103万円の壁の現状
昨年11月19日に103万円の壁を考えるとのタイトルでブログを書いた。 令和7年の所得税法等の一部改正が国会で成立し、3月31日に公布された。 103万円の壁をなくした影響を計算をしてみると、その結果は、次表(クリックで拡大)の通りであった。
表からすると700万円-800万円の給与収入の人には約3万円の減税メリット(手取額増加)があり、900万円以上だと2万円強である。 しかし、表の範囲外であるが1100万円を超えると3.3万円の減税となる人も出てくる。 なお、本計算において、年金や医療保険料の社会保険料控除は考慮したが、それ以外の所得控除である生命保険料控除、医療費控除、寄付金控除や配偶者控除等は考慮していない。 図として示したのが次である。
103万円の壁(基礎控除プラス給与所得控除)は、160万円に引き上げられた。 但し、その結果の税額メリットとしては、一人あたり2万円程度である。 表右端の「前年比増加額」が減税額である。 対象者の人数を厚生年金保険の被保険者数である4600万人として、2万円を掛けると総額9200億円である。 基礎控除の10万円増額は、自営業者や年金受給者にも適用されるので、国民全体での減税総額はもうすこし大きくなる。
なお、この1人あたり2万円の減税は、毎月の月給やボーナスでは適用されず、年末調整でドーンと返ってくる仕組みである。
果たして、どう評価すべきであるか、本質的ではない、小細工の所得税法改正のように思える。 税を投入してでも、本当にすべきことは、未来への投資と思うが、肌寒い現状と思う。



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