大学入学
大学入学共通テストでの英語民間試験の活用が、「身の丈」発言で見送りとなった以後も、様々な報道が続いている。多くの議論は、教育についてではなく、大学入試の議論になっており残念に思う。
英語については、一定の学力があればよく、大学入学の合否判定にすることが私には無意味に思える。大学に入ったなら、英語や外国語と無関係でいれなくなる。英語で本や論文を読まねばならず、また書かねばならない。英語での議論は必要である。しかし、そんなことは、一定の学力があればできる。従い、大学入試英語は学力テストではなく、入試資格テストとすべきと考える。読むことが全く出来なければ、入学しても無意味だから。
でも、本当に無意味なのか、それさえも疑問に思う。大学での学問についていけなければ、留年すれば済む話である。大学とは、学ぶことができ、研究することが出来る場である。学んだり、研究することについて障壁を設けること自体おかしいと思う。望めば誰でも入れる。しかし、入学した大学から認定を受け、卒業できるとは限らないというのが本来の姿だと思う。但し、大学にも考え方はある。英語はあるレベルがあれば良いが、数学については行列やベクトルを理解していなくてはならないとの選考基準を持つ大学があっても良いように思う。
AIが進み、近い将来に量子コンピュータが使われるようになるかも知れない。グローバル化は進み、嫌でも国境を越えて、様々なものが移動する。社会の格差は、世界でも日本でも拡大するように思う。そんな時代に向けて、次世代をつくっていく人たちを、どのように育て、どのように社会は受け入れていくべきかの問題であると考える。
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