2026年7月20日 (月)

国債に関してのつづき

東洋経済オンラインに野口 悠紀雄氏が次のように書いておられる(この記事 )。

長期金利の上昇と円安の進行は、単なる市場の一時的な変動ではない。それは、日本経済に対する市場の警告である。財政への信頼を取り戻し、成長力を高める政策へ転換しなければ、金利上昇と円安はさらに進み、物価上昇と生活不安を強めることになるだろう。

直前のブログで日本の国債発行残高の多さを述べましたが、IMFのWEO Apr 2026のデータから米国、フランス、英国、ドイツ、韓国についてGDPと政府債務の比較のチャートを作ってみました。

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2000年以後の期間について米国、英国、ドイツとの比較チャートを作りました。2030年までのとしていますが、IMFによる予測値も含まれています。

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他国は、うまくコントロールしているように思えます。

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2026年7月18日 (土)

日本の国債は誰が保有しているのか

6月26日のブログ のブログで日本のGDPは世界第4位であり、それが2029年にはインドと英国が4位、5位となり、日本は第6位となる予想がIMF WEO2026に記載されていること、また6月19日のブログ のブログで一人あたりGDPは2025年において世界第38位であることを書きました。

日本の経済力は何故これほどまでに落ちてきているのか、真摯にその原因を分析し、豊かな社会、豊かな日本をつくり出す努力をすべきと考えます。 次の図(Figure 2.14)はOECDの報告書からであり、左が日本への直接投資、右が日本からの直接投資です。 直接投資とは、証券市場による株式等の投資ではなく、事業目的等で日本株等を取得する投資です。 日本への直接投資が小さいことは、日本に投資する魅力が無いと言えます。

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1) 日本国債発行者(政府)のバランスシート

国債は企業の場合では、債券(社債)であり、信用力を測る重要な評価基準の一つは、その企業のバランスシートです。 そこで、日本政府のバランスシートを図示したのが、図1です。 

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図1の政府バランスシートは、負債が資産の3倍あることを示しています。 日本銀行(日銀)の資金循環統計からの作成です。 なお、資金循環統計は、対象を金融資産と金融負債に限定していること、そして評価は時価評価としていることがあります。 有形固定資産は対象外です。


(参考)時価評価について

国債は、時価も額面額も同一ではないかとの疑問を持たれる方が、おられるかも知れません。 しかし、債券は市場金利により取引額は変動するのです。 例えば利率1%で1年後満期の額面100の債券を保有していれば満期の1年後に101を受けとる。 もし、市場利率が2%であるなら、額面100は1年後に102であり、101が満期払いであれば、約1%Discountされた99でしか取引が成立せず、99が時価となります。

財務省の債務管理レポート2026によれば、2026年3月末の国債残高は普通国債1136.7兆円で財投債93.7兆円なので合計1230.4兆円。 これを日銀資金循環統計による時価評価では933兆円となっています。 金利が上昇した場合には、債券の時価は下落し、満期までの期間が長い国債の場合は時価評価による下落幅は大きくなります。

国債及び財投債の債務が933兆円と、借入金と国庫短期証券を足し併せると、その負債合計は1,122兆円となります。2026年度の政府一般会計税収予算が83.7兆円で、歳出予算は122.3兆円、そして国債発行歳入予算が29.6兆円です。 国債の未償還残高は、2026年度末には更に増加するわけで、このような不健全な状況を続けていると、政府の一部機能不全、政策実施の一部不履行にもつながることを危惧します。

なお、政府は対外証券投資として162兆円を保有しています。 この売却可能性を考えるため、この投資対象について調べました。 米財務省のデータでは2026年3月時点で、外国投資家による米国国債の保有高は、日本からが一番多く、1,191billion dollars(1ドル160円換算で190兆円です。 2番目は英国からが148兆円、3番目は中国からの104兆円、4番目ケイマン島から73兆円、5番目ベルギーから72兆円となっています。 銀行や生保等も米国債を保有していると思いますが、日本政府の対外証券投資のうち米国債の割合は相当多いであろうと思います。 国債保有者ごとの数字は対外発表されていない。 しかし、日本政府も米国政府も実際の金額は認識している訳で、簡単に売却することはできないと思います。

2) 国債の保有者

2026年3月末における日本の国債・財投債の保有者について日銀資金循環統計から抜き出したのが、次の表1であり、これを円グラフで表したのが図2です。

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2026年3月末においては、国債の48%を日銀が保有しています。 他の国との比較資料として財務省の「債務管理レリポート2026」108ページに図2-42として次の「国債等保有者別内訳」というチャートがありました。

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フランスの中央銀行保有分は非公表とのことですが、日本44.2%(表2では47.9%)、米国13.7%、イギリス16.4%、ドイツ24.9%ということで、日本は中央銀行が保有している国債が多いと言える。 日本のように、中央銀行(日銀)が半分も保有しているのは、正常ではないと考えます。

3) 2000年以後の国債発行残高と保有者

2000年以後の国債発行残高とその保有者別を図3としてチャートを作成しました。

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国債残高は2000年以後伸びているが、2012年頃からは日銀の保有額の伸びが著しいことが認識できます。 2010年以後について日銀と日銀以外の保有割合のチャートを図4として作成しました。

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図4において、2011年頃から2017年頃の期間に日銀が保有する国債が急増しているのは、日銀の通貨政策の結果であると考えます。 2010年当時の総裁は白川正明、2013年からは黒田東彦、2023年からは植田和男です。 この間の総理大臣は、2011年9月まで菅 直人、2012年12月まで野田 佳彦、2012年12月から2020年9月まで安倍晋三、2020年9月から菅義偉、2021年10月から岸田文雄、2024年10月から石破茂、2025年10月から高市早苗です。

同じ2010年からの期間について米ドルの外国為替レートをチャートにしたのが、次の図5です。

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中央銀行の国債保有率が多い、言い換えれば、実質的に中央銀行が買い支え、通貨が過剰に流通している国は、外国人にとっては投資魅力が無い国である。 結果、冒頭に掲げた外国からの直接投資が極めて少ない国、日本になっていると考えます。 日本にどのような産業があるかと考えても、魅力があり、将来に夢がある産業は、私にはあまり浮かんできません。 昔のソ連のように思います。 偉大な産業はあるが、世界基準と比べてどうか、また将来の発展性についても疑問に思うことが多かった。 それは、産業についてのみならず、人々の生活水準についても限界があるのではとの疑問です。

日本が一つの国としてだけで存在するのではない。 世界の中で存在するのである。 このことを忘れずに、政策を考えるべきと言うのが私の信念です。

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2026年6月26日 (金)

気になる国のGDP比較

6月19日のブログでは、一人あたりGDPの世界比較について記載しました。 人ではなく国という単位に焦点を当て、国のGDPを米ドルで比較した場合をIMF WEOのApr 2026版からチャートを作成したのが図1です。 IMF WEOには2031年のGDP推定値まで記載があることより、図1も2031年までチャートを伸ばしています。

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図1では、米国と中国の2大国が巨額でありすぎ、他の3位以下が重なり合ったチャートになったので、第3位以下の部分を拡大表示したのが図2です。

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2025年において、日本はドイツに次いで第4位、2027年にはインドが第4位となり日本は第5位、そして2029年には英国が第5位で日本は第6位となる予想です。 図2で赤線で示したのが、日本のGDPであり、順当とは言えず、低迷に近いように思えます。 なお、日本のGDPは2009年までは米国に次いで2位であったのです。 それが、2010年に3位となり、2023年に4位となったのです。

日本の米ドル換算GDPの低迷がスタートしたのは、2020年頃と図2から見受けられる。 そこで、2020年を1として2020年以後を2026年まで展開したチャートを図3として作成しました。

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2020年は2月にクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号でのコロナウィルス感染が確認され、その後様々なコロナ対策・コロナ対応が実施された。 新型コロナウィルスによる感染や死亡は、日本においては適切な対応・対策により感染のコントロールは、うまく対応できたと考える。 しかし、図3から考えると、米ドル換算GDPは2024年には20%も低下し、経済不振に陥っている。

図3を眺めると、駄目な国である日本との印象を受ける。 OECDが2026年5月にOECD Economic Sureveys: Japan 2026という報告書を発行している。 その87ページに、次のFigure 2.14 日本の外国投資を引きつける低い魅力(Japan’s capacity to attract foreign investment remains low)として次の図がある。

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上図の左が外国から日本への投資額(GDP比)で右が日本から外国への投資額である。 日本への投資は、ほとんど無いのである。 それほどまで、日本には魅力が無いと言えてしまう。

魅力が無い日本の根源であり、発展を妨げているものは、何であるか? その一つは、無茶苦茶な政府財政負債・国債発行高である。 そんな国を誰も信用しないし、外国人から見放されているように思う。 次のFigure 2を見ると2020年の補正予算の額におったまげてしまう。

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2026年6月12日 (金)

ナフサが足りない

一部では既に発生しているナフサ不足。 そして、それに伴うプラスチック製品の入手困難が間もなく深刻になります。

不足する原因は、ホルムズ海峡の通行不能と不安の中東情勢です。 ナフサから何を作るかと言えば、エチレンプラントでナフサを分解して様々なプラスチック等を作り、更に最終製品を作っていきます。 エチレンプラントの原料はナフサだけではなく天然ガスを原料とするエチレンプラントも存在します。 しかし、ナフサを原料とするエチレンプラントで天然ガスを原料として使用しようとしても無理があります。

また、日本で国産天然ガスはほとんど産出がないわけで、ナフサを原料とするエチレンプラントによる石油化学工業であることが合理的であります。 将来は、プラスチックやプラスチック製品の形での輸入が増加するのかも知れないですね。

ナフサ不足、プラスチック不足が懸念されますが、2025年10月から2026年3月までの期間を最終とする半期毎の統計資料が石油連盟から発表されているので、過去5年間のガソリン、ナフサ、ジェット燃料、灯油、軽油の生産と輸入の実績を棒グラフで書いたので紹介しておきます。 正直、4月のナフサ輸入実績と併せて考えると、深刻なナフサ不足が予想され、危機的な状況です。

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2026年6月 9日 (火)

ナフサの状況を通関統計から見る

4月の貿易統計を分析し、

・ 原油輸入について(このページ )そして

・ LNG輸入について(このページ )見てきた。

今回は、ナフサについて検討を行う。

1)2025年1月から2026年4月までのナフサ輸入量

ナフサは国内総需要量の60%以上が輸入依存である。 もっとも、40%弱の国産ナフサも大部分が輸入した原油を精製して生産しているのであるから、そもそも輸入なしには考えられない中間石油化学製品である。 ナフサについても、原油とLNG同様に2025年1月から2026年4月までの16月間の輸入量をチャートにした。

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やはり原油、LNG同様に4月の輸入量は減少している。 2025年1月-12月の月間平均輸入量は1,700千トンであったが、2026年4月は1,040千トンであり、61%に落ち込んでいる。 原油が39%への落ち込みであるので、40%の供給源である国産ナフサは全体の16%に減少し、60%の供給源である輸入ナフサが61%相当の36%になれば、国産と輸入を合計しても通常年の52%しか供給されない。

供給量が半減するというのは、大変な事態である。 

2)輸入ナフサの価格

同様に、2025年1月から2026年4月までの16月間の輸入価格の推移をチャートに書いた。

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2026年4月は価格上昇が大きいことから、2025年11月から2026年4月までの6月間の価格の動きを次のチャートに書いた。Naphtha20264c

輸入価格も平均(加重平均)で2025年1月-12月が65.1円/Lであったのが2026年4月は92.7円/Lとなり42%アップです。 

政権幹部の人たちは、目詰まりを起こしているだけで、供給は早い時期に改善すると言う。 大東亜戦争から何も学ばない人達であります。 統計は嘘をつかない。

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2026年6月 5日 (金)

4月の原油輸入価格1リットルあたり101円から考える

直前のブログ「4月の原油輸入は」の最後で4月の原油輸入平均価格は1リットルあたり101円と書いたのですが、更に考えてみると、次のようになると思った。

1)年間原油輸入に要する支払額

2025年における原油輸入額は、9.6兆円であった。2026年4月の原油輸入価格1リットルあたり101円の単価で2025年の原油輸入量137,176千KLに掛けると13兆8547億円になる。

現在の原油価格だと、年間原油支払額が約4兆円増加すると予想される。

2)何をすべきか

一番良いのは、トランプとネタニヤフに戦争をやめさせることだが、簡単にいきそうにはない。 簡単にできるのは、ガソリン税の引き上げだろうと思う。 引き下げと逆のことをするだけだから、簡単と思う。 当然節約に向かうと思う。 消費税は、現状を維持である。 国の危機に対しては、税収を確保して、必要な政策を実行できるようにすることが重要である。

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2026年6月 4日 (木)

4月の原油輸入は

2026年4月の原油輸入について、日経は「4月の原油輸入、1989年以降で最少 66%減の407万キロリットル」と報じていた。 (記事:ここ )

1)産油国別の輸入量

産油国別に2016年4月の原油輸入量を表示したのが図1です。

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2)2025年1月から2026年4月までの月ごとの輸入量

2025年1月から2026年4月までの月ごとの輸入量については、次の図2をご覧ください。

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米国とイスラエルによるイラン空爆が2026年2月28日であったので、3月積み出しの原油から影響を受けたとし、航海日数を1月とすれば、4月1日以降に日本に到着する原油の輸送は米・イスラエルの武力行使の影響を受けたと考える。 ホルムズ海峡を通らず、フジャイラ港(この港 )、ヤンブ港(この港 )からの出荷もあったと考える。 4月には、ホルムズ海峡を通過しての輸送が不可欠なクウェート産原油の輸入はなく、カタールからの原油輸入量も20,606千KLに留まっている。

いずれにせよ、4月の原油輸入量4,480千KLは2025年1月-12月の月平均11,431千KLの39%である。 前年平均の60%ダウン。 驚異的である。 石油製品やナフサの供給に問題はないと発言している人たちがいるが、輸入量は昨年の39%でしかない。 多分、国家備蓄147日と民間備蓄92日あるから大丈夫というのが根拠だと思うが。

3)原油の輸入価格

原油の輸入価格は、どうであろうかと見たのが図3です。

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平均価格で1リットル101円です。 1バレルだと16,059円。 159円で米ドルにすると1バレル101ドルになります。 3月の輸入価格は1リットル68円であったので、101円は48.5%アップです。

ナフサは欠乏。 石油関連は50%物価上昇。 やるべきことは、消費税減税なんかではなく、戦争をやめさせることにつきると考える。

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2026年4月29日 (水)

米・イラン紛争と日本への原油・LNG輸入

23年前の2003年のことだった。 米国と英国がイラクに攻め入った。 その理由は、イラクが大量破壊兵器を保有していると言う理由であった。 しかし、実際には大量破壊兵器はイラク国内に存在しなかった。

米・イラン紛争も、不明点多く、米・イスラエルによる不適切な武力行使である可能性あると思う。

1)日本の原油輸入

日本の2025年の原油輸入量は、貿易統計によれば137,175,857KLであった。最大の原油輸入元はアラブ首長国連邦(UAE)であり、次がサウジアラビア、クウェート、カタールそして5番目が米国であった。 この5国で132,859千KLとなり、全輸入量の約97%となる。 これを円グラフで表示すると図1のようになる。

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2025年の日本への原油原産国からの日本への輸入を考えると、クウェートとカタールについては、ペルシャ湾からホルムズ海峡を通過しての輸送となる

日本への最大供給元であるアラブ首長国連邦(UAE)からの原油輸入については、フジャイラ港(Fujairah - ここのクリックで港のGoogle Mapが開く)の原油積み出し設備から日本への積み出しの可能性はあるように思う。 実際に積み出し可能な量は、よく分からないが。 2番目のサウジアラビアからの原油輸入について、紅海のヤンブ港(Yanbu - ここのクリックで港のGoogle Mapが開く)からの積み出しも可能である。 実際に、どれだけの量が可能かは、UAEの原油フジャイラ港経由と同様よく分からない。

なお、原油輸送は軍事活動ではなくビジネス活動であり、保険の付保が前提となる。 そして、リスクの高い水域を通過する貨物や船舶の保険料は、相当上がると思う。 正常なビジネスが活発となるためには、米国・イランが無意味な戦争をやめることが本質である。 米・イスラエルのイラン攻撃において、ウラン濃縮を問題にするなら、査察をして実態を明らかにし、世界に情報公開するのが正しい対処である。 核不拡散条約(NPT)にすら参加しておらず、そのくせ核兵器を保有しているイスラエルには何の発言権はないと考えるし、他国侵略の正当性はないと考える。

図1にあるように、2025年におけるUAEとサウジアラビアの2国からの原油輸入量は113,175KLであり、82.7%がこの2国からである。

なお、日本の原油輸入量について、図2のように、減少傾向になっていることを付け加えておく。

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2)日本のLNG輸入

原油同様、2025年のLNGの輸入に関してグラフを作成した。 図3を参照ください。

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2025年のLNG輸入についてはオーストラリアからが25,811千トンで全体の38%であり、2番目のマレーシアが14%で、3番目のロシアを含め他の国は全て10%以下である。 中東依存は、カタールとオマーンの2国のみ。 両国合計で10%弱。 ペルシア湾・ホルムズ海峡依存については、オマーンはペルシア湾には面しておらず、ペルシア湾・ホルムズ海峡依存はカタールからの3,417千トン(5%)である。

3)米・イラン紛争による日本への原油・LNG輸入への影響

原油・石油に関しては、市場での価格決定要素が大きく、基本的には市場が決定すると言える。まずは、代表的指標であるOPECのReference  Baket Priceの2025年12月以降の価格チャートを図4として掲げる。

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2026年1月2日には59.69ドルであったのが、3月19日は146.05ドル(1月2日値の2.45倍)となり、4月28日では109.44ドル(1月2日値の1.83倍)である。 

次に図5、図6、図7として、国別内訳を示した2025年1月から2026年2月までの毎月の原油輸入量、産油国毎に示した毎月の原油輸入量ならびにリットルあたりで示した輸入価格のチャートを掲げる。

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1バレルは159L(リットル)として換算できる。1バレルが100ドルで、ドル・円が160円であれば、100ドルx160円/ドル÷159L=100.6円/Lとなる。

原油同様に、LNGについて、国別内訳を示した2025年1月から2026年2月までの毎月のLNG輸入量、産油国毎に示した毎月のLNG輸入量ならびにkgあたりの輸入価格を図8、図9、図10として示したLNG関係のチャートを掲げる。

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米国・イスラエルがイランを空爆したのが2月28日であり、通関統計は2月分までしか公表されていないので、現時点において紛争の影響を述べることはできないが、以上を現時点のデータとして発表致します。

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2026年1月 7日 (水)

米国のベネズエラ襲撃

1月3日カラカス時間午前2時(日本時間3日午後3時)に、米国軍はベネズエラの首都カラカスを襲撃し、マドゥロ大統領を連れ去った。 問題がある国はいくつかあると思うが、他国が軍隊を侵攻させ、その国の元首を連れ去る事件には驚いた。

中南米諸国は、米国の裏庭である(であった)との感覚を受けることがある。 今回の襲撃は、米国は欧州諸国の対外政策に干渉しないが、一方で中南米に対する欧州からの干渉に反対するというモンロー米大統領(在職1817~25年)のモンロー主義や、セオドア・ルーズヴェルト大統領(在職1901~10年)の棍棒外交("Speak softly and carry a big stick")を思い起こさせる。

日本政府は、どうすべきであるか。 国連憲章等に基づく国際的ルールによる解決を訴えるべきと考える。 襲撃・拉致して裁判で裁くことを許すなら、何をしても正当になってしまう。 当然の従うべきルールは存在するのであり、ルールの遵守こそ平和のバックボーンと考える。 武力の保有・行使より、国際的ルールを遵守した発展が重要と考える。 次のような中日新聞の社説もありました。

日本政府は「黙認」するな ベネズエラ攻撃

ところで、米国はベネズエラ以外にも同様な武力襲撃を他国に実行するであろうか?

このBBCの記事は米国による武力襲撃の可能性がある国として次の国々をあげていました。

グリーンランド
コロンビア
イラン
メキシコ
キューバ

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2025年11月27日 (木)

企業の国内設備投資に8%減税と言うが、人気集めで、中身なしではないのか

高市首相の政策は、人気を集めて、支持拡大を目論んでいるだけで、本質の解決や将来展望が薄いと私は感じているが、次の企業の国内設備投資に8%減税と言うのも、思いつきだけの政策と思う。

読売 11/25 企業の国内設備投資に8%減税、トランプ関税影響企業には優遇15%…政府が税制改正で検討

設備投資額の8%を法人税額の税額控除にするとの案。 100億円の投資をすれば、法人税が8億円減額になるという訳だが、このケースでは、法人税を8億円納付するに相当する税引き前利益を計上していることが前提となる。 税率が23.2%なら年間35億円以上の税引き前利益を計上している法人でないと恩恵にあずかれない。

読売の記事には「税額控除の対象となるのは、投資に対する利益率が15%超の設備投資計画」とあるが、100億円の投資で15億円が利益になるなんて、そんな投資があるならば、税優遇がなくても皆投資するはず。 17の戦略分野とは、この「成長戦略の検討課題」の2ページ目に「1.「危機管理投資」、「成長投資」の戦略分野」に記載ある17項目と理解する。 しかし、中身は何だろうと思う。 造船なんて、成長があるとは思えないし、フュージョンエネルギーなんて、水爆でもつくろうとするのかと思います。 水爆開発をするなら広範囲の国民的合意は欠かせないし、軽々しく首相が言うことではない。 水爆問題は、IAEAが最適かどうかは別にして、多国が集まった国際的な協力で実施すべきである。

読売の記事は「企業の国内投資を後押しするため」とあり、そのような政策なのだと思う。 しかし、国内だけで完結する投資はないと思う。 例えば、米国や中国の半導体や技術を取り入れない投資は失敗に終わる気がする。 産業はグローバル化している。 世界をどう結ぶかが、成功・不成功を分ける時代になっていると考える。 そのような中で、国粋主義で産業・経済をすすめてはならない。

いずれにせよ、国家社会主義には、私は反対します。 日本以外も含めた競争原理に基づいた自由な社会こそが人類発展への寄与であり、国家はそのような自由な活動・競争による発展に寄与する基盤を提供することを使命とすべきです。

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