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2020年3月13日 (金)

法と国民の関係(新型インフルエンザ対策特別措置法改正の成立)

新型インフルエンザ対策特別措置法改正が本日の参議院本会議で可決され、成立した。

日経 3月13日 休校やイベント自粛に法的根拠 改正特措法が成立

法律の条文はと言うと、附則のみで、3項により構成されている附則第1条の2が追加された極めて短い法律である。法案は、この内閣官房のWeb にある。内容は、現行の新型インフルエンザ対策特別措置法(以下「措置法」と呼ぶ)で定義している2条1項の新型インフルエンザ等に、新型コロナウィルスをみなすとして加えたものである。

1)山尾志桜里氏の造反

3月12日の日経のこの記事 は、3月12日衆議院本会議での立憲民主党山尾志桜里氏の造反を伝えている。「オープンで真摯な議論の場は少なかった。非民主的な方法で賛否が決められた法案には賛成できない」とか「私権制限を伴う法案は、各議員が賛否を通じて責任を負う国会承認が必要だ」との意見は、その通りであり、 私もそれには賛成である。

日経ビジネスOnlineの3月13日インタビュー記事で山尾氏が話している内容は、新型コロナウィルスを新型インフルエンザとして扱うかどうかではなく、措置法による国民の権利侵害の恐れである。すなわち、措置法の内容である。そうなると、複雑になってくる。山尾氏の造反を機会に書いてみたくなった。

2)措置法(新型インフルエンザ対策特別措置法

措置法は、民主党内閣時代に政府提出法案として国会に提出され、2012年4月27日の参議院本会議で成立した。その際の各議員の投票結果は、この参議院のWebにあるように、賛成したのは民主党、公明党、みんなの党、国民新党他であり、反対が共産党、社民党であった。自民党は、田中直紀防衛相及び前田武志国土交通相の問責決議後の審議拒否中に法案が内閣委員会で採決されたことを理由に欠席をした。(参考:日経 2012年4月19日記事 )措置法は、平成30年6月27日公布の法律67号の建築基準法の一部を改正する法律で改正されているが、この改正は主要な改正ではない。

4月の衆議院で山尾氏が、造反投票をしたかどうか私は私は確認ができていないが、特に報道もなかったので、民主党衆議院議員として賛成したのだと思う。個人攻撃の場ではないが、2012年の時は、国民の権利侵害については、どう考えていたのかと思う。山尾氏は、検事出身の議員である。国民の権利侵害に関しては、人一倍気を配るべきである。2012年のことを後悔して、今党に造反をしてまで反対票を入れたというなら、2012年のことも含めて国民に訴えるべきである。検察官出身の議員として、国家権力というべきか政府というべきか官僚と言うべきか、そのあたりの内幕は人より知っているはず。そんなことを思ってしまう。

それからすると、共産党は、今回も反対ですっきりしているのかな?もっとも、民主党、公明党も2012年は賛成であったので、すっきりなのかな?自民党は、2012年の時欠席したが、実は賛成であったと考えるなら筋が通る。

でも、重要なことは、国民がこのような権利の制限や束縛をどう考えるかである。

3)新型コロナウィルスについては

直前のブログ に書いたが、新種のウイルスであり、感染しているかどうかの検査も容易ではなく、 治療薬も分からず、ワクチンもない。早急にこれらの問題も解決されると期待されるが、それまでに感染が拡大すると医療体制が大ピンチとなる。治療薬がなく、自然治癒を待つしかない。そうなると患者を隔離するしか方法がなく、医師、看護師も防護服で対応せざるを得ず、病院内でも陰圧にできる個室に入院いただかねばならない。患者が増加すれば、どうなるのか?新型コロナウィルス以外の病気も存在する。入院中の患者もいる。

措置法は、新型インフルエンザ等を、感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症と定めており、感染症法第六条第七項で規定している「 一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるもの」はこの範疇に入ると私は考える。

そこで、今回の改正は、これで良いと考える。勿論、政府の判断が常に正しいとは限らない。議員等には政府の権利濫用がない様に監視を願いたい。一方、同様に国民が政府に質問をしても妨げられるものではない。国民が政府を監視することは重要である。そして、2012年当時と条文は同じである措置法について、国民の権利を守るために、改正すべき点は改正すべきである。今後の監視は必要であり、法を国民が参加して制定していくことの重要性を感じる。

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2020年3月 8日 (日)

新型コロナウイルスって理解は手強いですね

先ずは、ウイルスってことで、細胞がない生物である。Wikiはここ ですが、 生きるのに必要なエネルギーすら作らず、作れず、寄生した細胞から取る。寄生しなければ、自己増殖能力すらない。大きさは大きくても数百ナノメートル(新型コロナウィルスは100nm)で一般生物の小さい細胞数ミクロンの10分の1以下。新型コロナウイルスと言うわけで、突然変異でいきなり現れたウイルスで、人に肺炎を起こす。しかし、新種だけあって、敵というか、やっつける薬も未だよく分からない。当然かも知れないが、抗生物質は効かない。

よくこんなウイルスが検出できるものだと感心する。PCR法というやり方で検出するそうだが、このWiki を読んでも、DNAという遺伝子レベルでの検査でしか検出できない。 このブログ新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査の意義をEBM的思考で考える は、安倍首相が2月21日記者会見 で「かかりつけ医など、身近にいるお医者さんが必要と考える場合には、すべての患者の皆さんがPCR検査を受けることができる十分な検査能力を確保いたします。」 とバカな発言をしたと批判しておられる。その通りである。新型コロナウィルスは、検体採取も容易ではない。防護服を身につけていなければ採取者が感染してしまう。仮に、15分程度に短縮できる新しい簡易検査機器が出来たところで、検体採取も検査もかかりつけ医は出来ないのである。

ところで、保険適用となった新型コロナウィルス検査をSARS-CoV-2核酸検出と呼ぶのであるが、COVID-19との違いは、SARS-CoV-2 は 核酸の名前であり、COVID-19はウイルスの名前なのかな?難しいです。

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2020年3月 2日 (月)

新型コロナウイルス感染者は中高年層に多い

中国のデータ(China CDC Weekly 2020)ですが、次のグラフが掲載されていると、日経Gooday2月28日号にありました。

Covid19202002a

日経2月28日号の当該記事は、ここ にあります。

報道の多くは、高齢者が危険とか伝えていますが、高齢者であっても元気な方は多くおられる。むしろ、無理をして体力を使い果たしている状態になっている人が危険なのかも知れないと思う。安倍首相は、民主党政権時代と比するぐらいの独裁政権独断決定で小中学校の閉鎖を決めましたが、このグラフからすると小中高校生って、新型コロナウィルス(COVID-19)には強いんですね。

私の懸念からすると、過重労働に追い込まれるかも知れない医療関係者のCOVID-19感染リスクを懸念します。COVID-19感染者でなくても、その恐れのある患者に対応することが必要であり、もっとも感染リスクは高いはずです。日本では看護士は90%以上が女性ですが、小中学校に通う児童がいると、学校閉鎖は大変です。その結果、医療サービスが低下しても止むを得ないとの首相判断なのでしょう。

中高年層の方々、無理をせずに、十分ご注意ください。

 

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