正しいコロナ対策(感染症対策)
新型コロナ感染症対策である緊急事態宣言は、5月31日迄延長された。(日経ニュース 5月4日 )緊急事態宣言の際に開催された専門家会議の分析・提言がここ にあり、その記者会見資料がここ にあります。
数ヶ月或いはもっと早いかも知れませんが、有効な治療薬が利用できることになり、予防のためのワクチンも数年のうちには開発される可能性はある。日常生活も、徐々にもどっていくことと期待します。
日本の現状は、記者会見資料10ページの次のグラフですが、新型コロナウィルスの死者数は少なく、対応に成功していると言えると思います。
しかし、手放しで喜ぶことはしてはならない。この日経記事 にあるように、PCR検査の数は人口あたりで、日本は非常に低い。理由について、専門家会議は記者会見資料13ページのように説明している。
色々あるであろうが、私は、感染症対策が十分ではなかったことがあると考える。PCR検査の体制が脆弱だったのであり、今でも貧弱な状態で、PCR検査を増やそうにも、それほどたやすいことではないのである。PCR検査とは、この日本微生物研究所のWeb にあるように遺伝子レベルの検査であり、何も分からない新しいウイルスの遺伝子に関する情報が得られ、それ以外に何も分からななければ、PCR検査で判定するしかない。それでも万能ではないが、一番信頼性が高い。SARSやMARSで日本での感染は少なかった。従い、感染対策に対して鈍感になっていたと思う。洪水があれば、ダムだ堤防だと大騒ぎする。津波対策だと行って、巨額の費用を投じて、防潮堤を建設する。防潮堤より街の移転の方が、コストが安いのなら、街の移転を選ぶべきと思うが、そんな検証を私は知らない。
新型コロナの以後にもウイルスによるパンデミック感染症は発生する。東日本大震災の津波について100年に1度といった人がいるが、パンデミック感染症の頻度は、それより多い。PCR検査の強化は、機械だけではなく人材や組織も必要である。一人10万円の高所得者への配分額に相当する額でも、PCR体制充実に回せたなら、効果があったのではと思う。利己益しか考えない政治家には無理な話かも。
この5月4日の日経記事 のように、 新型コロナウイルスが中国武漢市の研究所からの発生という人がいる。私は、そのような可能性は極めて低いと思う。何故なら、研究所なりで保管していたなら、外部に絶対漏れないように管理すると考えるからである。しかし、一方、この話の示唆するところは、将来どこかの国が生物化学兵器の一つとして新型ウイルスを保有し、それを他国に使用する可能性である。例えば、自国が使用しなくても、紛争国の一方に対して供与し、漁夫の利を得ることを狙うのである。ウイルスを兵器として保管・使用する場合は、そのウイルスを完全にコントロールできていなければならない。もしかして、米国や中国は、既にそんなレベルにまで行っているのだろうか?分からない。でも、日本のPCR体制の強化は、生物化学兵器対策でもある。
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