自民党の税制改正大綱の分析になるほどと思った
国会での税制改正審議が、間もなく始まるが、2023年12月14日に自民党が発表した令和6年度税制改正大綱 (pdfはpdfはこちら )には、なるほどと思う分析の記載がある。
それは、10ページ目の中段辺りから始まる法人税に関する次の文章である。
しかしながら、わが国においては、長引くデフレの中での「コストカット型「経済」の下で、 賃金や国内投資は低迷してきた。 賃金水準は実質的に見て30年間横ばいと他の先進国と比して低迷し、 国内設備投資も海外設備投資と比して大きく伸び悩んできた。 その結果、 労働の価値、 モノの価値、 企業の価値で見ても、いわゆる 「安いニッポン」 が指摘されるような事態に陥っている。 その一方で、 大企業を中心に企業収益が高水準にあったことや、 中小企業においても守りの経営が定着していたことなどを背景に、 足下、 企業の内部留保は555兆円と名目GDPに匹敵する水準まで増加しており、 企業が抱える現預金等も300兆円を超える水準に達している。こうした状況に鑑みれば、 令和4年度税制改正大綱において指摘した通り、近年の累次の法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ない。 |
企業の内部留保は555 兆円や企業が抱える現預金300兆円は、ほとんどが大企業に属するのであろうが、法人税は赤字企業に負担はない。 法人税は企業の利益から算出する課税標準を元にするのであり、合理的と考える。 税制が全てではないが、重要なファンクションであり、良い税制を追及することを緩めてはならない。
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