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2018年5月25日 (金)

無電柱化 VS 電柱合理化

電線等を地下埋設して無電柱化とする工事が取り組まれている。しかし、その恩恵を受けるのは、国交省が管理する国道と都道府県が管理する都道府県道と繁華街とその周辺になると予想する。 勿論、大規模マンション等で当初から無電柱地域として開発された場所や公園の様な特別な場所はある。

無電柱化は、良いことかと言えば、その建設費は高く、維持費も架空線より高い可能性もあると思う。現在、電力は自由化され、一般送配電事業者が送配電線を維持・管理・運用し、電力供給者は送配電料金を支払い、電力供給を行っている。税金で賄わない部分のコストアップは、この送配電料金に上乗せされ、利用者が負担する事となる。地中化されない地方の住宅、施設、工場が電線地中化の費用を分担する事になるのは不合理に思える。そして現在電柱上にある変圧器を地中化した場合の設置場所問題もある。Wikiを見ると、地中化のデメリット、課題なんてことも書いてある。災害に強いかと言えば、強いかも知れないが、場合によっては、破損・断線箇所が特定しにくくなり、復旧が遅れることもある。

実際には、個別の案件毎の評価で決定すべきと考える。

そこで電柱合理化案であるが、次の写真を見ていただきたい。

Dsc_0070r

どこにでもある道路です。この写真で道路の右側に東京電力の電柱があります。一方、左側ですが、こちらにも少し高さは低いもののNTT東日本の電柱があります。そして、それぞれ光ケーブルが張られ、ケーブルテレビ局の同軸ケーブルや有線放送の通信線が張られている。電柱については、電力会社も通信会社も同じ電柱を共有し、合理的に架空線を張ってもらいたいと思うのである。この写真の場合で言えば、右側の東京電力電柱に集約すれば、左側の電柱は無くなり、スッキリするはず。

上の写真をご覧頂くと、歩道も狭い事が分かる。狭い歩道が電柱のある場所は、更に狭く通り辛い。自転車は、車道を走るべきとのことであるが、危険を避けるのが最重要であり、場合によっては歩道を走る事もやむを得ない。但し、歩道の歩行者には高齢者や子ども、そしてベビーカー。時には、電動車いすも行き交うわけで、電柱が歩道の利用者の交通を阻害している箇所については、優先して電柱合理化を進めて欲しいのである。

電柱合理化の費用は、高額ではないはず。もし、強度が問題なら、高い強度の電柱と取り替えればよいのである。そして、場所によっては、自転車専用道を路側に設ける事も検討して欲しい。電柱合理化は、費用よりは効果の方が大きいことが多いと思うのである。

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2018年5月22日 (火)

働き方改革

人口減社会、高齢化社会、そしてAI。これらが日本の社会に急激な変化をもたらそうとしている。社会の問題であると同時に個人の問題でもある。

そのような社会の変化に対して、働き方も変えていかなければ、世界の中で、日本は沈んで行く可能性がある。AIとは、地球規模の問題である。日本はAIなんて必要ではないとして、取り組まないでいたならば、おそらく日本の産業は競争力を失ってしまうだろう。

AIが人類のために色々考えてくれて、人類を幸せにしてくれる。ロボットはロボット憲章なるものを作って、人類に奉仕する事がロボットの役目であるなんてことは夢ではなく妄想であると普通の人なら思っているはず。ロボットが兵器として使われたら。兵隊ロボットを作れば、怖い者知らずになるのだろうか?相手も同じようなものを作るはずである。そう考えると悪夢の連鎖で眠れなくなる気がする。

AIの能力は、当分の間、限界がある。Singularity(技術的的特異点)と言われる、AIがAIを生み出せるような革新的な特異点は、当面来ない。しかし、AIが人類が行っている労働の分野を代替していくことは進む。この場合、AIに代替させる分野を決めることが、ビジネスで勝利する重要事項となる。AIを使って、コストを下げ、競争力を高め、他社よりも付加価値の高いモノとサービスを提供する。仕事の全てを理解し、AIの能力、人の能力や心を分かって、組織を組み立てていく事ができる人材こそ、求められる人材である。新時代の経営能力と呼べばよいのだろうか。

それやこれやで、今国会に内閣が提出した「働き方法案(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案)」であるが、その脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)は、2015年の時とほとんど同じである。ちなみに比較を作成してみたので、興味がある人はここを見て下さい。

一番気に入らないのは「一年間の賃金の額が平均給与額の三倍を相当程度上回る水準以上」としている部分である。これじゃ年報1075万円で決めれば、好き放題働かすことができるのである。両者による合意が大前提であるし、他にも条件があり、そんな単純ではないが、それでも3000万円以上とか5000万円以上とか、働く事を楽しくさせ、希望を持たせるような内容にすべきである。

そんな中、「働き方法案修正で正式合意 自公と維新・希望 」 日経 5月21日というニュースがあり、こいつら何考えてんだ!社会の敵だなと思った。

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