子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)接種は進むのか
日経ビジネスに、ナショナル ジオグラフィック日本版サイトからの転載とあるが「子宮頸がんワクチンは1回接種でも有効、がん撲滅に大きな後押し」との7月21日の記事(ここ )があった。
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)に関しては、このブログでも何回か書いたことがある(例えば、このブログ )。現在どうであるのか、2022年4月より、自治体における定期接種の個別勧奨が再開されワクチン接種が進むと思うが、これを機会に調査してみた。
HPVワクチン接種は、残念な経緯をたどり、一旦は悲惨な状態になったのである。2010年11月26日から、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業が開始され、2013年4月1日より、小学校6年生~高校1年生相当の女性を対象とした国の予防接種プログラムにHPVワクチンが定期接種として導入された。しかし、マスコミなどで広範な疼痛または運動障害といった症状が報告され、2013年6月14日に開催された厚生労働省の審議会で積極的な接種勧奨の一時差し控えが勧告された。
約8年半経過した2021年11月26日にこの厚生労働省健康局長の通知が出され、HPVワクチンの定期接種へと方向転換となった。
結果、HPVワクチン接種率は生まれ年度によってこの図のように生まれ年度により激しく異なる状態になった。日本は、子宮頸ガンの罹患率では他の国が減少傾向なのに、増加傾向という奇妙な状態にあるようだ(このグラフ )。現在の接種率は、どの程度かということで、2022年4月から9月の間のHPVワクチン定期接種の接種率はこの資料のように1回目30.1%、2回目18.8%、3回目7.1%ということである。
WHOのデータ(これ )を使って、先進国での比較をしてみた。日本は、たった1国で零付近を頑張っている。
<追記>
7月28日に厚生労働省より”「HPVワクチンに関する調査」(理解度に関する調査、情報周知の実態に関する調査)の結果を公表”がありました(このページ )。 報道発表資料は、ここ にあります。
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