugiinelec201710a

小選挙区の得票率では、自民・公明で50%に届かない。一方、希望の党は21%で第2党なのである。小選挙区では、選挙協力の結果、候補者を立てなかった場合もあるので、比例代表における得票率も見てみる必要がある。

Shugiinelec201710b

比例代表の得票率となると、自民党が3分の1の33%になってしまう。一方、比例代表では野党第1党は立憲民主党となる。

そこで、今度は、小選挙区と比例代表の獲得票数の合計で得票率を計算すると次のようになった。

Shugiinelec201710c

小選挙区と比例代表の獲得票数の合計だと、希望の党が19%の票を獲得しており、野党第1党である。

希望の党の選挙戦が拙かったから50議席に止まり惨敗をしたのだとの論評もあり得るだろうが、私は言いたい。選挙の上手・下手で議席数が決まるのはおかしい。主張や人柄で選挙結果が決まることでなければならない。現行の小選挙区制は早く廃止すべきである。

2) 全て比例方式で議席を割り振ったなら

参考計算に過ぎないが、やってみた。

Shugiinelec201710d

小選挙区と比例区を合計すると次のようになる。

Shugiinelec201710e

希望の党は、57議席から50議席へと議席を失うのではなく、90議席を得て大躍進である。共産党も40議席を獲得する事となるし、維新の会も14議席から20議席となる。

現代は、二つの意見に代表されるような単純な世の中ではない。多様性の世の中である。そんな時代を乗り切るには、立法府の議員は、本当に優秀・有能な人が就任して欲しい。少数意見である人の利害も組み入れた法律が制定されねばならない。少数意見の人も議員になれる制度、人々の投票結果が効果的に反映される制度を作り上げていく必要がある。

そのためには、実体以上に議席を獲得している自民党には制度改革を任せられない。さあ、希望の党は、小選挙区制廃止を唱えるであろうか。唱えないなら、我々国民が立ち上がる必要がある。

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この朝日の論説は、すごく変だ

次の朝日新聞の論説です。

朝日 10月24日 (座標軸)「法の支配」立て直せるか 論説主幹・根本清樹

『「法の支配」がない』というタイトルには、大きな違和感を抱いた。日本には法支配がない、無秩序の戦乱状態であるのかと問いかけざるを得ない。

首相の言動や権力行使に関する問題点を指摘しているのであるが、不適切な部分はあるが、法の範囲内での権力行使であると私は考える。本当に、法に違反しているなら、法に従い裁判を提起すべきと考える。或いは、法が不十分であるなら、法改正についての論争をすべきである。

衆院選での某党(複数)の公約に「雇用・教育・福祉の充実」というのがあった。誰もが望む事である。重要なのは標語ではなく、それを実現するための具体的な手段である。選択肢を示し、その中から国民との対話を経て最良な案を追求していくと述べても良い。しかるに、ターゲットのみを述べて、策は知らないと言う。無責任です。

ところが、今回の朝日の『「法の支配」がない』というような表現は、それ以下であり、情けないと思う。

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2017年10月22日 (日)

日本提出の核兵器廃絶決議案が一歩後退だそうですが

次の中国新聞の記事です。

中国新聞 10月20日 核の非人道性が大幅後退 日本の廃絶決議案、「あらゆる使用」削除

昨年の核兵器廃絶決議については、日本が提出した決議案が、10月27日に167か国の賛成を得て採択された。外務大臣談話 我が国核兵器廃絶決議案の国連総会第一委員会での採択について

中国新聞とは広島の新聞であり、核兵器廃絶について多くの報道がなされていると理解する。記事には、米国に配慮して、核廃絶を目指す被爆国の訴えが骨抜きになっていると表現している。

水面下で協議してきた同盟国米国の支持を獲得するための変更だが、早期発効を最優先する日本の従来方針からの大きな逸脱だ。 CTBT発効には米国や北朝鮮、中国を含む8カ国の批准が不可欠だが、トランプ政権を支える議会共和党は批准に反対している。

北朝鮮問題を提起するなら、核廃絶を推進する事こそ、被爆国日本の使命と考えるが、めちゃくちゃな頭をした政権与党の人たちだと思う。唯一の被爆国なら、相手が誰であれ、こちらの言う事を聞かなくても、貫かねばならない主張は存在するはずである。

ICANのノーベル平和賞受賞決定の際にこのブログを書いた。結局、選挙戦では全く触れられることはなかったと思う。核兵器廃絶は、容易ではない。しかし、国際社会への働きかけなくして、平和記念式典をしていればよいと言うのは、ノーテンキ過ぎると思うのです。

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2017年10月18日 (水)

衆議院選後は、どうなるのだろうか

さまざまな世論調査を見ても、自民・公明が悪くても過半数の233議席を超えることは確実視されているようで、場合によっては自民・公明で3分の2以上となることもあり得るのでしょうか?

例えば、毎日新聞の10月16日の記事は、次の予想を述べていた。

Mainichi20171016election

最終的にどうなるのかは誰にも分からないが、自民・公明の大勝となる可能性が高い。今回の選挙では有権者にとって自分の意見を代表する政党や候補者がおらず、選択に苦慮する選挙となっていると思う。

消費税は将来に負担を先送りしないためにやむを得ずとして、3党合意を経て10%に落ち着いた。自民・公明の選挙公約が1番3党合意に近いが、それでも幼児教育の充実なんて言っている。幼児教育の充実は、消費税をどうするかに拘わらず、取り組むべきことである。ストレートに今度は明るい将来を築くために予定通り消費税10%を導入して、積極的な政策を実施すると言えないのかと思う。もっとも、幼児教育の充実なんて、党内でのどのような議論を経て出てきたか不透明であり、選挙のための人気取りとしか私には思えないのだが。幼児教育は重要と思うが、その実態なんて、私はよく分かっていない。無償化は、どの部分に必要なのだと質問をしたい。

報道では、約5.6兆円と見込まれる税収増のうち、約1.7兆円を教育無償化などに回し、約4兆円を充てる予定だった「後代への負担のつけ回しの軽減」としての国債償還を約2.8兆円に抑えるとのことであった。結局は、国債の大量発行に依存することになる。オリンピック後は確実に不況にはいると私は予想する。結果、株価下落・円安・輸入物価上昇・大不況・国債下落、そして大量の国債を保有する日銀の大損失発生となっていくと予想する。

国債価格の下落で大損失を出している日銀に国債の市場購入を押しつける事はできない。政府は実質国債を発行できない。超高金利で国債を発行できるだろうか。税収は落ち込む。財政支出は極端に抑えざるを得ない。

今回の選挙は、自民・公明・共産を除き、候補政党乱立の選挙である。小選挙区制では政党乱立は自滅のはずが、国民を無視した権力争いの図式である。本当に国民の事を考えるなら、小選挙区制の廃止と政党助成金の廃止である。二大政党政治が、政治の信頼を失い戦争へと歩んでいったのあが日本の昭和初期の歴史であったと考える。今は戦争には向かわないであろうが、破滅へと向かう可能性があり、恐ろしいのである。

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2017年10月15日 (日)

IMF統計から見るアベノミクスの評価

IMFがWorld Ecomomic Outlookを10月10日に発表したので、国際比較を見てみた。比較対象としては、米国、ドイツ、フランス、英国、中国、インド、ロシアを選び、リーマンショックがあった2008年以降の実質GDP成長率(年率)の推移を比べてみた。

Imfweo201710a

リーマンショックにより、どの国も2009年は落ち込んだ。しかし、急激な成長をとげる中国とインドは別格であったし、今も別格である。

そこで、比較対象国を米国、ドイツ、フランス、英国に絞って見ると次のようになった。

Imfweo201710b

民主党への政権交代があった翌年の2010年と民主党政権最後の年2013年が日本は5カ国中トップであったが、それ以外は低迷であり、更に2020年に向けてお先が暗い状態にある。

安倍政権が発足した2012年を比較のベース年として毎年のGDP実質成長率を乗じて推移を計算した結果をチャート化としてのが次である。

Imfweo201710c

やはり日本の経済は真っ暗のようであります。この真っ暗の中から抜け出るためには、マイナス金利政策を中止して正常な金融市場に誘導し、かつ赤字政府財政から抜け出すための増税をする。選挙で誰も言わないのは、国民がバカだと思われているからでしょうか。このまま行けば、2020年以降は、どこを見ても貧困者・生活苦の人ばかりとなるのは、あまりにも恐ろしいのですが。

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2017年10月11日 (水)

原子力発電の問題は国民の問題

福島地裁で、東電と国による損害賠償を命じる判決があった。

日経 10月10日 原発事故で国に再び賠償命令 福島地裁、2900人対象

国とは、日本政府であるが、財源は税金であり、国民全てが負担する事と変わりはない。

東電が負担するのが望ましいかというと、負担能力がないにも拘わらず、負担をさせても意味がないのである。この判決の賠償金は5億円であるが、原子力損害賠償・廃炉等支援機構(以下機構とする。)が、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法により、東電に対して拠出した交付金は本年3月末までで7兆円強である。更に、東電株主も50%以上は、機構である。機構からの交付金は返済される事になっており、東電の債務と考えると、東電の純資産額は2017年3月末で2兆3千億円なので、6兆7千億円近い債務超過となる。

このことを考えると、東電の責任だ、国の責任だと、責任論争すらむなしくなる状態である。機構は政府70億円・原子力事業者70億円で設立されているが資金源は交付国債が主体であり、実質政府である。東電は、7兆円を債務として計上しておらず、政府も交付国債を予算には含めていない。主要関係者が、粉飾決算をしているに近い。

本来であれば、東電に賠償責任有りとした「原子力損害の賠償に関する法律」第3条の解釈がおかしいのであり、変な解釈余地を残しているより、改正すべきである。力の強い人間が弱い人間に対して、自分の法律解釈を押しつけた例と思う。「言う事を聞かねば、****するぞ」みたいな。実際、福島事故については、当時東電は反論すれば、非難囂々の状態であった。

冷静になって考えると、原子力事業者に責任を押しつけて、解決にならないことが理解できる。原子力の責任を事業者だからと押しつけるより、危険性、問題点、期待できる便益等を国民参加で議論をして、方向を考えるのが正しい。原子力には、火力や水力にはない特別な危険性や特異点がある。その中には、使用済み核燃料の処理や核兵器製造を含むプルトニウム問題もある。上場会社である一般電気事業者に責任をとらせる仕組みが機能できない分野と考える。

日本の商業用原発は、未稼働発電所を含め、全て上場株式会社(上場会社が株式保有の日本原発を含め)が保有・運転している。全ての原発を、営利事業から切り離し、国民の管理体制に移管するのである。国家管理というと、戦前の悪いイメージがある。むしろ、戦前の国家管理の教訓を生かして、情報開示型・国民参加管理を目指すのである。上場株式会社には、様々な情報開示義務があり、戦前の国家管理より優れている。しかし、利益計上や株主利益の追求と無関係にはなれない。また、将来の国民の利益より当面の利益を考えると、保有している原発は、1日も早く再稼働したいというインセンティブが否応なしに働く面がある。

福島地裁判決を機会に、自分の頭の中にあるこのようなことを書いてみました。

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2017年10月 7日 (土)

この毎日の記事の阿部氏、小池氏他の話おもしろい

次の毎日新聞の記事です。

毎日 10月7日 時の在りか 政治家の生き方を選ぶ=伊藤智永

私は、違和感なく読んでしまいました。ストレートに書いてあります。

・・・・・・でも、総理が言うんだ。国会が始まったら、またモリ・カケ(森友・加計両学園問題)ばかりだろ、もうリセット(機器の動作を最初の状態に戻すこと)したいんだって・・・・・・

・・・・・・政局が静かだった8月、小池氏と会った旧知の大学教授は、築地市場移転の話を振ったら、  「どうだっていいじゃない、そんなこと。もっと前向きに次のこと考えなきゃ」  と一笑に付され、国政への野望に鼻白んだという。・・・・・・

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ノーベル平和賞と衆院選

ノーベル平和賞がInternational Campaign to Abolish Nuclear Weapons (ICAN) に決定した。

The Nobel Peace Prize 2017 International Campaign to Abolish Nuclear Weapons (ICAN)

日経 10月6日 ノーベル平和賞にNGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」

受賞理由は、2017年7月7日の核兵器禁止条約の国連における採択に向けたICANの活動に対する評価である。日経記事にも、同条約の採択に向けて市民団体として主導的な役割を果たしたと評価したとある。122の国が賛成したが、核保有国は参加せず、米国の「核の傘」に依存する日本も不参加。

さあ、衆院選が始まるが、各党や候補者は、どうするだろうか?「日本も核兵器禁止条約に参加する。」との公約を出すか、あるいは「ノーベル賞と日本は異なる見解である。」とするのか。

本当は、そんな単純な事ではなく、多分2つに分かれると思うので、この際、徹底討論を戦わせて欲しい。本当に、平和な世界と日本を生み出すのは、核兵器禁止条約を推進する事であるのかどうか。実は、うやむやな政府与党説明で終わっているからである。

なお、核兵器禁止条約第1条の禁止(Prohibitions)の部分を紹介しておきたい。いい事が書いてあると思うのだが。

Article 1

Prohibitions 1.

Each State Party undertakes never under any circumstances to:

(a) Develop, test, produce, manufacture, otherwise acquire, possess or stockpile nuclear weapons or other nuclear explosive devices;

(b) Transfer to any recipient whatsoever nuclear weapons or other nuclear explosive devices or control over such weapons or explosive devices directly or indirectly;

(c) Receive the transfer of or control over nuclear weapons or other nuclear explosive devices directly or indirectly;

(d) Use or threaten to use nuclear weapons or other nuclear explosive devices;

(e) Assist, encourage or induce, in any way, anyone to engage in any activity prohibited to a State Party under this Treaty;

(f) Seek or receive any assistance, in any way, from anyone to engage in any activity prohibited to a State Party under this Treaty;

(g) Allow any stationing, installation or deployment of any nuclear weapons or other nuclear explosive devices in its territory or at any place under its jurisdiction or control.

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2017年10月 6日 (金)

東芝の名前を耳にすると、またねと思う

次の東芝の発表です。

東芝 2017年10月3日発表 カザトプロム社からのウェスチングハウス社出資持ち分の取得について

今更、驚く事はないのでしょうが、そんな約束をカザトプロム社としていたなんて、株主を初め関係者に発表していたのだろうかと思うのである。東芝がWH株式取得時の発表は次であったのであり、そんなことには触れていないからである。

東芝 2006年2月6日発表 ウェスチングハウス社株式取得による原子力事業の強化について

今回の東芝発表には、もう一点あり。価値のないWH出資持ち分を取得するわけで、購入する590億円の代価は損失になる。それを東芝の発表には、646億円の悪化影響が生じる予定ですが、2017年度連結業績見通しに織り込み済みとなっている。

ます、カザトプロム社が東芝に売却するオプションを持っていたなら、行使される可能性が高いとの判断で、ずっと前に損失を見込んでおく必要があったと思うが、また粉飾をしたのかと思う。PWCあらたも新日本も、カザトプロム社のオプションについて知らされていなかったという事なのでしょうか?

東芝のことについて、半導体のことがニュースで取り上げられていることが多いが、本質はディスクローズが必要であった会社の資産(権利)・負債(義務)について重要な点で、ディスクローズされていなかったことであると私は考えている。

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2017年10月 4日 (水)

考えると憂鬱な日々になる衆院選

衆院選は、10月10日公示、10月22日投開票に向けて進んでいる。憂鬱な気分から抜け出せず、気分が晴れない選挙である。

1) 憲法7条5項の天皇の国事行為での解散は特別な場合のみとするのが妥当である。

9月29日の衆議院解散は、憲法7条により為された。これを報じる官報号外(詔書)はここにある。官報に「御名 御璽」と記載があり、原本には天皇陛下の直筆のサインと捺印があることを示している。衆議院本会議開催時刻は正午12時であった。この冒頭で、この詔書が読まれた。

憲法7条には「天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。」とあり、天皇に内閣が助言をするために、当日朝臨時閣議が開催された。(平成29年9月28日(木)臨時閣議

内閣が好き勝手に衆議院を天皇に国事行為をさせて解散をして良いのだろうか。本来は、憲法69条の「内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。」により衆議院の議決で解散されるべきである。

不必要な解散選挙には不必要な費用が使われるのであり、その財源は税金である。国民のために働かず、自己の利益のために働く醜い人たちがTVで眼に付くわけである。本当に憂鬱な気分になる。

2) 小池新党とは、これ何?

こんな風に突然わいてくる政党って、これ何と思うのである。民進党解体で唖然としたのであるが、動きは素早い。民進党の衆議院議員は必死なのであるが、もともと民進党とは何であったのと思う。議員になりたいだけ、権力が欲しいだけの人たちが集まって民進党とと称していたのかと思ってしまう。小池新党も同様だろうな。同様ではないと信じさせてくれるエビデンスはでてこないと思う。出てくるのは、口からの出任せなのかも知れない。小池氏自身の発言内容が日本新党時代当時から考えても、相当幅広く揺れていると思うのである。

考えが変わる事は、悪いと決めつけるのは良くない。しかし、信じるか、信じられると考えるかは、当人ではなく、選挙に於いては投票人である。

信じられると思う相手に投票すべきと考える。残念ながら小選挙区制で選択肢が狭いが。

ところで、政党助成金って、どうなるのと思う。参議院の民進党が全額手に入れる訳ではないが、宙ぶらりんになりそうな気がする。そもそもは、政党助成金なんて廃止すべきである。廃止して、議員に対して一人ずつ助成すれば良いのである。合体と分離を繰り返し、主張が転々とする政党に助成金が支出される事こそ、変だと思う。

3) 憲法改正

1)で述べたような解散総選挙をする人たちが憲法改正を選挙公約に入れたら、本当に無茶苦茶と考える。

憲法は国民のものであり、改正する場合には、国民の間における議論を通し、議論を熟成させて改正案を練り上げていくべきである。

例えば、憲法7条5項なんて削除し、衆議院の解散は衆議院の決議でしかできないようにするのも良い案であるように思うが、どうだろうか?

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