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2026年4月29日 (水)

米・イラン紛争と日本への原油・LNG輸入

23年前の2003年のことだった。 米国と英国がイラクに攻め入った。 その理由は、イラクが大量破壊兵器を保有していると言う理由であった。 しかし、実際には大量破壊兵器はイラク国内に存在しなかった。

米・イラン紛争も、不明点多く、米・イスラエルによる不適切な武力行使である可能性あると思う。

1)日本の原油輸入

日本の2025年の原油輸入量は、貿易統計によれば137,175,857KLであった。最大の原油輸入元はアラブ首長国連邦(UAE)であり、次がサウジアラビア、クウェート、カタールそして5番目が米国であった。 この5国で132,859千KLとなり、全輸入量の約97%となる。 これを円グラフで表示すると図1のようになる。

Crude20264a

2025年の日本への原油原産国からの日本への輸入を考えると、クウェートとカタールについては、ペルシャ湾からホルムズ海峡を通過しての輸送となる

日本への最大供給元であるアラブ首長国連邦(UAE)からの原油輸入については、フジャイラ港(Fujairah - ここのクリックで港のGoogle Mapが開く)の原油積み出し設備から日本への積み出しの可能性はあるように思う。 実際に積み出し可能な量は、よく分からないが。 2番目のサウジアラビアからの原油輸入について、紅海のヤンブ港(Yanbu - ここのクリックで港のGoogle Mapが開く)からの積み出しも可能である。 実際に、どれだけの量が可能かは、UAEの原油フジャイラ港経由と同様よく分からない。

なお、原油輸送は軍事活動ではなくビジネス活動であり、保険の付保が前提となる。 そして、リスクの高い水域を通過する貨物や船舶の保険料は、相当上がると思う。 正常なビジネスが活発となるためには、米国・イランが無意味な戦争をやめることが本質である。 米・イスラエルのイラン攻撃において、ウラン濃縮を問題にするなら、査察をして実態を明らかにし、世界に情報公開するのが正しい対処である。 核不拡散条約(NPT)にすら参加しておらず、そのくせ核兵器を保有しているイスラエルには何の発言権はないと考えるし、他国侵略の正当性はないと考える。

図1にあるように、2025年におけるUAEとサウジアラビアの2国からの原油輸入量は113,175KLであり、82.7%がこの2国からである。

なお、日本の原油輸入量について、図2のように、減少傾向になっていることを付け加えておく。

Crude2026b

2)日本のLNG輸入

原油同様、2025年のLNGの輸入に関してグラフを作成した。 図3を参照ください。

Crude2026b_20260429173401

2025年のLNG輸入についてはオーストラリアからが25,811千トンで全体の38%であり、2番目のマレーシアが14%で、3番目のロシアを含め他の国は全て10%以下である。 中東依存は、カタールとオマーンの2国のみ。 両国合計で10%弱。 ペルシア湾・ホルムズ海峡依存については、オマーンはペルシア湾には面しておらず、ペルシア湾・ホルムズ海峡依存はカタールからの3,417千トン(5%)である。

3)米・イラン紛争による日本への原油・LNG輸入への影響

原油・石油に関しては、市場での価格決定要素が大きく、基本的には市場が決定すると言える。まずは、代表的指標であるOPECのReference  Baket Priceの2025年12月以降の価格チャートを図4として掲げる。

Opecprice20264_20260429180601

2026年1月2日には59.69ドルであったのが、3月19日は146.05ドル(1月2日値の2.45倍)となり、4月28日では109.44ドル(1月2日値の1.83倍)である。 

次に図5、図6、図7として、国別内訳を示した2025年1月から2026年2月までの毎月の原油輸入量、産油国毎に示した毎月の原油輸入量ならびにリットルあたりで示した輸入価格のチャートを掲げる。

Crude20264c

Crude20264d

Crude20264e

1バレルは159L(リットル)として換算できる。1バレルが100ドルで、ドル・円が160円であれば、100ドルx160円/ドル÷159L=100.6円/Lとなる。

原油同様に、LNGについて、国別内訳を示した2025年1月から2026年2月までの毎月のLNG輸入量、産油国毎に示した毎月のLNG輸入量ならびにkgあたりの輸入価格を図8、図9、図10として示したLNG関係のチャートを掲げる。

Lng20264f_20260429184701

Lng20264g

Lng20264h

米国・イスラエルがイランを空爆したのが2月28日であり、通関統計は2月分までしか公表されていないので、現時点において紛争の影響を述べることはできないが、以上を現時点のデータとして発表致します。

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2026年4月25日 (土)

カナデビア問題の本質は何であるのか

単純なようで、実は複雑怪奇に思える事って、ありますね。

この4月22日の日経記事「溶接不良2万8000カ所、カナデビアに再製作費請求 大阪・淀川橋梁 」です。

すぐに思ったことは、オリエンタル白石や日本橋梁やカナデビア(旧日立造船)とは、日本における橋梁の制作・架橋においての中心的企業であり、このような企業の製作物や施行物件に欠陥があるなら、日本の社会資本・インフラ設備を安心して利用できなくなる懸念です。 

埼玉県八潮市での流域下水道管陥没事故も、通常では考えられないような事故であり、管路に関連する設計、ルート、構造、メンテの容易さ、観視方法等様々な視点での見直しが必要と考える。

問題となっている大阪・淀川橋梁とは阪神電鉄なんば線の淀川に架かる鉄道橋である。 日経記事のもとなっているオリエンタル白石の発表は、ここ(1)にあります。

実は、カナデビアが2025年11月6日に発表した「当社向島⼯場における不適切⾏為について」という文書がここ(2) にあり、「向島工場での橋梁等の製作における不適切行為 中間報告書」という報告書が添付されている。 この報告書を読んだところ、溶接資格を取得していない者による溶接作業の実施等があったことを報告しているが、次のような記述もある。

4)結論 (18ページ目)

製作中の未塗装品、塗装済み品、および引き渡し前の各段階において、資本関係のない第三者検査会社による客観的かつ詳細な外観確認を実施した。 その結果、無資格作業者が担当したすみ肉溶接部は、いずれの段階においても、有資格者が施工した箇所と比較して外観・形状に有意な差は認められなかった。 この検証結果および、溶接外観に不良があった場合でも補修により所定の性能が 確保されることから、当該溶接部を含む構造物の品質に問題はなく、安全性に関 しても経過観察を実施することで影響はないと判断している。

ところが、ここ(2)の文書では、

対象となる溶接部を調査した結果、当該公表内容における「資格不備」以外に起因する要求品質を満足しない溶接欠陥が多数確認されたことから、再製作・再架設を行うこととなりました。

と書いてある。

(2)の文書には

本件に伴い発生する再製作・再架設の費用等について、現時点での総額は約50億円を見込んでおります。

と記載されている。

コンクリートや鉄構造物が信頼できない場合の恐ろしさとは恐怖だと思う。

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