2026年9月 2日 (水)

長期金利は年3%が、更にそれ以上に上昇が確実と思える

次のニュースがありました。 (日経 9月1日)

長期金利3%、政府・企業に選別迫る 「規律ある投資」必要

このページは、2000年以後の長期金利の推移を表した内閣府のチャートです。

また、この日経記事 米財務長官「日本が円高につながる措置を」 日銀の利上げに期待 金融政策 は、「日本政府や日銀が円高につながる措置を講じると信じている」と語った。そして、金融市場が利上げを織り込んでいるとして、日本側の判断に期待を示したと報じています。

長期金利は、これから更に上昇すると思います。 都心で億ション購入のため1億円の住宅ローンを組む場合、金利1%上昇は利息年間100万円のインパクトですから、パワーカップルであっても家計のやりくりは厳しいはず。 企業の設備投資も同様ですが、中小企業の場合は、1年から数年程度の一括返済で返済時は、返済時の金利市場の利率を適用して新規借入をすることが、多く行われている。

なお、長期金利のみならず短期金利も同様と予想する。 では、不動産(特に億ション)価格は、余り下がらないと思う。 外国人が投資する場合は、円金利より不動産価格の変動の方が関心事であり、不動産価格はドルベースで考えるはずで、円安はチャンスとなる。 賃貸住宅も、家賃は上昇するはず。 何故なら大家・家主の利息負担が増加し、それを転嫁することとなるから。

物価一般もインフレ率の上昇が予想される。 こんな円安で物価が安定するのは、考えられないと思う。

食品消費税減税は、どうするのだろうか? 混乱・波乱に巻き込まれて終わるように思う。 事業者は8%から1%へと7%の価格引き下げができないと私は予想する。食品の場合、農家を初めSupply Chainには零細企業が多い。 8%から1%への値下げには簡単に適応・応じられないと思う。 食料品消費税1%が始まったとたん、大混乱が生じると思う。 消費者は値下がり幅が7%に達していないと憤る。 事業者は、10%、1%という不思議な税率に惑わされる。 食品を輸送して、その消費税は10%で、販売すると1%である。 仕入れ税額控除が適切に実施されれば、問題は無いはずだが、本当にそんなにすっきり行くだろうか?

なお、金利水準の上昇を押さえることは、政策的にもできないと考える。 何故なら、低利息の円を売って、ドルやユーロを買う選択を招くからである。 これ以上の円安は、インフレで日本で生活するには、相当厳しくなると考えるのである。

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2026年8月24日 (月)

GDPを考える

内閣府は8月17日に4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値を発表した。 日経記事は次の通り。

4〜6月の実質GDP年率1.1%増 3四半期連続プラス

経済財政担当大臣談話はここにあり、「全体としてプラス成長となった。景気は基調として緩やかな回復が続いていると考えている。」というような基調であり、順調に推移というトーンを感じる。 しかし、本当にそうであるのか考えてみたい。

1) 2000年以降のGDP推移

今回発表があった2026年第2四半期までの実質季節調整系列のGDPの2000年第1四半期からの25年間の推移のチャートを作成してみました。 図1です。

Gdp20268a_20260820011201

2009年頃と2020年頃に大きな落ち込みがあり、2009年の前四半期比マイナス16%はリーマンショックによるものです。 2020年のマイナス25%とそれに続いての反発的なプラス21%は新型コロナウィルスの影響からの落ち込みとその反動です。 2000年と現在との25年余りの期間における実質GDPの成長率は年率に換算すると0.69%であります。

2) GDP支出項目別の伸び率

2026年第2四半期実質季節調整系列のGDP(支出:Expenditures Approach)の項目別円チャートが次の図2です。

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GDP(Expenditure Approach:支出からの算出)による計算で一番大きな要素となる項目は民間最終消費支出であり51%、次が政府最終消費支出の21%で、3番目が民間企業設備の18%で、この3項目の合計で90.8%になる。 2000年度からの長期間を対象としたのが図3です。

Gdp20268c

金額が大きい3項目について2000年度の支出額を1として2025年度までの推移を表示したのが図4です。

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実質GDP支出アプローチにおいて、2025年度の支出額は、2000年度との比較で、 政府最終消費支出が1.44倍、民間企業設備が1.27倍、民間最終消費支出が1.13倍です。 年率平均にすると1.5%、0.9%、0.5%になります。

3) 政府最終消費支出とは

政府最終消費支出とは、政府及び地方政府そして社会保障・保険機関等が提供するサービスに対する支出であり、 政府予算からの支出項目、地方政府予算からの支出項目、そして医療費のように医療保険制度による医療給付等がある。 2024年度の内訳項目は、図5および図5-1を参照ください。

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2024年度の場合、金額で31%強を占めるのが社会保証基金の保健である。 次いで大きな金額は地方政府の教育費用で3番目は社会保証基金の社会保護費用であり、ともに10%強を占め、3項目で50%以上を占めている。

政府最終消費支出(実質ベース)は、図4で示したように2000年から2025年にかけて1.44倍になった。 全GDP支出項目の中での割合でも2000年において16.9%であったのが、2025年には20.6%となった。

政府の最終消費支出で金額が大きい項目として、防衛、地方政府では一般公共サービス、経済業務、教育、社会保護、保険料も財源となっている社会保証基金では保健と社会保護である。 これらを2005年度を1として増加率をチャートにしたのが図6である。

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図4で、政府最終消費支出が民間最終消費支出や民間企業設備より増加割合が高いことを示した。 図4では政府最終消費支出が2024年度1.43である。 図6においては、2024年度1.89など非常に伸びが大きい項目もある。

GDPを支えているのは、個人消費ではなく、税金や保険料と考えるべき点もあるのではと思う。

4) 今回発表されたGDPについての評価

冒頭において、今回の四半期GDP発表に関しての経済財政担当大臣談話として緩やかな回復が続いているとの発表へのLinkも記載した。 しかし、この4-6月期を直前の1-3月期と比較すると民間最終消費支出では年率換算マイナス0.1%である。 民間最終消費支出が前期比マイナスの状態において、緩やかな回復と表現することは適切なのかと疑問を抱く。 今回の四半期GDPが前四半期1.1%のプラスになっているのは、政府最終消費支出が年率換算6.7%のプラスとなり、GDP全体を1.1%プラスに押し上げたのである。

2023年、4年、5年と2026年第1・第2四半期のGDP実質季節調整系列の民間最終消費支出と政府最終消費支出の前期からの伸び率(年率換算)を図7としてチャートにしてみた。 政府最終消費支出の伸び率が民間最終消費支出の伸び率より大きいのである。 それらは、年率0.3%と1.2%である。 チャートを描いて感じられたが、基本的な部分から再構築を計らねばならないように思う。 老朽化対策が不可欠かな? 

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2026年8月 7日 (金)

税制混乱期の始まり

昨日は、政府が食品消費税1%を閣議決定したとのニュースがあった。 (参考:首相官邸のWebページ 日経新聞の記事

どのような閣議決定をしたのかは、この『「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針 』 です。

実は、私には、この制度導入の基本方針の閣議決定を読んでも、よく分からない。 2027年度と2028年度は食料品消費税1%を実施し、2年経過しした2029年度から給付付き税額控除を実施するなら、2029年3月には関係する法は制定されている必要がある。 2年半でできるようには思えない。

給付付き税額控除を実施するなら、所得税の確定申告をした場合には、給付を受けることができるという確定申告と給付を結びつけ制度を単純化すべきと考える。 税務署に行かずとも、マイナンバーカードを利用して電子申告するようにすれば良い。 全員が確定申告するのだから、「年収の壁」なんて存在しない。 そんな単純な制度が望ましい。 基本方針の閣議決定を読んで、うまくいくとは思えないのである。 この日経の社説2026年8月5日 「消費税減税の強行は将来に禍根を残す」のように失敗をする負の遺産を残す閣議決定であると考える。

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2026年7月28日 (火)

普通の感覚を越えた非常識事件「はてな」

この読売新聞の記事 にあるように、「株式会社はてな」は、4月20日と21日の2日間で11億8千万円の資金が騙し取られた事件の調査報告書を公表した。 ここ にあります。

調査報告書を読んで、11億8千万円を見ず知らずの口座にオンラインバンキングで送金するなんて、あり得ないことでしょうと思う。 売上高38億円、2025年7月の預金残高20億円の会社が、詐欺グループの指示で12億円を送金するのです。

オンラインバンキングで送金をしたのは、経理部長H氏で、中途入社後1年半の勤務。 2026年1月までは5月間休職の時期あり。 経理部には他に5人のメンバーがいるが、全員中途入社で、株式会社はてなでの勤務は1年とかも含め全員短期間 。

詐欺グループは、4月20日朝H氏の私用モバイルに警察を語って電話をし、大規模な資金洗浄グループの捜査を進めていることへの協力依頼を行うとともに、H氏自身に資金洗浄への関与疑いがあり逮捕・拘留となるため出頭が必要であることなどを告げた。 そして、H氏は詐欺グループへのオンラインバンキングによる送金を4月20日と21日に行った。 詳細は、調査報告書に書かれています。

「はてな」詐欺事件は、本当に変な事件である。 警察を名乗る電話があって、それを信じる人は、いないと思うが、ひっかかる人もいるのである。 一方、振込先の銀行口座等は記録に残っている。 詐欺グループは、当然直ちに、その口座から預金を引き出し、移動したはず。 海外ではないかと思うが、どうだろうか? どのような犯罪グループか気になるところであるが、警察からの発表は未だ無いようである。

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2026年7月23日 (木)

日本は社会主義国になったの?

日本は、社会主義国になったのかと思いました。 各社の報道にもあるように、政府は7月21日に閣議で「日本成長戦略」と「経済財政運営と改革の基本方針2026について」の2つの決定した。 閣議決定された文書はここ(75ページ)ここ(42ページ)にあります。

日本が官邸を長とした一大企業であり、長である官邸が事業方針を立案し、日本成長戦略として発表した。 今や政府は、日本成長戦略に沿って税金を投入し、法令を改革していき、日本の成長を実現すると決意表明していると読めてしまう。 日本は、社会主義国であり、首相は独裁的権限を有するように思えてしまう。 そんなの絶対失敗するよ。 国民は、大多数の貧困層と一部の富裕層に2分されてしまうと思えてしまう。

時事通信に370兆円投資、官主導に危うさ 「勝ち筋」見極め、失敗多く―成長戦略 と言う記事が掲載されていますが、問題点を正しくついていると思います。

次のチャートは、2024年2月から現在まで約2年半のドル/円為替レートと10年長期金利の推移です。

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金利は上昇している。 しかし、為替は円安に。 何かおかしいですよね。 金利が上昇すれば、その通貨は高くなる。 しかし、今目の前に起こっている現象は、金利の上昇と通貨安。 そんなことが起これば、国民は貧乏になる。

円安為替相場により物価は上昇する。 賃金は、米ドル換算すれば円安で、だんだん低くなる。 高価格の新築マンションを購入した人は、たちまちローン返済に窮する懸念が出てくる。 そんな世の中を望んではいないはずです。 赤字国債を発行して政府が投資をする。 しかし、投資に失敗すると、その付けや負債は国民にかえってくる。 日本成長戦略の恐ろしさと思います。

日本を社会主義ではなく、国民が自由に考え、自由に生き方を選択し、自由に生きる。 そんな自由社会を作り上げていくべきと考えます。

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2026年7月21日 (火)

最近の株価の動き

投資に関するブログではないので、株価のことは、基本書かないのですが、少し気になりましたので。

例として、日経(7月17日)には、このような「日経平均に「売られすぎ」サイン 25日移動平均の下方乖離率が7%に」という記事が掲載されていました。 間違いはないのですが、日経平均のみで考えてしまうと誤ってしまう恐れがあると指摘したいのです。 次が、2026年初めからの日経平均とTOPIXのチャートです。

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当然、似たようなチャートになるのですが、気をつけて見ると、日経平均では1月はじめ40,000円だったのが、7月17日頃は65,000円と1.6倍強になっている。 TOPIXでは、1月はじめ2,900だったのが、7月17日頃は 4,000程度で1.38倍です。

もっと分かりやすいチャートとしてローソク足ではなく、2026年1月以後週末の終値を100として日経平均とTOPIXを折れ線で同一のチャートに描いたのが次の図1です。

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2026年4月から日経平均とTOPIXの動きが異なっていることが読み取れます。 どちらも東証プライム市場の株価平均であるが、日経平均が対象としているのは225社であり、TOPIXは1641社であり、この差が図1の平均株価の差であります。 代表的な株を対象とする場合と、より幅広く代表銘柄を選定しての平均の差であります。

次に同じチャートに、同じ手法で、キオクシアホールディングスの株価を追加したのが次の図2です。

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これ何?と言うチャートです。 キオクシアホールディングスの株価を追いかけておられる方々は、充分ご存じのはず。 6月末近くには日経平均が72,000を越えたこともありましたが、株価全体が上がったと言うより、IT関連の株価上昇がその背景にあると分析します。

平均も単純ではなく、様々なニュースや報道の実態を捉えることの重要性を感じます。

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2026年7月18日 (土)

日本の国債は誰が保有しているのか

6月26日のブログ のブログで日本のGDPは世界第4位であり、それが2029年にはインドと英国が4位、5位となり、日本は第6位となる予想がIMF WEO2026に記載されていること、また6月19日のブログ のブログで一人あたりGDPは2025年において世界第38位であることを書きました。

日本の経済力は何故これほどまでに落ちてきているのか、真摯にその原因を分析し、豊かな社会、豊かな日本をつくり出す努力をすべきと考えます。 次の図(Figure 2.14)はOECDの報告書からであり、左が日本への直接投資、右が日本からの直接投資です。 直接投資とは、証券市場による株式等の投資ではなく、事業目的等で日本株等を取得する投資です。 日本への直接投資が小さいことは、日本に投資する魅力が無いと言えます。

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1) 日本国債発行者(政府)のバランスシート

国債は企業の場合では、債券(社債)であり、信用力を測る重要な評価基準の一つは、その企業のバランスシートです。 そこで、日本政府のバランスシートを図示したのが、図1です。 

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図1の政府バランスシートは、負債が資産の3倍あることを示しています。 日本銀行(日銀)の資金循環統計からの作成です。 なお、資金循環統計は、対象を金融資産と金融負債に限定していること、そして評価は時価評価としていることがあります。 有形固定資産は対象外です。


(参考)時価評価について

国債は、時価も額面額も同一ではないかとの疑問を持たれる方が、おられるかも知れません。 しかし、債券は市場金利により取引額は変動するのです。 例えば利率1%で1年後満期の額面100の債券を保有していれば満期の1年後に101を受けとる。 もし、市場利率が2%であるなら、額面100は1年後に102であり、101が満期払いであれば、約1%Discountされた99でしか取引が成立せず、99が時価となります。

財務省の債務管理レポート2026によれば、2026年3月末の国債残高は普通国債1136.7兆円で財投債93.7兆円なので合計1230.4兆円。 これを日銀資金循環統計による時価評価では933兆円となっています。 金利が上昇した場合には、債券の時価は下落し、満期までの期間が長い国債の場合は時価評価による下落幅は大きくなります。

国債及び財投債の債務が933兆円と、借入金と国庫短期証券を足し併せると、その負債合計は1,122兆円となります。2026年度の政府一般会計税収予算が83.7兆円で、歳出予算は122.3兆円、そして国債発行歳入予算が29.6兆円です。 国債の未償還残高は、2026年度末には更に増加するわけで、このような不健全な状況を続けていると、政府の一部機能不全、政策実施の一部不履行にもつながることを危惧します。

なお、政府は対外証券投資として162兆円を保有しています。 この売却可能性を考えるため、この投資対象について調べました。 米財務省のデータでは2026年3月時点で、外国投資家による米国国債の保有高は、日本からが一番多く、1,191billion dollars(1ドル160円換算で190兆円です。 2番目は英国からが148兆円、3番目は中国からの104兆円、4番目ケイマン島から73兆円、5番目ベルギーから72兆円となっています。 銀行や生保等も米国債を保有していると思いますが、日本政府の対外証券投資のうち米国債の割合は相当多いであろうと思います。 国債保有者ごとの数字は対外発表されていない。 しかし、日本政府も米国政府も実際の金額は認識している訳で、簡単に売却することはできないと思います。

2) 国債の保有者

2026年3月末における日本の国債・財投債の保有者について日銀資金循環統計から抜き出したのが、次の表1であり、これを円グラフで表したのが図2です。

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2026年3月末においては、国債の48%を日銀が保有しています。 他の国との比較資料として財務省の「債務管理レリポート2026」108ページに図2-42として次の「国債等保有者別内訳」というチャートがありました。

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フランスの中央銀行保有分は非公表とのことですが、日本44.2%(表2では47.9%)、米国13.7%、イギリス16.4%、ドイツ24.9%ということで、日本は中央銀行が保有している国債が多いと言える。 日本のように、中央銀行(日銀)が半分も保有しているのは、正常ではないと考えます。

3) 2000年以後の国債発行残高と保有者

2000年以後の国債発行残高とその保有者別を図3としてチャートを作成しました。

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国債残高は2000年以後伸びているが、2012年頃からは日銀の保有額の伸びが著しいことが認識できます。 2010年以後について日銀と日銀以外の保有割合のチャートを図4として作成しました。

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図4において、2011年頃から2017年頃の期間に日銀が保有する国債が急増しているのは、日銀の通貨政策の結果であると考えます。 2010年当時の総裁は白川正明、2013年からは黒田東彦、2023年からは植田和男です。 この間の総理大臣は、2011年9月まで菅 直人、2012年12月まで野田 佳彦、2012年12月から2020年9月まで安倍晋三、2020年9月から菅義偉、2021年10月から岸田文雄、2024年10月から石破茂、2025年10月から高市早苗です。

同じ2010年からの期間について米ドルの外国為替レートをチャートにしたのが、次の図5です。

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中央銀行の国債保有率が多い、言い換えれば、実質的に中央銀行が買い支え、通貨が過剰に流通している国は、外国人にとっては投資魅力が無い国である。 結果、冒頭に掲げた外国からの直接投資が極めて少ない国、日本になっていると考えます。 日本にどのような産業があるかと考えても、魅力があり、将来に夢がある産業は、私にはあまり浮かんできません。 昔のソ連のように思います。 偉大な産業はあるが、世界基準と比べてどうか、また将来の発展性についても疑問に思うことが多かった。 それは、産業についてのみならず、人々の生活水準についても限界があるのではとの疑問です。

日本が一つの国としてだけで存在するのではない。 世界の中で存在するのである。 このことを忘れずに、政策を考えるべきと言うのが私の信念です。

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2026年6月30日 (火)

食料品の消費税率1%への引き下げ反対

効果が期待できない食料品の消費税率の1%への引き下げであり、日経も社説で反対論を論じており、紹介します。

[日経社説6月27日]消費税減税はやはり道理に合わない

国債発行を行って減税することは、愚の骨頂であるが、税率8%を1%にする激変が実体経済に与える影響を考えるべきである。 例えば、農家はどうなるのか? 肥料、燃料、農機具、農業設備等は相当なコストアップが予想される。 消費税10%を払っての購入となる。 米や野菜等の販売は、消費税1%になったとしてスーパー、小売店、消費者から消費税減税分の値下げ圧力がかかると予想される。 拒否して良いのだが、ゼロ回答では許してもらえないと思う。

ポピュリズム政治の行く末を考えるべきである。 世界的にポピュリズム政治が幅をきかせている面があるが、日本ではポピュリズムから距離を保った合理的な政策が実行・支持されることを願う。

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介護保険制度は公平なのだろうか?

65歳以上になると介護保険1号被保険者となり、要介護・要支援状態になった場合には、介護サービスが受けられるようになる。 介護保険料は医療保険料と同時に徴収されず、40歳から64歳までの時とは別の異なった介護保険料の体系となり、市区町村に天引き又は個別で納付することとなる。

自分が住む市の役所から介護保険料決定通知が届いた。 それなりの金額であるが、介護保険サービスを利用せずに生活ができていることに感謝し、そのような状態で過ごすことができていることを幸福に感じる。

その介護保険料決定通知にある保険料段階表というのを見ると、なんと高額所得者ほど、料率が低くなる。 私の住む市の場合、合計所得金額920万円-1000万円未満で年額171,910円である。 一方、合計所得金額120万円-150万円の人は81,430円である。 所得が年金だけであり、その年金額が年200万円だとすると所得金額は90万円程度と推定され、保険料は76,560円となる。 所得が960万円で保険料171,910円なら1.79%であり、135万円所得で保険料81,430円なら6.03%である。 高所得者ほど保険料率が低くなる逆進料率である。

誰もが利用する可能性がある介護保険であり、介護保険があるから安心して過ごせる。 国の制度として維持し、国民全員加入を義務にする以上は、公平な制度であるべきである。

介護保険料は市町村毎に料率が異なる。 高所得者が多いと思われる東京都港区を見てみると、所得段階の最高段階は1億円以上となっている。 保険料額は472,320円なので0.47%である。 合計所得金額が350-500万円の人は122,880円だから2.9%。 東京都世田谷区なら5000万円以上369,264円で0.74%で、合計所得425万円だと3.3%となる。 

介護保険とは複雑でイヤになってきます。 介護保険は、必要に応じ、誰でもサービスを受けられる。 保険料なんか払う必要がない。 それでは、事業が成り立たないので、政府(国)が費用を負担する。 国は、それを消費税により国民から徴収する。 介護保険の給付費・事業費が11兆円であり、これを消費税でまかなう場合は、消費税の年間歳入予定が25兆円だとすると、消費税率を3.5%アップすれば良いのである。 年金額が年200万円だと、年間消費税負担上昇が7万円で保険料節約額が76,560円となれば、消費税の方が安い。

複雑な介護保険制度より、消費税による事業運営の方が合理的と思える。 低所得者に負担が大きくなる逆進性は今の方が大きく、消費税で緩和できる。

 

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2026年6月19日 (金)

IMF World Economic Outlookから考える日本の現状と今後

IMF World Economic OutlookとはIMF(国際通貨基金)が毎年4月と10月に発表している世界各国の経済に関する予測や分析をまとめた報告書です。 このWebページからDownloadすることが可能です。 なお、報告書をIMF WEOと略されていることが多く、本ブログでもIMF WEOと称することとします。

1) 日本の国民一人あたりGDP 世界第38位

国民一人あたりGDPは、数ある経済指標の中でも、重要な指標であります。 国の間で比較するには、元データがその国の通貨で示されていても直接の比較はできず、米ドル換算を行っての比較が通常であり、IMF WEOもそうしています。 次の表1に2025年について1位から40位までを列挙しました。 日本は、世界第38位でした。 2020年、2015年、2010年、2005年、2000年についても記載しましたが、2000年の時は、日本は第3位であり、米国の36,313ドルより豊かであったのです。

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表1の40カ国には人口が少ない小国が含まれていることから、人口100万人以上の国についてチャートにしたのが次の図1です。

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図1からは、日本のみが世界各国の成長や発展から取り残されていると感じます。 感じるのではなく、本当にそうなっていると思うべきであり、努力をすべきと思います。

2) 給料は上がっているのか?

給料は、ほとんど上がっていないのに、健康保険料や年金保険料の負担ばかり増えていると感じている人は多いと思う。 2000年当時は厚生年金保険料14%弱であったのが今は18.3%であり、健康保険料も協会けんぽで8.5%が9.9%になっている。 

2002年以後の最低賃金の推移をチャートにしてみた。 次の図2です。

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2002年当時は全国加重平均の最低賃金は663円であったのが2025年には1,121円になっている。 1.76倍であり、順当である。 しかし、ドル換算してみると様子がずいぶん変わる。 図3を参照ください。

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米ドル換算をすると、2012年が一番高かったのです。 日本で暮らしているから外貨建ては無意味とは言えないのです。 通貨交換が自由であれば、どの通貨で表示しても同じである。 円貨で受け取らざるを得ず、円貨が目減りしているときは実質受取額が減少していることとなります。

2013年以後は、悲惨な状態であるとすれば、2013年とは第2次安倍内閣が始まったときであり、アベノミクスとか言われ国債の大量発行等により円貨の信頼は没落し、今も続いている。 結果、図3のドル建て最低賃金や表1、図1のドル建て一人あたりGDPにつながっている。

38位から上位に上がっていけるのは何時になるであろうか? 当面無理なのかな? しかし、生活実感からすると、図1の日本のドル建てGDPのように2000年当時から良くなっていないとも思える。 増税は容易ではないが、増税なしでは、破綻を避けられないということかなと思う。 最も、全てが同時に破綻するのではなく、部分・部分の破綻から始まり、破綻が広まっていくのかな。 悲しいブログとなってしまいました。

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